―――――妄想終わり―――――
「は、は、はれんちぃ、はぁれぇんんちぃなぁりぃぃぃぃ」
幸村の絶叫が辺り一面に響くと、一体何が起こったのかとばかりに
元親は目を見開く。
「貴様ら、事もあろうにお館様に手を出そうとするとは…」
身体をブルブルと震わせ、幸村は元親を睨み付ける。その目からは
既に涙がボロボロと零れている。
「…はぁ、あんた何言ってんだ?俺達はまだあんたの大将には手なんて
出してないぞ。もちろん子分の方もな」
「うるさいうるさいうるさい!!お館様に不埒な事をする輩はこの幸村が
成敗してくれる!!!」
そう叫び終えると、幸村は「ふぬぬ…」と身体全体に力を込め始めた。
「あんた、もしかしてその縄を外そうとしてるのか?」
「この縄を外してお館様の下に行く」
「無理無理、女の力でこの縄は解けねぇよ」
それでも幸村は力を込める事を止めようとはしない。信玄と佐助を
助けに行くため、何が何でも縄を解こうと必死になっている。
それから暫く。
「もう諦めな。どうあがいたってこの状況を…ん、なぁぁ?」
余裕だった筈の元親の声が、急に焦りの色を見え始めたのは、
ミシミシと言う縄の軋みの所為だった。
「何、何でこの縄がこんな音を…」
「むぃぃなぁぁぐぃぃぃるぅぅぅぁぁああっ!!」
言った瞬間、ブチ、と言う音がし、それと同時に元親の視界に入って
きたのは、特製である筈の縄が細かく宙に浮き、縄を千切った反動で
プルプルと揺れる幸村の胸だ。
千切れる筈の無い縄が女の力であっけなくバラバラにされ、元親は
思わず呆然と立ち尽くす。
一方幸村はと言えば、
「待ってて居てくだされ、お館様ぁぁっ!、助けに行くぞ、佐助ぇぇっ!」
胸の上下を縛り付けている縄以外を力と根性で引きちぎり、居ても
経っても居られないとばかりにあられもない姿のままで駆け始めた。
「何で、縄が千切られるんだ、何で、この縄、高い金払って特注で
頼んだ筈なのに、何で…」
目の前で起こった状況を信じられないのか信じたくないのか、元親は
ただそれを繰り返す。
暫くもしない間に、中途半端に緊縛状態のまま胸を揺らしていた事に
気づいた幸村が衣服を取りに戻ってきたが、それを気に留める事無く、
元親は呆然としたままだった。
幸村はそんな元親を横目に身支度を手早く済ませると、
「ぉおやかたさぶぁぁ、今幸村が助けに参りまするぅぅ」
と再び去っていった。
元親が正気を取り戻したのはそれからまた暫くの事で。
「…ま、まあ今日の所はこれで許してやろう。今度来た時には必ず
『武田の至宝』を頂いてくぜ」
と力なく言うのが精一杯だった。
幸村の絶叫が辺り一面に響くと、一体何が起こったのかとばかりに
元親は目を見開く。
「貴様ら、事もあろうにお館様に手を出そうとするとは…」
身体をブルブルと震わせ、幸村は元親を睨み付ける。その目からは
既に涙がボロボロと零れている。
「…はぁ、あんた何言ってんだ?俺達はまだあんたの大将には手なんて
出してないぞ。もちろん子分の方もな」
「うるさいうるさいうるさい!!お館様に不埒な事をする輩はこの幸村が
成敗してくれる!!!」
そう叫び終えると、幸村は「ふぬぬ…」と身体全体に力を込め始めた。
「あんた、もしかしてその縄を外そうとしてるのか?」
「この縄を外してお館様の下に行く」
「無理無理、女の力でこの縄は解けねぇよ」
それでも幸村は力を込める事を止めようとはしない。信玄と佐助を
助けに行くため、何が何でも縄を解こうと必死になっている。
それから暫く。
「もう諦めな。どうあがいたってこの状況を…ん、なぁぁ?」
余裕だった筈の元親の声が、急に焦りの色を見え始めたのは、
ミシミシと言う縄の軋みの所為だった。
「何、何でこの縄がこんな音を…」
「むぃぃなぁぁぐぃぃぃるぅぅぅぁぁああっ!!」
言った瞬間、ブチ、と言う音がし、それと同時に元親の視界に入って
きたのは、特製である筈の縄が細かく宙に浮き、縄を千切った反動で
プルプルと揺れる幸村の胸だ。
千切れる筈の無い縄が女の力であっけなくバラバラにされ、元親は
思わず呆然と立ち尽くす。
一方幸村はと言えば、
「待ってて居てくだされ、お館様ぁぁっ!、助けに行くぞ、佐助ぇぇっ!」
胸の上下を縛り付けている縄以外を力と根性で引きちぎり、居ても
経っても居られないとばかりにあられもない姿のままで駆け始めた。
「何で、縄が千切られるんだ、何で、この縄、高い金払って特注で
頼んだ筈なのに、何で…」
目の前で起こった状況を信じられないのか信じたくないのか、元親は
ただそれを繰り返す。
暫くもしない間に、中途半端に緊縛状態のまま胸を揺らしていた事に
気づいた幸村が衣服を取りに戻ってきたが、それを気に留める事無く、
元親は呆然としたままだった。
幸村はそんな元親を横目に身支度を手早く済ませると、
「ぉおやかたさぶぁぁ、今幸村が助けに参りまするぅぅ」
と再び去っていった。
元親が正気を取り戻したのはそれからまた暫くの事で。
「…ま、まあ今日の所はこれで許してやろう。今度来た時には必ず
『武田の至宝』を頂いてくぜ」
と力なく言うのが精一杯だった。
その後、信玄と佐助の元にたどり着いた幸村が事の顛末を話し、
「馬鹿ものぉぉ、わしがそうやすやすと捕まる訳がなかろうが!!」
と顎に鉄拳を喰らいながら怒鳴られたのはまた別の話である。
「馬鹿ものぉぉ、わしがそうやすやすと捕まる訳がなかろうが!!」
と顎に鉄拳を喰らいながら怒鳴られたのはまた別の話である。




