「どういうつもりだ!貴様、我に何をした!!」
「傷を治して差し上げたまでです。まぁ…少し…いやかなり遊び半分だったんですがね?」
「遊びだと…!そのようなものいらぬ!いっそのこと「いっそのこと、殺して欲しかったですか?」
「傷を治して差し上げたまでです。まぁ…少し…いやかなり遊び半分だったんですがね?」
「遊びだと…!そのようなものいらぬ!いっそのこと「いっそのこと、殺して欲しかったですか?」
ぬっ、と自分の目前に迫った光秀が元就の言いたいことを言い当てた。
当たり前に決まっている。負けた上に遊びで命を救われ、女にされるなど元就にとっては死んだ方がずっとマシだった。
ぐっと口をつぐんだ元就に、光秀はただただその口を笑みに歪めるばかり。
当たり前に決まっている。負けた上に遊びで命を救われ、女にされるなど元就にとっては死んだ方がずっとマシだった。
ぐっと口をつぐんだ元就に、光秀はただただその口を笑みに歪めるばかり。
「いけませんねぇ…元就公。それはいけません…『殺して欲しい』と、『死んで楽になれる』と思う人を殺すなど愚かなことはない!」
「何だと…!!」
「実を言うとですね…毛利軍の戦はがっかりでした…あれは戦ではない…『自分が死ぬとわかっている』のを切り刻んでもちっとも楽しくない!」
「…っ!」
「何だと…!!」
「実を言うとですね…毛利軍の戦はがっかりでした…あれは戦ではない…『自分が死ぬとわかっている』のを切り刻んでもちっとも楽しくない!」
「…っ!」
毛利の兵は、次に死ぬのは自分かもしれないという感情と共に戦場に立っている。
それは他の軍も同様だと、元就は思っていた。
だが同時に、戦は光秀の気持ちを満たすものではないという感情が沸々と湧き上がった。
それは他の軍も同様だと、元就は思っていた。
だが同時に、戦は光秀の気持ちを満たすものではないという感情が沸々と湧き上がった。
氷の面は、どこに忘れてきたのだろう?
嫌なほど晴れた日に来た、嫌なほど自分に正直で、嫌なほど元就を掻き乱したあの男が…持って行ったのだろうか?
そんなハズはない、と元就は心の中で首を振った。
今この状況に、自分が完全について行けていないだけのこと。だから光秀の言葉に動揺しているのだ。
そう信じて疑わなかった。
そんなハズはない、と元就は心の中で首を振った。
今この状況に、自分が完全について行けていないだけのこと。だから光秀の言葉に動揺しているのだ。
そう信じて疑わなかった。
そう。あの戦の後も…何事もないように自分は氷の面を作り上げた。
この男の言うままになってたまるか…と、元就は必死に冷静になろうとした。
この男の言うままになってたまるか…と、元就は必死に冷静になろうとした。