「僕が、謙信殿の次ですか?…男の品定めは、あまりしたことがないなあ」
謙信に話題をふられた半兵衛は、小首を傾げた。
謙信に話題をふられた半兵衛は、小首を傾げた。
白の薄物の小袖に、濃い紫の下襲。袴はつけずに、打掛は腰巻にして紫苑という襲の夏の装
い。竹中半兵衛の女人としての装いは、教養人らしい古式に法ったものだった。
い。竹中半兵衛の女人としての装いは、教養人らしい古式に法ったものだった。
「そうそう。博学のあんたに一回、聞こうと思ってた。男のものは、鼻を見れば形がわかる
って、本当か。聞いたことがあるんだが」
「………政宗君。だれに聞いたんだい………」
って、本当か。聞いたことがあるんだが」
「………政宗君。だれに聞いたんだい………」
「まあ、その、あれだ。…あの、侍女たちとか…」
「ふうん。好奇心旺盛なのは、わかるけど、君、僕なんかにそういう話をしないほうがいい
よ。奥州筆頭は、未通女だと、言いふらしてしまうよ」
人が悪そうに笑う半兵衛の指摘に、政宗がうっとばかりに詰まる。
「ふうん。好奇心旺盛なのは、わかるけど、君、僕なんかにそういう話をしないほうがいい
よ。奥州筆頭は、未通女だと、言いふらしてしまうよ」
人が悪そうに笑う半兵衛の指摘に、政宗がうっとばかりに詰まる。
「ああ、いや。そうか。みなさん、微妙なお年頃、ということだったね。現実を知らないほ
うが、楽しいかも。…好きな男に抱かれる時に、じっくり見るといいよ。……余裕があった
らね。あんまり見ると、恥じらいが無いとか、あばずれとか言われるから気をつけてね」
「…竹中……。お前、ほんとに嫌な奴」
赤くなった頬を隠すように背けた政宗が、悔しそうに言った。
うが、楽しいかも。…好きな男に抱かれる時に、じっくり見るといいよ。……余裕があった
らね。あんまり見ると、恥じらいが無いとか、あばずれとか言われるから気をつけてね」
「…竹中……。お前、ほんとに嫌な奴」
赤くなった頬を隠すように背けた政宗が、悔しそうに言った。
「僕は、秀吉だけしか見てない。好きなのは、秀吉だけさ。生憎とね」
「結局、惚気たいのか。竹中」
「うん」
澄まして言ってのける半兵衛に、政宗が軽く舌打ちをした。
「結局、惚気たいのか。竹中」
「うん」
澄まして言ってのける半兵衛に、政宗が軽く舌打ちをした。
「女の体は不思議なものでね。好きな男のためならなんでもできる。けど、厭な相手だと何
も感じないんだよ。抱かれて、体はそれなりの反応はするけど、どこかで醒めたままさ」
「…へえ……」
「まあ、嫁入り前にちゃんと侍女が教えてくれるよ、政宗君」
「…最初は、痛いって聞いたぞ。そうなのか」
政宗の処女丸出しの質問に、半兵衛と謙信、そしてかすがは微妙に笑ったようだった。
「……何でも僕に聞けばいいと思っているのかい…、まったく。痛いかどうか、茄子でも突
っ込んでみたらどうだい」
半兵衛の辛辣な言葉に、政宗は返す言葉もない。
なにやらもじもじとしているのは、何か思い当ることでもしたのか。
も感じないんだよ。抱かれて、体はそれなりの反応はするけど、どこかで醒めたままさ」
「…へえ……」
「まあ、嫁入り前にちゃんと侍女が教えてくれるよ、政宗君」
「…最初は、痛いって聞いたぞ。そうなのか」
政宗の処女丸出しの質問に、半兵衛と謙信、そしてかすがは微妙に笑ったようだった。
「……何でも僕に聞けばいいと思っているのかい…、まったく。痛いかどうか、茄子でも突
っ込んでみたらどうだい」
半兵衛の辛辣な言葉に、政宗は返す言葉もない。
なにやらもじもじとしているのは、何か思い当ることでもしたのか。
「痛いよ。好きだ、愛だと言っても、慣れていない狭いところに太い物を突き入れられるん
だから。そうだなあ。何度か経験して、やっと痛くなくなるかな。…まあ、相手次第だけど
ねぇ。手荒く扱われると、破瓜の血も多くなるし、傷を負うと歩くのも結構大変かなぁ。そ
うじゃなくても、しばらくは股に何か挟まっている感じは続くよ?」
淡々と話す半兵衛の言葉に、政宗と元就が緊張するのがわかる。
女の体のどこに、男の何が挿れられるのかくらいは、二人とも知っている。
だから。そうだなあ。何度か経験して、やっと痛くなくなるかな。…まあ、相手次第だけど
ねぇ。手荒く扱われると、破瓜の血も多くなるし、傷を負うと歩くのも結構大変かなぁ。そ
うじゃなくても、しばらくは股に何か挟まっている感じは続くよ?」
淡々と話す半兵衛の言葉に、政宗と元就が緊張するのがわかる。
女の体のどこに、男の何が挿れられるのかくらいは、二人とも知っている。
「で、政宗君。君の品定めはどうだい」