概要

ケルティアの戦いとは、アルファ1740年9月、ガライザラ内乱において行われた戦いである。


戦闘に至るまでの背景


バシュタルクシオンは、ガライザラ内乱が始まってから既に数回直接刃を交えていた。
強大な力を持つバシュタルクを相手に、シオンはかろうじて負けずに済むという戦いを続けていたが、勝利をしてもすべての手柄を独り占めし、捕虜に対しては非道な行い狭器を見せるバシュタルクと、敗北しても責任を人に押し付けず、その器の大きさを見せるシオンの人としての差から、戦いが終わる度にバシュタルクの元から人が去り、シオンの元に人が集まった。

やがて、両軍の戦力は拮抗し、バシュタルクは戦場で一度も負けないまま、圧倒していた筈の相手と互角の戦局に移るという不思議な現象に見舞われていた。
更にバシュタルクは、親族であるレヴォルシオンを討たせ、その実績により一族の力を更に強固にしようとしたが、レヴォルシオンの前に戦死。
こうして、ついにバシュタルクは自分自身は一度も敗北しないまま、兵力が逆転する状態に追い込まれていた。

だが、それでもバシュタルク本人は、今だ自分は戦場で負けていないという事実から、自らが出陣すれば決着がつくだけのことだと信じ、兵力と人材の逆転に気付いていなかった。


両軍の戦力

攻撃側 守備側

バシュタルク
軍勢
シオン
総兵力14000 兵力 総兵力20000
バシュタルク 総指揮 シオン
軍師
主要参戦者

バシュタルク





シオン

イクルテイ

グラーバル




戦闘経緯


自分は一度もシオンに負けた覚えがない、なのになぜ自分の部隊がシオンの大部隊に包囲されているのか、最後までバシュタルクはその理由がわからなかった。
シオンは、既に「守りを固めて」などという戦術を取る必要はなく、彼女の号令により全軍が一斉にバシュタルクの陣に突撃する。


「駆け抜けろっ!!戦場を戦場と思うな、我等が自由に駆ける荒野だっ!!黒耀騎兵団こそ、最強の騎馬部隊だということを思い知らせるのだっ!!」
既に、父と同じか、それ以上の威厳を身につけたシオンの号令により、バシュタルク陣は切り刻まれた。

グラーバルは、戦場が必要以上に混乱することを避けあえて動かなかったが、戦いはシオンの勝利で終わるかと思われた。
だが、バシュタルクが、最後の意地でシオンを道ずれにするべく、特攻を仕掛ける。


この必死の特攻は、執念のみでシオンの元までたどり着き、これに他部隊も勇気付けられ勢いに乗り始める。
ここまで全く動かなかったグラーバル部隊がここで動き出し、バシュタルクシオンと挟撃するが、既に撤退など全く考えていないバシュタルクはそれでも突撃を続け、特攻の末についに本陣にまで到達、シオンの右肩を斬るまで肉薄するも、彼の武運はそこで尽き、バシュタルクは全身に矢を受けて絶命。
こうしてガライザラ内乱は終わりを告げた。

だが、シオンバシュタルクの誇りをかけた戦いは、すべて聖なる魔女の手のひらの上で行われた、次なる戦いの為の布石だったことがこの直後に判明する。


戦いの結末

バシュタルクの死によって、ガライザラ内乱シオンの勝利で幕を閉じた。損害は想像以上に大きく、その傷を癒すのにしばらくは戦いを起こすことはできないだろうと考えていたシオンだが、その彼女の前に突如謎の軍勢が姿を現す。

その正体はヴァン・フレイ国軍であり、部隊から姿を現したのは、かつて親友だと信じ、そして裏切られたティアナだった。
ティアナは、騎馬民族の戦い方にのっとり、自ら名乗りを上げシオンに宣戦布告をすると、その場は一時撤退していった。

これまで、ティアナバシュタルク側の密偵だと思っていたシオンは、ここにきて、自分達の内乱がヴァン・フレイ国の掌の上で踊らされていたことを知るが、それと同時に、奇襲を仕掛ければそれで終わったのに、騎馬民族の儀礼にのっとって名乗りだけあげて立ち去るティアナの背中に、親友としての笑みを浮かべた。
そして、戦局はそのままフィヨルドの戦いへとなだれ込む。


最終更新:2024年07月20日 04:19