戦国BASARA/エロパロ保管庫

真田×伊達♀3

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
山間に、打ち捨てられた村がある。
数年前に戦で焼かれて以来そのままの村が、幸村と「彼女」との逢瀬に毎度使われていた。
その「彼女」は、決まって幸村より早く村に足を運ぶ。
「相変わらず、山に飲み込まれかかってんなぁ」
つぶやく口調は「お前女か」と突っ込みたくなるほどぞんざいだが、凍えた手にはあっと息を吹きかける仕草は年頃の娘そのものだった。
伊達藤次郎政宗。
それが世間での「彼女」の名前だった。
生まれたときから、男として育てられた訳ではない。
伊達家の女中の腹から、本物の政宗より三月ほど遅れて生まれた。
疱瘡にもかかっておらず、つるりとした白い頬をしている。
(あれから、何年になる?)
疱瘡にかかり片目を失いながらも生きながらえ、共に成長した兄が祝言を迎えた直後に毒で殺された。
伊達家を守るため、その日から政宗は名と性を捨てた。
伊達家の領地を狙う者どもを始末すれば、あとはどうとでもなると思っていた。
しかし家督は今現在政宗が継いでいる。
後に引くことなどできない。
これからの生涯、男として、奥州を率いる者として生きねばならない。
伊達家の、政宗に仕える家臣は誰もが知っている。
天下の情勢が乱れている今、たとえ偽りの当主であろうと、結果さえ残せば誰も文句は言わない。
しかし、このことが伊達家より外に少しでも漏れればすべてが瓦解する。
(そう、なんだよな)
会うたび、迷う。
胸に収めた懐剣に手を遣る。
唯一、外部で政宗の正体を知る男。
真田幸村。
早く殺さねばならない。
どのような手を使ってでも。
けれど。
(無理だ、俺には)
会えば会うほど。
言葉を交わし、手を取られ、共に山を狩り川で遊べば、殺せなくなる。
(分かっていたのに)
髪をかき上げる。
鋭い右目が現れた。
顔の半分を晒し女の衣装を身に纏えば、彼女が「伊達政宗」だと気づかない。
本来の姿が、絶好の隠れ蓑となっていた。
真田幸村と街中で会っていても、まさかそれが奥州の筆頭だとは思わないだろう。
それでも隠れて会うのは、やはり後ろめたいものがある故か。
「どれ、暖めておいてやるか」
屋根も壁も落ちていない家の戸を開ける。
土間には狩の道具や食料、水などが置かれている。
政宗は狩り場としてこの辺りを利用している。
それは家臣も知っているため、少しくらい姿を消しても「ああまた政宗様はお一人で狩りに出られたのか」ですむ。
土間の片隅に置かれた薪の束を二つ持つ。
囲炉裏の側に投げ出し、てきぱきと薪を組み立てて火を灯した。
室内がだんだんと暖かくなってくる。
いつもなら、そろそろ幸村が馬でやってくる。
迎えに出ないとな、と考えながら、政宗はぺたりと寝て丸くなった。
(駄目だ、眠い……)
今日という日を空けるために、政務を気合と根性でやり遂げた。
疲れが溜まっているのだろう。
とろとろとまどろみ、そういえば幸村遅いな、と考えたものの、体が動くことはなかった。



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー