――しかし、半兵衛の直感が、何か引っかかりを捕まえかける。
形をつかむ前にすり抜けていってしまうので、具体的に言葉にできないのがもどかしい。
形をつかむ前にすり抜けていってしまうので、具体的に言葉にできないのがもどかしい。
豊臣軍が浅井、本願寺を攻めている間、
長曾我部が新たな兵器を開発しているという情報が半兵衛のもとに届いてきていた。
同様に、徴兵を進めているという情報も。
次は自分たちの番だという心づもりなのだろう。
長曾我部が新たな兵器を開発しているという情報が半兵衛のもとに届いてきていた。
同様に、徴兵を進めているという情報も。
次は自分たちの番だという心づもりなのだろう。
秀吉はああ言うが、長曾我部の開発する兵器というのは、おしなべて厄介なものである。
秀吉は別格として、それ以外の兵卒の士気を削ぎ一気に無力化しかねない。
できるだけ早いうちに長曾我部を落とし、兵器だけをいただく。
――誰だって、そう考えるはずだ。
秀吉は別格として、それ以外の兵卒の士気を削ぎ一気に無力化しかねない。
できるだけ早いうちに長曾我部を落とし、兵器だけをいただく。
――誰だって、そう考えるはずだ。
あまりに当然すぎるのだ。
兵を募っている、武装をしている、そしてそれは幾人もの斥候や草の者が報告している事実だ。
だから当然のようにそちらへ軍を向ける。
……しつらえたかのように、できすぎていないか?
兵を募っている、武装をしている、そしてそれは幾人もの斥候や草の者が報告している事実だ。
だから当然のようにそちらへ軍を向ける。
……しつらえたかのように、できすぎていないか?
「力に敗れる策ならばそれを知略とは呼ばぬ。何があろうとも、我が拳がうち砕けば問題あるまい」
仁王立ちで、徐々に近づいている陸地を見やる秀吉に揺らぎはない。
「……うん」
うなずいて、半兵衛は用心深く表情を引き締めた。
揺らぐのも、余計な気を回すのも、汚れ仕事をするのも、自分ひとりで十分だった。
揺らぐのも、余計な気を回すのも、汚れ仕事をするのも、自分ひとりで十分だった。




