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戦国BASARA/エロパロ保管庫

鳥無き島 25

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「慶次ともどもお世話になって……心より御礼を」
「いいってことよ。大事にな」

戦の後の始末があらかた済んで落ち着いたころのある晴れの日、まつと慶次はともに加賀に戻ることになった。
まつに憧れている部下たちは、元親とまつの顔を交互に見ながら「ここにいてくれ」と繰り返し懇願していたが、
それはこちらの勝手が過ぎるというものだ。
彼女の胎には利家の忘れ形見がいる。

同行する慶次は、まつの前で短い髪をさらしているのが落ち着かないようで、盛んにいじっている。
なんでも、崖から転がり落ちたときにぼろぼろになってしまい、短くするしかなかったということだ。

丁寧に頭をあげたまつは、傍らの慶次に向き直り、ちょっと唇を尖らせる。

「慶次、なにもあなたまで城に戻ることないのですよ。
 もう立派な大人なのですから、自分の心の思うまま生きなさい」
「何度も言ってるだろ。別にまつ姉ちゃんのためってわけじゃないさ。
 ……ただ、ちょっと休みたくなっただけだよ。ちょっとだけ」

慶次の言う「ちょっと」は、まつの子が産まれるまでの間だろう。
元親の勝手な想像にすぎないが、おそらくは的を射ている。
長くもない、深くもない付き合いだったが、前田慶次という男はそういう男だ。

そして、それ以上の追及を避けようとするように、慶次はさっさと船に乗りこんでいった。
元親に微妙な、何とも言えない表情を向けて。
ああ、そういえば恋だの愛だの、甘ったるい話が好きなやつだった。

船出のときが近づいている。元親は送っていってはやれない。
長曾我部は、それほどの大勢力になりつつある。
鳥無き島の蝙蝠が、今では本気で天下をも狙えるという。


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