散急3000系は、散野急行鉄道の車両である。
概要
散野急行鉄道3000系電車 | |
基本情報 | |
運用者 | 散野急行鉄道(製造から1990年までは神宿鉄道) |
製造所 | 美咲車輌製造 |
製造年 | 1988〜93年 |
製造両数 | 116両 |
運用開始 | 1989年7月10日 |
主要諸元 | |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 | 直流1500V(架空電車線方式) |
最高運転速度 | 100km/h |
設計最高速度 | 100km/h |
起動加速度 | 3.3km/h/s |
減速度 | 3.5km/h/s(常用) 4.1km/h/s(非常) |
車両定員 | 本文参照 |
全長 | 20,000mm |
自重 | Tc1車,Tc2車:30.0t M1車:35.8t M2車:35.2t |
全幅 | 2,800mm |
全高 | 4,050mm |
床面高さ | 1,150mm |
台車 | 軸ばね式ダイレクトマウント空気ばね台車 |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 FEI-IM88 |
主電動機出力 | 150kW |
駆動方式 | WNドライブ方式 (更新車)TD継手式中実軸平行カルダン方式 |
歯車比 | 99:14(7.07) |
制御装置 | (製造時)GTO素子VVVFインバータ制御 (更新後)IGBT素子VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 | 本文参照 |
1988年に導入された車両で、特筆すべき点として南山ネットワークグループ初の量産型VVVFインバータ制御装置採用車両である。散野急行鉄道の路線のうち、散野線および花松線の西部(骨谷駅以西)では短編成による普通電車の高頻度運転が行われていたが、それに当時用いられていた6100・6200系は軽量車体で老朽化が進行していた上に構造上冷房化が困難だったことから、新系列での置き換えを行うこととした。これにより普通電車用としては1000系以来20年ぶりの新形式として製造されたのがこの形式である。
車体
基本的には1000系最終増備車に準じた普通鋼製、20m4扉としながら、一部ステンレス鋼材の採用により対候性を高めている。
内装
通勤型であるため、車内はロングシート(配置は3-8-8-8-3)。カラースキームは緑系。3105編成では登場当時に折り畳み座席の試験が行われていた。また扉上にはLED式車内案内表示器が千鳥配置で設置されている。
走行機器類
制御装置、及び主電動機には船橋電機製が使用されている(当時の南山ネットワークグループの鉄道車両では珍しい採用例)。制御装置1基で電動機4基を制御する1C4M方式で、2群をまとめて搭載する。
改造・更新
機器更新
GTO素子の素子寿命に伴い、新型のIGBT素子への更新が2007年より行われ、2013年に完了した。なおその際、駆動装置をTD継手に交換している。
運用
当初より最高速度の低さから優等運用には就かず、主に各停運用で使われている。基本的には4両編成単独で骨谷駅~梅田市駅、または骨谷駅~海田市駅で運行されているが、一部2編成を併結した8両編成での運用も設定されている。ほか形式とは性能が異なるため併結運転は緊急時を除いて行われない。なお、南山ネットワークグループ内でVVVFインバータ制御の車両を導入するにあたり、一部編成が他社に貸し出され、営業運転を行ったことがある。