メモリーホルダー

メモリーホルダー

デウス・エクス・マキナによる時間遡行後も一巡目の記憶を維持している者たちのこと。
記憶保持者、記憶継承者とも。

デウス・エクス・マキナは三世界全ての時間を侵食発生直後の時点にまで巻き戻す魔法であり、
滅んだ世界や死んだ者もリスタート時点の状態へと復旧される。
当然三世界に生きる人々の記憶もリセットされ、全ては「なかったこと」になる。
しかしながら、例外的に記憶のリセットを免れ、記憶を保持したまま巻き戻る者たちが居る。
ごく一握りながら存在する彼らのことをメモリーホルダーと呼ぶ。

保持されるのは「記憶のみ」であり、発動時に死亡していた者にもメモリーホルダーは存在する。
この場合、記憶を保持したまま肉体の状態だけが生前へと巻き戻る。

その一人である『創世の』バロールは、記憶保持者の存在を『不完全な魔法ゆえの歪み』と表現した。
記憶の保持は言わば「巻き戻し漏れ」のようなものであり、不具合によって生じた副産物である。

ただ、これはバロールなりに異邦の魔物使い(ブレイブ)へかみ砕いて説明するための、
便宜上の表現という可能性が高い。
記憶も含めて何もかもが巻き戻るのであれば、三世界滅亡の末路を辿った一巡目の歴史を、
二巡目以降もそっくりそのまま繰り返すだけとなる。
失われた歴史の結末を知る者が居るからこそ、アルフヘイムニヴルヘイムともに、
現時間軸では課題解決へ向けて具体的な対策を推し進めているのである。

事実、記憶の継承はバロールや大賢者ローウェル兇魔将軍イブリースなど、
双方の世界にとって強い影響力を持った人物に発生している。
(彼らが強大な魔力を持った存在であることも関係しているのかもしれない)。

一口にメモリーホルダーと言っても、完全な記憶を保持している者はさらに限られる。
断片的な記憶のみ持っている者や、記憶を保持した上でそれを忘却している者、
記憶としてではなく、託宣や天啓、夢のような形で記憶を認識している者なども居る。

例えば赤城 真一はホルダーではないごく普通の高校生として日々を送っていたが、
時折白昼夢としてミズガルズ滅亡の光景を思い出していた。
カザハはメモリーホルダーであるものの、ミズガルズへの転生を経て記憶の殆どを忘れていた。

また、「巻き戻し漏れ」として記憶を維持している者の他にも、
一巡目の歴史を認識している変則的なメモリーホルダーが存在する。
始原の草原の当主を務める風の双巫女は直接的なホルダーではないが、
世界を循環する風の記憶を参照することで当事者のように事態を把握している。
幻魔将軍ガザーヴァは、メモリーホルダーであるカザハの魂に混ざる(=混線)ことで、
疑似的に一巡目の記憶を得ている。

これまでに登場したメモリーホルダーは以下の通り。(補完求ム)

『創世の』バロール
一巡目ではニヴルヘイムにわたって魔王と化し、ブレイブに討伐されたものの、
記憶を保持して復活したことで今度はアルフヘイム側の総司令として侵食現象の解決に着手している。

▽兇魔将軍イブリース
侵食現象に対抗するためニヴルヘイム側で指揮を執っている。
一巡目で滅ぼされた記憶や同胞を殺された記憶から、プレイヤーもといブレイブに強い怒りを抱える。
また、自分だけでなく同胞の記憶も『亡者の囁き』という形で保持しており、
敵の攻撃を理解し対策するための集合知として戦闘時にもこれを活用している。
(ブレイブで言うところの『Wiki情報』に近いものかもしれない)

▽大賢者ローウェル
ニヴルヘイム陣営として十二階梯の継承者を纏め、暗躍している。
イブリースとも協働体制をとっているらしいが、思惑には不明なところが多い。

『覇道の』グランダイト
ゲーム上の自身のドロップアイテムである魔剣ストームコーザーに執着を持つ。
一巡目でドロップしてしまったことが関係している模様。

『永劫の』オデット
悠久にわたる生に倦み疲れ、救済として自身の死を渇望する不死の女王。
一巡目では侵食によって求めていた死を享受するに至ったが、
時間遡行によって望まぬ復活を遂げたと共に、その絶望にも似た記憶を保持している。
現時間軸ではもう一度死を得るべく、アルフヘイム・ニヴルヘイム両陣営と対立。

▽カザハ
一巡目の旅の過程で死亡後、ガザーヴァと融合することで魂の消滅を免れ、
ミズガルズに転生して一般人として人生を送っていた。
その後、今度はブレイブとして召喚され、アルフヘイムに帰還を果たす。
転生にあたり記憶の殆どを忘却していたが、アコライト外郭の決戦でガザーヴァと分離し、
多くを思い出すに至る。

▽赤城真一
アルフヘイムへの召喚以降、白昼夢として一巡目の記憶を断片的に思い出す。
特にタイラントによるミズガルズ蹂躙の記憶は鮮明に覚えており、
第十九試掘洞における初遭遇では周りが戸惑う中、迅速に討伐へ動くことができた。
また「銀の魔術師」なる少女の存在が示唆されているが、詳細は明らかになっていない。

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最終更新:2022年02月17日 12:20