«V — 遊戯、職業、肉体そして心» - cosmichistory @ ウィキ

遊戯上で行われる遊戯はどんどん進化しました。遊戯場の内部には遊戯用のリング、つまり、最初の地球が作られました。

我々が今日その最初の地球を模造したものの上に住んでいるは偶然ではありません。

最初の地球は遊戯場の崩壊を引き起こす原因となったので、居心地の悪い場所として知られています。そのため、この宇宙でも、好ましくない人物のための刑務所や掃き溜めが必要になった場合に、文明は最初の地球を模造したものを利用するのです。我々が現在住んでいる銀河系にも、最初の地球を模造したものが、この地球を含めて数千個ほどもあることでしょう。

しかし、最初の地球そのものは素晴らしく面白い場所でした。

最初の地球上では、ジャンケンを非常に複雑にしたものが行われました。それぞれの魂は支配者、科学者、芸術家などの人格とそれに対応する物体を纏って競い合うのです。それぞれの人格には他の人格にたいして有利な部分と不利な部分を持っていました。これが職業の始まりです。

勝者に与えられた褒賞には、共有空間上に、競技で勝利した際に使用していた人格を表す塑像を置く権利でした。この塑像こそが、魂によって個人的に所有された最初の肉体であり、魂が肉体を持つことにこだわり始めた最初のきっかけです。

塑像を共有空間に持っていないということは競技に勝利したことがないということであり、我々はそれを恥じるようになりました。

共有空間にはあまりに多くの物体が置かれるようになり、また、懲罰所、保管庫、遊戯場などのさまざまな宇宙は互いにあまりに密な関係を持つようになりました。

共有空間はそのことによって崩壊し、懲罰所と競技場がぶつかり合って一つになりました。

しかし、多くの魂は保管庫を繋ぎ止めることに成功しています。それで、我々には心があります。

懲罰所に存在していたさまざまな低レベルの感情はこの懲罰所と遊戯場の合一時の衝撃によって心に深く刻まれました。神の座からの魂たちの転落が始まったのです。