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戦国BASARA/エロパロ保管庫

佐助×幸村(♀)26

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頭の中に夕焼け色した、変な風景が流れた。
「は、い?」
つながらない二つの記憶のしっぽをたぐりつつ、今言われた言葉を必死で反芻していると、面倒くさいに呆れたを重ねた顔で、お館様がもう一度、柿を放り投げた。
「なんじゃ忘れておったか。ほれ、屋敷にきたばかりのころよ。お前ときたら童のくせに、いつも案山子みたいな顔をして、空っぽの目で暗がりに控えておったろう」
え、嘘。なにそれ。全然覚えてないんですけど。
ぽかんと見守る俺の前で、お館様はどこか懐かしそうに、しみじみと首を振った。
「童のくせに、いや童だからか、息の抜き方も知らず、いつも張り詰めてがんじがらめ。そのくせ中身は空っぽときた。忍びの技は大したものじゃが、なんと不器用そうなやつじゃと思うてな。気になっておった」
「不器用!?」
とんでもなく耳慣れない言葉に、思わず叫ぶ。
不器用?ガキのころから里で指折りの忍者と呼ばれ、あらゆる忍びの極意と、ついでに
家事、育児を体得し、今じゃ真田のおかんのみならず、武田一、いや日本一の忍びとも名高いこの佐助様が、不器用!
でかい声を出すな、と顔をしかめるてかてか頭に、控えるのも忘れてにじり寄る。
「……俺、不器用なんていわれたの、生まれて初めてです」
「なにをいうか。お前に比べれば、幸村のほうがまだ器用だわい」
えっ、なにそのすごい侮辱。
あの人、柿の皮剥いてると、実がなくなっちゃうような人なんですよ?
「ちょ、それはないでしょお館様」
「なんの、不器用も不器用。己の腹の内すらろくにつかめぬ不器用者よ」
高々と笑い声を上げ、目を細める。
鋭かったその顔が、ふいに柔和になった。
「ようやく、多少はましになったようじゃがな」

灯の中でちりちりと、油のこげる音がする。
じん、と鈍い音を立てて、炎が揺れた。

「童には童、不器用者には不器用者がよかろうと、会わせてみたのはさて、正解であったようじゃ。まあ、こうなるとまでは思っていなかったが」
この信玄、骨を折った甲斐があったというものよ。
のほほんと独り言のように呟き、また柿を宙に飛ばす。
「だがのう佐助。わしはお前のその、不器用なところもよいと思うておる」
くるくると回りながらその手の中に落ちてくる、小さな木の実。
「佐助よ。わしや幸村が武門であることをやめられぬように、お前も忍びでしかいられぬ、不器用な男であろう。だが、お前はもう空っぽの童ではないし、不器用ながら己の腹につまったものも、見えるようになった」
ぽとりと落ちた小さな実は、厳つい手の中で潰れもせず、灯の僅かな光に鮮やかに輝いて見えた。
「貫くものを得たのなら、どれほど不器用なやり方でもそれを貫き通せばよい。外れることができぬ道でも、そうすることでおのずと見えてくるものもあろう」
まるで夕暮れ空のような薄暗い光の中、厳しくも穏やかな笑顔が、静かに俺を見つめる。
「それも、一つの生き方であろうよ」

食うか、と差し出されたのは、俺の嫌いな柔らかな、崩れそうに熟した実。
おそらくあの人が、今年最後とこの人のために落としてきた。
薄暗い明かりの中、てかてか光る頭と、同じくらい光る柿を見比べる。
「……頂戴します」
苦笑して手を出せば、破顔一笑。
薄暗い部屋に、高々と明るい笑い声が響き渡った。



もう寝てるだろうなと思いながら覗きに行くと、果たして冷えきった部屋の中、中央に敷かれた布団の上に、影が一つ座り込んでいた。
寝巻きを纏った、女にしては長身の姿が、外からの月明かりにぼんやり浮き上がって見える。
「旦那。そんな格好で夜更かしすると風邪引くよ」
天井裏からそっと声をかけると、はっとしたように顔が上がった。
眠そうにしょぼしょぼした目が、きょろきょろと俺の居る辺りをさまよう。
「佐助か?参れ」
「いいの?大丈夫?」
「案ずるな。……もう殴らぬと言っただろう」
なんだかしゅんとした声に、ほんとー?と意地悪く言いながら、俺はとりあえず部屋に
降り立った。
布団から、わざと数歩離れた場所で控える。
俺の口元をおずおずと見て、茶色い眉が
困ったように寄った。
「腫れたな」
「明日の朝ごはん、痛くて食べらんないかもね」
目を見開き、ますます落ち込んだようにうつむいた顔に、冗談だよと笑ってもう一歩近づく。
上目遣いに見上げてくるところを、顔を寄せて下から掬い上げるように口付けた。



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