ペテルギウスの放つ魔手に、平野はスタンドが連射する十字架状の火球で応じる。
「こんなこんなこんなこなこなこなこなこなこな!!
魔女教の信徒でもないのに十字架などという神聖な! 荘厳な!
よりにもよってそれを模倣した火の魔球で!!
ワタシを倒そうなど! 卑怯! すなわち怠惰!」
魔女教の信徒でもないのに十字架などという神聖な! 荘厳な!
よりにもよってそれを模倣した火の魔球で!!
ワタシを倒そうなど! 卑怯! すなわち怠惰!」
そう喚き散らしながら、ペテルギウスは魔術師の火球を弾かんと影の腕を伸ばす。
火球と魔手はぶつかり合い、互いに打ち消される。
「今です」
その隙に卯月が、ペテルギウスの足元とその周辺にある床や地面、そして破壊を免れた壁や天井に氷を張らせる。
それも杖を持っていない為に持っている状態よりも魔法を上手く制御出来ない上で、なおかつ平野が巻き込まれない範囲で。
それも杖を持っていない為に持っている状態よりも魔法を上手く制御出来ない上で、なおかつ平野が巻き込まれない範囲で。
「なるほどなるほど、氷の魔法でワタシの足を凍らせ、動きを封じようとする考え、まさに勤勉デスね…
デスが、このワタシが、我が権能で体を氷の張られてない空中へ逃げられるとまで考慮しないとは、
そこの氷を操るアナタ、怠惰デスね?」
デスが、このワタシが、我が権能で体を氷の張られてない空中へ逃げられるとまで考慮しないとは、
そこの氷を操るアナタ、怠惰デスね?」
だがペテルギウスの方も黙っている訳がなく、
物理的な干渉も受ける、何本かの魔手が氷に触れた所から凍り付いていくのを構わずに、
己の身体を氷の届かない空中に持ち上げながら、残りの魔手を平野のいる前方へと放つ。
物理的な干渉も受ける、何本かの魔手が氷に触れた所から凍り付いていくのを構わずに、
己の身体を氷の届かない空中に持ち上げながら、残りの魔手を平野のいる前方へと放つ。
「平野様、貴方は引き続き敵を阻められるだけ阻めながら、氷の張っていない後方まで引き下がってください。」
「! 了解じゃ。」
卯月の言葉を受けた平野は、指示通り、引き続きに魔術師に火球を撃たせ、
周辺の凍結に巻き込まれない様ペテルギウスを監視しながら引き下がる。
周辺の凍結に巻き込まれない様ペテルギウスを監視しながら引き下がる。
「喰らいなさい。」
平野がこれから攻撃魔法《アイスニードル》の発動範囲を示す、氷の張られた箇所からの退避が出来た事を確認すると、すかさず魔法を発動させる。
すると、凍らせた箇所から無数の巨大な氷槍が伸びていく。
すると、凍らせた箇所から無数の巨大な氷槍が伸びていく。