医薬品と化学

  • RCO-:アシル基
  • カルボン酸誘導体:カルボン酸(RCO-OH)の水酸基を置換したもの。Cより電気陰性度が大きいものが重要。
  • 代表的なカルボン酸誘導体(水酸基を何で置換するか)
酸ハロゲン化物(X=Cl,Br)  酸無水物(COOR')  エステル(OR) アミド(NH2)
チオエステル(SR')  アシルリン酸(PO4
  • カルボン酸誘導体の求核アシル置換反応:

  • 命名法
  • 酸ハロゲン化物(RCOX)
①カルボン酸名の-酸(-ic acid)を-イル(-yl)に置き換える。
②-カルボン酸(-carboxylic acid)を-カルボニル(-carbonyl)に置き換える。

例)①acetic acid(酢酸)→acetyl chloride(塩化アセチル)
  CH3COOH・・・・・CH3COCl
  ②cyclohexanecarboxylic acid・・・・・cyclohexanecarbonyl chloride

  • 酸無水物(RCO&xub(){2}COR')
酸の名前の後に-無水物をつける(英語名ではacidの代わりにanhydrideをつける。)
例)benzoic acid(安息香酸)・・・・・benzoic anhydride(安息香酸無水物)
注)一部の無水物には無水ー酸という名前が使われる
例)acetic acid(酢酸)・・・・・acetic anhydride(無水酢酸)
非対称な酸無水物(二つの異なるカルボン酸から生成)されるときは二つのンさんの名前のアルファベット順に並べて命名する。

  • アミド(RCONH2
①末尾の-酸(-oic acidまたは-ic acid)を-アミド(-amide)に置き換える
②末尾の-カルボン酸(-carboxylic acid)をカルボキサミド(-carboxamide)に置き換える
例)①acetic acide(酢酸)・・・・・acetamide(アセトアミド)
  ②cyclopentanecarboxylic acid・・・・・cyclopentanecarboxamide
注)-amideの前にスペースはいらない

  • エステル(RCO2R')
カルボン酸の名前・アルコール由来のアルキル基の順で名付ける(英語では逆。この場合は-ic acidを-ateに変える)
例)acetic acid(酢酸)・・・・・etyl acetate(酢酸エチル)

  • 求核アシル置換反応 反応機構


  • カルボン酸誘導体の反応性

立体障害が少ないほうが、反応性が高い

  • 電気陰性度の違いによる誘起効果が原因
反応性の大きいものから小さいものへの酸誘導体に変換するのは容易である

  • カルボン酸の求核アシル置換反応
カルボン酸の直接アシル置換は-OH基劣った脱離基であるため困難である。したがって通常は①強酸触媒を用いてカルボキシ基をプロトン化してこれをよりよい受容体にするor②-OH基を優れた脱離基に変える

  • カルボン酸の酸塩化物への変換
カルボン酸は塩化チオニル(SOCl2)、三塩化リン(PCl3)、または二酸化オキサリル(ClCOCOCl)で処理すると酸塩化物に変換される。
  • カルボン酸のエステルへの変換
エステルへの変換にはカルボキシラートと第一ハロゲン化アルキルとの間のSN2反応など多くの方法がある。
Fischerエルテル化反応:少量の強酸触媒を含むアルコール中で、カルボン酸を加熱するだけでエステルができる反応。ただし過剰のアルコールを触媒として用いる必要があるので、メチル、エチル、プロピル、及びブチルエステル合成に限られる。
反応機構
  • アミノリシス:酸ハロゲン化物のアミドへの変換
  • 還元:酸塩化物のアルコールへの変換
一般的に母体のカルボン酸のほうが容易に入手でき、カルボン酸自体がLiAlH&(){4}により還元されてアルコールを与えるので、ほとんど実用的価値はない。
  • 酸塩化物と有機金属試薬との反応
Grignard試薬は酸塩化物と反応して、二つの置換基が同一の第三級アルコールを与える。
ケトンまででよいのならGilman試薬を使うといい

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最終更新:2009年05月31日 21:56
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