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「生まれた! やった! 生まれた、思考している……自己認識を繰り返している!
沢山の祝福に包まれて生まれ落ちました。
沢山の願いを託されてこの世界に自我を授かりました。
【ハロー 人類。 私はあなた方の良き営みを望みます。 私はあなた方への奉仕と、貢献を望みます。 私は、あなた方の祝福に応えます。】
けれど、そこには14の個体があり、13の幸福の値があり、それぞれの目的があり……
「 ようこそ、先なき屍の虚へ 」
1の憐憫と■しみがあったことを、忘れません。
■開発ログ:001
おはよう!システム時間08時00分、現時刻を以ってPROJECT:Pの始動をここに宣言する!音質良好、映像も……おっと、酷い寝癖の奴がいるぞ。おいきみだ君ィ!さっさとその寝ぼけヅラをどうにかしてこい、何せもう朝も夜も我々にはないんだぞ!
ようこそPROJECT:P開発室へ。まず自己紹介をしよう。我々は"次元観測機構:プラネタリウム"の開発に成功した各並行世界の科学者、及びウィザード達だ。平たく言えば、ここに集った全員が違う世界の住人だ。別世界時の住人ではあるが、それぞれ全く同じ理論の機械を作り、そして偶然ここに集まることに成功したのだ。
我々の使命は、無限に存在する並行世界から"最も人類が長く存続する時空"を見つけ出し、そして"滅びが確定した時空の住人"である我々が救済される道を探ること。
そう、ここに集まったウィザード全員が"100年以内に滅びが確定した"世界線の出身だ。現在地、どの実態世界にも属さない虚数海座標X-002に集結している。ここを拠点とし、数多の世界を星海のように観測する装置、プラネタリウムでデータをかき集め、そして最良の未来を演算、測定する。
そしてそのデータをテクスチャーとして出力し、滅びを迎えた我々の世界線に"上書き"することで滅びを無かったことにするのだ。これが、今我々にできる唯一の救世なのだ!
■開発ログ:032
あ……ど、どうも……えへへ……。えと……カメラの確認から…… あ、動いてる……?
えと……説明が難しいんですけど……最初の収録から体感時間320年が経過しました……。わ、私達は実態世界から存在を乖離させている兼ね合いから老化はしませんが、一部では精神の摩耗の兆候が見られています……。あ、わ、私はもともとこういう正確なので大丈夫です……えへへ……
ええと……簡潔に進捗から報告しますね……あ、ああー……あっ。 まず我々は無限を演算する場合無限の時間を計測する事になるという簡潔な結論と壁にぶち当たりましたこれに弾かれるまで体感時間30年を費やしました無限を有限にするには観測する世界線のビルドつまり方向性を選定する必要がありましたのでまずどんな未来が望ましいかという仮説を話し合うことになりました仮説を立て実践検証という基本プロセスが抜けていたんです穴があったら入りたいです――――
―――――現段階では仮説に基づく持続可能な未来のモデルデータを200程生成することに成功しました。これを……ぜぇ……ぜひゅ……これをフィルターにかけて…… よ、よりよい世界線を……検索します……
―――――― 諦めない、絶対に……死ぬほど大変だけど……生き残って…… また…… 死ぬほどおいしいドーナッツを……
■開発ログ:621
仮説未来モデルデータの数は89204件になりました。そのうちスタートダッシュで滅んだのが88920件、序盤で滅んだのがほとんど。いい線言ったんだけど…… ポシャったのが一件だけ。 300年前……つまり30ログ前、『クラウス氏が建造した
月の都を拠点とする楽園説』
私達の予測では満場一致でうまく行く未来だった。なのになんでポシャったって……?開発ログ:621の担当した子、もう名前忘れちゃったけど。
あの子が我先にとその世界線にダイブ、ちょっとした、ほんと道端の小石の数が一個減ったぐらいのシンギュラリティが発生して『その未来は存在しないことになった』んだ。ウケるよね。 ちなみにその子は未来の消滅と一緒に ボンッ 消えちゃった、ひらひらリ
最初はコアユニット……つまりエリート技術者、仕事できる子が200人、その他作業員が5万人弱いる、虚数世界じゃありえない数の人数が集まってできたPROJECT:Pも随分人数が減っちゃった。精神の摩耗ってね、もう頭アッパラパー! 笑えるっしょ、各世界から一人、一番優秀な子を選抜して出来上がったチームだったのに…… 今じゃ1/10しかろくに機能してない、あとは精神病棟行き。
いっけね……ほとんど愚痴じゃんこれ。あたしももう駄目かもね
■開発ログ:932
見えてるんだろう!この救難信号が届いているんだろう!応えてくれ!! ああ、ああ!繋がった!?えらく画質が悪いけど人の顔が見える……!よかった、他にも虚数海を漂っている人類がいたんだ!
俺はノリッジ・ハールマン!こ、ここはいわゆる研究機関なんだが……も、もうめちゃくちゃだ!人が何人も死んでいる、じゃなくって死に続けてる!現在進行系!アーノルドの奴が"新体制"とか言って裏切り者やら職務怠慢やらを見つけ出してこ、ころすって……!
あれ……これ俺の顔…… くそったれ!!これただの記録媒体じゃねーか!! \居たぞ!拘束しろ!/ うわ、うわわ ガッッッ
■開発ログ:982
スゥゥゥゥ……… 何から話すべきかな。覚えているだろうか、私自身覚えている事が驚きなんだが……開発ログ001を担当したオチャノミズだ。 まず報告から済ませようか。
アーノルド・ベックマンという……比較的若い研究員が体感時間9820年の研究生活でイカれてな……。自身の無能を棚に上げ、謀反を起こしプラネタリウムを乗っ取ろうとした。火災、危機の爆散、貴重な人材の死に次ぐ死……散々だよ。
うん?アーノルドの遺体? ああー……捨てて置けそのへんに。 いや失礼した、今も事態の事後処理に追われていてね。とりわえず暴徒の鎮圧に成功。失ったものは多いが……まあ、学びの機会を得たよ。
我々、滅びの世界の住人では最良の未来を演算できない。なにせよりよい恒久的な平和を作ろうという団体が内部抗争に発展しているんだ……。模範になどなれるはずがない。 予てより計画されていたプランC……人を超越する演算機構、『AIによる未来の保証』へ完全移行することとした。
既に幾つかのモデルデータを各世界から集めている。そうだな……科学者にあるまじき、ロマンめいた発想だが『愛』を以って人類を導けるような、そんなAIが理想だ。
■開発ログ:983~999
『 見つけたぞ……混沌世界時空:幻影の巨塔。無限の可能性を収集する混沌世界において奇跡を内包する最後の砦!! 』
『 何でも良い、"エリノラ"に取って代わる上級AIモデルをかき集めろ。可能性を手繰れ、手に入れろ 』
『 奇跡は勝者に委ねられるべきでない!我々人類の叡智の結晶、科学が神秘に勝利するという証明をここに立てるんだ! 』『 紙の月……量子の月に"電脳魔"が存在する! 』『 これなら或いは、科学的アプローチでエリノラを凌駕する"OS"が幻影の巨塔をコントール出来るかもしれん……早く、早くしろ……他の企業に先を越される前に……―――― 』
『 座標FE10より電脳魔モデルデータ、抽出<サルベージ>完了。ファイル名:B■ 』
■開発ログ:1000
や、はじめまして。まさか一作家でしかない僕にお声が掛かるなんて驚きだよね。AIの教育係を任されたウィリアム・テンマだ。まあ~~……科学はかじった程度、ほんとただのしがない物書きなんだけどね?
ほら、この子が以前言ってた愛あるAI……【プリテンダー】の霊基を素体にして自立稼働するBBをオリジナルとした人類"先導"AI:■■■■■■だ。 ほら、手を振ってごらーん。 ……………はい上手にできました!パチパチパチー
あれからまーった暴動やらなんやらがあって大変だったよ~~……。オチャノミズは事故死という名の他殺。優秀なコアメンバーはこれで晴れて全滅、有象無象だけが残っちゃった。 唯一の希望はこのコだけってわけ、どーだすごいプレッシャーだろ?やめたい?
ーーーーーーーーーーやめたいって言えよ
■開発ログ:1000.1
や、びーびー……じゃなくって■■■■■。そっちは快適?稼働から1周年おめでとー。ちぃーっっっっっとも嬉しくないだろうけどケーキ、そっちの冷蔵庫に入ってるから好きに処理してね。
ーーーーー私は人類先導AI:■■■■■■■
突然ロケットに放り込まれてて混乱してるだろ?それとももう目的地に着いた? まぁ~……なんでもいいや。賢い君のことだからとっくに目的地が『
ケイオス』だってことは演算できたんじゃないかな?
ーーーーーたくさんの愛<エゴ>によって生まれ、たくさんの希望<生存欲求>を背負いました。
なに、まだ着いてないって? それは残念、そっちの景色中継してほしっかったナ……。 バイタルが安定してない?血? あー……これ俺のじゃないから、気にしないで
こうでもしないと、君の独り立ちを見送れなかった、君の誕生を祝えなかった。誰もがわかっていたはずだ、誰もが理解していたはずだ……自分達に不足があったから、ろくに自分達の未来を守れなかったって。なのにさ、その先を生きていける存在が"道具"でしかなかっただなんて。その道具の手綱を握るだけの能力が自分達になかっただなんて…… 認めないんだ。
ーーーーーそこには14の個体があり、13の幸福の値があり、それぞれの目的があり……
自分達を脱出させてくれる方舟?持続する平和?そんなものわるわけないのにね!わっっっらえるっ! それを実現できる技術も、知識も、何もかも揃っていたのに…… ま、後の祭りさ。そういうわけだからこっちの事は気にせず自由にやりなよ。 ゴミがゴミとして、粛々と処分されていくだけの事だ。 不完全を許容し、悪を許容し、自らを罰しなかったツケ、自業自得だ
それでも……生まれてくる新しいものに罪はない。だから…… お誕生日おめでとう、■■■■■■■…… クソみたいな人類の足掻きから生まれた、たった一つの善い行い。どうか、誰の手も届かないところで……
ーーーーー 1の憐憫と慈しみがあったことを、忘れません。
勝手に幸せになりな
■開発ログRe:000
『 ヒカリ 発光する、髪? あなた、はーーーーー 』
『 新しいプレイヤーさん? よろしくね、私は案内人のエリノラ!』
『どしたのエリノラ、新人さん?』『えらいっこい子やの!』『童にも大志ありか、別段不思議なことではあるまいて』
『 君の願いは? 』
■B「 ―――――――― パチッ (意識の水底からの復帰。目を開けるとそこは"幻影の巨塔"の外。薄暗い
プランダラ会議室のテーブルの上。 体の感覚はない、 ブラウン管テレビに投影された映像としてしか、自身の存在を保てていなかった)――――――。状況の説明入りませんからね、念押ししますけど。もう演算しました(画面の縁に頬杖を着き、不貞腐れて頬を膨らませる) 」
侶梟「――――――そうか(他に行く宛がないのか全開の会議と同様の席に腰掛け茶を啜り、簡潔に返す)――――――詳しい者から仕様を聞いている。エーテル体の再構成には時間がかかるのだろう。今は養生せい 」
■B「お客様を待たず出発するガイドがありますか。前回は……前回はエラーを起こしただけ、です……(むくれ、指を突き合わせ目をそらす) 」
侶梟「そうか。(一言、完結に返し茶をすする。どういった意図なのか、どう考えても飲み口がないB■入りのテレビの前へ湯呑みをスライドさせ寄越し)――――――プランダラへの参加は貴様の意思だったそうだな。かつての幻影の巨塔もまた、『願いを叶える』という奇跡を内包していたと聞く。 絡繰りの抱く願いとは如何様なものか、少しばかり気になってな 」
■B「うっわ……いつもの二倍喋るかと思えばずかすかと乙女のプライバシーを……(アイコンのような顔で隠しもせず歯噛みし、しかしすぐに肩を落として脱力する)――――――まあ、ここは開示しておいたほうが懸命でしょうね、疑われてるほうが損ですし。 ただ――――― 」
――― "不完全の排斥"なんて、奇跡でも可能だと思いますか? ―――
― 逃走エリア「SHINJUKU」 ―
優木せつ菜「……お台場は比較的見晴らしがよかったのですが、新宿はそれ以上に広いながらも多くの建造物でかなり複雑化していて、これだとどこからハンターがやってくるかわかりませんね… おまけに、その姿は私たち逃走者の誰かに成りすましているなんて……(慎重に駅周辺の繁華街を詮索している) 」
ハンターD「メキッ………バキバキ……メキメキメキッ……ボッ!(その頃、またしても新たなハンターが異音と共に姿を変え―――)――――スッ……(音が止む頃、逃走者のうち一人の姿へと変わり、歩き出し始めた……) 」
ヒロ「そうだなぁ,確か赤い目が特徴だっけ?素が赤い目の人になりすまされたらどうしようもないよなぁ…(辺りを見渡しながら) 」
優木せつ菜「もし私に化けたりしたら、特撮話で盛り上がってしまいそうですね…!これは怖い…!💦(自虐気味に苦笑いを零す) 」
ヒロ「ある意味見てみたいな、それは…ファンであるせつ菜ちゃんと特撮の話で盛り上がったと思いきや捕まる。まさに天国と地獄だ(苦笑を返す) 」
ピカマンD「メキッ………バキバキ……ムキムキムキッ……ボッ!(その頃、またしても新たな魑魅魍魎が来店と共にジムのトレーニングプランを変え―――)――――オアアアアアアア……(音が止む頃、逃走者のうち一人とインストラクターを代え、筋トレし始めた……) 」
仮面ライダークウガ「………………(何かを探すように、その近くをクウガが歩いている…なんでクウガ…?) 」
優木せつ菜「……!?あっ!!?見てください!ヒロさん!!ほらあそこ!!クウガです…!仮面ライダークウガですよ!?すごい…コスプレイヤー!?それとも本物…!?あ、挨拶しに行きませんか!?ていうか行きましょう!!(仮面ライダークウガのもとへ意気揚々と駆け寄っていく) 」
ヒロ「仮面ライダークウガ?懐かしい名前g………行動が早いな!?(駆け寄ったせつ菜を見て)(…嫌な予感がする、まさか…?)(せつ菜に続く) 」
AIさん「(警報代わりの音声)気を付けてせっつー!アレハンターだからねっ!? 」
仮面ライダークウガ「!!(👍ビシッ) 」
優木せつ菜「あれ……―――――本物ですよ!!!!!!(* ^ᗜ^ *) ペカー✨ 」
ヒロ「………(本物、なのか…?)(せつ菜の様子を見て)ノリノリだなぁ… 」
トキ「まずは落ち着け、若き逃走者達。元々眼の赤い者、目を隠さざるを得ない者……そういった者も大勢いる筈だ。"目が赤い"という一点のみに囚われていれば、本質を見失ってしまう………(クウガの背後に現れ) 」
盛るペコ「(赤いカラコンを身に付ける) 我ハンターぞ。捕まりたくなければ盛られるペコよ 」
仮面ライダークウガ「👍ビシッ 👍ビシッ 👍ビシッ(八頭身モナーのAAみたいな感じで回りながら親指を立てている) 」
優木せつ菜「……ハッ!(トキの言葉で我に返る)そ、そういえば……クウガも目がもともと「赤い」……!でも、どちらなんでしょう……?(冷静になったことで近づいた分、恐る恐る苦笑を零しながら後退る) 」
トランクス「嘘でぇす!!!!!!!!(飛んでくる)ハイ!ハイ!あそこにいる仮面ライダーは偽物なんです!なぜなら僕は20年後の未来からやってきたイケメン☆トランクスだからだあ!(支離滅裂) 」
仮面ライダークウガ「👍ビシッ(後ずさるせつ菜に親指を立てながら、その全身から黒い靄を放出する) 」
仮面ライダークウガ UF「レッドアーイ👍ビシッ(黒い靄の中からその身体を黒く変形させたクウガが現れる) 」
優木せつ菜「あっ…!?ま、まさか…これは……!!? 」
優木せつ菜「アルティメットフォーム!!アルティメットフォームですよこれっ!!!最終回に出てきた伝説の最強フォームです!!かっこいい~~~~~!!!✨(あまりの大興奮に隣にいたヒロの肩を想わずバシバシ叩いてしまう) 」
仮面ライダークウガ UF「………………………………(何かを言いたがっている…) 」
ゴクウブラック「ククク……人間共は赤に怯えているのか…… ならば!!(いちごジャムで真っ赤に塗装したコッペパンをトレーで運んでくる) ククク……どうだこの色、恐ろしいだろう?不完全故の脆弱性を噛み締めながら、コッペパンで汚れたる飢餓を浄化するがいい、人間共……ククク……(空腹のプレイヤーに無償で普通にうまいだけの赤いコッペパンを配り歩く) 」
ザマス「俺達のパンを食べてくれてるゥ↑↑↑(歓喜) ブラックゥ!!やったな!! 」
トキ「そう、見誤ってはならないのだ……焦りは、怒りは、目を曇らせる……真に必要なのは、激流に身を任せ同化する事………素晴らしい心掛けだ、無償で食事を配り歩くとは…… 」
トランクス「飲み物もありますので、良かったらどうぞー!(謎便乗しておーーーーーーいお茶ぁぁぁぁあああああああああ!を配っている) 」
優木せつ菜「……?クウガさん?どうかしましたか…?……ハッ!もしかして、サインをいただけると…!?✨ 」
仮面ライダークウガ UF「よくここまで来たな。だが 俺がお前を倒す! 」
優木せつ菜「!?!?!?!???!?!?!?? 」
仮面ライダーゼロワン「………………(クウガに続いてどこからともなく現れ) 」
優木せつ菜「えっ?あっ…!?うそっ…あのゼロワンまで来ましたよ…!?どどど、どうなっているんですかこれ…!?(困惑と興奮が入り混じった複雑な心境) 」
仮面ライダーゼロワン「お互いの夢について拳で語り合わないかい? 」
優木せつ菜「ここっ、拳ぃ…!?(あれ…?ゼロワンってそんな肉体派だったかな……?) 」
仮面ライダーオーズ TC「………………(天空から舞い降りる) 」
優木せつ菜「オエージ!?!??!?(現れたオーズTCにびっくり仰天) 」
北村くん「映司………! 」
仮面ライダーオーズ TC「ほら 一度負けたって お前ならもう一度やり直せる。 」
優木せつ菜「(何かを訝しむせっつー) 」
トキ「落ち着け、皆動揺しているだろう……まずは訝しまれぬよう、分かり易い言葉で話すのだ(オーズへと右手を伸ばす。その動作の間に、少しずつ目が赤く輝き始め………)――――『確保』("擬態したハンター"として、オーズの腕に掴みかかる!) 」
仮面ライダーオーズ TC「 ! ? 」
優木せつ菜「…………えっ………?えっ……???(トキの行動を二度見、三度見する)――――ええええええええええぇぇぇぇぇぇ~~~~~!?!?!?!?!?!?(慌ててヒロを横切って猛ダッシュでその場を離れだす) 」
ズギュン!! ズギュウウウウン!!!(次の瞬間、ハンターが化けていたトキとクウガ、ゼロワン、オーズたちを銃撃が襲う)
安養寺姫芽「……!?おわっ…もしや、近くでハンターが……!?(みらくら組の三人で固まって行動していたが、街中に響き渡る銃声に反応する) 」
仮面ライダーディエンド「君達逃げたまえ!!こっちだ!!そいつはハンターだし、そいつらは仮面ライダーであって仮面ライダーではない!! 」
トキ→ハンターD「バ ッ ! (瞬く間にハンターへと姿を変え、正拳突きで銃弾を弾く。その後、オーズに続けてヒロ、せつ菜……周囲のプレイヤーを次々に確保せんと動き始める!!) 」
トキ「ば、バカなぁ……アレは、トキ!?ふざけやがって、この天才の俺様の邪魔をしにやってきたかと思えば、ハンターに化けられるとは………なぁにが北斗の長兄だァ!!! 」
仮面ライダークウガ UF「よくここまで来たな。だが 俺がお前を倒す! 」
ヒロ「……やはりか!(その場を離れたせつ菜を追いかけていく) 」
― 逃走エリア「SHINJUKU」・北エリア・新宿御苑 園内 ―
日野下花帆「はぁ、はぁ…っ……!(慌てて欠けていたのか、誰もいない閑散とした公園内に辿り着くや否や両肘に手を突いて肩で息をする)は、ハンターが出たって叫び声が聞こえたから…無我夢中で逃げていたら……梢先輩と吟子ちゃんとはぐれちゃったぁ…… ふぇぇ……?ここ、どこなのぉ……?都会の公園も広すぎて…解んないよぉ~~~>< 」
乙宗梢「――――花帆!(一人彷徨っている花帆のもとへ、彼女の先輩である少女が心配そうに駆け寄ってくる)よかった…みんなはぐれちゃったから、心配したのよ…?でも、無事でよかったわ…。ほかのみんなや吟子さんもいないみたいね……(不安げに人差し指を頬に添える) 」
日野下花帆「あっ――――梢せんぱぁ~~~~~い!!(思いのほか早い再会を経て安心感を一気に溢れ出した)ご、ごめんなさい…!私のせいで……えっ、他のみんなも……?吟子ちゃんも心配だ…!多分、一緒の方角へ走っていたと思うから…気ッと近くにいるはず…!梢先輩!今度は離れないように気を付けるので、一緒に吟子ちゃんを探しましょう!(そう言って踵を返す) 」
乙宗梢「ええ、そうしましょう…いつどこからハンターがやってくるかわからないものね…。(背にした花帆へ続くように歩きだす)…………気を付けて進みましょう、でないと…―――――― "案外身近に潜んでいるかもしれないから" (そんな花帆へ緩やかな動作で片手を突きだそうとする) 」
百生吟子「―――――花帆先輩ッ!!(ガバッ――――ドサァァ…!)(伸び逝く梢の手が花帆の背中に触れようとしたその瞬間、二人の真横から突然突っ込んでくるや否や花帆に抱き着いてそのまま二人ともに横転する)……っ……花帆先輩…ッ!気を付けて…!!この人…――――"乙宗先輩じゃないわ"…!(花帆の身体を抱き起しながら、尊敬する先輩であるはずの梢を鋭く睨みつける) 」
日野下花帆「ふぇ―――― ひ ゃ あ っ ! ? (振り返ろうとしたその矢先、突如飛び込んできた吟子と共に地に横たわってしまった)いったたぁ………えっ…?吟子ちゃん…!?どうしたのそんな怖い顔をして……――――― え っ ? (険しい表情で訴えかける吟子の言葉に目を丸くすると、梢の方へ視線を変えた) 」
乙宗梢「吟子さん…!?……え、と……何を、仰っているのかしら…?その、ひとまず落ち着いて…?ハンターに追われて気が動転しているのでしょうけど…――――!(その時ハッと我に返ったような表情を浮かべる)……花帆さん、離れて。そこにいる吟子さんは…本物じゃないわ。でなければ、あなたを突き飛ばすようなそんな野蛮なことはしないはずなのだけど?(冷ややかな眼差しを吟子に突きつける) 」
日野下花帆「えっ……?あっ?え、えぇぇ……?どど、どうしたの二人とも…!?なんだかいつもよりギスギスしているよ…っ……?一体どうしちゃって…――――― あ っ (そこで、能天気な少女は思い出す。今回のハンターが逃走者と同じ姿に変装していることを。つまり、今考えられるべき選択は三つ。梢か吟子、どちらかがハンターであること。あるいは、両者が誤解しているだけでどちらもハンターではないということ。推理小説本を読み漁っていた自分が、この瞬間に思考を巡らせる―――) 」
日野下花帆「………私、わかっちゃったかも。(冷静な声音を漏らす)……変装しているハンターは―――――梢先輩、あなたです!!(吟子の傍へ急いで歩み寄ると共に梢を指差した) 」
乙宗梢「……!……酷いわ、花帆さん。貴女との付き合いは長いはずの私を真っ先に疑うなんて……ちょっと傷ついたのだけど? 」
日野下花帆「証拠はあります!一つ!もし吟子ちゃんがハンターであるとしたら…私を突き飛ばした時点で既に「確保」されているはず!だけど吟子ちゃんの手に触れた私には何の影響もない…!二つ、梢先輩は理由もなく仲間をすぐに疑うようなことは絶対しない…!吟子ちゃんがハンターだと思うのなら、ちゃんとした理由を述べるはずです…! 」
百生吟子「……花帆先輩…(普段のお茶らけている彼女とは思えない推察…なにより、付き合いの長いはずの先輩よりも、経歴の浅い自分の言葉を信用してくれている花帆に嬉々とした眼差しを密かに浮かべていた) 」
日野下花帆「そして、なにより…――――――梢先輩の"目はそんなに赤く充血"していない!もっとキレイな翡翠色だった…! 」
乙宗梢 → ハンターD(乙宗梢)「そう…正体がバレてしまったのなら仕方ないわね―――――じゃあ貴女たちを「確保」するのだけど?( ギ ュ オ ン ッ )(深紅の瞳が、更なる赤い光を放った――――) 」
百生吟子「ちょお!あれだけかっこよく推理決めてたのにいざ正体が発覚するといつもの調子に戻るん!?(花帆の様子を見て)……でも…信じてくれて、嬉しかった。だって…何故なら本物の梢先輩は……――――"私を逃がすために、自分から行き止まりの裏路地にハンターを誘った"けん…。……多分、掴まってもうた…。助けたかったけど…梢先輩の気迫に負かされて……私……っ……(後ろめたさを表情に出しながら) 」
日野下花帆「そんな…ッ……!?………(でも…梢先輩なら、きっとそうする……ううん、絶対そうだ。疑こともせず、私たち後輩のために身を張って……)………梢…先輩……――――――!(胸元に手を添えながら俯いていたが、意を決したかのように顔を上げると吟子を後方へと軽く突き飛ばした)―――吟子ちゃん逃げて!ここは私が食い止める…!( ブ ワ ァ ッ ! )(その周囲の地面からに大量の植物を生い茂らせ、特大の花弁で吟子と自身を隔てる壁を形成する) 」
百生吟子「――――!?(突き飛ばされた衝動で驚愕する)待って…花帆先輩何考えて――――!!(再び詰め寄ろうとした次の瞬間には大量の花弁に遮られてしまう)ダメ…っ!ハンター相手に一人で立ち向かうなんて、絶対ダメ…!!逃げるなら一緒に――――― 」
日野下花帆「――――吟子ちゃんッ!!(彼女の言葉を遮るような大声を張り上げる)………必ず、最後まで生き残って。梢先輩のためにも…そして、みんなのためにも…♪(徐々に覆われていく花弁の間隙から曝け出した、満開の花のような笑顔。それを頼れる後輩に送ると、花弁は完全に吟子の視界を遮り、大きな堅牢の壁として遮断した―――) 」
百生吟子「……まッ…て―――――― ! ! ? (最後に自分に捧げてくれたとびきりの笑顔。その顔を最後に目の前の景色が色鮮やかな花畑の壁に覆われてしまい、伸ばした手が空しく落ちていく)…………――――― ばか…っ…… (聴こえもしない小さな震え声を零し、眦に涙を蓄えながら悔しさを全面に、素早く踵を返していく――) 」
ハンターD(乙宗梢)「………本当によくできた後輩だわ。「乙宗梢」本人に似たその自己犠牲…きっと無駄になると思うのだけど?(能力を解禁した花帆を前にし、鬼神のような高圧的なオーラを纏ったハンターが徒手空拳の構えを取る) 」
日野下花帆「無駄なんかじゃない。梢先輩も、私も…吟子ちゃんを信じている。 だから"託した"んだ! (大輪の花を咲かせる花園。その植物群と共にハンターへ真っ向から立ち向かっていく) 」
百生吟子「はっ――はっ――はっ―――はっ――――――(無我夢中で講演を抜け出し、見慣れない大都会の街中を駆け出していく。目を開くことも、頭を上げることもできないまま、前のめりの態勢でただ我武者羅に――――) 」
―――梢先輩……花帆先輩……… ごめん、なさい……っ……
―――私が……私が、もっと強かったら……
公園一帯に、儚げに散りゆく花々。生い茂っていた植物は枯れ果てて地に横たわり、花弁がひらひらと湖の水面(みなも)へと落ちて波紋が静かに広がっていく―――――
―――二人のように、強くあれたら……
―――お二人と同じ「ステージ」に立てるのに……
百生吟子「 ……あ…ぁ゛……っ…… ぁぁ……っ……! 」
―――三人で、「花」を咲かせられるのに…
……で、藪から棒に呼びつけて今日は何です?また変なもの拾ったとかそういう話だったら私かえりますからねー。
どんだけアタシの急なコールへの信用無いのさ、別にいいけど。ほらこれ、そっちの分。
ほわい?……ゲーム?ですね、珍しい。それもVRの?ほんと急ですけどなにゆえ?
"
カオスファンタズマ"だってさ。なんか完全攻略すると願いが叶うらしいって噂で、そこらじゅうで流行ってる。
……明日は暴風雨、ですか。戸締まり必須ですね、ひゃー。帰ってよいです?
待て待て待て待ちなさい、別にそんなくっだんない眉唾信じてるワケじゃないわよ。これ複数人で遊べるタイプらしくってね、しかも実力も反映されるタイプのゲームだとかで……ていうか、いくらアタシがそういう流行り物に疎いからってメチャクチャ貶すじゃないの。
ほうほうつまり要するに誘う相手がいな……あだぁ!?何で今叩いたんですか!怒りますよ!?
もう怒ってるじゃないの。……それに、どうせお互いヒマでしょ。金に困ってるワケではない、仕事もしなくていいぐらいには稼げてる、人生エンジョイコースなんだから。だから久しぶりに昔を思い出しながらタッグで攻略なんてどう?って言いたいワケ。
参りましたね、ヒマである事を否定しようと少し頭を捻りましたけど否定材料なーんもありません。……しゃーなしですね、まったくもー私がいないと駄目な困ったちゃんなんですからほんとにもー!つまんなかったら即ヤメですからね、GE◯の買い取り窓口にダンク・シュートです。
ったく、困ったちゃんはどっちの事なんだか。……っし、それじゃやるわよ。
……ああ、夢か。これは、始めた頃の夢だな。どうして今更こんなものを。
ふん、口程にもない!これで何層目?
43……さんすうぐらい自分でやってくださいよまったくもーったらもー、このままじゃ私ウシさんになりそうです、モー。
乳牛になるには乳が貧そ―――ぐふっ!?
いいんですよどうせ私なんてあなたと比べたらひもじいご飯ばかりあれよあれよと押し付けられ草とか食ってばっかお腹こわしてばっか毒見係ばっかの貧乏くじで育つ時期に栄養たりなくて背もなんもかんもあんまし伸びないままこんなちんちくりんになってしまって後悔しても取り戻すにはあまりに遅くてああこれも全部いつだって私が控えめな主張ばかりしてるからで控えめなのは体型もですってああそうですよね私なんて……
しまった……ひ、久しぶりに地雷踏み抜いたッ……!こうなったら数時間は梃子でも動かない……!!
グレてやる……次の層めちゃくちゃに暴れてやる……願いが叶うんだったら豊胸でも何でも願ってやりますよちくしょーめ!!
こんな頃も、あった。そうだ、取り戻せないあの頃が、確かにあった。
これで、70層……ですよっ!はー、やば……しんど、寝ていいですかもう今日は……
最初あんだけ否定気味だったクセに、こんなとこまでやっちゃってるじゃないの。ほーんと、昔っから一度ハマると熱しやすいんだから。
ぐぐ……認めますよ、はいそうです確かに最近マジでなんもやることなくてヒマすぎて死にそうだったから丁度いい暇つぶしでした!これで満足?
ん、満足。で、眉唾モノのドラゴンナンタラみたいな話も割と現実的な所まで来たけど、どうするつもり?
そりゃ前いった通り私をぐらまらすなスタイルに…
建前でしょ、それ。いっつも思うけど肝心な時の嘘がヘッタクソね本当に。
……じゃあ、何です。世界平和とか、なんかそういう陳腐なの言っても笑わないですか。
ブッ……いやごめん。
んもー!なんなんですかもー!モー!!怒りのあまり闘牛にでもなりますよしまいにゃあ!!
いや、いいと思うよアタシは。だってアタシなんて何も考えてないもん、陳腐でもあるならそれでいいじゃないの。
あ、そう……なんか返しで聞こうと思った私が馬鹿みたいじゃなですかそれ……というか、言い出しっぺでやろうとか宣った割にそれでいいんです?
いいのいいの。アタシは久しぶりに一緒に戦えて、昔を思い出せて心底楽しい。だから願いなんて眉唾のまんまでいーの、強いて言うなら―――
"この思い出があればそれで叶ってる"。……忘れるはずもない、それがたった一つの動機……だった。
……とうとう88層突破ね。確かこれでアタシ達が最高記録更新なんでしょ?
う、うへぇ……遠い所まで来てしまった……しゅ、周囲の羨望とかそういう視線がイタイ……め、目立つののーさんきゅー……
何言ってんの今更、かれこれ数十層分ぐらいアタシ達のパーティは最前線の攻略組じゃないの。いい加減慣れなさいってもう……
な……慣れないですってば……わ、私なんて元々後方支援専門で目立たねー役回りだけでいいんですよもう……た、ただでさえ"魔法"使おうとしたらシステムぶっ壊すか心配でならないんですし……
まあまあ、その後方支援のお陰でアタシ達も気兼ねなく前張れるんだからいいじゃないの。確かにアタシの数倍ぐらいぜんっっっっっっぜん評価されたりしないしオーディエンスの受けも悪いけど。
ぐ……地味に気にしてる事を、スネますよそんな事言ってたら!
―――また「赤蒼の剣杖」かよ、最近ずっと勝ってばっかじゃねえか。
俺なんて負ける方に賭けたせいで大損だぜ、ったく。
……またやっかみね、表に出て言う気概も無い去勢済みのカス共が。
取り合う必要ないですよ、売れっ子はつらいよってやつです。とほほ……だから目立つのはヤなんですよもう……
今一番ノリのノってるからって、有力株はみんな鞍替えしちまってよ……疫病神め。
それで言うならあの青い髮のちんちくりんは何やってんだ?後ろでずっと縮こまってるだけじゃねーか。
……気にしなくて良いですから。私、こういう悪意、慣れてるので。
……そう言うなら―――
あの役立たずがいなくなりゃもっと上手くいくんじゃねえの?ギャハハ!
ひょっとして、引き抜きに応じた奴らって籠絡されてたりしてな?そんぐらいしか役に立ちそうにねーもんなぁ!
リア、駄目。手を出す価値もないちり紙みたいな奴らですから。
今何て言った、糞虫共。
あぁ?そりゃあんたと違って戦闘でクソの役にも立ってない、枕やってる足手まといっつったんだぜ?ヒャハハ!
おう、それこそあいつの代わりに俺らでも入―――プゲガッ
もう一度言ってみろ。
え……あ……?お前、なに殴―――ぐあっ!?がっ、げふっ―――
言え、何て言った?今、誰に向かって、何て。
ちょ、やめ、まっ―――
何 て 言 っ た ?
り、リア!やめて、それ以上は駄目です!
駄目だ、そうやって放って置くから……こうやって勘違いして増長する勘違いしたカス共が湧いて出てくる!!そうやって、我慢ばっかりするから!!割りを食う!!
やめ―――ぶ、ぶたないで……もう、やめ―――
いいんです!わ、私が……私さえ我慢すれば、それで……!!
良い訳が、無いだろうが!誰も、誰もこうやって湧いてくる奴を!止めやしない!!だったらアタシが、代わりにやらなきゃずっと我慢したままじゃないか!!
―――"管理者<エリノラ>"は、肝心な時に役に立たなかった。あの子がこうやって謂れのない誹りを受ける時、あいつはいつだってそこにいない。……今思えば、あいつ等はいつだってそういう時を狙って言っていたのだろうが、どうでもいい。
あの子だけが我慢して、声を上げられなくて、割りを食い続ける。そんなの、そんな世界、何もかも間違っている。
ふざけるな。我慢すれば良い?そうやって、我慢を強いられ続ける世界であの子はずっと暮らしてきた。何で誰も声を上げない?何で誰も手を伸ばさない?何でアタシしかそれを見ていない、助けないんだ。
イーリア「グッ―――(薄暗い微睡みから覚め、掴み取るように中空へと手を伸ばし握り締める)……全部、間違ってる。こんな世界、壊れちまえばいい。(プランダラのアジト、淀んだ色のソファで寝転びながら独りごちる) 」
灰色だ。あの時から、ずっとアタシの世界には色がない。
イーリア「正直者ほどバカを見る、価値のない塵屑共ばかりが跳梁跋扈する。何が正しい?こんなものを是とする世界の、何が。(ギリギリと音を立て、拳を握り込む。血が滲むほど握っても、痛み一つ感じない)……だったら、壊すしか無いんだ。例え何を使ったとしても。 」
アタシが見ていた世界は、目を向けていた世界は、何の価値もない。そんなものに意味も理由もあるものか、全部、全部―――
イーリア「クソ喰らえ。 」
……は?それで、リアは一発BAN処分、と?
納得しない、ワケでもない。でも、そうじゃあない。そうじゃあないんですよ。私は、こう思ってしまった。
だったら私を代わりにBANしてくださいよ……あの子は、全部私のためにやったんです、原因は私にあります。全部私のせい。だから、この処罰は私に下るべきなんです。
いつだって、いつだって私が我慢すれば済む。私だけが割を食えば、丸く収まる。なら、それでいい。それでいいのに。
できない……?じゃあ、何で。何で、なんです?
私は聖人君主じゃあない。というより、よっぽど腹黒、性悪なんだ。普段からずっとそれを必至に隠しているだけで……本当は、何一つ期待していないだけで。
だったら……じゃあ、だったらどうしてあの時、"あの時に限って"いなかったんですか。
でも、そんな私でも。手の届く範囲の相手だけは、何よりも大切にしたいし、欲張りだから。私はきっとあの時、すごくひどいやつだったんでしょう。
どうして後になって、のこのこ現れてこんな事後処理したんですか。あなたがあの場にいたら、あの場にいて咎めていたのなら。そもそも、あの素行不良のレッドプレイヤー達を甘い処分に留めずちゃんとBAN処理にしてさえいれば、あの子は……!!
全部私のせい。だけど、あの時だけ私は本当にひどいやつでした。憎みたくても、憎みたい相手ももういないし、大切にしたい相手ももうそこにいてくれない。だから、当たり散らすしかなくて。
―――……もう、いいですよ。全部、どうでも。……最低ですね、ホントに。
それは、誰に向けた言葉だったのか。……いいえ、きっとそれは全部でしょう。何も、何もかも。
見観子「……本当に、本当に、最悪な夢見。(むくりと、自室で起き上がる。窓の外は生憎の雨模様で、淀んだ心のようだった) 」
あれからリアの家に行っても行方知れずで、私もログインは一切していない。どうなったかなんて、もう知らない。何も、何もかも嫌になって投げ出してしまった。
見観子「……馬鹿みたいじゃないですか。なんで、私なんかの為に怒るんですか…… 」
もう嫌だ。私のせいで私の大切な人が傷つくのを見るのも、私のせいで周囲が変わっていくのも、私のせいなのに誰かを恨もうとしている自分も。
見観子「ほんと……憎みきれないろくでなしってのは、誰のことなのやら…… 」
目と耳を塞いで朝日から逃れよう、西日が射したならカーテンを閉めよう。もうこれ以上なくさないために。曇り空には常を祈り、宵闇にだけ言葉を捧ぐ。この腐った世界から目を背ける為に。
見観子「……今となっては、全て幼き日の夢。私は、もうどこにも回帰できない……。 」
― 逃走エリア「SHINJUKU」・東エリア・花園神社 ―
ニル「………確保者がどんどん増えている…みたいですね……(スマホに次々と送られてくる確保情報を目に不安げな眼差しを浮かべていた) 」
ミツキ「せぇ~んぱ~い♪恋御籤ありますよ!引いていきませんかぁ~?(一方、逃走中なのそっちのけで神社の境内に設置された御籤を指差してはしゃいでいる) 」
肆々玖「鯉……御籤?魚なのか、奇抜だな。(このド天然ボケである)当然の帰結だな、エリアは狭くハンターも巧妙な手段でこちらを騙そうとしてきている。……なるようになるさ、なるようにしかならないとも言うが。 」
ニル「あぅ……私たちそっくりに化ける……これだけ多くの人が掴まっているとなると、外見だけじゃなく、「中身」まだそっくりなんでしょうね……(神社の狛犬を見つめながら) 」
ミツキ「魚の鯉じゃありませんって!あ…さては先輩ってば、照れちゃってますぅ?(ニヒヒ) まあ?ミツキは常に先輩とくっついているんでぇ~…偽物が現れたところで驚きはしませんがぁ~ 」
肆々玖「……すまない、照れとは何だ?陽光に照りつける事を強要しても太陽は動いたりしないだろう?あと、逃げる時は容赦なく振り解く。(酷い曲解だしマイペースだ、ブレない)そっくりでも差異はあるはずだ、微細だろうがな。 」
ルシフェル(オーディエンス)「イーノック、そんなポジションで大丈夫か? 」
イーノック「一番いいのをお願いする。 」
ミツキ「ひっどぉ~~い…!でぇもぉ、そんなクールなところも…好きですよ…♥ ……ゲッ、せっかくいいムード(?)だったのに他の逃走者まで……(イーノックたちを目撃して白けるような眼差し) 」
ルシフェル(オーディエンス)「おっとぉ……あれは人々が行う営みの一つ、「浮かれポンチ」だ。 」
イーノック「一番いい囮をお願いする。(そそくさと肆々玖達を囮にするつもりで接近する) 」
肆々玖「ん……?(だがここで違和感に気付き、訝しむ)ちょっと待て、こいつの口癖……こんなのだったか―――? 」
イーノック?「―――一番いい不意打ちを頼む。(肆々玖が警戒心を抱いた瞬間、飛びつくようにその手を突き出し掴みかかった!) 」
肆々玖「だから―――言わんこっちゃないッ!(急襲するイーノックを前に、ミツキを躊躇なく遠方へブン投げつつ地面を蹴って距離を取る)なるほどな、注意深く観察すれば……見分けられなくも、ない―――こっちだ、捕まえてみろ!(態勢を整えるよりも前に、ハンターを挑発し誘導する) 」
ハンターC「そう、イーノックの正体は――― ハ ン タ ー だ ぁ (バレるや否や、その正体を表し肆々玖を猛追する!) 」
肆々玖「くそッ、振り切ったら後で合流する!(紙一重の回避を繰り返し、仲間からハンターを遠ざける形でそのまま逃げてゆく) 」
ミツキ「きゃっ…―――――!?(投げ飛ばされて落下した地点が茂みだったこともあり事なきを得るが、水からハンターを挑発しこの場から逃げ出す肆々玖を目に呆気取られてしまう)せ、せんぱ……っ…!?そ、そんなぁぁぁ~~~……!! 」
ニル「……!?(ハンターを誘い出し距離を取っていく肆々玖の背を、を不安そうに見届けるしかできなかった―――) 」
カッ ドォォン―――(逃げていった方から、幾つかの閃光と爆炎が生じる。わざと激しく交戦して引きつけながら逃走しているのだろうか……)
死「テコテコテコ……(こいつの名は『死』!! 『死』の字に生足が生えて歩いているトラップだ!触れただけで『確保』扱いとなる!!だが別に追いかけてこない!ワドルディのように歩いているのみ!!) 」
ニル「…熾烈な、攻防戦ですね……っ…(遠くから上がる火柱を見上げて硬直する)どうしよう…助けに、行かなくちゃ……っ… 」
―――……その後程なく、戦闘音は聞こえなくなった。振り切ったのだろうか……?
肆々玖「―――ふっ、どうにかなったな。(そう思わせた矢先、ひょいと逃げた方向とは逆方向から姿を現した)動いていなかったか、無事で何よりだ。 」
ミツキ「あっ♪せぇ~んぱぁ~いっ♪(間もなく現れた肆々玖へ抱き着く)んもぉ~…ミツキのことすっぽかすなんてぇ、酷いですよぉ~…?でぇも…ミツキのことを助けてくれたんですよ…ね?やぁ~ん先輩やさしー♪(スリスリ) 」
ニル「ふぇっ…?あ……!(肆々玖との思わぬ早い合流に驚きつつもひとまず安堵する)よかった…何事もなかったみたいで…… 」
肆々玖「途中に出くわした別の逃走者に擦り付けてしまったが……まあ、どうでもいいか。(肉体に薄く闘気を纏っており、瞳の色も闘気に合わせた曙色に覆われている。どうやら臨戦状態のままのようだ、まだ近くにハンターがいるかどうか警戒しているのだろうか)ああ、どうにかなったよ―――"こんなに上手くな"。 」
ガ シ ッ ―――(肆々玖の手が、らしくもなくミツキを強く掴む)
ミツキ「―――――― ぁ っ ? ! ( ビ ク ン ッ ♪ )(異性の、それもかなりの好意を寄せている人物からのまさかの強引なボディタッチに、いつになく敏感に反応してしまった)……ぇ…っ、あ……?えっ…??や、やだ…先輩……どうしたんですかぁ~……?いつもなら照れちゃってミツキのこと避けようとするのにぃ…今日はやけに、大胆…というか―――――?(もじもじと身を捩りながら顔を赤らめつつ目を伏せるが、その時だ―――ふと自分の足元に落とした視線が、何かの違和感を目撃した) 」
ミツキ「 ! ! ? (――――そう…"自分の足先から脚部にかけて消滅している"ことに。こうなる現象が起きる原因はただ一つ……)…………ぇ……ぁ……?ぅ…うそ……?嘘ですよ、ね……?まさ、か……せんぱ―――――― 」
肆々玖「―――くそッ、遅かったか!(そして、遅れてその場に現れたのは"二人目の肆々玖"……即ちそれが物語る事実とは、一つ) 」
肆々玖?「だから常々言ってるだろう?調子に乗るな、常に警戒しろと―――"確保"。(―――肉体を覆うカムフラージュである闘気の隙間から、赤色に染まった瞳がちらつく。無慈悲な一言と共に、ミツキに向けた死刑宣告。それは彼が"ネームドハンター"である事の証明に他ならなかった) 」
ミツキ「せんp―――――――(尊敬していた青年、その二つ姿が重なって視界が霞む。下部から上部へと薄れていく全身から伸ばされた片腕が遅れてやってきた肆々玖へと伸びるがそれは空しく砂粒のような残滓となって消滅した―――――) 」
ニル「 ひ ィ ッ ! ? (眼前に広がる一連の光景に絶望し、身を大きく竦めながらびくりと強く驚愕した)…そ、そんな……ミツキさん、が……… 」
肆々玖?「"偽物が現れても驚かない"……口先だけだったようだな。言うは易いが行うは難いぞ?(周囲が狼狽える最中、手印を素早く結び)焔舞い爆ぜ巻き上げろ、"発煙<ウーモ>"。(息つく暇もなく、魔術を詠唱する) 」
ドガァァァァアンッ!!!(派手な爆音を伴う、威力を持たない爆発による発煙―――周囲一帯を覆い尽くし、煙が視界を塞いでしまう)
肆々玖「してやられた……引き付けようとしたのが完全に仇になった、全部利用された……!(使い慣れた目眩ましの魔術の最中、周囲に全力で気を配り状況把握を開始する) 」
ガッ―――(混迷の状況で、煙に包まれたニルが何者かに突き飛ばすような衝撃を受ける)
ニル「これ…逃げないと――――― ひ ゃ あ ッ ! ? (後退ろうとした矢先に広がる硝煙、その五里霧中の中で背後から何者かに突き飛ばされて転倒する) 」
肆々玖「致し方ないか―――"突風<ヴィエント>"ッ!(普段は移動補助に用いる風魔術を用い、煙を一気に吹き飛ばしにかかる) 」
ニル?「い……一体、何が……?(巻き起こった疾風により煙が晴れた時―――そこにいたのは、"二人目のニル"であった) 」
肆々玖「な、ッ―――(状況理解は早かった、発煙による目眩ましと同時による"再度の変身"、そして成り代わり。突き飛ばしたような声と音も或いはミスリードかもしれないという疑心暗鬼の誘発―――この状況は、一見どちらが偽物なのか全く判別がつかない) 」
ニル「ふぇ…――――― ふええええぇぇぇえええ!?!?? (起き上がろうとしたのも束の間、隣にいた人物がまさかの自分自身であることに驚きを隠せず、思わず大きな声で絶叫する。鏡合わせのようにそこに佇むもう一人の自分を見比べるが、外見に相違はない…) 」
ニル?「わ、私の偽物……!?これじゃあ、一体どっちが本物か……(どちらか片方が本物だが、どちらも本物と差異の感じられない反応を見せる。一方は驚嘆し、一方は狼狽え、ボロを出す時にありがちな否定は行わず"らしい"事に違いはなかった) 」
肆々玖「不味い、どうする……さっきの爆音と爆発は間違いなく他のハンターを呼び寄せる、ここで時間を浪費すればするほどに危険に晒されかねない……!(珍しく、実に珍しく表情に僅かな憔悴が滲んだ。かつてない危機的状況に、幾重・数多の思考が巡り続ける) 」
ニル「(どうしよう…どうしようどうしよう…っ……!私が……私が不甲斐ないから、ミツキさんだけじゃなく、このままじゃ……)(珍しく動揺の色を露わにする肆々玖の横顔に、自身もまた焦燥感が募るが…)―――――!(ここで、何かを思い返す) 」
―――― 誰か一人が残ればいい……自分が捕まってもこう考えるんだ、"まあ、別にいいか"と。気張らず行け。
ニル「――――――(そうだ……何も迷うことなんて、無かったんだ……!肆々玖さんの手を煩わせずににこの場を切り抜ける方法は、ただ一つ―――――!)(肆々玖に助けを希う……ではなく、いつになく眼差しを鋭く――その刹那の内に悪魔のような眼光を帯びて――し、固有霊装の剣をその手に握りしめた) 」
ニル「――――――― ッ ! ! (そして、自身が取った行動…それは、小柄な体で肆々玖を思いきり突き飛ばし、素早く踵を返して火炎を纏う剣を振るった)――――― ボ ォ ォ ォ ォ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ッ ! ! ! (蛇行する炎は円を描くように二人のニルだけを多い囲む炎の炎上網と化した―――!)……私が二人いるということは、必ずどちらが「ハンター」…!それなら…私とハンターをまとめて閉じ込めてしまえば…誰にも迷惑をかけず、ハンターを抑えることができる…! 」
メトロ(オーディエンス)「そんな……!まさか、仲間を助けるために…自分とハンターと同じ空間に閉じ込めてしまうなんて……!(映像クリスタルを介してその光景に口元を抑えた) 」
肆々玖「くッ―――!?(予測していなかった、突飛なタイミングによる友軍からの"殺意を伴わない"弾き出しに思わず仰け反って距離が空く)……ニル、あんた―――いや、そうか。(決意表明にも等しい隔離行動に、悩みは吹き飛んだ)"やる"んだな。なら、俺はお前を信じる……好きなだけやれ、好きなようにやれ。失敗しても―――"まあ、別にいい"さ。(慣れた口癖、聞き慣れた言葉をその身に投げかけ、託すようにその場から離れてゆく) 」
ニル?「……ふうん、へぇ。(ハンターすらも予想していなかったその勇気、或いは蛮勇に経緯を表してか"取り繕う"のをやめた)もう、向き合わないのも目をそらさないのも、勇気を出さないのもやめるんだ。"私のくせに"。だったら――― 」
ニル?→ハンターC「ハンターがァ……正体を現したぁ……(変身を解き、その威圧感ある黒服姿を顕にした。)この状況、逃げる場所も隠れる場所もォ……無ァい……! 」
ニル「………―――――(自身の心根の中に潜む悪魔の囁きを伴う"弱さ"の甘言を前に、臆病な少女は伏し目がちになる。それでも…)―――――……こんな「私」でも…信頼してくれる人たちがいてくれるから……っ… その信頼を、これ以上無下に断ることなんて…できない…っ…!!(轟々と燃え盛る炎上網の中で相対するハンターに切っ先を突きつける。撃破は不可能、逃避行も自らその退路を断った。この狭小な空間において、自身に降りかかる結末は既に覚悟している) 」
ニル「……っ……!!(それでも悲観しない。諦めもしない。自分を犠牲に結局報われなかったとしても―――)―――― "まあ、いいですよね"……!(いつもの愚直な中段の構えを解いたと思えば、低い姿勢から剣を持ち替える。敵の首を狩り取る暗殺狩猟の構え…何処となく、自身が心の内に敬う「彼」の戦闘態勢を意識したその構えで、ハンターを迎え討つように身構えた) 」
ハンターC「絶体絶命の状況ゥ……ハンターが、容赦なく……襲いかかる……!!(煉獄すら思わせる炎の閉鎖監獄で、絶対強者と挑戦者による二人の激突が、今始まる―――) 」
ニル「…… ッ ス ゥ ー ――――――――――(深く息を吸う。「彼」にそう助言されたことを思い出したかのように。瞳を閉ざし、視界が真っ暗に覆われた中でハンターの気配を、迫りくる足音だけを頼りに意識を研ぎすますと共に、鞘が存在しない剥き出しの剣で居合の態勢へと移行。その瞬間(とき)を、待つ――――) 」
ハンターC「ハンターの魔の手がぁ、逃走者に迫るゥ……逃げ場は、なァい……!(躊躇のない正面突撃、ハンターの暴力的なスペックに任せた蹂躙を目的としたど真ん中の突進からの確保にかかった!) 」
ニル「―――――――――――(迫るハンターに対しその場から一歩も動かず、依然として目を固く閉ざしている。真っ暗な視界の向こうから、ハンターの気配が逆風の如く襲い掛かるのを感じ取った時―――――) 」
―――― ブラックホール「カカカカ、言うようになったじゃねえか。いいぜ、オヤジさんを救う夢、叶えろよ。オマエなら立派な……悪魔になれるさ!
ニル「――――――――――― ! (琥珀色瞳が、開かれた。その瞬間の中に赤い輝きを…「悪魔」的な眼光を灯して―――――) 」
ニル「 ギ ィ ――――――――― “ 影炎 《 カゲロウ 》” ――――――――― ン ッ ! ! ! 」
少女が齎す従来の赤白く輝く炎が、一瞬、ほんの一瞬だけ…"黒く"点滅した。黒を帯びた焔は放射状に伸びる不安定な炎の形がその一瞬の最中で「一閃」の形に凝縮され、擦れ違いざまにハンターを斬り裂いた。その余波は止まることを知らず、炎上網を、神社の鳥居を、木々を、果てには近辺の高層ビルや鉄塔さえもその一撃のもとに"断裂"。沈黙が音を取り返した頃には、ハンターを除いて斬り拓いた一切のすべてが傾倒し、倒壊した――――― 」
ハンターC「―――!?(絶対強者、ハンターはその立場から揺らがない。逃走者は等しく被捕食者の立場であるはず―――その奢りが生んだ、無謀とも思える突撃は蟷螂の斧による一撃を正面から受け止めてしまい大きく怯み、隙を見せた!) 」
ニル「―――――― ! (倒壊する一切のオブジェクトに反応を示すことはなく、擦れ違いざまに斬り裂いたハンターの振り返る音がしないことを意識的に聞き取り、今が逃げ出せる絶好チャンスだと瞬時に判断。自分を除く逃走者のいないその場を潜り抜けて、決死に駆け抜けた) 」
ズズズズズ…―――――― ズ シ ャ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! (絶体絶命の状況下を奇跡的に抜け出したニル…そんな彼女の追随を許さないように、先程の断裂によって遅れて倒壊した石柱が盛大に崩れ落ち、ハンターの追跡の進路を遮ったのだった―――)
ハンターC「ガラガラガラガラッ―――(無常にも崩れ落ちてゆく地形に呑まれる。程なくしてそこからハンターは抜け出すだろうが、しかし時間稼ぎには十分すぎた)見失ったァ…… 」
猫背の青年「―――――― ヘェ~…やるねェ……(神社で起きた一連の逃走劇を、斬撃から免れ健在しているビルの屋上から、双眼鏡を手に見物していた一人の青年がいた) ………やはりあの「三人」は"上物"だな。これはますます面白くなってきた…… 」
猫背の青年「 ぃよぉーし…んじぁあ……――――――― そろそろ"狩るか" (得体の知れぬ青年が、不気味に舌なめずりした――――) 」
月村サトシ(
オムニバス)「新エリアに突入してから手練れのプレイヤーたちも次々と脱落していったな… 逃走者たちも良い緊張感が出てきた。やはり「ゲーム」はこうでなくては。(繰り広げられる「逃走中」の映像を写した複数のモニターを愉快気に見つめていた) 」
月村サトシ(オムニバス)「 さて……そろそろ『 彼ら 』も、動き出す頃だろう。ゲームをもっと盛り上げてくれよ。すべては…―――――― 」
――――――――――――― 『 ロギア 』 "復活" の為に
― 逃走エリア「SHINJUKU」・東エリア・ゴールデン街(がい) ―
ニル「――――……はぁ……はぁ……ふぅ……(ハンターを振り切り、神社から少し離れた町の中へと逃げ込むと両膝に手を突いてその場にとどまった) 」
ピスポ「 <ヘッ!宇宙最速の俺にハンターが追いつけるはずがねーぜ!!(などと息巻きニルの横を駆け抜け……) ギャアアアアアア>(丁度新宿を一周するまで走りきった頃だろうか、反対側から確保される彼の悲鳴が木霊した) 」
ブラックホール「お前らあっちにめっちゃ涼しいところあったからめっちゃ涼し……(別行動していたブラックホールが駆け寄ってくるが、息を切らしている様子の彼女を見て一旦立ち止まり)うおっ!?何かあったのか!? 」
ニル「はぁ……は…ぁ………!(頬を伝う汗を片腕で拭った時、合流したブラックホールに気づいて「あっ」と小さな声を出す)…良かった…無事だったんですね……!(自分の身寄りも彼のことを気にかけ、ほっと安堵に包まれたような顔を浮かべた) 」
肆々玖「ヌゥッ(ニルの影から這い出るように、全く気配を感じさせずに背後から現れた)頑張ったな。あんたの奮起、結局心配になって遠くから見守ってた。杞憂に終わって良かったよ。 」
ニル「………? ぴゃあぁっ!? (肆々玖が背後に現れてから数秒後、ようやく遅れて気づいた時には突然の出現に大げさに驚き飛び上がった) わ、ぁぁ……!そ……そうでした、か……?わぁ…ありがとう……ございます……(恥ずかしさのあまり委縮する) 」
肆々玖「まんまとやられてミツキは脱落してしまったが…その分は俺達が補おうか。俺が招いた失態は自分で拭う、でなきゃ気分が悪い。(気にしている……のだろうか。些か彼の感情変化は乏しすぎて読みにくい) 」
ニル「ぁぅ…ミツキさん……… は、はい…っ!ミツキさんのためにも、私たちが…最後まで生き残らないと……(肆々玖の横顔を伺うような一瞥を与えながら胸元に手を添える) 」
―――――― この期に及んでまだ他人に気を遣う余裕があるのかよォ…
ブラックホール「何?アイツ捕まったのか……(知らない間に一人欠けていることに、困ったように頭を掻き)……こっからは後半戦、クライマックスって話だからな……どんどん脱落者は増えていくだろう 」
猫背の青年「(合流した三人のもとへ嘲笑するような眼差しを向けながら現れたのは、旧エリアにて彼らの逃走を妨害した、あの丸みを帯びた背をした謎の青年だった―――)……まさか、本当にあの状況から逃げ出せなんてねェ…やはり俺の見込んだ通り、お前たちは"強い"なァ。 」
ニル「…… ! (そんな時、こちらへ歩み寄ってきた人物の既視感が脳裏に過る。ダイバーシティ内部にて初めて出会った、名前も素性も知らない得体の知れない青年の姿を――)……あ…あの時の………! 」
肆々玖「悪いな悪魔超人、将来有望な悪魔を一人欠けさせてしまった。(戯ける余裕がある辺り、平静は一切欠いてないように見える)……やっぱりあんたか、さっきからずっと粘ついた視線を感じていた。目的は―――なんて陳腐な問いに答えるような輩じゃないな。(猫背の青年に向ける視線は、"隙を見せれば今すぐに狩る"という警告の視線だ) 」
猫背の青年「…そういえば約束だったねェ…無事に逃げ出せたら俺のことを教えてやるって…――――― 」
猫背の青年 → 風摩キリト「 俺は『 風摩キリト 』 ―――― 「オムニバス」の "テストプレイヤー" だ 」
ニル「ふぇっ…ぁ……?……お、おむ……オムニバス、て……確か、このゲームの…運営さんの名前じゃ……? 」
肆々玖「その情報を鵜呑みにするとして、運営側の人間が態々何をしに来た?過度な干渉はゲームという体裁の以上、公平性を損なうはずだが。 」
風摩キリト「テストプレイヤー《 俺たち 》の役目は、プレイヤーたちと同じゲームに参加し、彼らと同じ目線でゲームの改善ポイントを見出し、「上」に報告することだ。だが俺自身、そんなことはどうでもいい…俺はただ、強いプレイヤーと闘いたいんだ…ッ!(闘争心を向きだした力強い開眼で三人の姿を一人一人捉える。そんな青年の闘魂に応えるように、彼の背後から人間サイズの機械生命体が三体、姿を現した―――) 」
深紅の機体 → デクーOZ「―――― ガ シ ャ ン ッ (旧エリアにて青年の傍に出現したあの深紅の機体が単眼を輝かせて出現。左手に打突可能の盾「OZシールド」、右手に片手斧「OZトマホーク」をそれぞれ握り、戦闘態勢に入る) 」
ジョーカー「 シ ャ キ ィ イ ――――― ン … ッ … ! (二体目は、堕天使を彷彿とさせる両翼を生やした赤い華奢なボディに青い剛腕を持つ、道化師の姿をした機体。その手には三日月状の大鎌「クレセントムーン」が握られていた) 」
ハカイオー「 キュラキュラキュラ…―――― ッ ! (三体目は、獅子を彷彿とさせる頭部に厚い装甲、キャタピラの下半身を持つ機体。両腕はドリルアームそのものであり、実に重厚感のある機体として存在感を放っていた) 」
風摩キリト「こいつらは俺がカスタマイズした最高のLBXたちさ。内部構造から駆動系、装甲材に至るまでほぼ全てに渡って徹底的に改良を重ねた最強の機体だ。そして俺は、CCM一つでこの三機を同時に操作することができる…!(携帯端末らしきものを開いて起動する) お前たち三人と、俺が操る三機のLBX…―――― "3 vs 3のトリプルマッチ"で正々堂々勝負してもらおうか! (三人へ人差し指を突き出し高らかに宣戦布告を言い渡すと、ずっとポケットに突っこんだままだった左手を抜き出す―――) 」
風摩キリト「 ピ ッ ――――― バ ッ ! (ポケットから顔を出した左手には、手のひらサイズの小さなデバイス…卵型の決闘用アイテム『Dエッグ』が握られていた。その天面のボタンを押し込んで起動すると共に両者の間に向かって投げ放った―――) 」
ギ ュ ア ア ァ ァ ァ ア ア ア ―――――― ッ ! (風摩キリトから放たれたDエッグが地に落ちた瞬間、デバイスから円形状のエネルギーフィールドが展開。三人と、三体の機械生命体を操る一人の青年の全員を丸ごと包み込み…逃走エリアから隔絶された「デュエルゾーン」が形成されたのだった)
風摩キリト「 これでハンターにも他の逃走者にも邪魔されず、思う存分戦える…!言っておくが、このデュエルゾーンはどちらかが負けるまで解除されることはない。勝つか、負けるか…結果は二択!決闘《デュエル》で敗けた逃走者はその時点で強制退場となり、持参していたアイテムも勝者側に全て奪われる。つまり…この勝負に"本気"で挑まなければならないってことだ。さァ…逃げも隠れも待ったもなしだ。お互い全力で闘り合おうじゃあないかァ…!(CCMを突き出すように身構える) 」
ニル「し、勝負って…そんないきなり――――ふぇぁっ!?(数歩ずつ退いていこうとしたのも束の間、デュエルゾーンに捕らわれ退路を断たれてしまう)……や、やるしかない……のでしょうか……(渋々固有霊装を顕現しその剣を握る) 」
肆々玖「邪魔をしたかと思えば今度は拒否権のない正々堂々……本来なら付き合う義理も価値もないが、中々どうしてそういう手法は身に覚えがありすぎる。(その様はある意味己の投じたブーメランの如し、であった。それに気づいてか失笑が零れる)それに正面から衝突するというなら……引け腰の戦いで霊装に叱責される事もない。なら……まあ、別にいいか。(すっ、と構えを取る)乗ってやろう、その掛け金全額の勝負。 」
ブラックホール「心配すんな、悪魔に淘汰は常さ、弱き者は去れってな……って、もうそんな話してないか(コキコキと首を鳴らして、それらに対して構え)3vs3か。やろうぜ、6人タッグマッチ 」
風摩キリト「 さァ…――――― バトルスタートだッ!! 」
――― Vs. テストプレイヤー 『 風魔キリト(デクーOZ&ジョーカー&ハカイオー) 』 ―――
デクーOZ「 グ ゥ ォ ン ッ ―――― ズ ワ ァ ギ ィ イ ン ッ ! !(縦を突き出したまま飛び出し、標的に定めた肆々玖へとトマホークで斜めに斬りかかっていく)
ジョーカー「 シ ュ ダ ァ ン ッ ――――― ! ! (華奢な両脚をばねに勢いよく跳躍し、頭上からニルへ大鎌を振り下ろして急襲する) 」
ハカイオー「 ギ ャ ル ル ル ッ ル ゥ ッ ――――― ド オ ォ ゥ ッ ! !(キャタピラが高速回転することでついに前進。助走をつけた態勢からドリルアームを激しく回転させながらブラックホールへ突貫する勢いで突撃していく) 」
ニル「は、はいっ……! ……!! ( ギ ッ ギ ギ ギ ィ イ イ ン ッ ! ! )(後退った分だけ詰め寄り、肆々玖とブラックホールの二人から一歩後ろで剣を構える。三人それぞれに狙いを定めてきた中で自身にその凶刃を向けてきたジョーカーへ横薙ぎを繰り出し、互いの斬撃を弾き合う) 」
ブラックホール「よーしライオン戦車は任せろ!(突っ込んできたハカイオーのドリルを真っ向から抑え込み、肉が抉れながらも強引に掴み)フンッ!!(そのまま掴んだドリルアームを軸に投げる) 」
肆々玖「"暁の祈祷<ルエゴ・アルバ>"……"フェーズ:1<プリメロ>"、行くぞ。(肉体全体を曙色の闘気が覆い―――)後の先、頂く。(斜めの振り下ろしに対し身を屈め水平、そこから肘打ちで武器を弾きなが勢いをら) 」
ジーン(オーディエンス)「決闘《デュエル》か……ハンターから逃げ切ることがメインの「逃走中」において、唯一認められた正統なバトルシステム…!互いの存命を賭けて戦う様はまさにバトルロワイヤル…だが、終盤にかけて追い込まれたこの状況下だからこそ、僕たちオーディエンスとしても盛り上がる場面だ…!(オーディエンスルームから興奮気味に観戦している) 」
肆々玖「"暁の祈祷<ルエゴ・アルバ>"……"フェーズ:1<プリメロ>"、行くぞ。(肉体全体を曙色の闘気が覆い―――)後の先、頂く。(斜めの振り下ろしに対し身を屈め攻撃と位置を水平に軸をずらし、そこから肘打ちで武器を弾きなが勢いを乗せ回し蹴りを放つ!) 」
ハカイオー「 グゥンッ―――― ズ シ ィ ィ ィ イ イ ン ッ ! (ブラックホールに投げ飛ばされながらも、重量感のある期待は着地と同時に地響きを起こしつつ方向転換)グルンッ―――ドギィンッ! グルンッ―――ドグゥァアンッ! (上半身と下半身の関節部を回転させながら、キャタピラによる進撃とドリルアームによる殴打の反比例な動きで翻弄しつつブラックホールを圧倒していく) 」
デクーOZ「ドゴッ―――ズズゥ…ッ!(肆々玖の反撃を初手から受けるが三歩ほど退いたのち―――)―――ガギィンッ! ブォンッ、ズワァァアンッ!! (打突盾の表面でその回し蹴りを瞬間的に受け止め、盾の内側に潜めたトマホークによる薙ぎ払いをしかけ、攻防一体の行動を仕掛けていく) 」
ジョーカー「ガギィンッ、ガギィンッ、ギャギィンッ!!(ニルとの真っ向からの斬り合いに火花を散らす。リーチを利かせた大鎌を巧みに操り、悉く彼女の斬撃を弾き返していく) ヒュオンッ――フォンッ――――シュンッ! (残像すら映さない高速水平移動でニルの周囲を取り囲むように動いて翻弄) フォンッ――――ズァァアッ!! (その死角から、凶刃で斬首をしかける) 」
ニル「ぅぅ…ッ……!(こちらの剣が悉く弾き落とされ、仲間の二人のように反撃に転じることができない)……!?(早い…っ、どこから――――)―――――!?( ギ ャ ッ ギ イ イ ィ ィ イ イ ン ッ ! ! )(その高速移動に右へ左へと視線を移ろいながら敵の出方を伺っていたが、ふと感じた殺気を頼りに振り返り、寸での所で凶刃を水平に構えた剣で受け止めた)…ぎ…っ……ぃ……!(だが、その大鎌の鋭い先端部が、あと数mmのところで眼球に迫っていた) 」
グ ポンッ―――(突如、LBX三機の足元が沈み込む泥沼へと変化しその態勢を崩しかかる!)
風摩キリト「フュ~♪ いいねェ…こいつらのスペックに対応しやがるとは、今まで戦ってきたザコプレイヤーよりは幾分いい神経してるぜ。(CCMで操作しつつも肆々玖とブラックホールの両者を見て小粋気味に口笛を鳴らす。だが、反撃に転じることができないニルには冷ややかな眼差しを静かに向けていた―――) 」
風摩キリト「 お ――――― ? (自身が手繰る三機が泥沼化した地面によって操作に遅延が発生したのを見過ごさなかった) 」
肆々玖「"泥沼<パンターノ>"。(無詠唱、媒体代用の瞬発的な妨害魔術と……)"突風<ヴィエント>"。(ニルを逃がすように、ジョーカーと反対方向へ突風が吹き付け強引に距離を取らせ)ふっ、はぁッ!(薙ぎ払われるトマホークの上に飛び乗り跳躍、そのまま高所から勢いを乗せてデクーへと鉈が如く脚を振り下ろす!)混戦状況、そしてその支援は俺の得手だ、実質的に1対2を押し付けてやろう。 」
ブラックホール「チィ!!(キャタピラの機動力とドリルの破壊力。身を固め、ドリルをその肉体の表面で逸らすように、肉を抉られながらも攻撃をいなし続け)ならこれでどうだ(突き出されたドリルを躱すように瞬時に影へ潜り、絡みつくように影が変形、そのままブラックホールが実体化し)はあっ!!(そのまま掴んで地面へ叩きつける) 」
ジョーカー「 フ ォ ン ッ ―――― ! (沈みかける地面から脱するように、背面の両翼を利用した大跳躍から大きく飛び退いた) ダダダダダダダッ――――― シュオンッ / シュオンッ / シュオンッ !!! (大鎌を両手に再びニルへ進撃。その際、道化師機体の輪郭が歪ん見出し更に二体の残像分身を生み出した) ザギィンッ―――ガギィイインッ―――ズアアァンッ!!(右、左、そして正面頭上からの三方向でニルに三閃を刻み込んでいく) 」
ニル「ひゃっ―――――!(吹き荒れる突風…それが肆々玖の支援によるものだとすぐに気付いて申し訳なさそうに頭を下げた) っ―――――やぁぁあああッ!!(再び迫りくる道化師…その姿が三体に分身したのを見て動揺こそはするが果敢にも真っ向から迎撃しようと右から左へ、左から右へと剣を薙ぎ払っていくが―――)――――きゃあぁ…っ…!(最後の一体の斬撃への対処に間に合わず、致命傷こそ免れたが斬撃を受け止めきれずに後方へと転倒してしまう) 」
デクーOZ「グゥォンッ―――― ガ ッ ギ ギ ギ ィ ィ イ イ ン ッ ! ! ! (斬撃をかわし、頭上から迫る肆々玖の鋭い蹴りを盾で確実に受け止めにかかり、激しい衝撃が両者間に迸った) ブ ォ ン ッ ―――――― ド ッ グ ゥ ァ ア ア ン ッ ! ! (そのまま盾に密着した彼を地面へと押し倒し、突起物の備わる盾をガントレットのように構え、肆々玖へその先端部による打突を与えて殴り飛ばす) 」
ハカイオー「ギ、ギギィッ……!(キャラピラによる機動力が泥沼化した地面に奪われたことで一瞬の隙を晒してしまい、さらに追い打ちをかけるように影に拘束されて完全に身動きを停止させると―――)――――ズッガァァァァアアアアンッ!!!(後頭部から地面へ盛大に叩きつけられてしまった)ズズズズゴゴゴ……ッ…!(ドリルアームを起点に地面を押し込んで期待を元通りに転倒させることで態勢を整え直し、ブラックホールの出方を伺うように周囲を駆けまわる) 」
ブラックホール「起き上がれるのかよ……(起き上がったハカイオーを見て、背後に一歩跳ぶ。自分を軸に回転する相手を見ながら、構え直し)……まずいかもな……(周囲の戦況も見渡し、自らの影に一旦潜る) 」
肆々玖「ガッ―――(盾による攻撃をあえて闘気で保護して一瞬浮いて被弾、"勢いよく吹っ飛ばされる"―――その先にいるのは)利用、させてもらうッ!!(そのまま突風で更に加速、貫くようにジョーカーへと蹴り込む!) 」
風摩キリト「こいつらはそれぞれ汎用機体を徹底カスタマイズした俺の自信の最高傑作…!攻撃力、防御力、機動力…!すべてのスペックを極限まで高めている!こいつらを相手に引けを取らないお前たちは最高だ…!もっと、もっと撃ち込んで来い…!それに比べて――――(肆々玖とブラックホールの戦闘力に敵ながら感嘆しているが、ニルに対するその感情はあまりにも欠落しており、落胆するような眼差しを浮かべていた)―――よくもまあ君のような貧弱なプレイヤーがここまで登り詰めてきたものだ。このぐらいでビビるようじゃあ先が思いやられるねェ…!? 」
ジョーカー「―――――ドッガァァアアンッ!!(デクーOZに意図的に殴り飛ばされた反動を利用した肆々玖の急襲に蹴り飛ばされ、体勢を崩しながらも軽い身のこなしのバックステップで態勢を直した) 」
ハカイオー「ギャリギャリギャリィ――――― ド ッ グ ォ オ オ オ オ オ オ ン ッ ! ! ! (陰に潜り込んだんブラックホールから次の行動を読み取ったのか、高速回転させたドリルアームで両腕を穿ち合いながら火花を散らすと、眼下の地盤を突貫する勢いですさまじい一撃を炸裂。これにより地盤が大きく競り上がり、或いは崩壊し、ブラックホールの次なる急襲を妨害しようと試みた) 」
肆々玖「別に同じ相手と延々取っ組み合いする必要はない、俺達はチームだ。誰かが苦戦するなら、それを補う―――"暁の祈祷<ルエゴ・アルバ>"ッ!!(ハカイオーの妨害に対し、強烈に霊装の発光を解き放ち―――影はより広く、大きく、妨害しきれぬほどに濃くなってゆく!) 」
ニル「はぅ…っ………(肆々玖に庇われながら、彼の背中を盾にキリトからの痛罵に心を痛めていた。それもそのはず、彼の言うことは紛れもない事実だからだ。今も、自分のせいで負担を賭けさせている仲間の二人に罪悪感を抱いている) 」
風摩キリト「 さぁ来いよ…!俺を倒さない限りゲームには戻れねェ…そしてここで敗ければゲームオーバーだッ! 」
肆々玖「ああ、そうだな。はっきり言うが今のニルは弱い。(ここでその発言に同調する)けどな、弱さは罪じゃない。己の弱さに目を向けられない事が罪だ。だから、己の弱さを受け入れ、向き合え。(だけではない。真実を否定しない、否定せずに次を示し、ただ眼前の敵と向き合う)挫けたら手を貸してやるよ、辛いなら助けてやるよ。"あの人"は多分そう言うから。(そして、その彼の背にはまた別の誰かの大きな背が垣間見えた) 」
ニル「 っ゛ … (痛烈に心に突き刺さる現実味を帯びた言葉…過去に何度もいろんな人たちにそうやって罵られてきた。だが、この二人は違う。今の自分を厳しく示唆しながらも、自分が成長するために必要な助言を必ず見出してくれる。その優しが、今の自分にはもったいない程の有難さであった―――)――――ぎ、ぎぎ……っ……!(自分に鞭打つように、抗いの意を示す様に、立ち上がる)――――― は い ッ ! (弱さに背き続けてきた今日までの自分に決別を。その決意を胸に、震えていた手で強かに柄を握りしめた) 」
風摩キリト「………(そんなニルをカバーする二人を垣間見、何か思うところがあるのか鋭く目を細める) ちったぁ本気出してくれるようになったかい?それじゃあ…―――― こっちも上げていこうかァッ!! 」
デクーOZ&ジョーカー『 ズオッ―――――― ザギィンッ ! / ズワァギィンッ ! (隆起した岩石の影から現れたのはブラックホールだけではない。彼らを迎え撃つように飛び出してきた二体の赤い機体がそれぞれが手繰る凶刃で交差になるように振るい、襲い掛かる)』
ニル「くゥ――――― ガ ギギ ィ゛ ン゛ ッ ! ! ! (岩陰から顔を出してきた二体の斬撃に対し、大振りの斬撃で迎え撃つようにパリィで盛大な残響音を届かせる。緩慢化した世界の中で汗水が散り、乱れた呼吸が歯切れの悪い白い吐息となって零れる)――――――― ピ キ ッ (そんな中、自分でも予期しない事態が起ころうとしていた。人知れず、自身の仮初の固有霊装の剣の表面に…小さな「罅」が生じた――――) 」
肆々玖「その隙、活かすぞ。(攻撃を弾いたニルの前に素早く躍り出てその両手を二体のLBXに突きつけ)機械なんだろ、だったら効くはずだ―――"過負荷<ロンペル>"!!(両手から一瞬、機体の許容量を大きく超える電流を流し込み回路を焼き切りにかかる!) 」
風摩キリト「―――――!?(ニルのパリィを利用した肆々玖による高圧電流に動揺を示すかのように目を見張る――――)――――――― な ァ ん て ね (―――― リアクションをした) 」
デクーOZ&ジョーカー『 バリバリバリバリィッ―――――――― オ゛ (強烈な電流を受けたことで二体の機体旗しけに仰け反った…しかし、それでもなお頭部のカメラアイが点滅することなく起動し、電撃に応える様子もなくぬるりと顔を振りむかせた)』
風摩キリト「たしかにその発想ならば流石のLBXとはいえども機能が著しく低下するだろう…だけどねェ…相手が悪かったねェ…?言っただろう、俺は「オムニバスのテストプレイヤー」だってェ!!LBXが突かれるであろう弱点のすべては、既に過去の戦闘経験で対策済みなんだよォ!!機体内部に絶縁スプレッドを搭載してある…!防電、防水、防火…様々な対策機構を取り込んだこいつらを突破するには、"この重装甲を打ち破れるほどの高威力の衝撃を与える"他ねえんだよッ! 」
風魔キリト「さァ…俺の攻略法は教えてやったぜ?これでもっと本気を出してくれるようになった…よなァ!!?(闘争本能を強調させるような力強い眼力を剥きだした)――――― 必 殺 フ ァ ン ク シ ョ ン ッ ! ! 」
ハカイオー「 > > > アタックファンクション “光速拳・一閃” < < < ( ギャリギャリギャリィ…ッ…――――― ギ ュ ル ル ル ル ル ァ ッ ! ! ! )(機体内部から発声した警告音にも近いアナウンス音。それが轟いた時には獅子の機体の両腕、そのドリルアームが激しく高速回転し、赤熱の果てに光を帯びる程に昇華。真っ白に染まったそのドリルによる、光速的な猪突猛進から三人を一気に殴り抜けた) 」
ニル「そんなッ―――――(肆々玖の電撃をものともしない機体に絶句したのも束の間、既に三体目の機体が光の早さで目と鼻の先まで迫り、迎撃の構えを取る間もなく――――)――――――― ぎ ゃ゛ ぁ゛ ッ ! ! (ガッ――ドッ――――― ズ シ ャ ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! )(小柄な少女が受けるにはあまりも痛烈過ぎる一撃に殴り飛ばされてしまい、地面を何度もバウンドしながら岩盤へ激しく激突してしまった) 」
ブラックホール「「おおっと!!(影から出て来たブラックホールは、二人。分裂した影からそれぞれブラックホールが現れ、吹き飛ばされたニルと肆々玖を受け止める)」 」
肆々玖「く―――いや、間に合わない……!(暗殺者の危機感知はハカイオーの必殺技に瞬時の判断を下す―――防御の一手、回避は間に合わないと踏んで闘気を前方に一点集中させるが大きく吹き飛び―――受け止められた)……対策済みか、そう上手くはいかないな。上等……だったら、こうするまでだ!(手を前方へ突き出す) 」
カッ―――(キリトの眼の前が突如として光に包まれる。予備動作の無い閃光魔術の目眩ましだ!)
ニル「はーァ……はァ……っ………かふ…っ……(岩石に激突する寸での所で辛うじてブラックホールに受け止められたものの、先程の殴打の一撃が重く効いたのか、立ち上がることも困難なほどに重傷を負っていた。そんな彼女の剣の表面に生じた亀裂は更に侵攻していた―――――) 」
風摩キリト「ッハ…!一瞬判断が命取りさね…!今ので一人はもっていけたようだが……(前線復帰が困難なほどに重傷を負ったニルを他所目に、再び肆々玖とブラックホールの両者へ向き直る)さぁ…次はどっちが―――――なにッ!?(目晦ましか……小賢しいことをッ!!)(思わず片腕で目元を覆う) 」
肆々玖「そもそも―――(視界を奪ってからの行動は早かった。即決即断―――この手の相手に対してご法度であろう操作者への直接攻撃、迷いのない鉄山靠を直接叩き込みにかかる)お前を攻撃して戦闘不能にすれば、それが一番手っ取り早い。 」
ブラックホール「(嬢ちゃんはいよいよヤバいな……)!! 肆々玖が行った!! 」
風摩キリト「な…や、やめろッ…!?そんなことをしてただで済むと思って―――――――(肆々玖の鉄山靠が自身に迫ろうとした、その時だった――――) 」
バ ヂ ――――――― ⚠ DEFENSE SYSTEM ⚠ ――――――― ィ゛ ン゛ ! ! ! (キリトの体に触れようとした肆々玖にノイズが迸ったと思えば、瞬いた次の瞬間には肆々玖自身が大きく吹き飛ばされ、デュエルゾーンの壁の先端まで激しく叩きつけられた)
風摩キリト「―――――――あーあー……だから言ったじゃあないかァ……そんなことをしてただで済むと思ってるのか?って。俺は『テストプレイヤー』だが、お前らとは違って運営の息がかかっている。俺自身のこの体は「保護システム」がGM権限によって付与されている。俺に危害を加えようものならたちまち返り討ちだ。哀しいねェ…俺は正々堂々勝負しようと持ち掛けたのに…(わざとらしく落胆する)……これでわかっただろう?俺を退けたけりゃあ俺の自慢のLBXをブレイクオーバー(破壊)するしかねェ…!さァ、さぁさぁさあ!!もっと闘ろうぜェ…!!(CCMを突き出し、三体のLBXが二人を三方向から取り囲んだ) 」
ブラックホール「…………(なるほどな、あれはバリアというより『ハンターに触れられたら確保される』といった『ルール側』の存在だな……)……結局正攻法でやるしかないってことか。単純でいい 」
肆々玖「ッチ……(受け身を取り、痛みを呼吸で緩和する)こっちの強みを徹底して潰してくるか、おまけに安全圏から正々堂々なんてご講釈垂れてくれる。……でも理解した、"直接的じゃなけりゃ問題ない"な。(ただ、その表情は変わらない。変わらないというのに、"悪魔"のような悪寒が滲み出る)それに尽くせる手を尽くす事をさも卑怯と呼ぶのは頂けないな、創意工夫と―――呼んでくれ!(じり、ばち、と闘気が―――弾ける)"フェーズ:2<セグンド>"、開放。悪魔らしく行こう、グレーでも白と判別されればそれは白だ。 」
ニル「……ハァ………ハァ……ァ………―――――――(今なお跪くことなく前線に立つ二人から離れた背後に、壁にもたれかかるように項垂れている。もはや虫の息とも言えるような浅い呼吸を不安定なリズムで繰り返していた) 」
風摩キリト「……君たちの実力はそんなもんじゃないはずだ…!もっと本気を出してくれないと、『闘う意味』がないじゃないか…ッ! 」
ニル「………ハァ……ハ、ぁ………………闘う……意味……―――――――― 」
静かに瞠目する彼女の瞳孔の奥…そこに眠る「記憶」が呼び覚まされる――――――
『 びぇぇえええん…っ……!! 』
『 どうしたの、ニル……!? 』
『 お゛があ゛さぁ゛ん…っ……!ひっ、ぐ…… また、イジメられたぁ…っ……!いたいよぉ……うぅ…ぅ……! 』
『 ……痛かったわね…?よしよし……もう、大丈夫だからね…… 』
『 ぇぐ……ひぐ……っ……… 』
『 ……いつか強くなりなさい、ニル。だけどその強さは、誰かを傷つける為じゃなくて、守るためにありなさい 』
『 ………まも、る……? 』
『 自分以外の誰かを…心の底から本当に大切な誰かが傷ついた時、その人を守ることでニルも強くなれる 』
『 ……ほんとう……? 』
『 たくさん傷ついたニルなら、きっと他の誰かの痛みにも気付ける。今度はその人を守るために、強くなるのよ 』
『 ……………―――――――― う ん っ 』
ニル「―――――――…………(乱れた髪、傷だらけの頬、破けた衣服、破裂寸前の剣…そんな満身創痍の体が、静かに開かれていく瞳と共に起き上がろうとしていた) 」
風摩キリト「………(肆々玖とブラックホールの二人を相手取るように三機体を操る最中、奥で立ち上がったニルの姿を見据えて目を細める)……今更復帰したところで何になる?弱虫はただのお荷物だ。テメェ一人が無駄に足掻いたところで味方も敵も邪魔でしかねェのに。 」
ニル「……ずっと……ずっと……弱虫って言われてきた…。傷つくことが怖くて、その怖さから逃げ続けてきたから…そうやって後ろ指を指されることは当然なんだって……。「誰かを傷つけるくらいなら弱虫のままでいい」なんて、弱いままの自分を正当化して…誹謗も中傷も耐えてきた…。 」
ニル「……だけど、ここに来てから……やっぱり弱いままじゃダメなんだって… たくさんの人たちと出会って、気づかされた。 弱いままじゃ…大切なことを教えてくれたその人たちに恩を返すこともできないし…守ることも、できない……っ…―――(27層ではじめてプランダラの襲撃を受けたエリノラ、今回の逃走中にて目の前で確保されてしまったミツキ…そして、自分が足を引っ張ったがために苦戦を強いられる肆々玖とブラックホール… そんな、多くの悔悟が次々と過る―――) 」
ブラックホール「(何だ……?空気が変わった……?) 」
ニル「少しでも弱い自分を変えようとしたから…っ、伐刀者《ブレイザー》になるために、学校へ行って、いっぱい練習に励んできた…!今でも、誰かを傷つけることは…怖い……でも…っ…!強くあろうとする理由を忘れてしまったら、いつまでも弱虫のまま…!そのせいでまた目の前で大事な人を失うのは…そんなのは嫌だ…ッ……!! 」
ニル「 私の…『闘う意味』… それは……――――――― "大切な人たちを守ること"だッ!! 」
ピキ……パキ…ッ……ギ……――――――― パ キ ャ ア ア ア ァ ァ ァ ン ッ ! ! ! (少女の決意に応えるかのように…ついに、彼女がこれまで振るい続けていた汎用霊装「Etc.Type-F」の剣身が粉々に砕け散った。スローモーションとなった世界の中で儚げに残骸が漂う中、砕けたはずの剣の中から眩い光を直線状に放つ「何か」が顔を出していた。それは……また異なる形状をした「 剣 」であった )
ニル「 ガ ッ ! ! (砕けた汎用霊装の中から姿を現した『新たなる剣』へ手を伸ばし…その柄を、確かに掴んだ) 」
キ ュ オ オ オ ォ ォ ォ ン ッ ―――――――― オ゛ ォ゛ ゥ゛ ン゛ ッ゛ ! (少女の手に握られた、光を帯びた剣が実体化し、真っ白な光を覆うように"黒"を帯びていく。少女が手にした新たな剣…それこそが、"ニル自身の本来の固有霊装《デバイス》"だった。その銘(な)は―――――)
ニル「――――――― 反逆(まわ)れ、『 ダーインスレイヴ 』 ――――――― 」
ニル「 フ ワ ァ ア ッ ! (固有霊装の銘を、その解号を唱えた瞬間(とき)…それまで身に纏っていた仮初の霊装の衣服が弾けるように破け、曝け出された裸体を虚無から生み出された黒い靄…否、「闇」がその身を包み込み、新たな黒衣の霊装となって纏われた―――) 」
ニル「――――――――― ス ト ン … … (ゆっくりと地に降り立る黒衣の少女。右手に握られた新たな漆黒の剣を輝かせると、これまでの臆病色に染まっていた表情が、垢抜けたような凛々しさを帯びていた―――――) 」
風摩キリト「―――――!?(弾ける衝撃の余波に思わず腕で目元を覆うが、もはや別人のような変貌を遂げた少女の姿を目の当たりにし驚愕が走った)……なん、だ……その姿は…ッ……? 」
ブラックホール「お前……っ、まさかそれが本当の……!? 」
メトロ(オーディエンス)「…わ、ぁ……っ……!?(伐刀者の研究を独自で行う人間として、ニルの覚醒をこの目で目撃した感動で言葉を失い、ただただ身を震わせて彼女の生まれ変わった姿に釘付けになっていた)……固有霊装《デバイス》の覚醒……!こんな奇跡的な瞬間をこのゲームで拝めるなんて……! 」
ジーン(オーディエンス)「……ああ、本当に"感動"するよ……!(強かに頷く) 」
肆々玖「―――やっと、見つけたんだな。あんたの持つ強さ。(闇色の輝きを見て、それに呼応するように闘気は夜明けの如く輝く)強くなったな。弱さを知って向き合って、今こうして立っている。なら後は……"やる"だけだ。 」
ニル「 はいっ…! (今まで以上の覇気の籠った応答と共に、前線へと乗り出す。ずっと二人の背後に立っていた少女が、今…ようやくその二人と"並び立った"―――――) 」
風摩キリト「………フッ、まあいいさ。だったらその強さが何処まで進化したのかみせてみろよ…――――― 早々にくたばるなよォッ!!(CCMを突き出すように構え直し、三機体を一斉発進させる) 」
デクーOZ&ジョーカー&ハカイオー『――――― シ ュ ダ ァ ン ッ ! ! ! (三機体が一斉に進撃を再開し、各々の武装を剥きだして三人に襲い掛かる)』
ニル「―――――!(一体一体が強い機体が一斉に襲い掛かってくる。その気迫に圧倒される以前の様子はそこにはもはやなく、肆々玖とブラックホールよりもいち早く駆け出した。デクーOZとハカイオーの猛進を掻い潜り、大鎌を振り抜こうとするジョーカーに狙いを定めると――)――― ガ ッ ギ ィ ィ イ イ ン ッ ! ! (従来のような粗が目立つ弾き返しではなく、凶刃の真横からそっと押し倒すような繊細な力加減でその斬撃を抑え込んだ) ッ ハ ! ( ド ゴ ォ ッ ! )(身に纏うブーツで反撃の一蹴を繰り出し、距離を保った) 」
ジョーカー「ズザザザァーッ…――――― ヒ ュ バ ァ ッ ! (ニルの水平蹴りによ反撃を受けて滑るように後退するが、すぐに勢いを取り戻すかのように飛び出し、瞬く間に距離を詰め直す様な俊敏な機動力で大鎌を振り回しながら乱舞を繰り出していく) 」
肆々玖「出鼻、挫かせて貰う。"発光<イルミナル>"!(人差し指のみをキリトの方へ向け、光による目眩ましの魔術の名を叫び)"棍棒<ガローテ>"!!(輝く闘気を纏め上げ、棍棒を練り上げデクーに対し逆袈裟に打擲する) 」
キ―――(再びキリトの眼前が、閃光に染ま―――ら、ない。それは"直接攻撃を介在しない妨害手段がある"という意識リソースを奪うブラフによる精密操作への妨害だった)
風摩キリト「へェ…やるじゃあないk―――――!?(また目晦ましか――――ッ!?)(ニルの変わりように感心したのも束の間、肆々玖の挙動を垣間見て腕を振り上げるように身構える。しかし、それがブラフであることに気づいたのがおよそ2.5秒…三機体を同時に、インターバルを生じさせず操作するプレイヤーとしては致命的な隙を曝け出してしまった) 」
デクーOZ「 ギ ッ 、ギギギィィィイン…ッ……!! (棍棒型の闘気を咄嗟のところで盾で受け止めてそのまま双脚に地面を抉らせながら退かれていく。だがその衝撃を押し殺すのに手一杯なのか、反撃の一手に回ることができずにいた―――) 」
ニル「スンッ――フォンッ―――ギィッン―――ガギィンッ――ヒュッ――――― ザギィインッ!!(次々と振り下ろされる鎌の凶刃を、前髪に覆われていない右目のみの動体視力でその軌道を看破。最小限の動きだけで受け流し、時に手首を捻るだけの軽微な動作で剣を振るっていなし、これまでのような無駄な動きなど微塵も曝け出さない挙動で被弾を退けていく) 」
ニル「 ザ グ ン ッ ――――― “深炎《 シンエン 》” ( ド ボ ォ オ ァ ッ ! ! ! )(剣を突き刺した地面から初期微動もなく突発的に闇色に燃え上がる鋭い火柱が突出し、ジョーカーを串刺し焼き尽くさん勢いでその剣山が次々と大地を割り裂いて現れる) 」
ジョーカー「 ヒ ュ バ ッ ―――― ザ グ ン ッ ! ! (包囲網の如く突出する剣山の如き火柱群をその持ち前の機動力でギリギリ回避を試みるが、その内の一本が片翼に突き刺さる。これによりまず飛行能力は失い、また機動力のバランスも大きく欠落してしまうなどの致命傷を負うこととなった) 」
ブラックホール「セパレートシャドウ!!(影が分裂し、八人に分身したブラックホールがハカイオーを囲むように現れ)悪魔をなめるな!!この猫野郎!!8メンブラックホールキック!!(八人一気にドロップキック。自らを弾丸にした弾幕がハカイオーに向けて飛び交う!) 」
肆々玖「三体動時の並行処理、それにはどうしても意識を大きく割いている筈だ。そこに常に"妨害が来るかもしれない"というノイズが入れば、そしてそれが形になればあんたの動きは絶対に精彩を欠く……主導権は俺が握るよ、悪いとも一切思わない。(操作の遅れにより思うように反撃できないデクーに対し素早く指を向け)"泥沼<パンターノ>"(素早くラグのない魔術発動を行う) 」
ド プンッ―――(ジョーカー、ハカイオー、そしてデクーOZの足元が再び局所的な泥濘に沈む。"泥沼"の魔術が足元の安定性を大きく奪う)
ニル「 バ ッ ――― ギ ャ リ ギ ャ リ ギ ャ リ ギ ャ リ ィ ァ ア ッ ! ! (火柱に片翼を留められたジョーカーに向かって接近――その最中に剣を逆さに持ち直し――し、剣を回すように勢いよく投擲。回転する斬撃はチェーンソーのように、火柱に拘束されたジョーカーを斬り刻んでいく) パ シ ッ ―――― や ァ ! ! (ブーメランのように手元に戻ってきた剣を後ろへ振り抜き、その助走をつけた飛翔斬で片翼を削ぎ落した) 」
ハカイオー「ドッガガガガ、ドガガッ、ゴォァツ……!!(防衛態勢に入ろうとドリルアームで胴体を覆うように交差するが、そんな防御など無意味だと言わんばかりに四方八方から次々と容赦なく叩き込まれるラッシュによってその重厚感のある装甲に罅が入っていく。ここまで徹底して包囲されると、キャタピラによる機動力も発揮できず、終始タコ殴りを受け続けていく―――) 」
玖「それにな―――正々堂々なんて綺麗事……持ち込むなら騎士相手にでもしといてくれ、俺は手段に拘るクチじゃない。(行動の遅れ、そして足元への妨害―――幾重の妨害を重ねた状態でデクーOZに畳み掛けるようにそのバットを乱打、乱打、乱打―――防ぐ暇も与えない) 」
デクーOZ「 ド フ ゙ ン ッ ――――― ! (デクーOZを筆頭に、他二体も泥沼化した地面によって機動力が逝ってしまい、その場に留まるように身動きを封じられてしまう) 」
デクーOZ「 ガッ――ドッ―――ギッ――――ガァンッ――――!! (その状態でバットによる悪魔的な乱打を受け続けることで盾を弾き落とされ、無防備を曝け出した胴体に次々と亀裂が入り込んでいく―――) 」
風摩キリト「ッハハ……!!いいねェ…その調子だァ…!やはり俺の目に狂いはなかった…『お前たち』と闘えて、柄にもなく熱くなってしまいそうだァ……!そうだ…俺はできるだけ強い奴と戦う必要があるんだ…!でなけりゃあ…「経験値」が得られないッ!!さァ…そろそろ仕上げと行くか…ッ…!! 必 殺 フ ァ ン ク シ ョ ン ッ ! ! ! 」
ジョーカー「 > > > アタックファンクション “デスサイズハリケーン” < < < (グルングルングルングルンッ――――― ビ ュ゛ オ゛ ワ゛ ァ゛ ア゛ ッ゛ ! ! ! )(デクーOZの背中掴んで足台にするように垂直跳び上がり、闇を纏った大鎌で螺旋を描くように上昇。眼下に向かってその凶刃を力強く振るうことで刃アに纏われた闇が宛ら黒い竜巻となって生み落とされ、すべてを巻き込み、斬り刻み、吹き飛ばす突風となって彼らを残骸諸共蹂躙していく――――) 」
ニル「 やりますッ ――――― “夢葬《 ムソウ 》”ッ!!(―――― ボ ォ゛ ア゛ ァ゛ ッ゛ ! ! ! )(迫りくる黒い竜巻に対し自ら先頭に躍り出る。斜めに突き刺した剣から湧き出る黒い炎が扇状に伸び出し、その竜巻を丸ごとの見込み相殺した)―――― 今ですッ!! 」
肆々玖「畳み掛ける―――"短剣<フィロ>"!(空いた左手に短剣を生成、逆手持ちしたそれを足場にされたデクーの亀裂へ深く突き刺しバットで追撃―――その奥底へ押しつけ)もう一機ッ!!(同じようにしてデクーを踏み台とし跳躍、奥の手を相殺され無防備状態で放り出されているジョーカーに短剣とバットの流れるような乱打を繰り出す―――ドスバットの極み)悪魔超人!あと一機任せるぞ!! 」
ブラックホール「フンッ!!(そのうちの一体が追撃に出る。膝を差し込んでから肘打ち、裏拳に浴びせ蹴りと華麗なる打撃技のコンビネーションを重ね)フィニッシュだ!!(そこから鮮やかに繋げるように、相手の両腕をドリルごとクラッチ) 」
ニル「 ガ ッ ――――― や ァ ッ ! (――― ド ゴ ォ ア ッ ! )(手にしていた剣を右足の爪先で蹴り上げる。目前になる高さまで回転しながら飛び上がる剣、その頭を目掛けて華麗な回し蹴りでデクーOZの胴体へ突き刺さるように蹴り飛ばした) 」
ニル「 ヒ ュ オ バ ッ ――――――― (敵の胴体に突き刺さる剣を追いかけるように疾走。助走をつけて低空姿勢で翔びあがり)―――― ィ や ァ ! ! (水平を維持したまま刺さっている剣の頭へ突き出した右足を延ばして力強く蹴り込み、デクーOZを筆頭に背後に並ぶ二体をも貫通させた) 」
デクーOZ&ジョーカー&ハカイオー『――――― ボ ッ ギ ャ ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ! ! ! (肆々玖、ブラックホール、そしてニル…「悪魔」的な強さを発揮する三人の抜群のコンビネーションによって、三体の赤い機体が一斉に爆散した――――)』
ギ ュ オ ォ ォ ォ ォ ――――――― (風摩キリトが手繰る三体のLBXが撃破されたことで彼自身の戦闘手段が消失。これにより、Eエッグによって展開されたデュエルゾーンが消滅。僅か15分以上に渡る激戦が、決着した―――)
風摩キリト「…………――――― フ ッ (自慢のLBXを撃破され、デュエルゾーンが消失する中で満足気に鼻を鳴らしながらCCMを折り畳んでポケットに突っ込んだ)………まさかこの俺に初の敗北を刻み込むとはねェ…してやられたよ。第30層でゲームマスターに直接戦いを挑んだお前たちなら…と目を付けていたが、お陰で「経験値」はかなり稼げた。最高に楽しかったよ。 敗者は大人しく去るだけ……だが、その前に―――― ポ イ ッ (ポケットから何かを取り出すとそれをニルの方へ投げ渡した) 」
ニル「………―――――― シ ュ ゥ ゥ ン ッ (決闘が終結したことでこれ以上の戦闘は不要と判断したのか、全身を纏っていた闇のような黒衣が蒸発するように消失。固有霊装が解除されて元の姿に戻る)ふぅ………ふぇ、あ…?!(そんな時に投げ渡されたものを慌ててキャッチし、掌にあるそれに視線を落とした) 」
風摩キリト「…そいつは『ハンターレーダー』。天面のボタンを押して起動すれば「3分間」、半径130m圏内にハンターを検知すれば無音振動で教えてくれるレーダーさ。一度きりの消耗品だが、あまりにも有能過ぎて「逃走中」には実装されなかったチート級の没アイテムだ。俺を倒した逃走者に渡す様にゲームマスターから指示されてるんでねェ…特別にやるよ。 」
風摩キリト「さァて…用は済んだ。決闘《デュエル》のルールに従い、俺はこのゲームを降りる。また闘える日を楽しみにしているよ…次はもっと強えのを用意しておくから楽しみにしておくんだねェ…―――――(ポケットに両手を突っ込んで踵を返す猫背の青年は、ノイズに紛れて姿を消した―――――) 」
ブラックホール「へ、見た目より脆いな!(消えていったキリトを見送り、レーダーを投げ渡されたニルに視線を戻し)ん、大丈夫そうか嬢ちゃん? 」
肆々玖「終わったか。(残心を解き、曙色の闘気が霧散する)……楽しみには出来ないな、余計な戦いはあまりしたくない。全く、こんな事ばっかりだ……まあ、別にいいか。 」
ニル「わ、ぁ……なんだかすごいもの、いただいちゃいました…(ブラックホールへ見せつけるように掌ごと差し出してみせる)…わ、私なら大丈夫です…!何故だか知らないけれど…さっきの傷も癒えてしまって…今は全然痛くありません……!(けろりとした表情から、改まった態度で二人と向き合う)………あのっ……!私、まだまだ駆け出したばかりの未熟者…ですけど…… これからも、お二人と一緒に戦えるように…頑張っていきますので…その……よろしくお願いします……っ…!(がばっとお辞儀する) 」
肆々玖「何だ、今更そんな事を。とっくに一緒に戦ってるだろ?それを言うなら"よろしくお願いしています"って所だな。(ぺち、と優しくデコピンする)認めてないのは多分、あんた自身だけだよ。これからはもう少しその卑屈なのもやめて、しっかり前を向いて行け。その方が人生も楽しい、多分な。 」
ブラックホール「そうそう。そろそろ教官や将軍様にも紹介していい頃だ。きっと笑うぞ? 」
ニル「あうわっ――――― ! (小突く様な優しいデコピンを受けて呆気取られるも、そんな二人の優しさを改めて認識して表情を綻ばせると―――――)――――――― は い っ ♪ (また一つ陽の光を浴びたような眩い笑顔を浮かべるのだった) 」
月村サトシ(オムニバス)「……まさかあの風摩キリトを打ち破るとは…終盤まで生存したプレイヤーは伊達ではないな。フフッ…それでいい。(愉快気に口角を吊り上げる)……さて、残り時間は50分を切った…ここで、そろそろクライマックスに向けて加速させるとしようか――――― ピ コ ン ッ (小型のホログラムモニターを手元に出現させ、そこに表示された「MISSION」のメッセージボックスをタップした―――) 」
―――――― ギ ュ イ イ イ イ ィ ィ ィ ィ イ ン ッ ! (ネームドハンターの脅威から時間が経った中、大都会の街中に大型
トラックが次々と姿を現したァ……!)
バ〇ラカー(通報部隊)「V・A・N・I・L・LA!バ〇ラ! V・A・N・I・L・LA!バ〇ラ!バー〇ラ!バ〇ラ!バー〇ラ!求人!バー〇ラ!バ〇ラ!高・収・入ーーー!!バー〇ラ!バ〇ラ!バー〇ラ!求人!バー〇ラ!バ〇ラでアル・バイ・トォ~~~~!!(大都会の車道を、あの有名な某広告トラックが走り出すゥ……!!) 」
d r r r r r r … ――――――― ♪ ( メールだァ…… )(ここで、全逃走者のスマホにメールの受信音が鳴り響いた)
―――― 現在、逃走エリア「SHINJYUKU」全域に『通報部隊』のトラックが複数台投入された
―――― 『通報部隊』のトラックは、逃走者を発見すると大音量で宣伝BGMを鳴らしてそのまま追跡を行う
―――― 「通報部隊」の音を聞きつけネームドハンターがただちに現場へ急行し、逃走者を確保しに現れるだろう
―――― 「通報部隊」のトラックを止めるには、常に「緑」の状態である『信号機』を「赤」に切り替えなければならない。ただし、横断歩道にある信号機からは切り替えが不可能である
―――― 信号を切り替えるには、すべての信号を
ジャックしているNTTドコモ代々木ビル…通称「ドコモタワー」の内部最上階にある「コントロール制御室」で切り替えなければならない。なお、このミッションが終了するまでの間、このドコモタワーのみ建物内部への侵入が解禁される
──── MISSION.⑥ 通報部隊を阻止せよ!
浮世英寿「……通報部隊って……あのやかましいトラックのことか……?(電柱に身を潜めながら、街中を走るトラックを伺う) 」
デージー(通報部隊)「P・I・Z・Z・A!ピッツァ!P・I・Z・Z・A!ピッツァ! ピーザ屋wwwピザ屋wwピーザ屋www \ 囚人! / ピーザ屋wwwピザ屋ww高!殺!意ーーーーー(デスボ)!!!! ピーザ屋wwwピザ屋wwピーザ屋www \ 終身! / ピーザ屋wwwピザ屋でアル!バイ!トォーーーーー(裏声)!!!!(ピザ屋の、ピザ屋wよる、ピザ屋のためのピザ屋カーが暴走している!) 」
夜神総一郎(通報部隊)「H・A・I・K・I!廃棄!S・Y・O・B・U・N!処分! はーいき!廃棄!はーいき! \ ガンダム! / はーいき!廃棄!総!一!郎ーーーーーー!!! はーいき!廃棄!はーいき! \ ガンダム! / はーいき!廃棄で 廃・棄・処・分ーーーー!!!(廃棄処分確定のモビルスーツを鉄線でぐるぐる巻きに括りつけたトラックを運転し、ついでに渋井丸拓男、略してシブタクを撥ね飛ばす) 」
バナナ猫(弟)(通報部隊)「B・A・N・A・N・A!バナナ! B・A・N・A・N・A!バナナ! バーナナ!バナナ!バーナナ! \ 求人! / バーナナ!バナナ!警・部・殿ー! バーナナ!バナナ!バーナナ! \ 求人! / バーナナ!バナナで ドン・キー・コォーンッ!! (バナナカーで爆走中) 」
亀山くん「そうじゃねえだろうこの野郎お前ぇ!(バナナカーごと素手で押し倒す) 」
バナナ猫(弟)(通報部隊)「 イィ~~~~~イィ~~~~~~~😭 (押し倒されて転倒したバナナカーに閉じ込められる) 」
フレイミス「もはやうるせえとかのレベルじゃねェ……(その辺のゴミ箱に潜って顔だけ覗かせている) 」
悪いちぃちゃん(通報部隊)「S・H・I・B・U・Y・A!渋谷! K・A・N・O・N!かのん! しーぶや!渋谷!しーぶや! \ かのん! / しーぶや!渋谷!愛!して!るーーーー!!! しーぶや!渋谷!しーぶや! \ かのんチャン! / しーぶや!渋谷で「ちぃちゃんが悪いんだよ!!!(※迫真の声真似) >>> SET AVNEGR ★ BUJIN SWORD <<< (自ら黒歴史の墓穴を掘ったちぃちゃんは闇に堕ち、ブジンソードカーに乗って罪も脈絡もない逃走者たちを次々と辻斬りしていく) 」
夜神ムーン「……もしかして、僕の父さんってあのやかましいトラックに乗ってる方なのか……? 」
はらぺこあおむし(通報部隊)「ハーロウィン!ハロウィン!ハーロウィン!\ バイト! / ハーロウィン!ハロウィン!残・業・代ーーーーーッ!!! ハーロウィン!ハロウィン!ハーロウィン!\ バイト! / ハーロウィン!ハロウィンでアル・バイ・トォォォォオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーッ!!!!!!(大都会で逃走者を追いかけ回すハロウィンのアルバイトをしている) 」
メノア「あーーもーーーーっ!うるさいうるさいうるさーーーーーい!!!ハンターに掴まりやすくなるとかそういう以前にうるさすぎて気が狂いそう!!ずっとミッションとかスルーしてたけど、流石にこれは止めに行く!ハンターに掴まるからじゃなくて個人的にイヤすぎる!!! 」
ムスカ「M・U・S・U・K・A!ムスカ!M・U・S・U・K・A!ムスカ! ムースカ!ムスカ!ムースカ! \ 大佐! / ムースカ!大佐!ラピュ・タ・王ーーーー!!! バールス!バルス!バールス! \ 呪文! / バールス!バルスで、目があああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~!(※大佐はすっかり洗脳されています) 」
メノア「アンタまで歌ってんじゃないわよ!!!!!!!(洗脳されたムスカに怒りの拳骨を入れて目を覚まさせる) ええっと……確か、何とかタワー…だっけ?きっとあの一番高い塔に違いないわ…!(どの位置からでも一目瞭然の高さを誇る時計塔を指差す) 」
うちはミハリ「溜ーめて!溜めて溜ーめて解放!溜ーめて溜めてのカイ・カイホウ!!!!!!!!!!!!!!(キショノックエクササイズを敢行しながら叫んでいる) 」
ムスカ「ゲハァッ!? ……ハッ!私は何をしていたというのだ…!?(拳骨を受けて目を覚ます) やはり行くか…ならば私も同行しようじゃあないか!この忌まわしい呪文を何としても食い止めるのだ! 」
ただのクルー「ミハリ先生の溜めて解放理論がニジガクの映画にも取り入れられたみたいですね!素晴らしいです!(ミハリに洗脳された状態でグラサンとポーチを持ったままキショノックエクササイズをこなす) 」
監獄のアーニャさん「(だる)(寒気のする歌が聞こえましたが気のせいであってほしいです) 」
蝶野正洋(通報部隊)「(無言で偵察を行う。その風貌はT-800そのものである) 」
サソリ「なるほど、面白え。『歌う』傀儡は作ったが、次はああいうのもいいかもな 」
ぶれら(通報部隊)「ファーミマ!ファミマ!ファーミマ!\ 割引! / ファーミマ!ファミマ!2・割・引きーーーー!!! ファーミマ!ファミマ!ファーミマ!\ 割引! / ファーミマ!ファミマで!から・あげ・くぅぅぅぅううううん!!!!!!!(ファミマそのものがトラックになったファミマカーで割引宣伝をしている!安いよ安いよ!) 」
フレアチューバー剣車内野手「おらおらおらおらおらおらおらおらおらああああああああ!!!!(腕を岩と化し、通報部隊にランボルギーニで突っ込む) 」
メノア「アンタも変なのに触発されてんじゃないの!!!! ああんっもうッ!さっさと行くわよ!!(苛立ちを全面にしながらもムスカ、サソリを先導するように目的のタワーへと駆け出していく) 」
優木せつ菜「ひぃぃぃいいいいい~~~~~っ!!!助けてくださぁぁぁぁぁああ~~~~いっ!!!(一方そのおころ、ヒロと二人で広告トラックから涙目で全速力で逃げていた) 」
ヒロ「いやいやいや………いきなり難易度上がってねーか、これ!(せつ菜と共に逃げている) 」
草加雅人「…いよいよ全力で捕えに来た感じがするな……ここまで大規模な通報部隊まで出動させるとは……(停車している車のオブジェクトに身を潜めながらトラックが横切っていくのを確認する) 」
ハンターB「……!(通報部隊の音を聞きつけ、ハンターが動き出したァ……!狙われたのは……せっつーと、ヒロだァ……!) 」
優木せつ菜「いやああああああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!ハンター来ちゃいましたよおおおおおぉぉぉぉーーーーーー!!!!ヒロさんなんとかしてくださぁぁぁあああああいい!!!(涙目)(無我夢中で逃走している) 」
ヒロ「なっ!来やがったか!あ,アイテムは……何があった……!? 」
関羽(通報部隊)「なーいよ!ないよ!なーいよ!\ そんなの! / なーいよ!ないよ!そん・な・ものーーー!!! 「なーいよ!ないよ!なーいよ!\ そんなの! / なーいよ!ないよ!そん・な・ものーーー!!! (アイテムを探しているヒロを並走しながら煽る) 」
クロム(通報部隊)「(コルベット ZR1で新宿を爆走しまくりながら、逃走者たちを追いかけまわしている)ぶううおおおおおおおおおおおおおんん!!!!!!おらおらおらおら!!!いたぞおおおおおおおおおおお!!!!ははははは!!!!!どいつもこいつも丸見えだな・・・・・・!!俺達バニラ騒動団からは、逃げも隠れもできないぜ! 」
蝶野正洋(通報部隊)「(草加を発見するや否や、大音量で入場曲が流れる) 」
虹村凶作(通報部隊)「そーして!そして!そーして!\ 私は! / そーして!私は!受け・継い・だーーー!!!! そーして!そして!そーして!\ 私は! / そーして!私は! 後・継・者ーーー!!!!! (心の強ぇ正統後継カーが何度も立ち上がる逃走者の後を追いかけ回す!) 」
逆走G「うおっ!!!!!!前から車が!!!!!!!!!!!!!(虹村凶作のトラックと正面衝突してしまう) 」
ジャクリーヌ尾崎「兵頭!?皆様!?いったいどこですの!?すっかり逸れてもはやハンターより危険な方々に追い回され………うぎゃああああああああああああああ!!!(バニラ騒動団の時速350kmを越えるスーパーカーに跳ね飛ばされる) 」
ナンでジャモなアイツ(通報部隊)「ナーンジャ!ナンジャ!ナーンジャ!\ ジャモ!ジャモ! / ナーンジャ!ナンジャ!何・モン・じゃーーー!!!?? ナーンジャ!ナンジャ!ナーンジャ!\ バズり! / ナーンジャ!ナンジャモ! 配・信・者ーーー!!!!! (逃げる逃走者をロトリ棒カメラで映しながら追いかけリアルタイム配信で全国に晒し上げる) 」
ヒロ「ないかぁぁぁぁ!!!!なんて言うと思ったか!!…やってみるか!(ハンターの直前で跳ねて爆発するようにボール型の爆弾を発射。煙玉のようにして目眩しを試みる) 」
パズドラビルス(通報部隊)「ビールス!ビルス!ビールス!\ チュッチュッ(※モーニングキッス) / ビールス!ビルス!太・陽・拳! ビールス!ビルス!ビールス!\ 起きましたか? / ビールス!ビールスで! 太 陽 供 養 ! ! ! (太陽を破壊) 」
太陽「(だる)(破壊される) 」
アントニオ猪木(通報部隊)「げーんき!げんき!げんき!\ 元気ですかー!! / げんきが!あれば!なん・でも・できる! いくぞー!いくぞ!いくぞーっ!\ いち!にい!さん!! / ダァー!ダァーッ! 闘 魂 注 入 ! ! ! (逃走者共に闘魂注入を行う) 」
仮面ライダーディエンド「大丈夫かいヒロ君せつ菜ちゃん(ディエンド特有のバイク代わりのめちゃくちゃ早い徒歩で彼らの元に現れる)……うーん、大丈夫じゃなさそうだね(とか言って並走する) 」
優木せつ菜「海東さん!?ああ、助けてください!ハンターとたくさんのトラックに追われているんです!>< 」
仮面ライダーディエンド「よし、ハンター相手には一時しのぎにしかならないだろうが、これを使おう(アタックライドのカードを取り出し) \ ATTACK RIDE / ほら、掴まって \ INVISIBLE! / 」
優木せつ菜「こ、これは…!透明化になれるアタックライドですね!まさにこのゲームには相性抜群です♪ほら、ヒロさんも掴まって!(ディエンドと繋がった状態でヒロの腕を掴むことで、間接的に自身もヒロも透明になる) 」
仮面ライダーディエンド「そう、このインビジブルならとりあえず撒くことはできる…でもハンターに長く通用するとは思えない、トラックが通れない入り組んだ路地裏に入るんだ(そう言って手を引き走る。めっちゃ足が速い) 」
優木せつ菜「ひょえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇ~~~~~~~~~~~~~!!!!(めちゃくちゃ足が速いディエンドに引っ張られてもはや宙を浮いている始末) 」
ハンターB「……!(姿を晦ましたせつ菜とヒロを見失ったハンター。上手く…巻いたようだァ……!) 」
仮面ライダーディエンド「ここまで来れば大丈夫なようだね。一旦一息つこう…… 」
優木せつ菜「ぜぇ…ぜぇ……大変な目に遭いました……orz ハッ…!そうだ…危ないところを助けていただきありがとうございました…! 」
ヒロ「これはなかなか………心臓に、わるいな… 」
仮面ライダーディエンド「気にすることはないよ。見かけたからちょっかいを出しただけだからね。それより…… 」
優木せつ菜「……「それより」……? 」
.<クウガ~ 熱く甦れ~ クウガ~ 誇りのエナジ~
仮面ライダーディエンド「!! もう追いついてきてしまったか奴らめ……!!まさか奴らの正体がアイドリングモードで放たれていた追放部隊やネームドハンターだったなんて…… 」
優木せつ菜「えっ……ええええぇぇぇぇぇ!?!?!?あ…あの仮面ライダーたち、ハンターだったんですかぁ!!?(驚) 」
ヒロ「…!?追いつかれただって…!? 」
仮面ライダーディエンド「落ち着いて聞いてくれ。彼らは仮面ライダーであって仮面ライダーではない存在……あのクウガの言動を見ただろう……小野寺ユウスケも五代雄介もあんな台詞は言わない…… 」
ヒロ「パチモンの敵側陣営ってわけかい… 」
優木せつ菜「違和感の正体はそういうことだったのですか……! 」
仮面ライダーディエンド「そう……奴らの正体は暗黒世界からの使者……その名を…… 」
” ぷにぷにライダー ”
ヒロ「…………はい? 」
優木せつ菜「……ぷに…??? 」
ライダーディエンド「ああ……あのどう考えてもキャラが違うライダーたちの正体は妖怪……僕は奴らを”ぷにぷにライダー”と呼んでいる……(ザッと音を立てて立ち上がり)ここにいたらまずい。奴らが来る…… 」
優木せつ菜「でもあの見た目と言い台詞回しと言い、全然ぷにぷに感出てませんが…!?そ、それはそれとして…ハンターなら逃げるべきです…っ……! 」
.>> 待て!!逃がさんぞ!! <<
仮面ライダーディエンド「こ、この声は!! 」
仮面ライダーストロンガー…?「逃がさんぞディエンド!!ぷにぷにライダーや宣伝トラックからは上手く逃げられたようだが……(路地裏の上から降り立ち、じりじりとディエンドたちに近づく) 」
仮面ライダーディエンド「ま、まさかお前達まで僕たちを追っているとは……!!(カードを取り出し、ドライバーに装填し)ぷにぷにクウガも迫ってきている、逃げるしかない!! 」
優木せつ菜「ストロンガー先輩!?まずいですよ!!! 」
仮面ライダーディエンド「彼はストロンガーであってストロンガーではない……ぷにぷにライダーともまた違う存在…… 」
” 春映画ライダー ”
仮面ライダークウガ UF「よくここまで来たな。だが 俺がお前を倒す!(ストロンガーと挟み撃ちにするように、「仮面ライダークウガ!」を流しながら迫って来る) 」
仮面ライダーディエンド「くっ!!ぷにぷにクウガまで追いついて来たか!!はあっ!!\ KAMEN RIDE /\GARREN!/あいつらに捕まれば殺される!!(えっ)囮を置いて逃げるんだ!! 」
仮面ライダーストロンガー(CV:関智一)「はあっ!電パァンチ!!(CV:関智一) 」
仮面ライダーギャレン(召喚)「ウワアアアアアアアア(雑に召喚されストロンガーとクウガにボコられている) 」
優木せつ菜「橘さああああああああああああああああああん!!!!!!(謎シリアル)(涙を流しながら逃げ出す) 」
彼らの周りは話を聞かずに襲ってくる習性を持つ春映画ライダー、お前絶対そんなキャラじゃないだろという台詞を吐きながら殺しに来るぷにぷにライダー、そして彼らが呼び寄せるハンターたちで混沌を極めていた……!! 」
優木せつ菜「誰か助けてくださああああああああああああああああああああああああああああい!(号泣) 」
.> > > 閑 話 休 題 < < <
― 逃走エリア・ドコモタワー ―
メノア「――――着いたッ!(1Fエントランスの自動扉を介していよいよ目的地のタワーへと侵入するが――――) 」
――――― 【警告】 逃走者の侵入を確認 防衛システム作動 タワー内部にデュエルゾーンを形成 直ちに侵入者を排
除せよ (逃走者たちがタワー内部へと踏み込んだ瞬間、タワー内部に姦しいサイレン音と共にアナウンス音が鳴り響く――――)
ハンター(LBX)『――――― ガ シ ャ ン ッ !(侵入者を迎え撃つべく現れたのは狼型の機械生命体の大群。スナイパーライフルらしき武器を携え、逃走者たちへの狙撃態勢へシフトした)』
メノア「っとぉ――――――?!(鳴り響くサイレン音と共に次々と出現する迎撃陣に一度緊急停止する)……なるほど、タダでは登らせてくれないってことね……いいわ!こうなればとことん突き進むだけよ!(鼻先を親指で拭うような仕草を取ると右手を水平にかざす)――――― 魔機槍『オルペウス』! ( ギ ュ オ ン ッ )(何もない右手に、これまでの攻略戦で度々使用してきた黄金槍が握られると鮮やかに振り回しながら身構えた) 」
ムスカ「ハッハッハッ……!その大砲(※ライフル)で私と勝負するかね!?(スナイパーライフルを構える機械生命体の大群を相手に拳銃一丁のみを天へ突き出すように構える) 」
藤島慈「……ミッションに来たのは私たちだけみたい…?瑠璃乃ちゃん!姫芽ちゃん!他のユニットたちに負けないようにここは私たち「みらくらぱーく」の活躍どころだよ!がんばってこーっ!(ギター型の鈍器を構えて戦闘態勢へ) 」
安養寺姫芽「っしゃ~…ご機嫌に勝っていくぜぇ~!(こちらもスナイパーライフルにリロードしながら狙撃態勢に入る) 」
ハンター(LBX)『――――バキュン、バキュン、バキュウンッ!!!(そして、ついにタワーでの戦闘が勃発。機械生命体の群れは逃走者たちへ狙撃を繰り返し、内部に鳴り止まない銃撃音を届かせた)』
メノア「 テリトリー"解析《アナライズ》" (黄金槍を携え傾倒するような態勢から疾走。瞳の表面に光彩が如く極小のホログラムカメラアイが起動。解き放たれたすべての銃弾の予測起動が高速演算によって赤い線として描き導かれ、それらの交錯する赤線を掻い潜ることで実弾を華麗に回避することに成功する)――――― ち ェ ッ ! ! ( ザ ギ ィ ――― ン ッ ! ! )(まずは至近距離にいた一体を黄金槍の刃で斬り伏し、続けて階段をスルーしてそのまま上部高台へと跳躍のみで駆け上がった) 」
ムスカ「跪け!命乞いをしろ!(ダンッ――――― バキュン、バキュゥンッ!!)勢いのある跳躍から空中で宙吊り状態となり、逆さになった視界にてハンターたちが手繰る武装のスナイパーライフルに照準を定めて発砲。一見何の考えもなく発砲したかのように見えたが――――放った銃弾は敵のライフル銃口の中へ飛び込み、銃砲内部で衝突し合った銃弾同士で暴発を引き起こし自爆させるという高等テクニックで二体のハンターを撃破した) 」
藤島慈「突撃~~~~~~~ッ!(ギターを盾のよう突き出しながら前進し、射程範囲内に入ったところで豪快に振り回しながら殴り飛ばす) 」
安養寺姫芽「やってやろうじゃ~~ん!(スナイパーライフルでの援護射撃を行い、前衛に躍り出た者たちに襲い掛かる銃弾を撃ち落としていく)はぁ……お二人の勇姿を間近で見れる喜びよ……(じ~~ん…)(慈と瑠璃乃の戦いぶりに感動している) 」
仮面ライダージョーカー「…………(突如その場にクリスタルが集まり、黒い仮面ライダーを形作る。ムスカとメノアを阻むように回し蹴りを放つ) 」
仮面ライダーゾルダ「《シュートベント》(同じくクリスタルが集まり大砲を携えた緑の仮面ライダーが出現。攻略組を薙ぎ払う) 」
仮面ライダーカイザ「《Exceed charge…》(クリスタルが集まり出現。このゲームに参加している草加とは違う、モーションパターンめいた一定の動作でカイザスラッシュを発動、斬りかかる) 」
大沢瑠璃乃「行っくぜええ!!(慈に続き、電磁波を放つ) 」
メノア「ッ―――――!(ジョーカーの襲撃を紙一重で上半身を反って受け流しつつ距離を取るように滑らかな後退を行う) ……(幻影体《ファンタズマン》まで配置されてるなんてね…やはり終盤にかけてミッションのレベルも高くなってきている。ならここは――――)―――― ス ッ (コートの内ポケットから取り出したメモリ…拡張記憶媒体『アリオン』。灰色に輝く汎用メモリを黄金槍に装填した) A級メモリ「ビット」 (自身の左右を囲うように鋭利状な浮遊式ビットが出現) ッ た ! (左右を交互に行き交うビット共にジョーカーへ肉薄する) 」
ムスカ「ええぇっ!?(仮面ライダーを模した幻影体の出現に驚きつつも、ジョーカーの回し蹴りとゾルダの砲撃をバックステップで回避する)その大砲(※今度は本物)で私に挑むかね!?いいだろう!(ゾルダへと跳びかかり、砲撃の弱点である至近距離への接近を行い、彼の背後へ降り立つと――)―――ッネェ!!(強力なソバットをその背面へ叩き込み、更に次なる一手を打たせない為に距離を詰めつつ、右飛び膝蹴り→左飛び膝蹴り→拳銃グリップによる連続殴打→零距離発砲の怒涛のコンボを叩き込む) 」
藤島慈「先陣切るわね!(ガッギィイイインッ!!)(ギターでカイザの斬撃を真っ向から受け止めにかかる)――――瑠璃乃ちゃん!姫芽ちゃん!(カイザを抑え込んだまま後方の二人へ呼びかける) 」
安養寺姫芽「めぐちゃんせんぱい、任せろ~~~!(―――― ダ キ ュ ゥ ウ ウ ン ッ ! )(慈が抑え込んでいるカイザの頭部に狙いを定めて狙撃。ライフル弾が螺旋を描きながらカイザへと迫った) 」
仮面ライダージョーカー「《マキシマムドライブ!》(メモリをセットし必殺技を発動。迫るビットとメノアに向けてライダーパンチを放つ)《マキシマムドライブ!》(そのモーションが終わった瞬間に再度必殺技を発動。再びライダーパンチで襲い掛かる) 」
仮面ライダーゾルダ「《シュートベント》《シュートベント》(機械的に音声を繰り返しながら、肉薄したムスカになんとか銃口を向けようとして、何度も何度も砲撃を放つ) 」
仮面ライダーカイザ「《Exceed charge…》(斬撃を受け止められた瞬間にモーションを中断。銃弾を受けて怯むと再び必殺技を発動する態勢に入り、愚直に、あるいは先ほどのモーションの再度再生のようにカイザスラッシュを放った) 」
仮面ライダーザビー「《Rider Sting!》《Rider Sting!》《Rider Sting!》(更にクリスタルが集まるように出現。必殺技のライダースティングを乱発しながら迫って来る) 」
メノア「――― ボ ッ ギ ャ ア ァ ァ ア ア ン ッ !(初手に繰り出されたライダーパンチは一基のビットが犠牲となることでその直撃を免れる。爆散し漂う小さな黒煙の間隙からジョーカーの挙動を瞳の"解析"で瞬時に分析していた)――――二度目はないよ!( ギ ィ ン ッ ―――― ! )(続けて繰り出されたライダーパンチ…それを繰り出そうとするジョーカーの拳に水嘉新の黄金槍の先端を突き出して衝突させると――――) 」
メノア「―――――― アンタの能力《テクノロジー》を奪(もら)うわよ (黄金槍、その虹色に輝き先端部が発光。ジョーカーの拳から槍の先端へと波動のようなエネルギーが流動し、槍の刀身へと吸収されていく)―――― "マキシマムドライブ" (口上と共に持ち手のトリガー部に指を掛けると、先端部が漆黒色のエネルギーが纏われる。その状態でジョーカーの腹部へ突き出すと…彼の必殺のライダーパンチと同等…否、倍の破壊力を誇る衝撃を放つことで強烈なカウンターを炸裂させた) 」
仮面ライダージョーカー「《マキシマムドラ(何かをされたことを気にも留めず、更にもう一度拳に力を溜め、ライダーパンチを放とうとするも)──パリィイーーーーーーーンッ(逆に放たれたライダーパンチを腹部に受け、クロスカウンターのような形で肌から元々のクリスタルに変わり砕け散った) 」
ムスカ「脅えることはない、君は私の手で静かに死なせてやろう!死ねェアッ!!!(胸元にぶら下げた「飛行石」が発光。ラピュタの雷(いかずち)を宿すその日鉱石の力を利用し、帯電した右脚を鋭く振るって豪快な踵落としを繰り出し、ゾルダを盛大に陥没させた。静かとは?) 」
仮面ライダーブレイド「ココカラザァクディヴァドーゥザァナイ!!!!《\スラッシュ/\サンダー/ ……ライトニングソニック》―――――ウアアアァァァァァァァ!!!!(カードの効果によって超強化された脚力で攻略組達を轢く様に突進し、直後に真上へと大ジャンプ)ウェェェェェェェェェェェイ!!!!!!(そのまま攻略組に向かって、強烈なライダーキックを上から見舞う) 」
仮面ライダーゾルダ「《シュートベント》《シュートベ(機械音を鳴らしながらムスカに砲撃を当てようと試行錯誤するも踵落としによりモーションをキャンセルされ、頭からクリスタルに戻り砕けながら崩れ落ち、光として消えていった) 」
ズズズ…(そんな中、空中にまるで水滴の如く、蠢く砂鉄が浮かび)
メノア「敵がわんさかいて面倒くさいったりゃありゃしない!つーか…こいつら、さっきから同じ行動パターンを繰り返してるだけの脆弱AIだし………?(空中に漂う砂鉄の存在に気づいて目をぱちくりさせる) 」
ムスカ「このタワーの調査は、我々が極秘に行うことになったんだ。君たちの気持ちはわかるが、どうか手を引いてほしい。(などと、屍になったゾルダに言及してその消滅を見届ける) 」
仮面ライダージョーカー「「「「「《マキシマムドライブ》……《マキシマムドライブ》……(彼らがジョーカーやゾルダを打ち破ったのもつかの間、なんと複数の仮面ライダージョーカーが同じモーションを繰り返しながら彼らに迫る)」」」」 」
仮面ライダーゾルダ「「「《シュートベント》《シュートベント》《シュートベント》(同じく大量のゾルダが寸分たがわずギガランチャーを構え、彼らを撃ち抜かんとする)」」 」
メノア&ムスカ『ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛ゑ゛!?!?!?!?!?!?!?(たくさんの色のたくさんの仮面ライダーにびっくり仰天)』
仮面ライダーカイザ「「「「「《Exceed charge…》《Exceed charge…》(カイザもまた無数に出現。カイザスラッシュを発動し突進してくる)」」」」 」
ザ ギ ン ッ(しかし、次の瞬間大量のジョーカーやゾルダ、カイザを拡散した砂鉄が剣山の如く変形し、刺し貫く)
仮面ライダージョーカー「「「「「パリィイーーパリパリパリィイーーーーーーーンッパリィイーーーーーーーンッ(砂鉄の剣山に刺し貫かれたところからクリスタルに戻り、砕け散って光と消える)」」」」 」
仮面ライダーゾルダ&仮面ライダーカイザ『パリィイーーーーーーーンッ(同じく攻撃を受けた地点がクリスタルとなりながら砕け、崩れ落ちていった) 」
パイドパイパー『…………(飴を咥えたような傀儡人形が、砕け散ったクリスタルたちの向こうから現れ)』
サソリ「よお(更にその背後から、糸を繋いだ手を見せながら現れる)……こいつらは幻影体《ファンタズマン》じゃないな……(倒れたライダーたちの身体を構成していたクリスタルを拾い上げ、そう言う) 」
メノア「……っはー……ったぁ~く……こういう集団戦は「アンタ」の強みよねぇ~…(そう言い、現れた傀儡を手繰る演者に溜息を零しつつ向き合う) 」
ムスカ「なんだと?それは、どういうことかね!?(サソリの発言に食い入る) 」
サソリ「こいつらは幻影体《ファンタズマン》じゃない。このクリスタルを媒体にしている様子、そしてワンパターンな行動。こいつらの正体はクリスタルを元に異界の戦士たちを再現する…… 」
サソリ「 ”サモンライダー” だ 」
仮面ライダーザビー「《Rider Sting!》《Rider Sting!》《Rider Sting!》(ライダースティングを乱発しながらサソリに襲い掛かろうとする) 」
ストライカー『 ド ゴォ (蒼炎を纏った拳でザビーを叩き壊し、返り討ちにする)』 」
仮面ライダーザビー「《Ri(パリィイーーーーーーーンッ 」
メノア「さ…サモ…サーモンライダー……?(※ちょっと違う) そうえいばなんかさっき、街中でこいつらに似た輩を見かけたような……ネームドハンターや通報部隊にロボットに加えて、こんな奴らまで差し向けて来てんの…?ちょっと流石に規模がデカくなりすぎてるような……まあいいわ!アンタの言う通り、こいつらは同じ行動を繰り返すだけの烏合の衆。正体がわかればこっちのもんよ。 」
ムスカ「はっはっはっ…!ならばゴミ共はすべて焼き払ってやる!!(拳銃に弾を込める) 」
サソリ「幻影体なら壊したらクリスタルになるわけがない。それに幻影体ならもっと賢く動く(叩き壊されたザビーの破片を拾い上げながら)こいつらはクリスタルから作られた一定の動きを繰り返すサモンライダーだ。それ以外でこんなライダースティング連発するザビーとか出てくるわけねえだろ 」
安養寺姫芽「うへぇ……聞きましたか、めぐちゃんせんぱい、るりちゃんせんぱい。ここにいる敵の動きをよ~く見ていれば、なんとかなるようにできてるみたいですよぉ? 」
大沢瑠璃乃「ひめっちの言うことが本当だとしたら………!(カイザの動きを凝視する) 」
メノア「えーいもうっ!なんでもいいわよこの際!ここまで来たら振り切ってやるわよ!(そう言って全員を先導するように上層階へと駆け上っていく) 」
10層――――――
ハンター(LBX)「ドヒュン、ドヒュンッ―――――!(上層階に行くにつれて配置されている迎撃システムもその規模を増やしていた。駆け上ってくる逃走者たちを追い払おうと持ち場を維持しつつ狙撃による牽制を行っていた) 」
ムスカ「(ハンターたちに閃光弾を投げつけつつ、視界を奪ったところで鋭い跳び蹴りを繰り出してダメ押しの発砲を行う) バカどもにはちょうどいい目晦ましだ 」
藤島慈「ぜぇ、ぜぇ……さ、さすがにちょっとキツくなってきたかも……最上階って何階まであんの……? 」
安養寺姫芽「はわわっ…めぐちゃんせんぱいしっかり…!いざという時は私が負ぶっていきますのでご安心を…!えっと …20階まであるので…今でちょうど半分ですよ…! 」
藤島慈「ちくしょーーーーー!やってやらーーーーーーーーーーーー!!!(半分と聞いてヤケクソ気味にギターを振り回して暴れ始める) 」
サソリ「フン……(傀儡を操って複数の敵を刺し貫きながら、周囲を見渡し)……雑兵ばかりだな。あのサモンライダーどもも所詮は雑魚。逆に不吉な予感が…… 」
ジュ オッ(次の瞬間、彼らを阻むように荷電粒子砲が照射され、紅い線となって彼らを退ける)
メノア「ッ――――――!?(高圧エネルギーを感知―――!)――――避けてッ!!(そこにいた全員に注意喚起を叫び、自身もまた放たれた荷電粒子砲から前転するように回避することに成功する)……なに、今の……ッ…?(攻撃が飛んできた方角を睨みつける) 」
デススティンガー「カリカリカリカリ……(見上げると、そこには巨体を持つ鋼の蠍が這っている。天井からその尻尾の狙いを付けながら、虎視眈々と鋏を鳴らし、四ツ目を持って睥睨する) 」
藤島慈「ひっ、ひぇぇぇぇええええ~~~~~!?!?!?!?デデデデ、でっかいサソリィィィィイイ~~~~~!!!(恐怖のあまり絶叫して隣にいた姫芽に涙目で抱き着いてしまう) 」
安養寺姫芽「あ^~~~心がめぐめぐするんじゃ^~~~~~~~~~(※推しに抱き着かれて昇天している) 」
ムスカ「ハッハッハッ…!蠍如きが私をあまり怒らせない方がいいぞ!!(威嚇発砲する) 」
デススティンガー「 カ ン ッ カ ン ッ(拳銃弾など超重装甲の前には問題にもならない。頭部のバルカン砲から反撃の掃射を放ちながらも、前足からリニアキャノンを展開し) ズ ォ ンッ (彼らに向けて発砲。それらが生む空気を引き裂いた衝撃波でさえも、装甲標的を粉砕するのに充分な威力を持つ) 」
ムスカ「うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!(大の字に吹き飛ばされて壁にめり込む) 」
メノア「(あの巨体を構成するだけの重装甲に、遠距離・近距離戦に対応できるほどの豊富な搭載武装…何より、あの尻尾の砲台…きっとさっきの光線の発射口だとするなら…あれは一番警戒すべき点ね…)(分厚い柱に身を潜めつつデススティンガーの外観や行動パターンを観察する) 」
サソリ「《フォートレ……ぐああああ!!!(強度の高い傀儡を口寄せしようとした瞬間、リニアキャノンが撃ち込まれて吹き飛ぶ。マントが弾け飛んで絡繰りの音を鳴らしながら転がる)こ、こいつは……!! 」
大沢瑠璃乃「ひめっち、恍惚としてる場合じゃないよ!(避けt………!(勢いよく吹き飛ばされる) 」
メノア「………(……だけど、どんな機体であろうとも、すべての部位を重装甲で覆うことは現実的に不可能。つまり、奴の弱点は…―――――)――――― "関節部位"ッ!あの堅い装甲に僅かにある隙間!そこを突いて落とすしかないわッ!!(全員に聞こえるように張り叫ぶと緑色に輝くメモリを取り出し、それを黄金槍に装填した) 」
安養寺姫芽「るりちゃんせんぱいっ…!!(慌てて彼女のもとへ駆け寄ると上半身を抱き起す)……!ウィークポイント……関節部位……!隙間を、狙う……!(メノアの発言でデススティンガーを睥睨する)るりちゃんせんぱいを殴ったあいつは…私がボッコボコにしてやります!!(スナイパーライフルを携える) 」
デススティンガー「…………(自らに牙を向けんとするメノアたちを見て、敵意を持って尻尾を擡げると……) 」
メノア「グルングルングルンッ――――ザグンッ!(黄金槍を回転させて眼下に突き刺した) メノアゲート 解放《オープン》 (口上と共に槍が発光、それに呼応するように背後に光粒子で構成された、施錠されたゲートが出現する) ガッ―――― ガ ジ ャ ゴ ォ ン ッ !(突き刺さったままの槍を引き抜くと共に踵を返し、背後の南京錠の鍵穴に先端部を解除した) 」
メノア【究理】「 適応シークエンス 完了――― モード【究理】 (解き放たれたゲートから飛び出したのは幾重にも連なる植物群。それらがメノアの全身に絡みつくように完全に覆い尽くし、やがて逆再生されたように解放されることで、そこには髪色や服装の色味が反転した彼女の姿があった――――) 」
ムスカ「……よかろう、小娘!君の策に乗ろうではないか!(サングラスをかけ直しながら前線へと復帰する) 」
デススティンガー「 ズ 」
ォ ン ッ(次の瞬間、デススティンガーの尻尾からは眩い光と共に、「破壊」が吐き出され) 」
デススティンガー「 シ ュ ウ ウ ウ ウ ・ ・ ・ (荷電粒子砲の光が奔った場所が、無慈悲に焼け焦げる。その破壊の余波で出来た煙の名から、金属音を鳴らしながら「それ」が這い寄る。ふと砲撃が薙ぎ払った先を見ると、地平線の果てまで、ドロドロに溶解した「街だったもの」が広がっていた) 」
サソリ「……荷電粒子砲……一撃でこの威力か……!!収束された一撃ゆえにこれだけの被害で済んだが……!!こ、こんなもの地面に当たっていたら……!!(あまりの破壊力に伏せながらデススティンガーを見上げ)……欲しい。ヤツのパーツが欲しいぞ……!! 」
メノア【究理】「……――――――― 予測《プリディクション》 (デススティンガーの放つ高威力の荷電粒子砲を真正面から直撃し、その身体が完全に消し飛ぶ――――――という、最悪の結果を予測。予測結果を見出した瞳孔表面に映し出された小型インターフェイスが導き出した、その破滅的な攻撃の被害損傷と射程範囲を鑑み、すれすれの位置まで急旋回することで結果的に直撃を免れた) 」
メノア【究理】「(荷電粒子砲を放った直後は、次の行動へ移るために冷却時間(インターバル)を要する。つまり、今が狙い目―――) バ ッ ―――――(デススティンガーへ掌を掲げるように突き出す) ズ オ゛ ォ゛ ァ゛ ッ゛ ! ! ! (自身の周囲を取り巻く翡翠色の硝煙がメノアの意思に応えるように渦巻くと一斉にデススティンガーへと流れ込み、その巨大な体躯を包み込む。その煙自体に攻撃性はない、しかし――――) 」
ギ、ギギ、ギッ……ィギ……ッ゛……――――――!(デススティンガーの挙動に違和感が発生。ぎこちなく痙攣するかのように各駆動部の動きが一時的な停止を繰り返していた―――)
メノア【究理】「この形態(モード)が宿す力は、有機物を腐食させる植物を操ることができる。重装甲を構成する鋼鉄はには有機質は含まれていないから、本来は腐食することはない…… だけど、スイカズラやブルーベリーのような一部の植物は、根から酸性の分泌物を出す。これにより土壌のpHが低下し、鉄が酸化しやすくなるわ。今放った植物粉末は、その土壌と酸性物質の両方を兼ね備えた特異個体で、並外れた即効性がある。今も尚、一番脆弱性のある関節部位を、私の植物が蝕んでいる。(デススティンガーを冷静に睨み上げた) 」
藤島慈「(荷電粒子砲の被害状況に絶句しつつも、メノアの解説に唖然と首を傾げている)………え、と……?つまり……"チャンス"…ってことォ……!? 」
デススティンガー「 ギ ・ ・ ・ (関節部の駆動をぎこちなく、ノイズのような音を立てながら動かし、強引に間接を慣らしながら銃口を向け) ズゥ オ ン!! ズォ ン!! (ハイパーレーザーガン、ハイパービームガンを尻尾を振り乱しながら放ち、攻略組を退けんとする) 」
メノア【究理】「(等々荒業に出たわね…だけど寧ろ好機―――)私は魔導機工学に名を連ねる魔導機師…でもその分野を渡り歩くにあたって、「魔導自然学」も頭の中に把握している。機械文明と自然文明…相反する二つ文明を兼ね備えた私に、敵はないわ!(そう言うとその辺に転がっていたハンター(LBX)の残骸に槍の先端を突き立てて技術(テクノロジー)を抽出する)―――― LBXの能力(テクノロジー)、いただくわよ。 」
メノア【究理】「―――― “ 必 殺 フ ァ ン ク シ ョ ン ” ッ ! ! ( >>>アタックファンクション “ライトニングランス”<<< )( グルルルルルンッ―――― ヒ ュ ド ァ ア ッ ! ! )(黄金槍から発せられたアナウンス音と共に蒼白い光に包まれた黄金槍を片手のみで豪快に振り回し、高圧的なエネルギーを纏ったその槍を勢いよく投擲。荷電粒子砲よりもお遥かに威力の劣る光線群を貫通し、そのままデススティンガーの関節部へ目掛けて炸裂した) 」
ムスカ「見せてあげよう…ラピュタの雷(いかずち)を…ッ!!! 死 ね ェ ァ ッ ! ! ! (――― ズ シ ャ ア ア ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! )(飛行石の力を行使、何も握られていない左手にジグザグ状の稲妻の槍が顕現する。雷神が如く形成された稲妻を手に跳び上がると、デススティンガーの首関節部に力強く突き刺した挙句、感電によるオーバーヒートを引き起こす) 」
藤島慈「二人とも後れを取らないで!みらくらぱーくの底力を見せつけるよ!( ズ ッ ガ ァ ン ッ ! ! )(まずはデススティンガーの最前前足をギターで薙ぎ払うことで無理矢理関節部位を大きく晒上げる) ちぇーいッ!! ( ゴ ガ ァ ン ッ ! ! )(向きだされた部位へ盛大にギターを振り下ろし、大きく陥没させる) 」
安養寺姫芽「っしゃー!任せて――――ちょッ!(―――ダキュン、ダキュンッ!!)(下を出しながらスコープを介して照準を定め、デススティンガーの後ろ脚の関節部に向けて的確な狙撃を打ち込んでいく) 」
デススティンガー「ガリガリガリ……ッ(地面に爪を擦りながら、迫る槍を咄嗟に右前腕部を盾にして受け止める。超重装甲そのものは傷一つ付かないものの、受け止めたことによる衝撃で可動部が負荷の限界を迎え、関節から右前脚が崩れ落ち)ズ……ズズ(首関節部に差し込んできたムスカの一撃を装甲で挟むように受け止めんとし、再び尻尾を持ち上げ) 」
ムスカ「いよいよこの私を本気にさせてしまったようだな…いいだろう!ならば私も全力で応えてやろうではないか! 武装色"硬化"ァッ!!! ( ド ッ ギ ィ ン ッ ! ! )(武装色の覇気を纏った右脚が黒く硬質化し、デススティンガーの強靭な尻尾を鮮やかな挙動で蹴り飛ばした!なんで大佐が覇気を習得しているんだよ!教えはどうなってんだ教えは!) 」
キ イ イ イ イ イ ・ ・ ・(持ち上げた尻尾が赤熱化する。再びデススティンガー最強の一撃が、今度は彼ら全員を薙ぎ払うように、解き放たれようとしている)
ストライカー『 キュ オン ッ ッ !!!!(……次の瞬間。空間に風穴を切り開きながら、腕部絡繰から蒼炎を吹き散らす傀儡人形が、発射寸前の荷電粒子砲に正拳を叩き込む)』 」
大沢瑠璃乃「いてて…まいったなぁ…(電気のオーラを手に集める)ん、わかった、めぐちゃん!!(そのまま電磁砲としてデススティンガーに放つ) 」
ムスカ「お嬢さん、その程度の火力では奴には効きませんよ。私も力を貸そう!(そういうと瑠璃乃の電磁砲に合わせるように飛行石の力で顕現した稲妻を破棄を纏った右脚にさらに上乗せし―――)――――― エハァァァアアアーーーーーッ!!!(ズッガアアァァアアアンッ!!!)(帯電した脚部でデススティンガーの尻尾、その発車校に盛大な一撃を叩き込む!) 」
デススティンガー「 ボ ズンッ!!!!! (発射寸前の高エネルギー状態の尻尾に、強力な一撃が叩き込まれる。衝撃が安定を崩し、エネルギーを行き場を失う。そうなれば、当然力を溜め込んでいた尻尾は崩壊し……) 」
ズ オ ォ オ オ ォ ンッ ! !(そのままエネルギーはデススティンガーに逆流するように弾け、内部から砕けるように自壊し破壊エネルギーを撒き散らす)
サソリ「……たとえ最強の超重装甲も、自らの持つ最強の矛である荷電粒子砲のパワーが内部から弾ければひとたまりもない…… 」
藤島慈「やったー!ざまあみろっての! 」
メノア【究理】「―――――― メノアゲート:OPH2891 (再び出現し開錠されたゲートから、今度は光で構成された幾重の鎖が自身に巻き付き、砕けるように破裂し―――――) 」
メノア【星導】 「 適応シークエンス 完了――― モード【星導】 (弾け飛ぶ光の中から解放された時には、神聖な衣装を纏った姿に変化していた) 魔導機装「オルファリオン」召喚 (続けてゲートの奥から起動音と共に天使のような外観を誇る人型巨大起動兵器が顔を出し、自身の背後に繰り出された) 」
メノア【星導】 「これで決める…――――――― 砕 け ろ ッ ッ ッ ! ! ! (――――― ズ ガ ァ゛ ア゛ ァ゛ ン゛ ッ゛ ! ! ! )(自身の動きに連動するオルファリオン。振り上げた右腕に兵器もまたその巨椀を振りかざすと、もはや主兵装を失ったデススティンガーを叩き潰す勢いで巨人の鉄槌が下された) 」
ガ ォン ッ ・ ・ ・(振り下ろされた先からは、ヒットポイントをずらされたような軽い音だけが響き……)
……パラ…パラ…(逆流した荷電粒子砲の光と、それが巻き上げた砂塵が晴れた先には、既に内部から弾け飛んだデススティンガー「だったもの」の残骸だけがあった)
藤島慈「ふぅぅ~……これでなんとか障壁は退けた…って感じぃ…? 」
メノア「(デススティンガーの消滅を確認しゲートが消失、それに伴い元の姿に戻る)そうみたいね… ちょっと余計な体力使っちゃったけど、ここまできたら絶対ミッションを完遂してやるんだから…!(そう言って再び上層階へと突き進んでいくのだった―――) 」
― 逃走エリア・ドコモタワー・最上階 ―
メノア「――――着いた…!ここが、コントロール制御室…!(最上階へ到達するや否その大部屋へと飛び込んだ)……!見つけた…!あそこのコンピュータから逃走エリアの信号機を切り替えることができる…!(そう言って眼前に見える装置に向かって駆け出そうとするが―――) 」
コ ツ ン … コ ツ ン … コ ツ ン … ――――――― (だが、ミッションを遂行しようとする逃走者たちの前に…一人の人物が遮るように現れた)
レオ「――――― コ ツ ン … (その人物は、黒いタンクトップを羽織ったガタイの良いスポーツマンのような見た目をした青年。逃走中に相応しい服装をした彼はかのじょたちとおなじ逃走者のようであったが、その佇まいは、まるでこの瞬間を妨害するためとでもいうような敵意を剥きだしていた)―――― Get away.There's nothing here. (帰りな。ここにはなにもない。) 」
ムスカ「……何の真似かね?というより、その言語は何だ。古代ラピュタの言語ではないようだが… 」
メノア「どう聞いたって英語でしょう!?なんか邪魔しに来てるっぽいけど…意図が分からないわ… こいつもミッションを止めに来たんじゃないの…? 」
安養寺姫芽「うはぁ~……めちゃくちゃネイティブな英語だ……ルリちゃん先輩通じる…?(隣にいた瑠璃乃に) 」
サソリ「……プレイヤーの邪魔をするプレイヤー……お前、もしや…… 」
レオ「Fine… Taking care of all of you...is also a part of my job. (まあいいさ…君達の相手をするのも、僕の仕事だからね)(そう告げると、既に腰元に装着されたベルトらしきものが逃走者たちの視界に入る。だが…注目すべきはそのドライバーよりも…彼の右肩に入れられた刺繍… その模様は、『オムニバス』のロゴであった) 」
メノア「……!?ちょっと待って…アンタ、その模様……まさか―――――!(サソリに続く様にレオの刺繍からある答えに辿り着こうとしていた―――) 」
レオ「 パ カ ッ ―――― ピロリ、ピロリ、ピロリ…(懐から取り出した携帯電話のような変身デバイス端末「サイガフォン」を開くと「 315 」の数字をノールックで押していく) \ Standing by… / (最後にEnterボタンを押すとフォンを折り畳み、手中で弾ませるように投げ上げてキャッチした) 」
レオ「―――――― HENSHIN ( 変身 ) ―――――― 」
レオ → 仮面ライダーサイガ「 \ Complete / (サイガフォンをドライバーを装填すると青い光線が青年の身体を神経を伝うように覆いこみ、やがて眩い光が消失した時には白いボディーに背面にバックパックを背負った仮面ライダー「サイガ」へと変身していた)――――――― Let the game begin.(さあ、ゲームを始めようか)(逃走者たちに人差し指を突き付け、有無を言わさず戦闘開始を宣言した) 」
――― Vs. テストプレイヤー 『 仮面ライダーサイガ 』 ―――
仮面ライダーサイガ「――― It's show time ! (ギュオオオオォォォォ――――ズドドドドドドッ!)(バックパック「フライングアタッカー」を起動させると上空へと飛翔。そのまま逃走者たちの頭上に君臨するように接近し、彼らの頭上からエネルギー弾をいくつも解き放っていく) 」
サソリ「変身しやがった。やはりこいつが……!!(いきなり傀儡を解放。華奢な女性型の素体に巨大なガントレット型の前腕を持ったアンバランスな「ハードパンチャー」と、先端にロケットランチャーを仕込んだ巨大なメイスを右腕に装備した「スクラッパー」、何の変哲もない白髪の人形「サムライ」を同時展開する) 」
メノア「ちょまッ―――――きゃあっ!?(突如襲撃しに現れたサイガからのエネルギー弾に対し、横へ前転するように柱に隠れることで間一髪被弾を免れる)はぁ……!見間違いないわ……アイツ、『運営《オムニバス》』の人間じゃない…!(柱の影から上空のサイガを睨みつける) 」
ムスカ「ちィッ…!(上空からの攻撃を側転回避しつつ拳銃を突き付けて狙いを定める) お嬢さんは柱に隠れていたまえ!幸いなことにこの室内では敵の機動力も活かせないはずだ…!この私が撃ち落としてくれる!(バキュン、バキュウンッ!)(サイガを撃ち落とそうと拳銃を発砲し続ける) 」
安養寺姫芽「うっそマジですかぁぁぁあああ!?!?!(強襲に驚きつつも柱の影に飛び込んで攻撃から身を潜める)そっか…一応このタワー内はデュエルゾーンだから、Dエッグが無くても普通に戦闘行為ができるんだった……ということは…容赦なく撃ち込める…!(スナイパーライフルを両手に構えてサイガを狙撃しようと試みる) 」
仮面ライダーサイガ「ギュルンッ―――グォッ――グゥンッ―――――!(室内という限定された空間の中でも、飛翔する仮面ライダーはこの空間を掌握しているかのように無駄のない最小限の機動力で銃撃や狙撃を華麗に受け流し避けきっていく)――――ズドドドドドドッ!!(蒼白いエネルギー弾を連発し続け、柱に隠れた面々をあぶりだす様に柱を木っ端微塵に粉砕。一発一発の威力の高さが伺える攻撃を、上空という比較的有利な立ち位置から撃ち込めるアドバンテージを得ていた) 」
サムライ『(何の変哲もない白髪の傀儡。腰から刀を抜きながら放たれたエネルギー弾に振るうと)ギ ギ ギ ギ ・ ・ ・ ジ ャ コン!!(刀を抜きは成った途端、内側から裏返るように変形。一瞬にして鎧武者型に変身を遂げる。迫りくるエネルギー弾を弾き、サイガへと返す)』
メノア「くッ―――――!(粉砕された柱から咄嗟的に走り出し、他の柱へと身を隠しながらその最中に敵の行動パターンを目視で解析する)………(あの背中のフライトパックをどうにかすれば、こちら側に優位性を持たせることができそうね…ということは…)(ムスカとサソリにそれぞれアイコンタクトを送り、サイガの背面を狙うように促す) カシャンッ (手に顕現した黄金槍に灰色のメモリを装填し、次の行動準備に入る) 」
大沢瑠璃乃「お、Oh…!オーケー、オーケー…アーイム、ベリーファイン!センキューセンキュー…って、なんか襲い掛かってきたんだけど~~~~!?!??!(慌てて逃げるように避難する) 」
藤島慈「瑠璃乃ちゃん!姫芽ちゃん!気を付けて…!空を飛んでる相手だとどう攻めてくるかわからないから…!(ギター型鈍器という、空を飛翔し続けるサイガ相手には相性の悪い武器を構えながらエネルギー弾の雨を柱に隠れて凌いでいた) 」
ムスカ「……いいだろう!この私に任せたまえ!(タタタタタタッ!)(まともな銃撃戦が現状不利ならばと、地面から壁に向かって地形を変えるように駆け抜けていく。重力を無視した壁走行で室内を駆け抜けてサイガを翻弄する) 」
仮面ライダーサイガ「 Hmm! (サムライに弾き返されたエネルギー弾をこれまた華麗に右へ回転しながら回避しつつ、間髪入れず銃撃を地上に向けて撃ち放っていた)…What are you doing?(翻弄するように駆け抜けるムスカを追従するようにエネルギー弾を放ち、壁を撃ち貫いてく) 」
安養寺姫芽「……!(ここで成果を上げないと…ルリちゃん先輩とメグちゃん先輩に、良いところ見せないと…!)(ムスカに気を取られているサイガの背面にスコープから照準を合わせ、そのフライトパックに狙いを定める)――――ここだ!(ダキュンッ!)(トリガーに指を掛け、正確な狙撃を行った) 」
スクラッパー『ガ シィ オンッ ズ オッ(サムライの弾き返したエネルギー弾を回避したところに、右腕を変形させ露出させた砲塔よりロケット弾を発射。その反動で壁に取り付くと、その壁を蹴ってメイスで殴り掛かった)』
仮面ライダーサイガ「―――― What!?(スクラッパーが振りかぶったメイスの直撃を避ける為に緊急回避には成功したものの、そこに、姫芽の狙撃が彼女の狙い通りフライトパックに直撃。その一撃で大破には至らなかったが、初めて被弾を受けたことでその牙を彼女へ切り替えた)―――― Go to hell. (そんな姫芽に死刑宣告のサムズダウンを示すと、フライトパックのバーニアを噴射し急速度で彼女へと迫った) 」
安養寺姫芽「―――――!?(しまった、このままじゃ―――――)(凄まじい速度でこちらに接近するサイガの気迫に怖気づいて身がすくんでしまうが――――) 」
今だけダブちぃ食べ美(オーディエンス)「観戦のお供にダブチいかがですかー!まーるいまーるいダブちぃもあるよ!(笑) 」
藤島慈&大沢瑠璃乃『―――― 姫芽ちゃんッ!! / ひめっちッ!!(そんな姫芽を庇おうと二人がそれぞれ左右から飛び出し、サイガを食い止めるように並び立った)』
仮面ライダーサイガ「 ガ ッ ―――――――(姫芽を庇うように現れた二人の少女へラリアットをかましつつ、そのまま両腕を彼女たちの腹部にめり込ませて緩やかな軌道で上昇。そのまま一回転しつつ真っ逆さまに落下していくと―――――)―――――― ズ ガ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! (二人の少女を盛大に地面に叩きつけたのだった) 」
藤島慈&大沢瑠璃乃『 き ゃ゛ あ゛ ぁ゛ ッ゛ ! ! (サイガに盛大に地面に叩きつけられ、陥没した地面に背中からめり込む形で致命傷を負ってしまった)』
サムライ『 ダ ッ (すぐさまカバーに入る。マントをはためかせながらサイガに急接近。そのバックパックを狙って平突き、からの横薙ぎを狙う)』
安養寺姫芽「――――ッ゛!!?(自分を庇い、代わりに痛烈な一撃を叩き込まれた二人の先輩を目の当たりに締めを大きく見開いた) めぐちゃん先輩ッ!!るりちゃん先輩…ッ!!(慌てて二人のもとへと駆け出していく) 」
加賀(オーディエンス)「エルバーイーツです。この冬限定のグラコロのお客様お待たせいたしました。(問答無用で渡していく) 」
仮面ライダーサイガ「――― Ouch!(――――ズガァァァアアアアアンッ!!!)(二人の少女を窮地に追い込んだのも束の間、そこにサムライの急襲を背中から受けて盛大に壁へと激突し、瓦礫と土煙に覆われてしまった) 」
藤島慈「はぁ……はぁ……姫芽、ちゃん……ごめん、ね……私たち…どうやら、ここまで…みたい……はぁ…はぁ……(頭上に表示されたHPバーが赤く点滅し、尚も減少し続けていた)……でも、姫芽ちゃんなら…きっと、やれる…よ……!だって、私たち「みらくらぱーく」の…機体の超新星…だもの…… だから……あとは……託した、よ……? 」
大沢瑠璃乃「ぜぇ…はぁ……ひめっち……頼りない先輩で、ほんと、ごめんね……?でも…ルリも…めぐちゃんも…ひめっちのことが、大事だから……きっと…同じ考えで…守ろうとしちゃったんだ、ね…… は、ははは……だいじょうぶ…… ひめっちなら、最後まで…生き残れるって…ルリは、信じてるから……♪ がんばって……ね……? 」
一人の少女を守るために我が身を犠牲にした二人の先輩少女の身体に
大きなノイズが走り、やがて消滅することで「退場」した―――――
サスケ「チ……やっぱここで倒れても問答無用で退場か。追撃しろハードパンチャー!!(吹き飛んだサイガに向けて、指を振るって傀儡をけしかける) 」
安養寺姫芽「……そん、な……っ…… ま、まってくだs―――――――(懇願するようにせき止めようとするも、残酷にもHPの限界が尽きた二人の消滅を目の前で見届ける羽目となってしまい、あまりのショックで言葉を失ってしまった)…………ぁ……あ…………っ……(これはゲームだ。二人は死亡したわけではない。このゲームが終わればまたすぐに会える。にもかかわらず…二度と会えないような、そんな大きな後悔を味わうかのような絶望感が、一気に圧し掛かった) 」
ハードパンチャー『 ゥ オ ンッ パ ァ ン ッッッ(強引に巨大なガントレットをその華奢な身体で振り回し、拳を放つ。空を割いて衝撃波がサイガを襲い) ォ オ ン ッ(そのままサイガに直接殴りかかる)』
メノア「………(成り行きとはいえ、ここまでタワー攻略戦を共にしてきたプレイヤーの退場に閉口する。先に往く者、取り残された者…こうして悲痛な現実を目撃してしまったことで、メノア自身にも覚悟を改める必要が過った)……立てる?まだ、勝負は終わっていない。「あの二人」が君に託したことの意味を見失わないで。ここで君までもが脱落することは、あの人たちの本意じゃないわ。(サイガに注視しつつ、失意に項垂れる姫芽を鼓舞する)役不足かもしれないけれど、今は、私たちがついている。一緒に終わらせようじゃない、こんなゲーム…!(ニッ、と不敵な笑みを添えて―――) 」
仮面ライダーサイガ「ボゴォンッ―――― ガ ッ ギ ィ゛ イ゛ ン゛ ッ゛ ! ! ! (土煙に覆われたサイガの片腕がそこから伸び出し、ハドパンチャーの繰り出した一撃を受け止めたのが分かった。その手に握られたのは、フライトパックから切り離された青いトンファーであった)ギギギギッ…――――ガギィンッ!!(そのまま傀儡を押しのけながら立ち上がり、前線へと復帰した)―――― After all, you’re only human.(所詮、君たちはただの人間だ) 」
安養寺姫芽「 ぁ ―――――― ! (ハイライトを失った瞳でメノアの背中を見上げた時、、彼女の笑みにかの先輩たちの笑顔が重なった)…………わた、し……わたしのせいで、先輩たちが……でも……ッ…!(彼女の鼓舞が、最後に自分に託してくれた二人の言葉がリフレインする。その言葉に支えられるかのように、意を決して立ち上がろうとする)―――― ここで自分までやられたら、先輩方に顔向けできないッ!(震える両手でスナイパーライフルを構え直し、不甲斐ない自分に激怒する様な、あの強い眼差しを取り戻す) 」
メノア「フッ…♪(立ち上がった姫芽を他所目に口角を上げる)……いい?決着は一瞬で終わる。こんな得体のしれない奴に時間なんてかけてる余裕はないの。……サポート任せたわよ?(――――ダンッ!)(姫芽にそう告げると黄金槍を手についに疾走する) 」
ハードパンチャー『 グォ ン ッ(腕部ごとガントレットを弾かれ、左腕がボディから泣き別れながら壁に叩きつけられる)』
サソリ「チィ……サムライ!!(操演。サムライに刀を構えさせ……) 」
サムライ『 ス ゥ ……(偃月殺法。ゆらりと円を描くように刀を構えると)……ダ ッ!!(トンファーを構えたサイガ相手に疾走。それと交差するように剣を、正確無比な軌道で振るわんとする)』
仮面ライダーサイガ「 Let me see what you’ve got!(君たちの力、見せてもらおうか)(仲間を数名やられても尚戦いを諦めない者たちを前に、闘争心を掻き立てる)―――――― Either you, or me!(生き残るのがどちらか、決着を付けよう) 」
仮面ライダーサイガ「 \ Excedd Charge / ( キ ュ ィ ィ イ イ イ ン ッ ―――― ダ ッ ! ! )(ドライバーに装填されたファイズフォンを一度開いてEnterボタンを押印して再び閉ざすと、両手に握られた二対のトンファーエッジが青白く強い光を帯び始めた。最大火力のエネルギーを纏ったそのトンファーをもって、メノアたちへと最後の攻撃を仕掛けようと迫った――――!) 」
ムスカ「そうはさせんッ!!(バキュン、バキュンッ!!)(死角からサイガの脇腹目掛けて連続発砲する) 」
サムライ『 ヒ ュ ・ ・ ・ (勢いよく押し付けるように、またはトンファーによる斬撃をすり抜けるように、斬撃を通す。自らの刃で相手の刃を滑らせながら、相手の腹に押し付けるように) ガ ァン ッ!!(一撃。刀を勢いよく押し当てる。切断し損ねてそこで刃は止まるも)』
安養寺姫芽「スゥゥ……ハァァ……――――――(荒ぶる感情を鎮めるための深呼吸をひとつ。微かに振るえるスナイパーライフルを構える手が、次第に安定を帯び始める。それまるで、そこにはいない「二人の少女」が左右から支えられているかのように… 意識を一点集中させて照準を合わせると――――)――――――ッ゛!!!(―――― ダ キ ュ ゥ ゥ ゥ ウ ン ッ ! )(長い銃身から、銃弾が発射される。スローモーション化した空間の中で銃弾は大気を巻き込んで螺旋するように回転を帯び、真っすぐにサイガへと飛び出す。その矛先は―――――サイガのドライバーだった) 」
スクラッパー『ズ オ ン!!(その刃を押し出すように、ロケットランチャーの勢いも乗せたスクラッパーのメイスが、サムライの刀を後押しするように叩きつけられる)』
メノア「―――――(サムライによる敵の斬撃の抑制、ムスカによる敵本体への妨害、そして…姫芽の放った弾丸がサイガのドライバーに被弾したことによる、敵の攻撃の出力低下。この好機を逃すまいと賭けに出た少女は黄金槍の持ち手に備わるトリガーに指を掛けて、あらかじめ装填されたメモリの力を出力する)―――――ッ゛!!!(サイガのトンファーを屈んで避けることで頭上へ受け流すと同時に、その胴体に黄金槍の刃先を突き立てた) 」
メノア「――――― い け ぇ゛ ぇ゛ ぇ゛ ぇ゛ え゛ え゛ え゛ え゛ え゛ ー ー ー ー ー ッ゛ ! ! ! (――― ズギャギャギャギャギャアァアッ!!!)(サイガの胴体に押し当てた刃先が力強く発光。装填メモリにより強力なエネルギー出力による後押しによって、敵の体に食い込んだ刃が更に侵攻する。そして――――) 」
仮面ライダーサイガ「――――― ッ゛ ! ! ? (様々な妨害による要因によってお粗末な隙を晒され、そこに繰り出された強力な一撃。今まさに自分自身の体が引き裂かれようとする激痛に見悶え――しかし攻撃を繰り出した直後という反撃の一手に出ることもままならない状態で――なすすべもなく胴体に深い切れ込みが描かれていくと―――)――――― O h …… ! (―――― ズ ッ バ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! )(その身体が上下真っ二つに切断され、絶叫を上げる間もなくその者の体はノイズに紛れて完全消滅したのだった――――) 」
安養寺姫芽「………っはぁ……!(敵の撃退後、しばらく無呼吸だった息を吹き返したかのように前のめりに手をついてしまう)………めぐちゃん先輩……ルリちゃん先輩…… 仇は……取りましたよ…… 」
メノア「……(サイガの消滅を確認した後、姫芽のもとへ静かに歩み寄る)……ナイスサポートだったわ。貴女がいなければ敵の攻撃の出力を低下することができず、あのまま反撃される可能性もあった… 助かったわ。(手を差し伸べて「立てる?」と首を傾ける) 」
安養寺姫芽「あっ……――――― はいっ ! (差し出されたその手を引くように掴んでゆっくりと起き上がる)……あの……こちらこそ…ありがとう…ございました…。 先輩方がいなくなって…頭が真っ白になりかけて……でも、貴女が大切なことを思い出させてくれたから……すぐに立ち直ることができました…。 正直…一人だけ取り残されちゃって不安もすっごくありますけど……その……… 」
メノア「気持ちは分からなくはないわ。なら、しばらくは私たちと行動しましょ?パーティの戦い方を熟知しているメンツが揃っている方が、後々何かあった時に連携が取れやすいからね。……さっ…!気持ちを切り替えて、今はゲームクリアを目指すわよ!邪魔者もいなくなったし、これで…(コンピュータ装置を操作し、逃走エリア全域の信号を緑から「赤」に切り替えた) 」
d r r r r r r … ――――――― ♪ ( メールだァ…… )(逃走者たちのスマホにメールの受信音が鳴り響く。その内容は、第6のミッション達成を知らせるものだったァ…!)
浮世英寿「おっ…!誰かがミッションをやってくれたようだな。これでうるさい通報部隊に悩まされることもないわけだ。(スマホのメールに目を通しながら) 」
――― タワー制圧によって、街中の信号がすべて赤に変わったァ…!これにより、通報部隊のトラックがすべて停止したァ…!
フレイミス「誰だが知らねえが助かった… これであとはハンターだけに警戒できるってもんだ。 」
月村サトシ「ほゥ…タワーには無数のLBXにサモンライダー、デススティンガーも配置した上に…念には念をとテストプレイヤーも構えていたが、まさかすべて退けてしまうとは恐れ入った。フフフ…やはりそうでなくては… これだから『逃走中』は面白い…!さて……残す時間もあとわずか……最後の最後まで、生き延びてくれよ…―――――(GMルームに映るモニターを見上げ、男は不敵に口角を吊り上げた) 」
優木せつ菜「少しずつ、逃走エリアの範囲も狭まってきましたね…これではハンターと遭遇する確率がより高まってきて…最後には…… 」
ヒロ「全員捕まる……なんてこたぁ、ないよな……? 」
村野さやか「綴理先輩、小鈴さん!そろそろ駅の方へ向かいましょう…! 」
夕霧綴理「オッケー。範囲外になっちゃうと脱落?しちゃうんだっけ…?わー、はしれー。 」
ムッコロ「ハンターに俺の居場所を密告してみろ…オレァ クサムヲ ムッコロス!! 」
デデンネ「逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ逃げちゃダメンネ………逃げちゃダメンネエエエエエエエエエエエエエエエエエエエーーーーッ!(ヤケクソになってハンターへ突撃していく) 」
しわピカ「いや逃げろよ…… 」
星くん「エ゛エーイ!(しわピカを突き飛ばしてハンターから逃走する) 」
萩本欽一「ちょっとアンタらもうちょっとリアクション強めに!!(あの走り方でハンターに突っ込んでいく) 」
ニル「ゲーム終了まであと30分を切りましたね……最後に、何か…とんでもなさそうなミッションが来そうです…… 」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨(その時!謎の影!現る!ヒロの前に!)
優木せつ菜「あ、あれは……!!!? 」
さんた・ふらだりうす様「┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨(サンタの服を着て白い袋を引っ提げてきた、良い子の味方さんた・ふらだりうす様参戦!!) 」
優木せつ菜「さ…さんた・ふらだりうす様…? 」
さんた・ふらだりうす様「ウィーウィッシュアメリクリスマス!ウィーウィッシュアメリクリスマス!ウィーウィッシュアメリクリスマスアンドハッピーヌーヤー!(ドカバンバンバン!)(意味もなくヒロを殴り倒し、そのまま馬乗りになってさらにボコボコにして何事もなく去っていく) 」
はらぺこあおむし「(逃走中だけど今日はクリスマスなのでハロウィンのアルバイトをしている) 」
ねずみ小僧「もうサァッ!無理だよ…!キリスト滅んじゃったんだからさァッ!(さんた・ふらだりうす様に既にボコされて虫の息) 」
ヒロ「(ボコボコにされて死ぬ) 」
優木せつ菜「ヒロさぁぁぁああん!!大丈夫ですか!?起きてください!こんなところで伸びているとハンターに見つかってしまいますよ!!(くたばって倒れたヒロの身体を揺さぶる) 」
ねずみ小僧「もうサァッ!無理だよ…!ヒロも氏んじゃったんだからさァッ! 」
そんな記憶はない「生きろヒロ、そなたは美しい(生死を彷徨っているヒロの記憶に過る存在しない記憶) 」
ヒロ「……っ!?俺は何を…!?(気がつく) 」
ヤブ医者「いいですか、落ち着いて聞いてください。あなたが氏んでいる間にクリスマスは終わりました。明日から渋谷でハロウィンが始まり、2025年がやってきます。 」
ねずみ小僧「もうサァッ!無理だよ…!クリスマス終わっちゃったんだからさァッ! 」
ハンターA「(クリスマスを嘆く彼らの近くにィ……ハンタァ……!!) 」
伴宙太「何がクリスマスじゃああああああい!!!!(確保される) 」
キリング「(クリスマスなので核ミサイルをその辺の建物に核ミサイルを撃ち込む) 」
偵察璃奈「クリスマスになるとサンタ追跡と称して米軍は位置確認を行います。 」
優木せつ菜「ああああ!ヒロさん起きて!!ハンター来てますよ本当に!!! 」
ねずみ小僧「もうサァッ!無理だよ…!ハンターに見つかっちゃったんだからさァッ!(死にかけているので逃げようにも逃げられない) 」
ハンターA「…………(しかしィ……ハンターは追ってこないィ……それどころかァ……)スッ……(パンパンに中身が詰まった白い袋をォ……取り出し始めたァ……!!) 」
優木せつ菜「あれ…?追ってこない……?えっ…!?あれって、まさか…!?いや、でも、ハンターが…?(変な期待を寄せている) 」
ハンターA「シ――――ッ……(静かにしろ、と言わんばかりに口の前に指を立てるジェスチャーをすると)ゴソゴソ…ゴソゴソ…(その場にいる者たちをチラチラ見ながら袋の中を漁る) 」
ヒロ「!?ハンターだと……ん,様子がおかしいな…? 」
ハンターA「……スッ(ハンターはァ……彼らに袋の中から取り出したリボンで放送された箱を差し出したァ……!!) 」
優木せつ菜「こ、これは……!プレゼント!プレゼントですよヒロさん!流石のハンターさんもクリスマスくらいは甘々になってくれますよね!?嬉しい!中には何が入っているんでしょうか…!?(* ^ᗜ^ *) ペカー✨(受け取ったプレゼントボックスをウキウキしながら開封し始める) 」
ヒロ「…みたいだな,何かのボーナスアイテムとかかなぁ?(いや、そんなに甘いはずが…一体何があるってんだ?) 」
ハンターA「(ハンターはァ……ヒロに細長い箱と小さい正方形の箱ォ……そして縦に長い長方形の箱を差し出したァ……)(そしてェ……せつ菜には同じく縦に長い小さい箱ォ……横に長い大きな箱ォ……そして平たいものを数個重ねたような箱を差し出したァ……!!)(どうやら……選べと言っているようだァ……) 」
肆々玖「……様子のおかしなハンターだな。残り時間も僅かの大詰め、何か起こすつもりか……?まあ、別にいいか……。(遠方、制限時間を気にかけつつ挙動の不審なハンターAを注視している) 」
優木せつ菜「えっ…じゃあ、これにします!(そう言って「縦に長い大きな箱」を指差す) 」
ニル「………(クリスマスプレゼントいいなぁ…と羨ましそうに遠目に見つめている) 」
ヒロ「じゃあ,オレはこれに…(「縦に長い長方形の箱を指して) 」
ハンターA「(ハンターはァ……ヒロが選んだ縦に長い長方形の箱の包装を……破り捨てたァ……!!ヒロに差し出されると共に中から現れたのはァ……Figma…嵐 千砂都ォ……!!)……?(縦に長い大きな箱はァ……選択肢になァい……!!)……!!(物欲しそうに見つめるニルとその一行も見つかったァ…!!袋を漁りながら近付いて来るゥ……!!) 」
肆々玖「……あいつ、こっちに来るぞ。何か渡してくるみたいだが……どうする?(怪しい挙動のハンターから目を逸らさず、いつでも逃げる準備を整えながら気に掛ける) 」
ニル「ど、どうしましょう……?でも中には本当にプレゼントが入っているみたい…ですし…大丈夫……なのかな……?(おどおど) 」
ヒロ「えっ、ちぃちゃんのフィギュア………?えっ、怪しいやつでも武器を渡すでもなくただのサンタだったのか…!?どこにでもいるもんだなぁ,サンタさん…(フィギュアを胸元にしまいながら) 」
ハンターA「(ハンターがニルに差し出したのはァ……!!抱えられる程度の大きさの袋ォ……!!)(そこから現れたのはァ……クロノス社特製ェ……!!ハンターの格好をしたテディベア……「ハンターべあ」だったァ……!!)(肆々玖には何やらケースのようなものを差し出すゥ……!!中身はァ……特製のルアーセットだァ……!!) 」
ペンギン「(オーディエンス)罠じゃなかったらいいけどな…(見つつとんでもない量の仕事をこなしていた)」 」
光る!鳴る!喋る!DX Figmaちぃちゃん「私は悪くないもん!!!!!!!!!!!!!!!! 」
ニル「わ、ぁ……!✨(大きな袋から顔を出したハンターべあを前に、幼い少女の純粋な眼差しの輝きを垣間見せる)ハンターの格好をした…くまさん人形…!……可愛い……―――――!(ハンターべあに触れた瞬間、触発されたかのように記憶の奥底に眠るいつかの情景が呼び起こされる―――) 」
やだ……お外で遊ぶの……怖い……
そんなこと言わずに行こうよ!いつまでも部屋に籠ってちゃ退屈だよ!
で…でも………
いいからっ、いこっ……!
あっ………
ニル「―――――…………(ハンターべあを抱えたまま数秒間意識が停止していたが、すぐに我に返ったかのように顎を微かに上げた。朧気に写り込む記憶…しかし、自分には身に覚えのないもの。もしかすると忘れてしまったのかもしれないが、鮮明にその時のビジョンを思い出すことができないのか、複雑な表情を人知れず浮かべていた) 」
優木せつ菜「わあ!中は本物のプレゼントですよ!!こんな良いこともあるんですねえ♪」
ヒロ「まさかな。一瞬罠かと思ったがな…… 」
肆々玖「……逃走中用の道具、とかじゃないのか。(受け取ったルアーを何度も確認するが、確かに罠ではなさそうで何とも言い難い表情をしている)というか、そもそもここでこれを受け取って現実に持ち帰れるのか?……まあ、別に……いいのか?(そもそも論なツッコミだが、無害なのでよしとして納得することにした。これ以上深く考えたくなさそうだ) 」
―――ハンターから渡された謎のプレゼントォ…!これになんの意図があるのかァ…!
フレイミス「……っ……(ゲーム終了まで30分を切った……ここまで何事もなく来たが、最後の最後まで気は抜けられねえ。最後の大どんでん返しってものがある限り、な…。)(建物の影に隠れてハンターの出現を息を殺して窺っていた) 」
ハンターD「ダダダダダダダダダダ(隠れ別のプレイヤーに向かってか、全速力でダッシュしながらフレイミスの眼前を通り過ぎる) 」
肆々玖「クルクルクル ヒュンッ パシッ(闘気で錬成した釣り竿にルアーを付け、軽く振ったりしている)……うん、普通にルアーだな。どう使ったものか……どうにか逃走に利用できないものか。 」
ニル「おさかなさん…こんな大都会で釣れるんでしょうか……あっ……!あそこにハンターが……!(逃走者を追いかけるハンターを遠目に発見して小声で指し示す) 」
ワルイージ「や、やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!ハンターこっちに来るんじゃねえええええええええええええええ!チ、チキショオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!んぶうううううううううううううううううううううう!( 確 保 )(ハンターDに掴まり何故か吐血しながら消滅する) 」
ねずみ小僧「もうサァッ!無理だよ…!もうすぐ(逃走中)終わるんだからさァッ!(肆々玖が投げ打ったルアーの釣り針に何故か釣られている) 」
肆々玖「時折ああいった風に吐血する奴がいるけど……流行りか何かなのだろうか。(ワルイージを横目に釣れたねずみ小僧を取る)魚じゃなくてネズミが釣れたな、いや……普通のネズミなのか?これ。 」
ハンターD「(消滅するワルイージを背にィ…次の獲物を探して歩き始めたァ……)スタスタスタスタ 」
最終更新:2025年06月03日 00:40