基本情報



略歴

騎馬民族の集合体で、国家ではないガライザラは、周辺諸国ほどの文明を持たず、一つの戦いのたびに部族間で同盟が結ばれ、戦いが終わればすぐに寝首をかく様な裏切りの日々を送っていたことから、諸国からは未開の地の蛮族扱いされていた。
その様な事情から、本来国王という立場は存在しないガライザラだが、「その時ガライザラで最大の勢力と発言力を持つ者」を物語や史書において、便宜上「王」と呼ぶ場合がある。

バシュタルクは、六界戦争末期の頃にガライザラで最大の勢力を誇っていたゴルギウスの腹心であり、ゴルギウス病没後その後を継いだ。
ゴルギウスの娘であるシオンの保護者でもあったが、彼女の能力と人望を恐れ、なるべく兵力を与えずに飼い殺しにするつもりであった。
そのためシオンとは事あるごとに対立し、ガルゾーマの号令により、アリアス国へ出兵したときもシオンには留守を命じた。(ただし、そのせいでシオンサヌアと邂逅している)
利害の一致からシオンと手を結び、ヴァン・フレイ国を相手にリオナ海の戦いで勝利を収めたこともあるが、その直後に更なる戦果を求めて単身ヴァン・フレイ国に攻め込み、手痛い反撃を受けている。

この後、シオンが自分の派閥を作り、徐々に力をつけていることを知り、両者は決別することとなる。
1739年、シオンを酒宴に招き暗殺しようとしたが失敗、これにより、シオンはついにバシュタルクの頚木から脱して独立を宣言、両者は真正面から対立することとなる。
当初は圧倒的な兵力の差もあり、リオステリアの戦いにも勝利、シオンを追い詰めていくが、シオン側から裏切り自分の元に来た部族長を見せしめとして処刑する等、人心を掴む事をしなかった為、勝利を重ねるごとに人が離れ、逆にシオンの元には次々と人材が集まり、いつしか兵力と立場は逆転、最後の決戦となるケルティアの戦いにおいて敗北し、最後の力を振り絞ってシオンに特攻を仕掛けるが、僅かに及ばず討ち取られた。


人物

  • 粗暴な性格ながら狡猾さも持ち合わせており、ゴルギウスガルゾーマといった更なる強者に対しては、与することも厭わなかった。
  • ガライザラ内乱にて、勝利を重ねながらも次第に人望を失い、人材が離れていった為にあまり評価されることはないが、かつてはゴルギウスの腹心として手腕を振るい、ガライザラ王になってからもガルゾーマと連合してアリアス国軍を殲滅するなどの実績を示している。特にリオナ海の戦いではフェローラ国へ侵攻すると見せかけてヴァン・フレイ国軍を誘い出し、伏兵を用いて痛撃を与えるという狡猾な一面も見せており、軍人としての実力は決して低くはなかった。シオンに対する侮りや大軍を擁していたことへの驕りがなければ、ガライザラ内乱に勝利を収めたのは彼だったかもしれない。
  • 「ヤヌス」とは、ガライザラの伝説に出てくる75人の騎馬将軍の一人、ガライザラでは族長や猛将が、自分の名前に騎馬将軍の名を付ける風習があった。


関連項目



最終更新:2024年08月18日 13:40