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«ラビ·バトラ考»
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ラビ·バトラの"予言"
ある意味、社会科学の分野において、ラビ·バトラは学者として長期予測を次々に的中させた本物中の本物です。
主な予測を時系列順に並べてみます。"○"は的を得たことを、"×"は的を失したことを意味します。("的を得た"の"得た"は弓道では命中したことを意味します。)
1) ○1978 ― 1979年にイランで革命が起こり、パーレビ国王が退位するであろう
2) ×1978 ― 西暦2000年前後までに共産主義と資本主義の双方が崩壊するだろう
3) ○1979 ― 1980年からイランとイラクとの間に7年間に及ぶ長期間の戦争が勃発するだろう
4) ○1987 ― 1990年1月から3月の第1四半期の間に東京株式市場で株価の大暴落が起こるだろう
5) ×1987 ― 1990年の前後に世界の株式市場で大暴落がおこり、前述の書、『資本主義と共産主義の終焉』で予言した資本主義の崩壊が起こる
6) ×1994 ― 西暦2010年までに発生する世界同時大恐慌による資本主義の崩壊
7) ?2006 ― 西暦2010年までに『アメリカ住宅バブル』と『原油バブル』の2つの投機バブルの崩壊が世界同時大恐慌を発生させ、資本主義の崩壊を招くだろう
8) ?2009 ― 現在の見せ掛けの株価回復は単なる大暴落後の一時的なリバウンドに過ぎず、最悪期、すなわち資本主義崩壊の本番を迎えるのはこれからである
2) ×1978 ― 西暦2000年前後までに共産主義と資本主義の双方が崩壊するだろう
3) ○1979 ― 1980年からイランとイラクとの間に7年間に及ぶ長期間の戦争が勃発するだろう
4) ○1987 ― 1990年1月から3月の第1四半期の間に東京株式市場で株価の大暴落が起こるだろう
5) ×1987 ― 1990年の前後に世界の株式市場で大暴落がおこり、前述の書、『資本主義と共産主義の終焉』で予言した資本主義の崩壊が起こる
6) ×1994 ― 西暦2010年までに発生する世界同時大恐慌による資本主義の崩壊
7) ?2006 ― 西暦2010年までに『アメリカ住宅バブル』と『原油バブル』の2つの投機バブルの崩壊が世界同時大恐慌を発生させ、資本主義の崩壊を招くだろう
8) ?2009 ― 現在の見せ掛けの株価回復は単なる大暴落後の一時的なリバウンドに過ぎず、最悪期、すなわち資本主義崩壊の本番を迎えるのはこれからである
社会科学的考察
イギリスの貴族たちの家は今なお平均で30,000エーカー(約12,000ヘクタール)くらいの土地を所有しています。庶民に比べればはるかに裕福です。インドでもマハラジャたちと庶民の間の富の格差は途方もなく大きかった。アラブの王族と庶民の間でも同様です。そして、これらの格差はいずれも資本主義の時代より前に生じています。
ラビ·バトラが資本主義を批判する際に問題点として指摘する"富の過剰な集中"は、むしろ、資本主義より前の方が顕著でした。
短期的に富の過剰な集中をもたらしても、長期的には資本主義そのものがそれをある程度 ― つまり、資本主義がこれからも存続可能となる水準まで ― 是正します。
資本主義は、資産価値の大暴落を通じて、富の過剰な集中を是正します。土地であれ、株であれ、貴金属であれ、通貨であれ、時折このような大暴落にさらされます。例えば株で儲かった人は株価下落によって富を手放すことになります。零細は俊敏に逃げ出すことができますが、運用資金が大きい投資家たちのほとんどは逃げられない。
ラビ·バトラが問題視する"富の過剰な集中"は、彼自身が的確に予言してきた大暴落によって是正されています。ですから、ラビ·バトラの大暴落予言は的中するにもかかわらず、資本主義はつぶれない。