臨床免疫学

  • 拒絶はT細胞が欠損した動物では起きない→拒絶にはT細胞が関与する
  • 細胞性免疫は抗原提示細胞からの情報をヘルパーT細胞が受け取る→ヘルパーT細胞の活性化(IL-2受容体の発現とIL-2による活性化と増殖)→その時に生産されるサイトカインがほかの細胞を活性化
  • 移植で抗原物質の代表が組織適合性抗原である
  • 組織適合性抗原はクラスⅠ、クラスⅡ、クラスⅢからなる
  • クラスⅠ抗原はすべての細胞に発現する。
  • クラスⅡ抗原は通常は発現されている細胞は少ない?
  • 拒絶の最終段階である細胞傷害性反応は超急性、急性並びに慢性に大別される
  • 超急性=腎臓移植の場合は腎皮質毛細血管内での免疫複合体の形成に伴う補体系の活性化、引き続く白血球の、MΦの湿潤、さらには細胞破壊と血液凝固系の活性化
  • 慢性反応=移植臓器の線維化、血流障害などにより、臓器の機能低下に基づく、生着した臓器へのウイルス感染が反応の引き金となる
  • 骨髄移植はドナーの免疫系そのものを移植したのと同じ
  • ドナーの免疫担当細胞によってレシピェントの臓器があたかも、移植された臓器のように障害される。
  • GVHR(GHV症)は骨髄に混在するドナーの成熟T細胞がレシピエントのMHCを認識することによって引き起こされる。
  • 免疫寛容と誘導の維持には以下のメカニズムがある
①クローンの消失または失活。T細胞が分化・成熟する過程で、ある種のクローンが機能的に欠損すること(自己反応性のクローンを排除する機構と同様)
②抗原特異的な抑制回路の誘導。サプレッサーT細胞が関与する。
③イディオタイプネットワークによる制御。受容体中の抗原特異的部位を認識する細胞の活性化に基づき引き起こされる反応。
④レシピエントの生産される抗体の中には移植片の生着を助ける抗体が出現することもある。
  • 病原微生物の種類:ウイルス、細菌、真菌から寄生虫までに及ぶ。
  • 免疫の関与の種類:体液性免疫&細胞性免疫
  • 体液性免疫:細胞外寄生性細菌、毒素産生性細菌、ウイルスに対して働く。一次応答と二次応答がある。これは抗原を処理したり、抗原提示をしてT細胞と相互作用をする。またTh細胞は抗体産生を調整する。そしてB細胞は抗原刺激により変化し、最終的には抗体を生産する。
  • 抗原処理:抗原提示細胞(マクロファージ)は
①細胞表面のFc受容体、補体受容体、レクチン受容体、スカベンジャー受容体、およびToll-like受容体などを使って様々な抗原物質を認識して細胞に取り込む。
②B細胞では細胞表面の膜結合型抗原が特定の抗原物質とのみ結合して細胞内に取り込むことから抗原特異的な抗原提示細胞となりうる。
③costimulatory分子(MHCクラスⅡ分子やCD80、CD86など)を多く発現している樹状細胞は、マクロファージのような高い貪食能は持たないが、可溶性の抗原物質を飲作用により取り込み、Th細胞に効果的に提示する。
  • 抗原提示とT細胞との相互作用:接着分子も情報伝達において重要。抗原特異的に活性化されたクローンはサイトカインを産生したり受容体産生を上昇させる。
  • Th細胞による抗体産生の調節:ヘルパーT細胞が機能を発揮するとき、2つのグループに大別できる。
Th1=IL2,IFNγ(IgG2aへのクラススイッチを誘導する)など
Th2=IL4&IL13(B細胞に作用し、IgG1やIgEへのクラススイッチを誘導),IL5,IL6…
IgA産出:TGH-β(粘膜細胞)、IL-5,IL-6(Th2)
  • 抗原刺激に伴うB細胞の変化と抗体産生:B細胞は骨髄幹細胞からできる。後半は抗原依存性の時期である。抗体産生の場所として脾臓やリンパ節が重要。
B細胞の分化で先に発現するのはH鎖、これに代替L鎖が配置される(プレB細胞)。そしてL鎖が再編成され、sIgが完成する。
受容体への抗原の結合を介して、シグナルが細胞内に伝達され、チロシンリン酸化など、さまざまなステップを経て抗体産生などに至る。
  • 細胞性免疫:細胞内寄生性細菌(抗体が届かないので、被感染細胞ごと殺処理する)、ある種のウイルス、真菌に対して働く。
初期応答ではNk細胞が主役。
抗原特異的には遅延性過敏症反応、細胞傷害性反応がある。
γδ型のT細胞は初期ー獲得の初期に作用する。
  • 遅延性過敏症反応:炎症局所に種々の細胞浸潤が起きる。要となる細胞はTh1細胞である。TDTHは旧名称。
様々ななサイトカイン・ケモカインが関与する。
細胞が集積するためには、時間がかかる。
「接着」「走化性」によって、局所に湿潤。
集積した細胞は様々な因子で殺菌する。

  • 皮膚にもMΦ様細胞である樹状細胞が存在。これが免疫系への情報伝達(抗原提示)が行われる
  • 生物防御系は病原微生物に対し、多段階での防御系をしく

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最終更新:2009年05月17日 01:08
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