概要
戦闘に至るまでの背景
それでも
ルディは、腹心である
ラディスを単身使者として送り込み、
レディスとの間で停戦ではなく、完全な和平を結び、両国首都の中心にある
キリグアイにて調停を結ぼうと持ちかけた。
この頃
ガルデス共和国は、
ラグライナ帝国だけではなく、その後勃発した
クレアムーンとの戦いにおいても敗北し、疲弊は限界まできていた。
帝国からの申し出は議会ではすぐさま承諾され、
レディスは和睦を結ぶべく、
キリグアイの地へと向かった。
幻の和睦
だが、その道中を突如
ラグライナ帝国兵士に扮した暗殺団によって襲われる。
護衛として同道していた
カオス将軍によってかろうじて撃退できたものの、
ガルデス共和国使節団は、
ラグライナ帝国が自分達をおびき寄せて暗殺しようとしたと激しく怒り帰国していく。
その一方で、
ルディの元には共和国の使節団帰国と同時に、
ラディスが殺害されたという悲報ももたらされた。
使節団を迎えにいった
イリスの報告によると、
ガルデス共和国軍は最初から和平につくつもりはなく、この会見で
ルディを暗殺するつもりだったが、それを
ラディスに見破られてしまった為彼女を殺害、そのまま帰国したとのことであった。
だが、
ガルデス共和国側の記録にはその様な記述はなく(事実だとしても残す訳はないが)、逆に
ルディの裏切りを怒って帰国したとあるのみで、
ラディスに関しては何も触れられていない。
この暗殺団の正体に関しては、現在においても複数の説が存在する。
全ての説に共通していることは、「暗殺の成否」は問題ではなく、共和国を怒らせる事そのものが目的であるということである。
- 「レヴァイア復興説」 現在最も採用されている説、上記の人物たちに警戒の目が完全に偏ったその隙をついてイリスが暗躍し、ラディスを暗殺してレディスには暗殺者を放って双方に不信感を与えた。これは、レヴァイア王国を復興させるには大きな手柄が必要であり、その為の「戦場」を失わせたくなかった為である。
- 「ラグライナ帝国説」 セルレディカ時代からの将で、完全なる武力による併合を目指す武断派の将軍が、共和国と帝国の和睦を妨害するため、レディス暗殺に踏み切った。
- 「セリーナ暗躍説」 戦乱の火種を絶やさない為、セリーナが暁の守人を使って行った。
- 「ルディ黒幕説」 実は誤解ではなく、本当にルディ自身が騙し討ちを画策していた。
ラディスの死を報告したのが
イリスであったことから、現在では「
レヴァイア復興説」が最も信憑性が高いとされている。
また、
イリスの陣地から計画書が発見されているが、これは
イリス死後のことであり、あまりにも露骨に残されていたことから、
セリーナが撒いた疑心を煽る火種のひとつとして考えられている。
両軍の戦力
戦闘経緯
背水の陣となった
ガルデス共和国は、大軍の
ラグライナ帝国軍の先発隊を二度も撃退したが、三度目の決戦において、帝国軍も主力部隊をすべて投入した。
地形を利用して、防衛に徹した
ガルデス共和国軍を相手に、
ラグライナ帝国は正面から力攻めを敢行する。
互いの部隊を連携させ、兵力差をいかして少しずつ敵軍を疲弊させようとする
ラグライナ帝国軍だったが、
イリス部隊が戦功を焦って独断専行する。
また、
アリサ部隊は、密かに渡河しようと移動するが、その作戦を読んでいた
リナによって行く手を阻まれる。
共和国軍の思わぬ抵抗に業を煮やした
イリスは、冷静さを欠いた突撃を繰り返した結果、部隊は壊滅、
レヴァイア復興のためにここまで策を巡らせながら、無念の戦死を遂げる。
しかし、帝国軍の兵力差をいかした小細工なしの力押しによって、ついに共和国軍の防衛も限界に達し全軍撤退、帝国軍が勝利を収めるが、三度にわたる激戦により帝国軍も疲労困憊であった。
戦いの結末
ラグライナ帝国と
ガルデス共和国は、再び険悪な関係となるが、ガルデス共和国には実質上これ以上戦う力はのこされていなかった。
対する
ラグライナ帝国軍は、それでも「完全和平」を目指す
ルディの命令によって追撃をせず、撤退を決意。
多大な犠牲を払いながら、何も得るものがないことに納得できず、多くの将軍が反発したが、
ルディはこれを押し通して全軍の撤退を実行させた。
その為、一度はまとまりかけた帝国が、再び内部分裂を起こし始めていた。
最終更新:2024年08月21日 15:24