「グフフ……離さナイ、愛ハ離れラレナイものなのヨ!ナーゼナーラー、ザビーのオッパイがタンコブ挟んでいルカラネ……コレゾザビー教教義、タンコブまで愛シテデスゾ……キャ!言ッチャッタ!ザビー恥ズカシィ~」
身を捩るザビーの動きに合わせもいんもいんと揺られながら、幸村の頭が真っ白になった。
「ぎぃーぁあああああああああ!さすけえええええええ!」
一拍を置き、幸村は心の底から助けを呼んだ。
まさに絶体絶命。これほどの危機と恐怖は感じた事もない。この状況から救ってくれるなら、鎌を持った変態だろうが踊る農民だろうが、最悪指さして爆笑しそうな独眼竜だろうが誰でも良かった。
「ごめん旦那、すっげー面白い。……てのは冗談だけど本当。しょうがないからそのまま乳びんたされてたら?あれ?ぱふぱふ?」
一拍を置き、幸村は心の底から助けを呼んだ。
まさに絶体絶命。これほどの危機と恐怖は感じた事もない。この状況から救ってくれるなら、鎌を持った変態だろうが踊る農民だろうが、最悪指さして爆笑しそうな独眼竜だろうが誰でも良かった。
「ごめん旦那、すっげー面白い。……てのは冗談だけど本当。しょうがないからそのまま乳びんたされてたら?あれ?ぱふぱふ?」
そのまま小一時間もしただろうか。
あらゆる意味で精根尽き果てた幸村は、異様な乳から解放されてもなお、膝をついていた。
「青いカジツッ!サイコウ!」
異教の服を纏ったザビーは、その周りでステップ踏み踏み踊り狂う。
「……あ、青いものならば……奥州に行って下され……そ、それがしは赤い……赤……」
ぶつぶつと無意識に呟く。頭上から旦那ー、旦那ぁと案じる声が聞こえるが、気力ごと吸い取られていた。
「ダメ!ダメヨ、バーニンプロジェクト!愛トハ縛るモノ!ザビーの事、独占シテッ!」
叫ぶやいなや、ザビーはばさりと服を脱ぎ散らかした。
雄大な胸が、それとも偉大なる胸、または奇形な胸が露わになる。
横にも上にも下にも張り出し、挙げ句腹まで隠すそれ。──既に胸とは思えない。何が近いかと言えば武田軍の正月恒例、子供ほどの大きさの巨大丸餅である。以前幼少の幸村が思わず飛びつき、全身を餅に絡め取られてどう足掻いても餅から抜け出せなかったところまで同じだった。
そう、ザビーはただ太っているのではない。いや、肉は付いているがデブ胸の持ち主であって足や腰はそこまで異様なものではなかった。
体の線を出さない修道服では、張り出した胸のぶん布が張り出し、そのまま真っ直ぐ布が下がる。
結果としてくびれの所在を隠しているのだった。
そのザビーは幸村の鉢巻きを掴み、ぎりぎりと締め上げる。
「こう!こうナノッ!ザビーもこんな風にバーニン真田ノ燃えタギッタ愛デ!シバッテ!叩イテーッ」
「たたたたいたたたたた!はれんはれん、はれんちっ」
ぶつぶつと髪を道連れに、とうとう鉢巻きがつるりとすっぽ抜ける。
「赤イハチマキで縛ラレル!吊サレル!コレゾ!コレゾ和風エロス!」
鼻息荒くザビーは胸を突き出した。ばいんばいんの胸に弾かれ、幸村の体が空を舞う。そして、空中で佐助と目があった。
「ぅわぁお、頑張ってね旦那ァ」
囁くその声音と目配せ。付き合いの長い幸村には解る。いつも通りのユルい声だが、それは意を含んだ声だ。
従う振りして縛り上げ、機会を窺って反撃しろと言う事か。激突しそうになった壁を蹴り、空中で身を捩って着地する。
ザビーの偉容は、その目前に迫る。
「カッキー!ステキーッ!抱イテーッ」
幸村は改めて促されるまま鉢巻きを手に取り……
あらゆる意味で精根尽き果てた幸村は、異様な乳から解放されてもなお、膝をついていた。
「青いカジツッ!サイコウ!」
異教の服を纏ったザビーは、その周りでステップ踏み踏み踊り狂う。
「……あ、青いものならば……奥州に行って下され……そ、それがしは赤い……赤……」
ぶつぶつと無意識に呟く。頭上から旦那ー、旦那ぁと案じる声が聞こえるが、気力ごと吸い取られていた。
「ダメ!ダメヨ、バーニンプロジェクト!愛トハ縛るモノ!ザビーの事、独占シテッ!」
叫ぶやいなや、ザビーはばさりと服を脱ぎ散らかした。
雄大な胸が、それとも偉大なる胸、または奇形な胸が露わになる。
横にも上にも下にも張り出し、挙げ句腹まで隠すそれ。──既に胸とは思えない。何が近いかと言えば武田軍の正月恒例、子供ほどの大きさの巨大丸餅である。以前幼少の幸村が思わず飛びつき、全身を餅に絡め取られてどう足掻いても餅から抜け出せなかったところまで同じだった。
そう、ザビーはただ太っているのではない。いや、肉は付いているがデブ胸の持ち主であって足や腰はそこまで異様なものではなかった。
体の線を出さない修道服では、張り出した胸のぶん布が張り出し、そのまま真っ直ぐ布が下がる。
結果としてくびれの所在を隠しているのだった。
そのザビーは幸村の鉢巻きを掴み、ぎりぎりと締め上げる。
「こう!こうナノッ!ザビーもこんな風にバーニン真田ノ燃えタギッタ愛デ!シバッテ!叩イテーッ」
「たたたたいたたたたた!はれんはれん、はれんちっ」
ぶつぶつと髪を道連れに、とうとう鉢巻きがつるりとすっぽ抜ける。
「赤イハチマキで縛ラレル!吊サレル!コレゾ!コレゾ和風エロス!」
鼻息荒くザビーは胸を突き出した。ばいんばいんの胸に弾かれ、幸村の体が空を舞う。そして、空中で佐助と目があった。
「ぅわぁお、頑張ってね旦那ァ」
囁くその声音と目配せ。付き合いの長い幸村には解る。いつも通りのユルい声だが、それは意を含んだ声だ。
従う振りして縛り上げ、機会を窺って反撃しろと言う事か。激突しそうになった壁を蹴り、空中で身を捩って着地する。
ザビーの偉容は、その目前に迫る。
「カッキー!ステキーッ!抱イテーッ」
幸村は改めて促されるまま鉢巻きを手に取り……
「周りきらぬわぁぁあああああ!」
ひときわ大きな絶望の声が、ザビー城内に響いた。