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POISON~言いたい事も言えないこんな世の中は~

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POISON~言いたい事も言えないこんな世の中は~ ◆gry038wOvE






 小屋の外から、小屋の内に、破壊の音が伝達された。

 それと同時に、内にいた三人が驚いて視線を木製のドアに向けた。そこからは、木の扉を破って外から銀色の鉄の色が覗いていた。
 誰かがこれを上手に投擲したか、あるいは、すぐそこに凶器を握っている何者かがいるか。
 当たり前に後者だった。
 斧らしき物は銀色の鉄は一度、外側から引き抜かれ、またもう一度、音を立ててドアに斧が叩きつけられた。

「まずい……ここが見つかった!」
「見つかったって、誰に!?」
「わからないけど、誰かだよ! 殺し合いに乗っている奴だ!!」

 まるで、映画のシャイニングのように、GTOの反町のように、体重をかけてドアを叩きつける斧の切っ先。

 戦慄。

 牧場物語、サバイバルキッズ、サバイバルキッズ2は、小屋の中で何をすればいいのかわからなかった。
 兎にも角にも、どんな相手が来るのかはわからないがどうにかして生き残る方法を画策しなければならない。
 その第一歩となる行動が、悲しくもこちらが武器を取るという選択肢だった。
 サバイバルキッズは、勇敢にも小屋の中に置いてあったクワを握りしめ、二人より少し前に出た。

「よし、俺の後ろに下がってろ!」

 相手はどんなカセットかわからない。
 シャイニングのあいつみたいな奴かもしれないし、反町隆史みたいな奴かもしれない。
 もしかしたら、バイオハザードの映画に出てきた袋被ってるデカい奴みたいな感じかもしれない。
 それを想像して、サバイバルキッズは息を飲んだ。
 ドアの向こうからどんな怪物が出てくるのか、怖くて、クワを持つ手が震えた。

「──ッッッ」

 木製のドアは、その瞬間に砕け散る。
 こうなるまでに結構時間をかけたが、その間、決意よりは恐怖が膨らんだ。
 今思えば、逃げ道となる窓はあったが、今の彼らにとっては、外とは未知の敵がはびこり空気を吸っている場所であり、逃げ道とは考えられなかったのだろう。
 その事を、ドアが完全に破壊され、ここがシェルターでも何でもなくなった瞬間に後悔した。
 外から光が差し、襲撃者の正体が明らかになる。

「ほしーの、あき……」

 ──そこにいたのは、ほしのあきにも似た巨乳の美女であった。
 非力ながらに斧で何度も扉を叩きつけて破壊し、今こうしてサバイバルキッズの前に現れたのは、想像の怪物に反して──美女。
 彼女の名は星のカービィ。

「…………女の子……?」

 サバイバルキッズの鍬を持つ手が緩んだ。







どんだけ!巨乳の天使

 作詞 杉田智和
 原曲 がんばれ!宇宙の戦士(「宇宙大帝ゴッドシグマ」より)
 うた サバイバルキッズ


君知ってるかい? 巨乳の神秘
君知ってるかい? 奇跡のくびれ

巨乳が見られる 三十路の体
グラビアの星 ほしのあき(だいすきー!)

エロ本たちが 捨てられる
ほしのあきだけ 意地でも守れ!

パイ・オツ・カイ・デー パイ・オt(ry






 それからの戦いは激戦そのものであった。
 詳しくは省略するが、激戦と言う言葉だけで話の流れはつかめるだろう。もう血まみれ血まみれである。
 まあ、大げさに言えば、このロワにおいても、屈指の激戦であるといえる。
 その過程は感動的な名台詞とドラマの嵐であったが、とりあえず省略する。

 サバイバルキッズ、星のカービィはそれでも尚、戦っていた。

 激戦は続いて、斧とクワは激しくぶつかり合う。
 先ほどまでは小屋の中で激戦していたが、なんだかんだで小屋を出て屋外での激戦に発展しており、両者はそこそこ広い土地で逃げたり攻撃したりする感じで激戦している。

 ところで斧を屋外に放置した馬鹿は誰だよ──そこにいる全員が、そう思った。

「はぁ……はぁ……一体、あんたどうして殺し合いなんかに乗っちまったんだよ!」

 ご覧の激戦の結果として、肩で息をするようになったサバイバルキッズはそう問う。
 星のカービィも、体中が汗だくでほとんど胸をはだけている。血がついているのであまり貴重な光景とも思えなかったが、肩で息をするたびに胸がぷよぷよしたほどである。

「はぁ……はぁ……私には、助けないといけないカセットがいるの!」
「はぁ……はぁ……こんな風に助けてもらって満足なカセットがいるのかよ!」

 サバイバルキッズが言うが、ほしのあきは何も答えなかった。
 今サバイバルキッズに言われたような事は、星のカービィ的にももう何度も考えた事である。
 よくある感じで、「助けてもらって幸せなのかよ」的な台詞を言われてはっとする事などありえない。
 自分へのカウンターとなる言葉は、もう考え付くし、全て潰す言葉を出し切った。

「……」

 だが、星のカービィは、それでも少し──躊躇を見せた。
 動きがほんの一瞬だけ止まる。
 全身の筋肉が硬直するような感覚だった。

(星のカービィ……スーパーデラックス……!)

 ……が、星のカービィ スーパーデラックスの事を思い出した瞬間、その手は動いた。

 同族。
 自分を姉のように慕ったあの星のカービィ スーパーデラックスが主催の手に落ちているという真実。
 そのために、星のカービィは並み居るカセットたちを倒さなければならない。

 ニンテンドー3DSに星のカービィ スーパーデラックスを助けなければ──。

「ハァッ!!」
「う、うわー」

 サバイバルキッズの先ほどの戦闘でできた例の傷を、星のカービィは斧で叩きつけ、突き刺した。
 これが、もはやこの激戦の終局を示している事は誰の目から見ても明らかであった。

「くっ……」

 先ほどの傷から膨大な出血。既に怪我をしていたところにもう一発というのが答えたらしい。
 サバイバルキッズは、砂城のように膝から崩れ落ちた。

「に、兄さん……!!」

 サバイバルキッズ2が後方五十メートルくらいの距離で思わず、兄の身を案じる。
 一歩前に出てサバイバルキッズの援護をしようとしたところで、兄の「来るな!」という声が響く。
 その声にサバイバルキッズ2は足を止めたのだった。

「く、来るな……すぐに……に、逃げろ……二人とも……」

 サバイバルキッズは、立ち上がって一歩前の星のカービィの斧に自ら刺さりに行った。
 このままだとマズイと思ったのだろう。
 サバイバルキッズ2や牧場物語を殺させない為には、こうする他なかったのだ。
 二人はぎょっとしていた。

「へへっ……これでこの斧は使えないぞ。俺の作った斧でもう誰かを傷つけさせない……サバイバルの精神は……助け合いだ……」

 斧を掴んだまま、サバイバルキッズはその腕を離さない。
 固く握りしめた拳で、ぐいぐいと自分の傷の箇所まで引き寄せていく。
 そうしている間にも、──サバイバルキッズの覚悟を見届けたのであろう──サバイバルキッズ2と牧場物語は(多分泣きながら)すたこらさっさっさのさーと逃げていった。

「なんで、……どうして、そこまでして──」

 そう訊いたのは、星のカービィだった。
 サバイバルキッズは、少し躊躇った後に、血を吐き出しながら答えた。

「あいつは、俺の弟なんだ……弟を守るのは、兄ちゃんの務めだ……」

 弟。
 その言葉に、星のカービィは、星のカービィ スーパーデラックスの事を思い出した。
 星のカービィにとって、星のカービィ スーパーデラックスはまるで弟と言っていいくらいの同族である。
 サバイバルキッズもまた、サバイバルキッズ2という弟のために戦ったのである。
 その姿勢には共感さえ覚えた。

「……」

 星のカービィが斧を握る腕は緩む。
 しゃがれた声で、星のカービィは疲れたように言った。

「いいわ……今回は、君の弟と仲間は見逃しあげる……」
「さんきゅ……」
「でも、ただ一つだけ、お願いがあるの」

 そう言うと、星のカービィは、サバイバルキッズの体を飲み込んだ。
 す~ぱ~ぷよぷよの能力は≪同じ色の物体を四つ組み合わせて消す≫という能力だったが、あれはかなりッ微妙である。
 しかし、サバイバルキッズの≪道具を作る≫という能力はワンチャンあるかもしれない。

「……」

 彼女の言う「お願い」とはこの事だった。
 サバイバルキッズの身体的特徴アンド能力をいただいて、カービィ的には今後の激戦に備えなければならない。

「……ごめんね。好きだったよ」

 星のカービィは、先ほど省略された激戦の中での色々や、彼の最期の言葉を思い出してそう言った。
 涙が頬を伝った。
 星のカービィの体は、完全に疲労しきっており、ご覧の通り大変な状態だ。
 尻もちをついて、空を見上げた。
 これから、少し休もう。



【サバイバルキッズ 死亡】



【B-2 農場跡】

【星のカービィ】
【状態】激戦により疲労困憊・傷だらけ・ダメージ大、サバイバルキッズの能力をコピー
【装備】斧
【道具】支給品一式、不明支給品、吐き出した☆(す~ぱ~ぷよぷよ「飲み込んだ相手の能力をコピーする」能力)
【思考】
1:優勝し、スーパーデラックスを解放してもらう。
※外見はほしのあきに似た女性です。
※「飲み込んだ相手の能力をコピーする」能力を持っています。
※サバイバルキッズの「道具を作る」能力をコピーしました。







「兄さん……」

 サバイバルキッズ2は泣いていた。
 兄の死に様に耐えられなかったのだろう。
 サバイバルキッズと星のカービィの激戦の結果、敗者はサバイバルキッズだった。
 そのままあそこにいたら自分たちも殺されていたのは間違いないだろう。

「……サバイバルキッズ2くん」
「すみません……もう少しだけ……」
「ええ。それは構いません。……ただ、サバイバルキッズ2くんにも言っておきたい事があります」 

 牧場物語は、真剣なまなざしでサバイバルキッズ2にそう言った。






 そこから先、牧場物語の熱い言葉でサバイバルキッズ2は立ち直る事に成功した。
 だいたいそんな感じである。
 牧場物語の性格的にも、「生物の遺体はやがて土になってそれから別の命を育むのに云々」という話をしたようである。
 ここまで撒かれたフラグのうち、今後回収されていない物は全部この省略された箇所で回収されていた。
 まあ、そんなこんなで、サバイバルキッズ2は、対主催の要レベルまで精神的成長を遂げていた。

「……ありがとうございます、牧場物語さん。僕も兄の分まで頑張ります!」

 サバイバルキッズ2の目つきは、兄が死んだばかりの頃とは随分違っている。
 あれだけの言葉をかけられれば当然であった。
 もはや、ただ泣いているだけの甘えん坊の弟は終わりだ。
 これからは、兄のように本当のサバイバル精神を持って生きていこう。
 そう決意していたその時だった。

「フフフフフ、貴様ら、全て聞かせてもらったぞ」

 そこに突如として現れたのは、オーキド博士のような姿をしたカセットであった。
 オーキド博士の姿をしているので、それがポケットモンスター緑であるというのはここにいる全員にもすぐにわかった。

「あなたは……ポケットモンスター緑!?」
「察しがいいな、確かに私はポケットモンスター緑である! 貴様らを排除しに来た!」
「あなたもポケモンとはいえ緑なら植物や自然が育んだ命がわかるはずじゃないですか、何故殺し合いに乗るんです!」
「フフフ。全ては妖怪ウォッチを殺す為だ! 妖怪に命などない──そして」



「─────時計にもな!」



 また新たな激戦が始まった。



【C-2 森】

【牧場物語】
【状態】疲労(大)、不安(大)
【装備】なし
【道具】支給品一式
【思考】
1:いのちだいじに
2:僕はきっと、何もできない……
3:目の前の敵をどうにかする
※外見はパッケージによくいるあの人
※「指定範囲内の時間を加速させる能力」を持っています。
 が、彼はこれを農作物や家畜の成長速度の上昇にしか使うつもりはありません。

【サバイバルキッズ2】
【状態】疲労(大)、空腹、決意
【装備】なし
【道具】大量の水入りのデイパック
【思考】
1:ぼくたちは協力して主催を打倒するぞ!
2:目の前の敵をどうにかする
※道具を作る能力に長けています。

【ポケットモンスター緑】
【状態】健康
【装備】モンスターボールx5
【道具】支給品一式x2、スキルパック23
【思考】
1:優勝し、妖怪ウォッチを殺す
2:牧場物語とサバイバルキッズ2を殺す


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