滑らかな絹の夜着ごしの愛撫に、毛利は過敏すぎるほどびくりと体を震わせる。だが、
「あれ?」
真っ平らだった。
「何だ」
「いや、晒し巻いてんの?」
夜這いって言われなかったっけ、と襟元に指先をかける。
「我にそんなものは必要はない」
きっぱりと言い放ちながら、毛利の手が元親のそれに重ねられた。
押しとどめようと言うのか、それとも促しているのか。それより、
「うわ冷て!冷え性っ!」
もの凄く手が冷たい。
「貴様の体温が高いのだ。我は標準ぞ」
毛利はふん、と顔を逸らして言い切る。だがそんなわけがない。
「いや、絶対冷え性だ。雪の像みてえじゃねえか」
「ならば溶かして見せよ」
やっぱり偉そうな言葉に挑発され、袷の中に手を突っ込んだ。
「指先だけじゃなくてこっちも冷てぇな」
言いながらまさぐるが、ふくらみかけ以前の問題で真っ平らだった。
ただし、子供っぽさはとっくの昔に棄てた風。
しなやかに伸びた手足は成長期を迎えた後のもの。
絹に勝るほど滑らかな皮膚の下、薄く筋肉がついているのが解る。
やはり女らしさを忘れた大人の体つき、だった。
真田のような少年っぽさもない。
何と表現していいのか解らない体躯。
なるほど、本人が宣言したとおり妖精っぽいのかもしれない。
「あれ?」
真っ平らだった。
「何だ」
「いや、晒し巻いてんの?」
夜這いって言われなかったっけ、と襟元に指先をかける。
「我にそんなものは必要はない」
きっぱりと言い放ちながら、毛利の手が元親のそれに重ねられた。
押しとどめようと言うのか、それとも促しているのか。それより、
「うわ冷て!冷え性っ!」
もの凄く手が冷たい。
「貴様の体温が高いのだ。我は標準ぞ」
毛利はふん、と顔を逸らして言い切る。だがそんなわけがない。
「いや、絶対冷え性だ。雪の像みてえじゃねえか」
「ならば溶かして見せよ」
やっぱり偉そうな言葉に挑発され、袷の中に手を突っ込んだ。
「指先だけじゃなくてこっちも冷てぇな」
言いながらまさぐるが、ふくらみかけ以前の問題で真っ平らだった。
ただし、子供っぽさはとっくの昔に棄てた風。
しなやかに伸びた手足は成長期を迎えた後のもの。
絹に勝るほど滑らかな皮膚の下、薄く筋肉がついているのが解る。
やはり女らしさを忘れた大人の体つき、だった。
真田のような少年っぽさもない。
何と表現していいのか解らない体躯。
なるほど、本人が宣言したとおり妖精っぽいのかもしれない。
元親は手のひらで隅々まで確かめる。
「っ、……ぁ、ぅ……」
今度は憎まれ口が返らず、抑えた小さい声だけが漏れた。
真っ白な頬に、ほんの僅か赤みが差している。
毛利に限って照れだの恥ずかしさだのがあるわけない。
「敏感すぎやしねえか」
毛利に限って演技もあるわけがないと思うのだが。
「……ふん、貴様に、しては察しが良い」
「俺ぁ貴様呼ばわりで確定かよ」
ウェンディやブラザーよりはよっぽどマシだが。
ちっちゃくぼやくと、聞きとがめた毛利は一瞬言葉に詰まった。
「元親。我が無策で来ると思うてか。けんにょ君の協力を得、新しい技を開発したのだ」
名前呼び捨てに格上げしながら、元就が僅かに微笑む。
しかし本願寺は君付けなので、それよりも下の扱いらしい。あんまりだ。
「な、なにしやがった……!」
「感度を上げる淫の手、「名称未定」だ。…愛の宣教師達に名称募集をかけておるが、よい名が集まらぬのでな」
それは普通、催淫剤と呼ばれるモノなのではなかろうか。
「え、ちょ、まさかさっきの水……!」
慌てる元親に、毛利はやっぱり冷たい一瞥をくれた。
「それでは只の催淫剤だ阿呆。あれは只の水ぞ。
大体、貴様のような体力馬鹿にかけては我の身が持たぬ。
我が身にかけてきたのだ。……今日ついでにかけてみたは、貴様ではなく真田幸村よ」
「つ、ついでで世話になってる奴の女に何やってんだぁっ」
ふん、と毛利は鼻で笑い飛ばす。
「奥州の竜が戻った今日まで待ってやったのだ、大事あるまい」
「そーいう問題かっ!」
「ふん、何をい……」
毛利はふっと言葉をとぎらせた。ひときわでっかい破壊音が聞こえたのだ。
そう、さっきから続いていた遠くの喧噪。
真剣に耳を澄ませば我が魂、とか、何とかるぁぁぁ、とか切れ切れに聞こえる。
あの声は、そして破砕音は。
「っ、……ぁ、ぅ……」
今度は憎まれ口が返らず、抑えた小さい声だけが漏れた。
真っ白な頬に、ほんの僅か赤みが差している。
毛利に限って照れだの恥ずかしさだのがあるわけない。
「敏感すぎやしねえか」
毛利に限って演技もあるわけがないと思うのだが。
「……ふん、貴様に、しては察しが良い」
「俺ぁ貴様呼ばわりで確定かよ」
ウェンディやブラザーよりはよっぽどマシだが。
ちっちゃくぼやくと、聞きとがめた毛利は一瞬言葉に詰まった。
「元親。我が無策で来ると思うてか。けんにょ君の協力を得、新しい技を開発したのだ」
名前呼び捨てに格上げしながら、元就が僅かに微笑む。
しかし本願寺は君付けなので、それよりも下の扱いらしい。あんまりだ。
「な、なにしやがった……!」
「感度を上げる淫の手、「名称未定」だ。…愛の宣教師達に名称募集をかけておるが、よい名が集まらぬのでな」
それは普通、催淫剤と呼ばれるモノなのではなかろうか。
「え、ちょ、まさかさっきの水……!」
慌てる元親に、毛利はやっぱり冷たい一瞥をくれた。
「それでは只の催淫剤だ阿呆。あれは只の水ぞ。
大体、貴様のような体力馬鹿にかけては我の身が持たぬ。
我が身にかけてきたのだ。……今日ついでにかけてみたは、貴様ではなく真田幸村よ」
「つ、ついでで世話になってる奴の女に何やってんだぁっ」
ふん、と毛利は鼻で笑い飛ばす。
「奥州の竜が戻った今日まで待ってやったのだ、大事あるまい」
「そーいう問題かっ!」
「ふん、何をい……」
毛利はふっと言葉をとぎらせた。ひときわでっかい破壊音が聞こえたのだ。
そう、さっきから続いていた遠くの喧噪。
真剣に耳を澄ませば我が魂、とか、何とかるぁぁぁ、とか切れ切れに聞こえる。
あの声は、そして破砕音は。




