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戦国BASARA/エロパロ保管庫
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戦国BASARA/エロパロ保管庫

炎の微笑9

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bsr_e

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穏やかな、だが安定を欠いた生活が長引き、幸村は女として成熟していった。
施される愛撫は貪るようなものから優しく慈しむようなものへと変じ、幸村もまた、
小十郎を迎えるようになった。
鏡を置き、髪をくしけずる。随分と伸びた。黙って道を歩けば、誰も「真田幸村」だと気づかないだろう。

奥州や甲斐の情勢は、小十郎がもたらす情報しか知らない。武田は駿河を飲み込んだものの
徳川の猛攻にあい、奥州は関東を攻めあぐねているという。
どうでもいいことのように思えるし、大事なことのようにも思える。小十郎が嘘を言って
いる可能性を考えるが、それはないと首を振った。

小十郎の顔を見ていない。もう十日になるだろうか。戦に出たのだろうか。
それとも他国に使者として赴いているのだろうか。何も知らされていないため、想像するしかない。
髪を括り、鏡を伏せた。あまり高いものではないが、これで十分だった。元々、着飾ることに興味はない。
格子越しの日差しに目を細め、机に身体を伏せた。ため息をつく。

――ただ、待つことしかできない。

今日は帰ってくるだろうか。明日は。明後日は。
会っていない日を指を折って数え、次はいつ会えるのかと指を折って数える。
(……何を……)
何を、しているのだろう。
これでは、まるで会うことを待ち望んでいるかのようだ。
首を振り、自嘲の笑みを浮かべる。囚われて以来、幸村は心の底から笑っていない。
己を嘲り、小十郎を蔑む。そうやって狂わぬように心を保ってきた。
鏡を持ち上げ、顔を映した。あまりよく映らない鏡だが、ぼんやりとしているのは分かる。
唇を持ち上げてみる。うそ臭い。
誰だこれは、と苦笑して鏡を伏せた。

ごろりと床に転がった。上田にいた頃なら、女中や下男が「だらしないですよ」と叱っただろうが、
この離れにはせわしなく立ち回る女中も、力仕事を請け負う下男もいない。無口な女中が床を磨き、
着替えを用意し、膳を運んでくるだけだ。見張られている気配も、ここ最近は絶えている。
もう見張りを置くつもりはないのだろうか。

「槍……」
随分握っていない。刀も取っていない。拳は柔らかくなり、爪は綺麗な色に戻った。
今度、小十郎に手合わせを頼んでみようか。刀でも槍でも体術でも、なんでもいい。身体を動かしたいと思った。
「――無理だな」
あほか、と言われ、抱きすくめられて耳元で「貴様に武器など持たせるか」と囁き、
そして抱くだろう。一部始終、簡単に予測ができてしまう。
手合わせ、と声を出さずにつぶやいた。
小十郎と、手合わせ。
なんでそんなことを考えたのだろう。幸村は身体を起こし、格子の入った廊下に近づいた。
気配を感じる。床下だ。見張りのものとは違う。

――懐かしい、待ち望んだはずのもの。
「佐助……?」

し、と小さな声が聞こえた。幸村は息を飲み、床に耳を当てた。
「佐助」
「旦那。よかった、生きてた……」
闇を集めたような気配が床下からせり上がり、佐助の形になった。一瞬のことだが、いつも驚いてしまう。
「佐助、どうしてここが分かった」
「ずっと、網を張ってたんだよ。物売りのふりして奥州に忍び込んで、情報集めて、
こうやって、探り出したって訳」
「そうか」
言われれば納得するしかない。幸村は床に視線をやった。

「……酷いこと、されてるんじゃないの」
「酷い……か。そう、だろうな」
「逃げるよ。旦那、俺に捕まって」
長居は無用、とばかりに佐助が手を差し出してくる。佐助の忍術は、幸村一人くらいならなんとか運べる。

――逃げる。

佐助に言われて、はっとした。
そうだ。佐助がここにいるのだ。幸村ではできないことも、佐助ならできる。
上田に戻って、そして――。


  ――どうなる。

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