基本情報
略歴
リグライナ帝国に存在する宗教結社
双臥の教祖。
「国家統一論」を唱え、皇帝
ガルバードもその考えに心酔し、その教えを実現しようと
鉄の鎧兵を使って周辺諸国へ侵略を開始した。
そのため、出陣前に皇帝から個人的な相談を受けることもあった。
しかし、その正体は
鉄の鎧兵を生み出した古代の文明都市
ノヴァが作り出した「自己思考型」鉄の鎧兵であった。
ノヴァが滅びた後も、無感情に与えられた任務を実行することだけを思考、その為には組織が必要と判断して、
双臥を作り出していた。
そのため、彼自身は国家統一論に関して何の思いも持っておらず、単に「この時代に帝国を中枢から乗っ取るのに最も適した思想」を作り出しただけであった。
そして、
ザールック1484年、
フィリアの戦いに勝利して有頂天となっていた皇帝
ガルバードを言葉巧みに前線に呼び寄せて、偶然の遭遇戦を装って
ヴィッツ国軍の手によって落命させた。
彼が反乱を起こした理由も、野心や私怨といった通常の人間の思想とは根本的に異なり、その時の領土等から計算して、この時点で帝国に混乱を起こすのが最も任務遂行に適しているという判断からであった。
ただし、彼が命令されていた「任務」というのがなんだったのかは、本人が何も記録を残さなかった為はっきりとはわかっていない。
そのため、いくつかの説が存在するが、その中でも有力な説は以下の通りである。
- 人間の歴史は戦乱の歴史、それが「正常な状態」なのだと判断し、次の戦乱を生み出す手助けをしたという説。帝国による侵攻、そして膨れ上がった帝国における内乱と、彼のとった行動は、人類の戦乱史の流れに沿っている。
- ノヴァによって作られたラグダーナに埋め込まれたプログラムの中に「秩序統一の維持」が存在する。しかし、ノヴァ滅亡後も生き続けた彼の自己思考プログラムに変化が生じた。人間の戦乱の歴史を見続けた結果、「秩序の統一」とは、そもそも戦乱を起こす人間がいなければいい、この世界からの生物排除に置き換えていたという説。
中には、長年の放置によってその任務自体に不具合が生じ(あるいは、最初からその様な任務はなかった)、完全なラグダーナの暴走という説もある。
どちらにしても、ラグダーナが自らの行動を起こす為には
リグライナ帝国に戦争を起こさせる事が必要であった。
そのうえで、帝国による統一間近の状態において自らが帝国の主導権を握る事。それによって帝国を何分割にもする第二の戦乱を起こす事が彼の目的であった。
こうして、
ガルバードを討たせた後、自らは帝都に戻り、発掘された
カオスフォースを制御して、帝国に使わせていた
鉄の鎧兵を自らの支配下とした。
その間に
リグライナ帝国では皇帝の後継を巡って内乱が起きていたが、ラグダーナ自身はこの内乱に関与せず、玉座に君臨していた。
帝国における軍事的行動と並行して、
封牙舞と
封牙刹那の存在にも執着し、彼女達を本来あるべき
風の巫女と
羅封将に回帰させた。
この行動にも謎が多いが、彼にインプットされていた
風の巫女と
羅封将と同一のデータを持つ人物が、
封牙舞と
封牙刹那という、別の人生を送っていることに対して、自身のデータに誤りがあっては困るため、本体の姿に是正したという、機械だからこその考えで実行されたことと思われる。
だが、そのために
羅封将として目覚めた
封牙刹那は、解き放たれた自らの力を試す為、何も賭けない「純粋な戦い」としてラグダーナと死闘を演じる。
彼は、自分の動力をこの戦いの直前に、
カオスフォースから供給する本来の設定に切り替えていたが、皮肉にもその直後に
封牙舞たちによって
カオスフォースが破壊され、そのため動力を失い、
封牙刹那との戦いの決着をつけるより前にその動きを止めた。
人物
- 自己思考型の鉄の鎧兵であったため、人間とは根本的に異なる思考をもっていたため、彼が戦乱を起こしたこと、封牙姉妹を本来の姿に戻したことの動機を探るのは難しい。
関連項目
最終更新:2024年07月17日 23:56