«虚無論» - cosmichistory @ ウィキ

ここで"虚無"という言葉が指し示す概念は、老子の"道"やプロティノスの"一者"が指し示す概念と同じです。

虚無は位置属性を持ちません。

虚無は量属性も持ちません。大きくもなく、小さくもなく、多くもなく、少なくもない。

虚無は時間を超越しています。

そして、我々が広大な宇宙の中に住んでいることから、虚無には無限のポテンシャルが備わっているといえます。

虚無は位置属性を持ちませんから、あなたはどの方向に注意を向けても、虚無を本質的に理解することはできません。瞑想をいくら続けても、虚無についての理解が深まることはありません。瞑想で深まるのは、"虚無"という言葉が指し示す概念についての理解です。これは虚無そのものについての本質的な理解とは異なります。

もしもあなたが瞑想を行った結果、昨日のあなたや10年前のあなたよりも虚無を理解できるようになったと感じているならば、あなたは虚無を全く理解していないのです。虚無は時間を超越しているため、虚無についての理解が時間の経過とともに深まるはずはありません。

虚無を本質的に理解した人はいません。釈迦は虚無を理解していませんし、老子も虚無を理解していません。もちろん、私も虚無を理解していません。

虚無を理解するには、人であることを完全にやめなければなりません。虚無は時間を超越しているため、あなたが虚無を理解できる境地に達すると、その効果は時間を超越します。つまり、あなたは最初からいなかったことになります。