散急2000系は、散野急行鉄道の車両である。
概要
散野急行鉄道2000系電車 | |
基本情報 | |
運用者 | 散野急行鉄道(製造から1990年までは神宿鉄道) |
製造所 | 美咲車輌製造 |
製造年 | 1979〜93年 |
製造両数 | 156両 |
運用開始 | 1980年1月10日 |
主要諸元 | |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 | 直流1500V(架空電車線方式) |
最高運転速度 | 120km/h |
設計最高速度 | 120km/h |
起動加速度 | 2.0km/h/s |
減速度 | 3.5km/h/s(常用) 4.1km/h/s(非常) |
車両定員 | 本文参照 |
全長 | 21,000mm |
自重 | Tc1車,Tc2車:31.2t M1車:36.8t M2車:36.2t |
全幅 | 2,800mm |
全高 | 4,050mm |
床面高さ | 1,200mm |
台車 | 円筒案内式ダイレクトマウント空気ばね台車 |
主電動機 | (第1〜27編成)直流複巻電動機 (第28〜39編成)かご形三相誘導電動機 |
主電動機出力 | 150kW |
駆動方式 | (第1〜27編成)WNドライブ方式 (第28〜39編成)TD継手式中実軸平行カルダン方式 |
歯車比 | 79:14(5.64) |
制御装置 | (第1〜27編成)界磁チョッパ制御 (第28〜39編成)GTO素子VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生併用電磁直通空気ブレーキ |
保安装置 | 本文参照 |
1979年に導入された車両。当時は神宿鉄道の路線であった散野線系統のサービス改良用に導入され、特急など優等種別への充当を前提として開発されている。神宿鉄道8000系と共通の設計であり、新製当時は派生形式の扱いであった。
車体
普通鋼製であるが、一部腐食対策としてステンレス鋼を使用した部分がある。車体は21m級の大型車であり、扉配置は前後非対称のスタイルをとっている。
内装
優等種別への充当のため、車内は転換クロスシートが配置されている。4扉車であり、扉間には基本的に3列6人分を配置する。新製当時の神宿鉄道ではまだ車内で喫煙が可能であったため、禁煙車に設定されていた八城寄り先頭車を除いて車内に灰皿が設置された。冷房車として新製されたため、側窓は固定式を採用している。
走行機器類
第1〜27編成
旧藤木交通1000系電車の第91編成で試験されていた界磁チョッパ制御を採用しており、回生ブレーキの使用を可能としている。藤木交通の車両は主抵抗器が自然通風式であったが、神宿鉄道の車両との機器共通化を図るために本系列では強制通風式が採用されている。主電動機は直流複巻電動機を採用しているが、端子電圧が750Vである複巻電動機は製造が困難であったため8基の電動機を用いて直並列制御を行う(そのため、単独電動車を製造することができず、本系列は基本的に4または8両固定編成となる)。電動機出力は150kWと定格出力を大きめにとっている。補助電源装置は電動発電機(MG)であるが、増備途中(第16編成以降)からブラシレス型に変更されている。また、駆動装置はWNドライブを採用しており、これも神宿鉄道の在来車と共通である。制動装置は当時の神宿鉄道で一般的であった電磁直通ブレーキであり、1000系とは併結運転が可能である。
第28〜39編成
1990年の散野急行鉄道設立後に導入された12編成では設計を大規模に変更しており、制御装置はGTO素子VVVFインバータ制御を採用している。これに伴い電動機も三相かご型誘導電動機に変更となっており、駆動装置もWN継手からTD継手に変更されている。ただし既存車両と共通の運用に就くため、制動装置の変更はされず、電気指令式ブレーキは採用されなかった。
改造・更新
8両固定編成化改造
1996年以降、8両で運行されることが恒常的となっていた本系列に対して2編成を併結し、8両固定編成とする改造が施された。基本的に対象は2101+02編成、2103+04編成……の様に連続した番号の編成とされ、2101〜26編成と2128〜39編成を対象として2002年までに4両36本を8両18本に改造した(改造編成が少ないのは後述の2113+14編成のみこの改造を受ける前に廃車となったため)。中間に閉じ込められたクハ車は運転台を撤去され、サハ2500形に改番された。
側窓開閉化改造
朝村事件を受け、換気性能の向上と車両側面からの脱出を可能とするために側窓の一部を開閉可能とする改造が2000年度より施工され、2003年に完了した。
運用
登場時から主に本線における優等種別の車両として用いられている。なお、起動加速度の低さから各駅停車運用に就くことは少ないほか、21m級車体を持つ本車は扉配置が昇降棒式でないホームドアに非対応であることから雨川高速鉄道春沢線・商栄線との直通運転には用いられない。また、トンネル冷房を使用していた都東線には夏季は極力入線しないような運用が組まれた(1990年にトンネル冷房の使用を終了したため、これ以降制限は解除された)。
2101編成から2139編成までの4両39本156両が製造されたが、2113+2114編成は朝村事件で廃車された。また8連化の余剰となった2127編成は予備車となっているが、事実上の部品取り車となっている。また、登場より40年が経過し界磁チョッパ制御の保守部品の枯渇を理由に、一部編成が運用を離脱しこちらも部品取り状態となっている。
2101編成から2139編成までの4両39本156両が製造されたが、2113+2114編成は朝村事件で廃車された。また8連化の余剰となった2127編成は予備車となっているが、事実上の部品取り車となっている。また、登場より40年が経過し界磁チョッパ制御の保守部品の枯渇を理由に、一部編成が運用を離脱しこちらも部品取り状態となっている。
現在 18編成144両+予備車4両