皆が笑っている。
嬉しそうに、楽しそうに。
心の底からの笑顔を見せている。
嬉しそうに、楽しそうに。
心の底からの笑顔を見せている。
そして俺も笑っている。
それは嬉しいからでも、楽しいからでもない。
この理不尽な現実を前に、笑うことしかできないからだ。
それは嬉しいからでも、楽しいからでもない。
この理不尽な現実を前に、笑うことしかできないからだ。
(ああ、本当に……)
どうして、こうなってしまったんだろう。
◇
「ユート、瑠璃、待っていてくれ」
次元戦争。
あの戦いで黒咲隼は全てを失った。
親友も、妹も。
死に物狂いで足掻き続けた結果彼を待ち受けていたのは、
大切な者達には二度と会うことができないという、どうしようもないほどに残酷な末路だった。
あの戦いで黒咲隼は全てを失った。
親友も、妹も。
死に物狂いで足掻き続けた結果彼を待ち受けていたのは、
大切な者達には二度と会うことができないという、どうしようもないほどに残酷な末路だった。
何度も考えた。
何故二人が消滅しなければならなかったのか。
自分が消えるというのなら分かる。
スタンダード次元で無関係の人間をカード化してきた自分が罰を受けるというなら、最後はそれを受け入れる覚悟もしていた。
だがユートと瑠璃は?
彼らは何も罪を犯していない。
それなのに何故。
何故二人が消滅しなければならなかったのか。
自分が消えるというのなら分かる。
スタンダード次元で無関係の人間をカード化してきた自分が罰を受けるというなら、最後はそれを受け入れる覚悟もしていた。
だがユートと瑠璃は?
彼らは何も罪を犯していない。
それなのに何故。
「……」
分かっている。どうしようもない事だと頭では分かっている。
遊矢も柚子も望んで別次元の分身と統合された訳ではない。
むしろ彼らは、ズァークとレイの運命に翻弄された最大の被害者だ。
恨むのはお門違いというものだろう。
それでも黒咲には、どうしてもこの現実を受け入れる事ができなかった。
だから縋る、縋ってしまう。
この地に呼ばれた自分以外の全員を殺せばユート達を取り戻せるという、悪魔の誘惑に。
遊矢も柚子も望んで別次元の分身と統合された訳ではない。
むしろ彼らは、ズァークとレイの運命に翻弄された最大の被害者だ。
恨むのはお門違いというものだろう。
それでも黒咲には、どうしてもこの現実を受け入れる事ができなかった。
だから縋る、縋ってしまう。
この地に呼ばれた自分以外の全員を殺せばユート達を取り戻せるという、悪魔の誘惑に。
手には1つの武器を握っている。
拳銃。
呆気なく人間の命を奪う、暴力の塊。
最早己からは鉄の意志も鋼の強さも抜け落ちた。
ここに居るのは外道の道を歩まんとする、ただの敗北者。
拳銃。
呆気なく人間の命を奪う、暴力の塊。
最早己からは鉄の意志も鋼の強さも抜け落ちた。
ここに居るのは外道の道を歩まんとする、ただの敗北者。
「…俺は必ずお前達を取り戻す。その為なら……」
奪われ続け、失い続けた男は歩み始める。
その目に暗く淀んだ決意を宿して。
その目に暗く淀んだ決意を宿して。
【黒咲隼@遊戯王ARC-V】
[状態]:健康
[装備]:ベレッタM92F@現実
[道具]:共通支給品一式、ランダム支給品×2、予備弾倉
[思考]
基本:優勝しユートと瑠璃を取り戻す。
1:参加者を探す。
[備考]
※参戦時期は最終回後。
[状態]:健康
[装備]:ベレッタM92F@現実
[道具]:共通支給品一式、ランダム支給品×2、予備弾倉
[思考]
基本:優勝しユートと瑠璃を取り戻す。
1:参加者を探す。
[備考]
※参戦時期は最終回後。
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