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華麗なる"変身"!!

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匿名ユーザー

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華麗なる"変身"!! ◆Iku3M44SGw


 ざわ……

    ざわ……

   ざわ……


 森の中で戦闘は続いていた。
 風の音と木の葉の音が入り混じりながらも静寂が包み込んでいた。

「どこに隠れた……!」

 スーパーゲームボーイは辺りを見回す。
 開けた地点、ここからならば視界は良好。
 どこから仕掛けられたとしてもカウンターで返せる。
 だが、スーパーゲームボーイには桃鉄DXが少し前に言っていたことがひっかかっていた。

『グッヘッヘッヘ、オレ様はあと何回か変身を残している!』

 桃鉄DXはどっかの戦闘力53万の宇宙人のような意味深なセリフを吐いて森の中に潜んだのだ。
 その言葉から推測すれば、『あの桃鉄は殺し合いに乗った参加者』だと考える。
 そんなことが言えるのは余裕と自信があるからこそという可能性がある。
 マーダーならば手を組むことも考えたが……それはできないと意思を固める。

 勝者になるのは自分。ただ一人だからこそ。

 大きく息を吐いて、吸う。
 逸る気持ちを抑え、頭の冷静に戻す。
 両手で頬を叩き、気合を入れる。

「さぁ、来るなら来い!」

 スーパーゲームボーイがそう言った直後だった!

「おっと、ごめんよ」
「!?」

 どこかオーラという存在感がある男とぶつかった。
 その男の正体は――――かの有名な任天堂の代表取締役、宮本――――


「いや、何者だ。貴様!!!」


 スーパーゲームボーイであるからこそ、その男が宮本さんではないことに気付いた。
 宮本さんと似ているが、どことなく違う。細かい部分であるが違うのだ。

 男は軽快なバックステップで距離を取った。
 そして、スーパーゲームボーイに告げる。

「へっへっへっ! お前さんそんなにゲームを持ち歩いちゃあいけねぇよ」
「!?」


 モンタージュのようにその男の変装が解けていった。 
 そして、そこにいたのは着流し・角刈り・細面の男―――スリの銀次であった。
 いや、さらに言えばその男はスリの銀次ですらない。

「まさかお前は……桃鉄DXか!?」

「へっへっへっ……グッヘッヘッヘ!!!」

 スリの銀次からさらにもとの小太りのおっさんに戻り高笑いする。
 宮本さん→スリの銀二→小太りのおっさんという驚異の三弾変身。
 もっとも宮本さんはスリの銀二の得意な変装であるが。

「それよりも手持ちを確認しなくていいのか?」
「まさか……貴様、俺のゲームボーイソフトを奪いやがったのか!?」
「グッヘッヘッヘ、その通りだ!!」 

 その刹那でスーパーゲームボーイはゲームボーイソフトを半分奪われた。
 否、自身が持っていたゲームボーイソフト(とその能力)を『借パク』された。

 このような事態を防ぐ方法としては……
 ソフト本体に名前を書いたり、ネームシールを張ったりする常識的な防御法もある。
 しかし、中にはそんなことを無視するような輩がいる。
 今の桃鉄DXはそんな輩の状態である。

「これでオレ様がかなり有利になったと言ったところか?」

 桃鉄DXは余裕の笑みを浮かべる。
 まるでマーダーのように(この男は殺し合いには乗っていません)。

「だが、オレ様だって悪魔じゃない」
「何、どういうことだ?」
「サイコロを5個振れ、その出た目の合計で勝負だ!
 お前が勝ったら、オレ様を煮るなり焼くなり好きにしていいぞ!
 オレ様はルールはちゃんと守る男だからな!!」
「ん? ならば、その勝負乗った!」

 スーパーゲームボーイとしては自分に牙を向かない優秀な手駒が増えるに越したことはない。
 残り参加者が少なくなるまで飼いならし、頃合いになれば殺せばいい。

「行くぞ!!」
「グッヘッヘッヘ! さあ来い!!」

 スーパーゲームボーイの賽は文字通り投げられた。


 そして、出た目は……




 6・6・6・6・6



 奇跡は起こった! 

「バ、バカな……たった0.013%の確率を引き当てただとぉ!?」

 あまりにもありえない確率を引き当てたスーパーゲームボーイ。
 それはモバ○スのSRやスクフ○スのUR、FG○の☆5の鯖が当たる確率よりも低い。
 だが、ほぼ0%に近い全個体値MAX(金銀当時で16段階)のポケモンを引き当てるよりかは高いのだ。

「さぁ、どうするよ?」
「オ、オレ様は……」

 形勢逆転。

 この豪運は……
 ジョーカー参加者としての意地なのか。
 それともマーダーとしての補正なのか。
 あるいは『ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦!』をクリアする程度の力を使ったのか。
 それは定かではない。

「さあ!」
「オレ様は…………」


 どんどんと桃鉄DXを言葉で追い詰めていく。
 じわりじわりと追い込んでいく。




「オレ様はサイコロを『10個』振るがなぁ~~~っ!!」
「!?」




 せこい。
 果てしなくせこいが、自分がサイコロを何個振るかなど、一言も言っていなかったのだ。

「理不尽なまでな妨害で時には兆単位の負債を与える……!
 それが! このオレ様! キング・オブ・友情破壊ゲーム!
 スーパー桃太郎電鉄DX様よぉ~~~~~っ!!!」

 そして、桃鉄DXは10個のサイコロを振った。
 桃鉄DXが出した目の合計は『31』。
 意外ッ! 結構ギリギリ!!

 30対31.
 桃鉄DXの勝ちだ。

「どんな手を使おうが、敵の邪魔ができればよかろうなのだ~~~~っ!!!」
「なっ、汚ねぇ~~~~~~!???」
「グッヘッヘッヘ! なんとでも言いな!!!」
「てめぇ、ぶっ殺す!!!」

 この行為にはスーパーゲームボーイもキレていい。
 怒りに身を任せて、スーパーゲームボーイは無策で桃鉄DXに突っ込んでいく。

「ハッ!!!!!!」
「―――なっ!?」

 だが、ここで桃鉄DXは支給品であった『オナラカード』を使う。
 さて、『桃鉄』でのオナラの威力だが、電車を吹っ飛ばすほど威力があるのだ。
 そんなものを生身の奴が直接食らったらどうなるだろうか?

 A.すごく吹っ飛ぶ&臭いがやばい。

 かめはめ波のような構えから手から放たれたオナラ。
 その威力は『史上最強の握りっ屁』と言っても過言ではないだろう。

「オレ様はルールはちゃんと守るぞ……オレルールだがな!!」

 吹っ飛んでいくスーパーゲームボーイを尻目に桃鉄DXは進んでいく。
 ただ、参加者の邪魔がしたいがためだけに。

【D-6 森】

【スーパー桃太郎電鉄DX】
【状態】ダメージ(中)、ドラクエVに取り憑いている、手が臭い
【装備】サイコロ×10
【道具】支給品一式、ピッピにんぎょう@ポケットモンスター緑、桃鉄のカード(各種)
スーパーゲームボーイから奪ったゲームボーイカセット
【思考】
1:殺し合いには乗らない
2:ドラクエVの後をつけ、彼の目の前でグルグル2を不幸にする
3:スーパーゲームボーイがまた襲ってきたらまたぶちのめす
※外見はキングボンビーの格好をした小太りのおっさんです。
※取り憑いた相手からの攻撃を無効化できます
 対象は原則として一人です
※スリの銀次への変身が可能になりました。(他にも変身が可能かどうかは不明です)


【スーパーゲームボーイ】
【状態】ぶっとび中、全身が臭い
【装備】なし
【道具】支給品一式、大量のゲームボーイカセット(半分奪われた)
【思考】
1:この殺し合いのジョーカーとして他のゲームを倒す。
2:FFIVとヒーロー戦記、桃鉄DXは必ず殺す。
3:他の参加者を殺して、武器を調達する。
4:ニンテンドー3DSへの忠誠と人間への憎しみ。
※外見は等身大のデッサン人形のような、顔のない人間です。
※「左手のスーパーゲームボーイに装填したゲームボーイカセットの能力を使用できる」能力です。
※ゲームボーイカセットを半分奪われました。
※どこに飛んで行ったかは後続の書き手さんにお任せします。


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