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刑死者コミュ―プルフォー―

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匿名ユーザー

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刑死者コミュ―プルフォー― ◆5.S3rXuLvg


 ――――光が、瞬いている―――



 ―――心がざらつく……そんな感覚――



 ―――飛ばす。飛ばして撃つ―――




 ―――ざらつく。不快。何です、これ――




 ―――グレミーサマガ――シンダ――?――



 ――ウソダウソダウソダウソダウソウソウソウソウソ――




 ―――熱い。体が燃える―――




 それが私の最期の知覚―――の、はずでした。




 =========



「痛い……痛いです……頭が、痛い」


 ある部屋の一室でその少女は頭を抱えて倒れていた。

 栗色の髪に小柄な体躯。だが体にフィットするようなスーツを着ている。
 齢は10歳程度と言った所か。その愛らしい顔は苦痛に歪み、その愛らしさがかなり損なわれている。


「ガンダム……敵……マスター……グレミー様……死んだ……痛い……
 死んだ……死んだのは私……痛い……」


 彼女が顔に汗を浮かべながら呟く言葉は支離滅裂だ。
 だがそれも無理は無い。彼女はまさに今『故障』しかけているのだから。


 彼女の一応の名は、プルフォー。
 ネオ・ジオンのニュータイプ部隊、プルシリーズの1人である。
 外見こそ愛らしい少女ではあるが、その体や脳には改造が施されている。
 高G下においても血流を一定に保つ強化筋肉や、合計12箇所の心臓補助器官、情報処理速度を高めた神経系。
 MSというロボットによる高機動戦闘を行うための改造だ。
 また、NTという簡単に説明してしまえば超能力者のような能力に長ける。同じNT同士の感応、特定兵器の自由稼動等だ。


 そしてそんな改造をした脳にはかなりの負担が掛かっている。
 その負担が、今彼女を苛んでいた。
 彼女はここに来る直前、『死んだ』はずだったのだ。
 だがここにはこうして無事でいる。
 だが、『死んだ』という感覚が彼女の脳内のバランスを大きく崩し、今崩壊しかけていたのだ。

 加えて、プルシリーズには共通として上官である『マスター』の存在が無ければ精神の平衡が保てないという欠点がある。
 プルフォーにとっての『マスター』はネオジオンに反旗を翻した男、グレミー・トト。
 そのクーデターの戦闘において、彼は死亡した。そしてその報を彼女は通信かそれとも自分のNT能力でか、知ってしまった。

 それが更に崩壊を助長する結果となっていた。


「助けて……誰か助けてください……」


 苦しいです。
 痛いです。
 助けてください。
 助けてください。
 助けて




「大丈夫!?」


 そんな一室に飛び込んできたのはプルフォーよりは年上の少女だった。
 どう見ても学生の制服に、纏めた髪。XXIIという形に見える髪留め。
 どこか快活な印象を受ける少女。そんな彼女が今プルフォーを見つけて駆け寄ってきた。


「どうしたの?頭、痛いの?怪我してるんだったら、見せて。私ならなんとかできるかも――」

 心配そうに少女。だがそれをプルフォーは手で弾いた。


「嫌です……来ないでください……貴方、何か怖いです……後ろに、後ろに誰かいます…」
「え!?あなた……ペルソナ使い?」

 変な名称を使う少女にプルフォーは怯えた。
 彼女のNT能力が言っていた。目の前の少女は、何か変だと。今まで感じた事がない何かがあると。

「助けて……助けてくださいマスター……痛い……痛いぃ……」
「…………」


 怖がりながらも苦痛に苦しむプルフォーに、少女は顔を引き締めると――


「大分丈夫です!!」
「………………え?」
「あ、違う違う。大丈夫!」

 一瞬ぽかんとしたプルフォーの隙を突いて、少女はプルフォーを抱きとめた。
 あまりに速かったので身体能力が高いわけではないプルフォーはされるがままになってしまった。

「あっ……」
「大丈夫だよ。怖くないよ。私の何かが怖いんだと思うけど……でも、それは私なの。
 そして私は、貴方の味方。だから――私の何かを、怖がらないで?
 私も、もう1人の私も――貴方を守るから」

 見上げた少女の顔は、まるで天使の微笑みだった。
 そんな少女の顔に――プルフォーは安堵を覚えた。
 頭痛の痛みがだんだんと引き――彼女の意識は途絶えた。



 =======


「あ。寝ちゃった。……ん? パキィン? え? 『刑死者』!?
 こんなところでもコミュ発生するの!? ていうか重複しないの!?
 ……まあ、できちゃったなら仕方ないか。にしても『刑死者』は女の子、っていう決まりでもあるのかな?」

 よくわからない事を呟きながら、彼女、有里公子(ハム子って呼んだやつ表出ろ)は女の子をひょいっと担ぎ上げた。
 彼女にはペルソナという異能力がある。プルフォーが感じたのはそれだ。
 その能力が与えるものに『力』もある。それが少女に10歳程度とはいえ人一人を軽々と担がせる事を可能にしていた。

 部屋のベッドに少女を横たえる。
 すやすやと寝息を立てる彼女の顔はとても愛らしい。それを見ると公子の顔も自然と緩んだ。

 だが、その顔もすぐに締まった。こんな少女をこんなところに放り込んだノアに純粋に腹が立ったからだ。

 ノアは人間を愚かと言い捨てた。人間は絶滅しなければならないと宣言した。そして自分を、こんな少女を殺し合いに放り込んだ。


「何様のつもりよ、ベアードモドキ」


 彼女達は戦った。
 影時間という人間に災いしかもたらさない時間を消す為に。
 時には挫折し、時には衝突し、時には裏切られ、時には別離した。
 そんな戦いを――全て否定された気がした。
 戦いに散った者達を、全員否定された気がした。


 彼女の脳裏に浮かぶのは1人の男。ぶっきらぼうで、素直じゃなくて、意外な一面を持っていた彼。
 彼を否定する事だけは――絶対に許さない。


「私の力が使えるなら……きっと、この子みたいな子を守る為にあるんだ。
 私は殺し合いなんてしない。この子にもさせない。他の人にだってさせない。
 力を合わせれば、絆の力があれば、シャドウも倒せた。今回だって、やってやる。
 ノア。私は貴方に屈しない。見せてあげる。人間の力ってやつをね」

 そして彼女は窓から外を見た。

 そこから見えた青空はとても青かった。














(あーでもこのままコミュ増えちゃったらどうしよう。いや、別に迷惑じゃないよ?この子とMAゲフンゲフン。仲良くなりたいのは本当だし。
 でもなー。既に3股越えてるんよねー……いや、決して浮気じゃない!浮気じゃないの!全員大好き!みんな愛してるもん私!私の愛は無限に広がる大宇宙より広いから!
 いくつも何かあったら全部制覇してやろうって気しない!? するよね! きっとするよね!
 あ、いや違うのよ!?決して『全部コミュコンプしてやる侍』ってことじゃなくて!違くて!!
 えっと、人類皆兄弟っていうか?人類皆家族って言うか?一妻多夫制っていうか?
 あーーー!いや、違うのーーーー!)

 見えない存在に何か酷く外道な事を考える公子であった。
 台無しである。




(ああ、もう!めんどうになってきたーーー!もういいや!最終手段!『どうでもいい』発動ーーー!)



 台無しである。


【一日目・日中/A-2 町・宿屋2階の1室】
【プルフォー@機動戦士ガンダムZZ】
【状態】錯乱(やや沈静)
【装備】NT兵用パイロットスーツ@機動戦士ガンダムZZ
【道具】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:マスター……?
1:公子を信用
※参戦時期は最終回、死亡後です。

【有里公子@ペルソナ3ポータブル】
【状態】健康、『刑死者』コミュLv1
【装備】ペルソナ装備済(???)(数不明)
【道具】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:殺し合いはしない。他の参加者と協力してノアを打倒する。あとコミュMAXゲフンゲフン
1:プルフォーを守る
2:イゴールさんいないかなー?
※コミュは絆を築いた相手との間に生まれるもので、ペルソナ合体をした場合に使います。だから別に使わないかも(え)
 これから増えるかどうかはわかりません。
※コミュコンププレイ中なので、大分股かけてます。
※参戦時期は不明。決戦より前、荒垣死亡後です。

【参加可能者 残り10人+α】


021:ずっとずっと、主と一緒。ずっとずっと、壊れるまで。 投下順 023:幼女って大切だよね、馬鹿ならなおさら
021:ずっとずっと、主と一緒。ずっとずっと、壊れるまで。 時系列順 023:幼女って大切だよね、馬鹿ならなおさら
初登場! プルフォー 041:消せる痛み、消せない痛み
初登場! 有里公子



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