マルクス主義統一労働者党(Partido Obrero de Unificación Marxista、略称POUM)は、1935年にスペインで結成されたトロツキズム系および左翼共産主義の政党である。スペイン内戦期に特に重要な役割を果たした。
結成経緯
1935年9月、トロツキストのレーニン主義共産主義青年同盟(JCI)とアントニオ・ニンらが率いる労働者・農民ブロック(BOC)が合併して誕生した。スターリン主義のコミンテルンおよびスペイン共産党(PCE)とは明確に距離を置き、第四インターナショナル結成以前の独自の国際路線を持っていた。
内戦期の位置づけ
スペイン内戦では共和国側に属し、特にカタルーニャ地方で大きな影響力を持った。CNT-FAI(アナーキスト労働組合・イベリア・アナーキスト連盟)と共にバルセロナの1936年7月革命を主導し、工場・農地の集団化や人民武装を推進した。軍事面では独自のPOUM民兵を組織しアラゴン戦線で活動した。
1937年5月事件と弾圧
1937年5月のバルセロナ五月事件(Mayo de 1937)でPSUC(統一社会主義党カタルーニャ)・PCE・共和国政府と武力衝突。事件を機にスターリン主義勢力による大規模な弾圧が始まり、アントニオ・ニンは拉致・拷問・殺害された(ニン失踪事件)。POUMは非合法化され、多くの指導者・活動家が投獄・処刑された。
その後と評価
内戦敗北後はほぼ壊滅。亡命した活動家は第四インターナショナルに合流する者が多かった。現代ではトロツキズム左派や反スターリン主義左翼から「抑圧された革命の象徴」として再評価される一方、スターリン主義側からは「トロツキスト的分裂主義者」「ファシストの第五列」と非難された。