「また、か」
男は、この異常な状況をまるで日常茶飯事とも表すかのように感じ、一言呟く
いや、男にとってある意味これは日常の一つだ。「巻き込まれる」ことには慣れてしまったのだから
いや、男にとってある意味これは日常の一つだ。「巻き込まれる」ことには慣れてしまったのだから
「ゆらぎ」と呼ばれる時空の歪曲現象。それによって別世界に飛ばされ、様々な出来事に巻き込まれる。
男、有栖零児にとってはある意味慣れてしまった出来事だ
男、有栖零児にとってはある意味慣れてしまった出来事だ
そして、今回巻き込まれたのはバトル・ロワイアルなる悪趣味な催し物だ。数多の世界から参加者をかき集め、このような首輪を付けさせられ、殺し合いをさせられる
「……全く、今回もまた面倒なことに巻き込まれたものだ」
非日常も慣れてしまえば日常となりうる。だが、これはこれで異常というものでもある。首輪をつけられ、殺し合えなどと
「……何をするにしろ。この首輪をなんとかしない事には、どうにもならないか」
有栖零児にはこんな殺し合いに乗る気などまったくない
ただし、勿論のこと殺し合いに乗り、それでいて対話の余地なしな相手には容赦をするつもりもない
ただし、勿論のこと殺し合いに乗り、それでいて対話の余地なしな相手には容赦をするつもりもない
だが、主催への反逆に一番の壁となるのがこの首輪だ。それに「人を殺さずに一定時間が経過すると自動的に首輪が爆発する」というのもかなりの曲者である
そのため、殺し合いに乗らない方針を取るには、この首輪を取り外さず他ないというものだ
それ以前に、有栖零児が知りうる物質界、幻想界、魍魎界、魔界、神界。更に他の平行世界や並列世界まで引っくるめて参加者となる人物たちを集めた主催の規模こそ真に警戒するべき事実だ
そのため、殺し合いに乗らない方針を取るには、この首輪を取り外さず他ないというものだ
それ以前に、有栖零児が知りうる物質界、幻想界、魍魎界、魔界、神界。更に他の平行世界や並列世界まで引っくるめて参加者となる人物たちを集めた主催の規模こそ真に警戒するべき事実だ
恐らく、自分たち特務機関・森羅や、それと対立している組織『逢魔』よりも遥かに上の技術力を持った組織か、単体で次元規模の力を持ちうる『個人』か
そもそもの話、一部参加者が首輪をどうにかして外す、という前提の上での『何か』を仕掛けている可能性すらもあり得る
そもそもの話、一部参加者が首輪をどうにかして外す、という前提の上での『何か』を仕掛けている可能性すらもあり得る
『蠱毒』という言葉がある。壺の中に毒蛇、毒蟲を入れ蓋をする。壺の中の蛇や蟲はそのうち食い合いをはじめ、最後まで生き残ったモノは『最も強い呪いの力』を得るという
日本においては魘魅と並び、最も恐れられた呪法の一つとして有名である。これを人間同士で行った逸話としては有名なものは両面宿儺だ
日本においては魘魅と並び、最も恐れられた呪法の一つとして有名である。これを人間同士で行った逸話としては有名なものは両面宿儺だ
だが、この場合。主催が重要視するのはどちらか、である。唯一生き残ったモノが重要なのか。
それとも死骸の方が重要なのか。後者の場合であれば、『死した魂』が何かしらに関わってくる可能性がある
それとも死骸の方が重要なのか。後者の場合であれば、『死した魂』が何かしらに関わってくる可能性がある
はたしてこの殺し合いを開いた連中は、この会場という名の壺を用意し、参加者という名の蟲を放り込み、真に何を企んでいるのか
ただ殺し合いを見たいだけなのか、はたまた死した魂を以ってして何かを為そうとするのか、それとも優勝者を何かに利用するか―――もしくは、この殺し合いの催し自体が、『囮』にして『時間稼ぎ』でしかないのか
ただ殺し合いを見たいだけなのか、はたまた死した魂を以ってして何かを為そうとするのか、それとも優勝者を何かに利用するか―――もしくは、この殺し合いの催し自体が、『囮』にして『時間稼ぎ』でしかないのか
「………深く考えすぎるのも、難儀なものだな」
数多の次元を渡り、5度も世界を救う結果となった有栖零児からすれば、思い当たる節がありすぎて、いざ考えれば深く入り込んでしまう
「……何にせよ、一人で出来ることなどたかが知れている。誰でもいいとは言わんが、協力者が欲しい所か」
まずは焦らず、人探しの方針だ。小牟か裏嶋博士がいる可能性にかけるのが一番であるが、最悪逢魔の連中……もしかすればこの殺し合いのためだけに沙夜が蘇らせられている可能性まである
『誰がいるのかわからない』という情報面での不足も、壁の一つとして立ちふさがる
『誰がいるのかわからない』という情報面での不足も、壁の一つとして立ちふさがる
協力者、と言ってもなるべくは殺し合いに乗らない人物と出会えるのが一番であるのだが
殺し合いには乗らずとも多少危険な人物とも出会う可能性はあるため、ある程度のリスクを覚悟しなければならない
殺し合いには乗らずとも多少危険な人物とも出会う可能性はあるため、ある程度のリスクを覚悟しなければならない
「……流石にこれだけでは心もとないが、文句はいってられんな」
そう呟きながら、鞘に仕舞っておいた木刀を取り出し、それを眺める。支給品の一つ、『神木黒那岐丸(しんぼく・くろなぎまる)』
漫画『閉鎖区underground-dark night-』における、結社「荒塵」のリーダーである弥勒寺優夜の愛刀だ。衝撃波だけでなる氷も出せるというのは中々のものだが、零児の戦闘スタイルは刀と銃の両方を扱う、所謂ガン・カタだ。故に刀一本だけでは本領を発揮できないというもの
漫画『閉鎖区underground-dark night-』における、結社「荒塵」のリーダーである弥勒寺優夜の愛刀だ。衝撃波だけでなる氷も出せるというのは中々のものだが、零児の戦闘スタイルは刀と銃の両方を扱う、所謂ガン・カタだ。故に刀一本だけでは本領を発揮できないというもの
一旦木刀を鞘にしまい、歩き出す。このエリアはソルティ・スプリングスと呼ばれる、簡単な住宅団地のエリアだ。そんなエリアの中に一際目立つ、ショッピングセンターらしき建物にたどり着く
「ぬ……?」
「……えっ、誰?」
「……えっ、誰?」
自動ドアがゆっくりと開いた先には、何故か季節外れにも程があるサンタの格好をした黒髪ロン毛の男性と、何故か所々白い液体らしきもので塗れたブレザーを着た黒髪セミロングの少女の姿があった
◯ ◯ ◯
「……桂小太郎に愛崎亜美か。俺は有栖零児という」
「零児さん、ですね。こちらこそ宜しくおねがいします」
「こちらからもだ、零児殿。貴公のような主催への反逆を望む同朋と出会えたこと、感謝する」
「零児さん、ですね。こちらこそ宜しくおねがいします」
「こちらからもだ、零児殿。貴公のような主催への反逆を望む同朋と出会えたこと、感謝する」
男の方は桂小太郎。黒船では無く天人なる宇宙人がやってきた平行世界の日本において、倒幕のためにテロ活動を続けている『狂乱の貴公子』
少女の方は愛崎亜美。とある出来事を気に自らに宿る超能力の力を自覚、他界前の叔母に手渡されたお菓子箱の中に入っていたノートを見たことを機に、人知れず街のみんなを守る活動をしている『サイキッカー』
少女の方は愛崎亜美。とある出来事を気に自らに宿る超能力の力を自覚、他界前の叔母に手渡されたお菓子箱の中に入っていたノートを見たことを機に、人知れず街のみんなを守る活動をしている『サイキッカー』
「……所で桂、どうしてサンタの恰好なんだ」
「サンタの回でずっとスタンバってました」
「いや待て、サンタの回とは何なんだ」
「詳しく知りたいのならアニメ銀魂第200話『サンタクロースの赤は血の赤』及び第201話『人類みなサンタ』をだな」
「誰がアニメの宣伝をしろといった」
「サンタの回でずっとスタンバってました」
「いや待て、サンタの回とは何なんだ」
「詳しく知りたいのならアニメ銀魂第200話『サンタクロースの赤は血の赤』及び第201話『人類みなサンタ』をだな」
「誰がアニメの宣伝をしろといった」
軽く自己紹介も済んだ所で、まず桂が何故サンタの恰好をしているのか突っ込む零児であったが、色んな意味でわけのわからない返答に加えアニメの宣伝をされてさらに突っ込む
「……そしに、愛崎の方は、なんだその白い液体。だいたい察しはつくが」
「……あー。そこは気にしないで。最悪なタイミングで呼ばれた弊害というか。……せめて呼び出すなら風呂の後にしてほしかったわ」
「……あー。そこは気にしないで。最悪なタイミングで呼ばれた弊害というか。……せめて呼び出すなら風呂の後にしてほしかったわ」
零児の質問に、少しばかり顔を背け言葉を濁す
実は彼女、ここに呼ばれる前に女子高生誘拐の強姦事件に巻き込まれており、そこで見た少女の強姦現場や初めて見る男のイチモツを目撃した動揺が尾を引き、結果として強姦事件の元凶であるレイプ魔AVの集団にとっ捕まってしまう。
亜美が超能力を発揮するにはそれなりに落ち着いた精神、平常心が必要であり、混乱すると精神波が乱れ超能力が上手く使えなくなる、さらに言えば両手を自由に動かせないと力のコントロールすらままならない
結果、亜美はレイプ魔たちにAVの撮影として散々犯された。だが、いつの間にか両手が自由になっていたおかげですきを突いてレイプ魔達を一掃。精液塗れのベタベタをお風呂で洗い流すために家にテレポート使用としたら……この有様である
実は彼女、ここに呼ばれる前に女子高生誘拐の強姦事件に巻き込まれており、そこで見た少女の強姦現場や初めて見る男のイチモツを目撃した動揺が尾を引き、結果として強姦事件の元凶であるレイプ魔AVの集団にとっ捕まってしまう。
亜美が超能力を発揮するにはそれなりに落ち着いた精神、平常心が必要であり、混乱すると精神波が乱れ超能力が上手く使えなくなる、さらに言えば両手を自由に動かせないと力のコントロールすらままならない
結果、亜美はレイプ魔たちにAVの撮影として散々犯された。だが、いつの間にか両手が自由になっていたおかげですきを突いてレイプ魔達を一掃。精液塗れのベタベタをお風呂で洗い流すために家にテレポート使用としたら……この有様である
元々正義感の強い亜美はこんな殺し合いなんて絶許の絶許。だけどこんなベタベタ状態では気持ち悪すぎて気が滅入ってしまうため、このショッピングセンター内で変わりの服を拵えようとした時に出会ったのがこの桂小太郎だ
当初は桂のことをレイプ魔集団の仲間かなんかと勘違いして反射的にサイコキネシスを使ってしまったが、お互い冷静になり誤解は解決。その直後に有栖零児がやってきて今の状況に至るのである
当初は桂のことをレイプ魔集団の仲間かなんかと勘違いして反射的にサイコキネシスを使ってしまったが、お互い冷静になり誤解は解決。その直後に有栖零児がやってきて今の状況に至るのである
「……まあまあ落ち着くのだ零児殿。亜美殿も亜美殿で色々と事情があるのだ……風俗での学生プレイとか」
「なんでそういう発想!? なんで風俗!? 仕方ないから身体売ってそうな言い方やめてくれません!?」
「何を言う、その年でそのような目にあっても平常心を保てるのは、恐らく相応の経験を詰んで」
「サイコキネシス!」
「なんでそういう発想!? なんで風俗!? 仕方ないから身体売ってそうな言い方やめてくれません!?」
「何を言う、その年でそのような目にあっても平常心を保てるのは、恐らく相応の経験を詰んで」
「サイコキネシス!」
桂のバカさ全開の発言にブチギレ、亜美は思わずサイコキネシス発動。ヅラの身体に棚の一つが直撃し吹き飛ぶ
「……止まるんじゃ……ないぞ……」
「止まってください。永遠に止まっといてください」
「止まってください。永遠に止まっといてください」
どこかで見たことがあるポーズで倒れながら呟く桂に、出荷される養豚場の豚を見る目をしながら吐き捨てる亜美。その光景を見た零児は
「……こりゃ、前途多難だな」
と、これから待ち受けるであろう珍道中を思い浮かべながら、ため息を付くのであった
【有栖零児@PROJECT X ZONE2 BRAVE NEW WORLD】
[状態]:健康
[服装]:いつもの服装
[装備]:神木黒那岐丸@Re:CREATORS
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考]
基本:殺し合いに乗るつもりはない
1:協力者達を集める
2:首輪を外す手段を講じたい
[備考]
※本編終了後からの参戦です
[状態]:健康
[服装]:いつもの服装
[装備]:神木黒那岐丸@Re:CREATORS
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考]
基本:殺し合いに乗るつもりはない
1:協力者達を集める
2:首輪を外す手段を講じたい
[備考]
※本編終了後からの参戦です
【桂小太郎@銀魂】
[状態]:健康
[服装]:サンタ服
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考]
基本:主催を倒し、殺し合いを終結させる
1:殺し合いに乗った参加者へはその都度適切な対処をしていく
[備考]
※サンタの回でスタンバってた頃からの参戦です
[状態]:健康
[服装]:サンタ服
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考]
基本:主催を倒し、殺し合いを終結させる
1:殺し合いに乗った参加者へはその都度適切な対処をしていく
[備考]
※サンタの回でスタンバってた頃からの参戦です
【愛崎亜美@サイキッカー亜美】
[状態]:健康
[服装]:ブレザー姿(精液塗れ、ノーブラ、ノーパン)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考]
基本:こんな殺し合いなんて許さない
1:さっさとシャワー浴びて着替えたい
[備考]
※レイプ魔集団を倒し帰路についた後からの参戦です
[状態]:健康
[服装]:ブレザー姿(精液塗れ、ノーブラ、ノーパン)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考]
基本:こんな殺し合いなんて許さない
1:さっさとシャワー浴びて着替えたい
[備考]
※レイプ魔集団を倒し帰路についた後からの参戦です
このSSが面白かったなら……\ポチッと/
感想/