「お前…」
「ねえ、あんた後悔してるんじゃない?」
まるで、佐助が語っているかのようだ。
佐助のへらへらとした緊張感のない笑顔と、時折小十郎だけに見せる泣きそうに潤んだ瞳を思い出した。
「ねえ、捨てるんなら今のうち…っ…!?」
とてもじゃないが放っておけなかった。
仮面に隠されていないくちびるに自分のくちびるを押しつけ、無理矢理舌をねじ込んだ。
噛み切られるかと一瞬危惧したが、天狐仮面は小さく身体を震わせるだけだ。
きつく押さえていた手を放し、背と顎を支えより深く口づける。
おずおずと天狐仮面の腕が小十郎の背に回された。
鉤爪で傷をつけないように、強く縋りつきたいのを我慢するいじらしさに小十郎は更に強く抱き締めた。
しばらく道場にはん、ん、と天狐仮面の漏らす切なげな吐息と二人の舌が絡み合う濡れた音だけが響いていた。
「んっ…はあっ…」
「ふう…」
くたりと力が抜けた天狐仮面からくちびるを離すと、唾液が糸をひいた。
熱い息を吐いた濡れたくちびるを指で拭ってやれば軽くその指を噛まれた。
「…っ」
ぞわりと腰にわだかまる熱に小十郎は身体を離した。
さすがにこれ以上する気はない。
「ねえ、あんた後悔してるんじゃない?」
まるで、佐助が語っているかのようだ。
佐助のへらへらとした緊張感のない笑顔と、時折小十郎だけに見せる泣きそうに潤んだ瞳を思い出した。
「ねえ、捨てるんなら今のうち…っ…!?」
とてもじゃないが放っておけなかった。
仮面に隠されていないくちびるに自分のくちびるを押しつけ、無理矢理舌をねじ込んだ。
噛み切られるかと一瞬危惧したが、天狐仮面は小さく身体を震わせるだけだ。
きつく押さえていた手を放し、背と顎を支えより深く口づける。
おずおずと天狐仮面の腕が小十郎の背に回された。
鉤爪で傷をつけないように、強く縋りつきたいのを我慢するいじらしさに小十郎は更に強く抱き締めた。
しばらく道場にはん、ん、と天狐仮面の漏らす切なげな吐息と二人の舌が絡み合う濡れた音だけが響いていた。
「んっ…はあっ…」
「ふう…」
くたりと力が抜けた天狐仮面からくちびるを離すと、唾液が糸をひいた。
熱い息を吐いた濡れたくちびるを指で拭ってやれば軽くその指を噛まれた。
「…っ」
ぞわりと腰にわだかまる熱に小十郎は身体を離した。
さすがにこれ以上する気はない。




