峰岸あやのは、すでに壊れていた。
人の死を受け入れるには、殺し合いという現実を受け入れるには、彼女の心はあまりに穏やかすぎた。
壊れた心は、生を望む。それをつかむために、他者の死を望む。
獲物は目の前にいる、緑の帽子の男。幸いなことに、向こうは自分に背後を取られていることに気づいていない。
その男の脳天を目がけ、あやのは鉈を振り下ろした。
人の死を受け入れるには、殺し合いという現実を受け入れるには、彼女の心はあまりに穏やかすぎた。
壊れた心は、生を望む。それをつかむために、他者の死を望む。
獲物は目の前にいる、緑の帽子の男。幸いなことに、向こうは自分に背後を取られていることに気づいていない。
その男の脳天を目がけ、あやのは鉈を振り下ろした。
◇ ◇ ◇
「ハア……ハア……」
荒い息を整えながら、ルイージは現状を整理する。
何が起こったのか、まったくわからない。歩いていたら背後から急に殺気を感じ、振り向いた。
そこから記憶がぷつりと途切れ、気が付けば今の状況だ。
目の前には、胸に何発もの銃弾を撃ち込まれ絶命したクラスメイト。
そして自分の手の中には、弾切れの拳銃。
何が起こったのか、まったくわからない。歩いていたら背後から急に殺気を感じ、振り向いた。
そこから記憶がぷつりと途切れ、気が付けば今の状況だ。
目の前には、胸に何発もの銃弾を撃ち込まれ絶命したクラスメイト。
そして自分の手の中には、弾切れの拳銃。
「僕が……殺したのか……。いや、そんな、そんなはずは……」
錯乱した自分が、あやのを撃ち殺した。冷静に考えれば、それしかあり得ない。
だが、ルイージはそれを必死で否定する。認めれば、自分が壊れてしまうから。
だがギリギリで保たれていた彼の心も、次の瞬間崩れ落ちてしまう。
だが、ルイージはそれを必死で否定する。認めれば、自分が壊れてしまうから。
だがギリギリで保たれていた彼の心も、次の瞬間崩れ落ちてしまう。
「ルイージ……さん?」
「え?」
「え?」
背後から、耳に届く声。振り向いてはいけないと思いつつも、ルイージは振り向かずにはいられない。
振り向いた先にいたのは、ルイージが親しくしていた少女の、初音ミクの姿があった。
振り向いた先にいたのは、ルイージが親しくしていた少女の、初音ミクの姿があった。
「あ……!」
「嘘……ですよね……。こんなの……嘘ですよね?」
「嘘……ですよね……。こんなの……嘘ですよね?」
同様でまともにしゃべれぬルイージに対し、ミクは一方的に語りかける。
「ルイージさんは、してませんよね? 峰岸さんを……」
「殺してなんか」
その言葉を耳にした瞬間、ルイージの中で最後に残っていた何かが壊れた。
「うわああああ!!」
◇ ◇ ◇
ルイージは、ただその場に立っていた。
足下には、長い髪を鮮血に染めたミクが倒れている。
ルイージが、拳銃を鈍器にして殴り殺したのだ。
足下には、長い髪を鮮血に染めたミクが倒れている。
ルイージが、拳銃を鈍器にして殴り殺したのだ。
「一人殺してしまえば……もう何人殺しても一緒だよなあ……。やってやるさ。
みんな殺して、僕がこのプログラムの勝者になってやる……」
みんな殺して、僕がこのプログラムの勝者になってやる……」
普段の彼からは想像もつかぬ修羅の表情を浮かべ、ルイージはゆっくりと歩き出した。
【27番 初音ミク 死亡】
【35番 峰岸あやの 死亡】
【35番 峰岸あやの 死亡】
【39番 ルイージ】
【学年】高3
【状態】精神崩壊
【所持品】リボルバー、鉈、バールのようなもの(ミクの支給品)
【能力】知力:B 体力:A ジャンプ力:S
【学年】高3
【状態】精神崩壊
【所持品】リボルバー、鉈、バールのようなもの(ミクの支給品)
【能力】知力:B 体力:A ジャンプ力:S
【27番 初音ミク】
Former
初登場!
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死亡
【35番 峰岸あやの】
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死亡
【【39番 ルイージ】】
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