「馬鹿にしてるんですか?」
満面の笑みを浮かべながら、胡蝶しのぶはそう言った。
美人は笑った顔が一番を体現する笑みである。
世の男性の八割は陥落間違いなしだろう。
現在のしのぶを見て機嫌が良いと感じる者は一人もいないであろうが。
世の男性の八割は陥落間違いなしだろう。
現在のしのぶを見て機嫌が良いと感じる者は一人もいないであろうが。
上述の言葉だけでなく、芋虫のような太い青筋を額に浮かべた彼女は、「私怒ってますよ」とこれ以上ないくらいにアピールしている。
こうもしのぶの機嫌を急低下させた原因とは、彼女が持つ支給品にあった。
腰に差した刀。これは別に問題無い。
使い慣れた武器が支給されたのは幸いだ。
元々使っていた日輪刀でない事以外は、特に不満も無い。
腰に差した刀。これは別に問題無い。
使い慣れた武器が支給されたのは幸いだ。
元々使っていた日輪刀でない事以外は、特に不満も無い。
問題はもう一つ、奇妙な絵が描かれた紙の束。
どの紙にも共通して、煽情的な恰好の女性や少女が描かれていた。
布面積が異様に少ない裸の一歩手前のような、しのぶからしたら気が狂ったとしか思えない姿である。
服縫製係の前田とてここまで露出が高いものは作らない筈。
というかもし作ってカナヲにでも着させようとしたなら、不死川と協力して徹底的に絞ってやっただろう。
そんな女性が描かれた紙の束を何故自分に支給したのか、理解できないし、したくもない。
これで喜ぶのなど前田か善逸くらいではないか。
同封した説明書に記載されていた紙の束の名は「メスキングのカード一式」。
意味は全く分からないが何となく不快な響きだった。
どの紙にも共通して、煽情的な恰好の女性や少女が描かれていた。
布面積が異様に少ない裸の一歩手前のような、しのぶからしたら気が狂ったとしか思えない姿である。
服縫製係の前田とてここまで露出が高いものは作らない筈。
というかもし作ってカナヲにでも着させようとしたなら、不死川と協力して徹底的に絞ってやっただろう。
そんな女性が描かれた紙の束を何故自分に支給したのか、理解できないし、したくもない。
これで喜ぶのなど前田か善逸くらいではないか。
同封した説明書に記載されていた紙の束の名は「メスキングのカード一式」。
意味は全く分からないが何となく不快な響きだった。
とはいえ用途不明の支給品に関して、何時までも気を取られている場合ではない。
乱暴に紙の束を鞄に仕舞い、さてこれはどういう状況なのか、唇に指を当て考える。
柔らかく、ほんのりと温かさが人差し指のに伝わる。
死人ではない、血の通い魂が宿った、生きた人間の証だ。
乱暴に紙の束を鞄に仕舞い、さてこれはどういう状況なのか、唇に指を当て考える。
柔らかく、ほんのりと温かさが人差し指のに伝わる。
死人ではない、血の通い魂が宿った、生きた人間の証だ。
「冥界の王を名乗るくらいですから、人間の魂をどうこうするくらいは訳ないとでも?」
俄かには信じ難くとも、信じる他ない。
今自分がこうして五体満足で立っている。それこそが何よりの証明なのだから。
毒に侵された己を姉の仇に喰わせ、しのぶは死んだ。それは間違いない。
「上弦」「弐」の浮かんだ瞳を煌めかせ愛の言葉を囁く生首、思い出すだけでも虫唾が走る光景は夢ではない。現実だ。
今自分がこうして五体満足で立っている。それこそが何よりの証明なのだから。
毒に侵された己を姉の仇に喰わせ、しのぶは死んだ。それは間違いない。
「上弦」「弐」の浮かんだ瞳を煌めかせ愛の言葉を囁く生首、思い出すだけでも虫唾が走る光景は夢ではない。現実だ。
「……」
つまり何だ、冥界の魔王は殺し合いの駒が欲しくてわざわざ自分を生き返らせた。
そういう事なのか。
力だけは大したものだが人格面では終わっている。ああいや、アレは人では無いのだった。
そういう事なのか。
力だけは大したものだが人格面では終わっている。ああいや、アレは人では無いのだった。
「馬鹿にしてるんですか?」
先程よりも怒りを籠めて、もう一度同じ言葉を使う。
別に死にたくてああいう方法を取ったのではない。
生き残って、蝶屋敷の皆の成長をこれからも見守っていきたいと全く思わなかったと言えば嘘になる。
それでも、自分の選択を後悔したつもりはない。
カナヲと伊之助が想いを繋げ、悪鬼の頸へ刃を届かせた。
だからこれで良かったのだと心から安心したというのに、納得していた自分の人生の終わりへ唾を吐かれたような気分だ。
別に死にたくてああいう方法を取ったのではない。
生き残って、蝶屋敷の皆の成長をこれからも見守っていきたいと全く思わなかったと言えば嘘になる。
それでも、自分の選択を後悔したつもりはない。
カナヲと伊之助が想いを繋げ、悪鬼の頸へ刃を届かせた。
だからこれで良かったのだと心から安心したというのに、納得していた自分の人生の終わりへ唾を吐かれたような気分だ。
刀を抜いて頭上に翳す。
自分にわざわざ刀を支給したのは、鬼を狩る為に磨き上げた技術を以て勝ち残れと、そう言うつもりなのか。
鬼の頸を斬れない自分が練り上げた蟲の呼吸で、本田と呼ばれた少年と同じ屍を積み上げろと言うのか。
薄っすらと昏い笑みを浮かべる。
冥界の魔王への怒りと殺意を細い体に宿し、奴の心臓を貫くその瞬間を思い浮かべしのぶは笑うのだ。
あの異形が生き返らせたこの命で、奴自身を狩る。
一度死のうとしのぶは鬼殺隊の蟲柱。人に仇名す化け物を見逃してやる道理は無い。
自分にわざわざ刀を支給したのは、鬼を狩る為に磨き上げた技術を以て勝ち残れと、そう言うつもりなのか。
鬼の頸を斬れない自分が練り上げた蟲の呼吸で、本田と呼ばれた少年と同じ屍を積み上げろと言うのか。
薄っすらと昏い笑みを浮かべる。
冥界の魔王への怒りと殺意を細い体に宿し、奴の心臓を貫くその瞬間を思い浮かべしのぶは笑うのだ。
あの異形が生き返らせたこの命で、奴自身を狩る。
一度死のうとしのぶは鬼殺隊の蟲柱。人に仇名す化け物を見逃してやる道理は無い。
「と、その前にまずは目先の問題からですね」
ハ・デスへの怒りは一旦仕舞い、先にやらねばならない事がある。
微かだが聞こえた甲高い悲鳴。何が起きたか考え込まずとも分かった。
早速やる気になった輩が現れたらしい。
微かだが聞こえた甲高い悲鳴。何が起きたか考え込まずとも分かった。
早速やる気になった輩が現れたらしい。
◆◆◆
「無理ィイイイイイ!!無理です!来ないでください!!」
ウサ耳のような黒いリボンを激しく揺らし、全力で拒否する。
涙目で尻もちを付いた姿は、容姿の可愛らしさも相俟って庇護欲、或いは嗜虐心をそそられるものだ。
涙目で尻もちを付いた姿は、容姿の可愛らしさも相俟って庇護欲、或いは嗜虐心をそそられるものだ。
神崎ひでりは降り掛かった不運の数々に、どうしてこうなったと嘆く。
リーゼントのお兄さんが死んだり、日曜朝の特撮にでも出て来そうな怪物が意味の分からない事を言ったり、グラサンの不審者がやたらと威勢よく開始宣言したりと、情報量が多すぎてパニック状態だ。
悪趣味な夢でも見ていると思いたいが、現実逃避は許してくれないらしい。
ひでりはピンチに陥っている真っ最中だった。
悪趣味な夢でも見ていると思いたいが、現実逃避は許してくれないらしい。
ひでりはピンチに陥っている真っ最中だった。
「幾ら僕が可愛いからってそれだけは無理です!ほんとに無理ですから!!」
絶叫し後退るひでりを取り囲む複数の巨体。
正体はムカデ、カマキリ、トンボといった虫。
確かに虫が苦手な少女からしたら鳥肌が立ち、悲鳴を上げてもおかしくない光景だ。
しかしひでりは実家が農家なのもあって虫には慣れており、ゴキブリを掴んで外へ放り投げるくらいは平然と行える。
そもそもひでりは少女ではなく、立派な少年。性別は男だ。
昨今では親の顔より見たジャンル、所謂男の娘というやつである。
正体はムカデ、カマキリ、トンボといった虫。
確かに虫が苦手な少女からしたら鳥肌が立ち、悲鳴を上げてもおかしくない光景だ。
しかしひでりは実家が農家なのもあって虫には慣れており、ゴキブリを掴んで外へ放り投げるくらいは平然と行える。
そもそもひでりは少女ではなく、立派な少年。性別は男だ。
昨今では親の顔より見たジャンル、所謂男の娘というやつである。
では何故ひでりがこうも怯えているのか。
彼を取り囲んでいるのが、どれもこれも人間大のサイズがある化け物だからに他ならない。
いくら虫に慣れていると言っても、こんなB級ホラー映画みたいな状況は初めてに決まっている。
彼を取り囲んでいるのが、どれもこれも人間大のサイズがある化け物だからに他ならない。
いくら虫に慣れていると言っても、こんなB級ホラー映画みたいな状況は初めてに決まっている。
(何で…何で僕がこんな目に遭うんですかー!?)
まさか自分が余りにも可愛いから、神様があえて試練を寄越したのだろうか。
神でさえも狂わせる自分の可愛さが今だけは恨めしい。
呑気な思考になりかけるも、ガチガチと牙を鳴らす巨大ムカデが近づいて来た為現実に引き戻される。
神でさえも狂わせる自分の可愛さが今だけは恨めしい。
呑気な思考になりかけるも、ガチガチと牙を鳴らす巨大ムカデが近づいて来た為現実に引き戻される。
「ヒョッヒョッヒョッ…。無駄な抵抗はしない方が良いと思うよぉ?」
怯えるひでりを眺め、不気味に笑う者がいた。
おかっぱ頭に変わったデザインの眼鏡を掛けた、どことなく陰湿なイメージを抱かせる少年。
少年こそ巨大な虫にひでりを襲わせた張本人。
名はインセクター羽蛾。元全国大会優勝者の決闘者である。
おかっぱ頭に変わったデザインの眼鏡を掛けた、どことなく陰湿なイメージを抱かせる少年。
少年こそ巨大な虫にひでりを襲わせた張本人。
名はインセクター羽蛾。元全国大会優勝者の決闘者である。
羽蛾がひでりを襲った理由は、何も虫に襲われる少女(男だけど)を見たいと言った歪んだ性癖ではない。
彼がデュエル(殺し合い)に乗ったからだ。
彼がデュエル(殺し合い)に乗ったからだ。
決闘都市での敗北後、ダイナソー竜崎と共にドーマの手先となった羽蛾。
強化したデッキとオレイカルコスの結界で遊戯(アテム)に挑むも、度を越した挑発が仇となり逆鱗に触れてしまった。
その結果、一部界隈で伝説のシーンとまで言われた「狂戦士の魂」によるオーバーキルで敗北。
自分が発動したオレイカルコスの結界のせいで、羽蛾は魂を奪われた。
しかし次に目を覚ました時、ハ・デス主催の決闘に招待されていたと言う訳だ。
強化したデッキとオレイカルコスの結界で遊戯(アテム)に挑むも、度を越した挑発が仇となり逆鱗に触れてしまった。
その結果、一部界隈で伝説のシーンとまで言われた「狂戦士の魂」によるオーバーキルで敗北。
自分が発動したオレイカルコスの結界のせいで、羽蛾は魂を奪われた。
しかし次に目を覚ました時、ハ・デス主催の決闘に招待されていたと言う訳だ。
(まさかこんなチャンスが巡って来るとは思わなかったよ。ヒョヒョ…)
何故悪魔族のモンスターが現実にいるかなどどうだっていい。
それより勝ち残ればデュエルキングの地位と、それに見合った富が手に入る事の方が遥かに重要。
もう二度と、優勝者の癖に素人に負けたなどと陰口を叩かれる事も無い。
憎き遊戯を蹴落とし、インセクター羽蛾こそが決闘者のトップに君臨する時が遂に来た。
都合よく遊戯も参加しているのは、最初の場で確認している。
本田とか言う金魚の糞の一人が死んだ時、遊戯が上げた悲痛な声は実にスカッとしたものだ。
それより勝ち残ればデュエルキングの地位と、それに見合った富が手に入る事の方が遥かに重要。
もう二度と、優勝者の癖に素人に負けたなどと陰口を叩かれる事も無い。
憎き遊戯を蹴落とし、インセクター羽蛾こそが決闘者のトップに君臨する時が遂に来た。
都合よく遊戯も参加しているのは、最初の場で確認している。
本田とか言う金魚の糞の一人が死んだ時、遊戯が上げた悲痛な声は実にスカッとしたものだ。
(見てろよ遊戯…。すぐにお前も本田とかって奴と同じ所へ送ってやるからな)
遊戯への復讐を果たしデュエルキングとなる。
まずは本当にモンスターを実体化可能らしいデュエルディスクの試運転がてら、偶然見つけた少女(少年)を襲った。
まずは本当にモンスターを実体化可能らしいデュエルディスクの試運転がてら、偶然見つけた少女(少年)を襲った。
「君みたいな可愛い娘にあんまり手荒な真似はしたくないんだよ。大人しく殺されてくれないかい?」
「嫌に決まってますよ!寝言は寝て言ってください!この変態眼鏡!気持ち悪いおかっぱ!」
「嫌に決まってますよ!寝言は寝て言ってください!この変態眼鏡!気持ち悪いおかっぱ!」
ひでりの辛辣な返しに羽蛾が顔顰めた途端、ムカデ…レッグルが威圧するように牙を大きく鳴らした。
「ひっ…」
「ちょっと可愛いからって調子に乗るなよ。ボクの命令一つで、君の手足くらい軽くもぎ取ってやる事も出来るんだぜ?」
「ちょっと可愛いからって調子に乗るなよ。ボクの命令一つで、君の手足くらい軽くもぎ取ってやる事も出来るんだぜ?」
凄んでやると分かりやすく顔を青褪めさせる。
ひでりの反応が良いせいか、一思いに殺さずついつい遊んでみたくなったのだ。
もう少し恐怖させてからモンスター共の餌にしようかと、舌なめずりをする。
アテムとの決闘でもそうだったように、自分の優位を確信すると途端に調子づくのは羽蛾の悪い癖だろう。
ひでりの反応が良いせいか、一思いに殺さずついつい遊んでみたくなったのだ。
もう少し恐怖させてからモンスター共の餌にしようかと、舌なめずりをする。
アテムとの決闘でもそうだったように、自分の優位を確信すると途端に調子づくのは羽蛾の悪い癖だろう。
今回はその悪癖のお陰で、ひでりは助かった。
――蟲の呼吸 蝶ノ舞 戯れ
「ひょ?」
どこからか蝶が舞い降りたように見えたのは錯覚だろうか。
だが羽蛾の召喚したモンスターが全滅したのは錯覚ではない。
レッグル、昆虫人間(ベーシックインセクト)、ドラゴンフライ。
ひでりを取り囲んでいた三体が、一瞬で破壊された。
だが羽蛾の召喚したモンスターが全滅したのは錯覚ではない。
レッグル、昆虫人間(ベーシックインセクト)、ドラゴンフライ。
ひでりを取り囲んでいた三体が、一瞬で破壊された。
舞い降りたのは蝶ではない、女だ。
ゆらりと羽蛾へ振り返り、赤い唇で笑みを作る。
顔を見ているだけで喉元に剣を突き付けられたような緊張感が走った。
どうにか視線を動かせば、だらりと下げた右腕には一本の刀。
ゆらりと羽蛾へ振り返り、赤い唇で笑みを作る。
顔を見ているだけで喉元に剣を突き付けられたような緊張感が走った。
どうにか視線を動かせば、だらりと下げた右腕には一本の刀。
「な、な…」
そんな馬鹿なと思うも、状況的に答えは一つしかない。
目の前の女が、刀一本で羽蛾のモンスターを破壊した。
下級モンスターとはいえ、女一人でどうこう出来るはずが無い。
そう叫ぼうにも、この女ならやりかねないと思わせる異様な雰囲気を漂わせている。
目の前の女が、刀一本で羽蛾のモンスターを破壊した。
下級モンスターとはいえ、女一人でどうこう出来るはずが無い。
そう叫ぼうにも、この女ならやりかねないと思わせる異様な雰囲気を漂わせている。
「ク、クソッ!」
女が何者なのかは知らないが、このままでは羽蛾自身もモンスターと同じ末路を迎える羽目になる。
折角手にしたデュエルキングへのチャンスを、そんな簡単になくしてたまるか。
新たなカードをデュエルディスクにセットする。
折角手にしたデュエルキングへのチャンスを、そんな簡単になくしてたまるか。
新たなカードをデュエルディスクにセットする。
「ボクはフライングマンティスを」
召喚。決闘者らしくモンスターの召喚を律儀に宣言しかけ、ズドンと左腕に衝撃が走った。
「ひょ?」
二度目となる間の抜けた声。
無理もない事だ、左腕に装着したデュエルディスクに刀が突き刺さっている。
腕を貫通はしていない、代わりにセットしたデッキが深々と貫かれていた。
相手プレイヤーの宣言を待たずに攻撃はルール違反だが、突き刺した女…しのぶは決闘者ではないし、決闘者が何なのか自体知らない。
わざわざ相手の攻撃を呑気に待ってやる、そのような己惚れが生き残れる程鬼との戦いは甘くないのだ。
敵が何かを仕掛ける前に潰す。極めて現実的な思考に従い、腕の装甲らしき物を破壊した。
心臓や頭を狙わなかったのは、相手が人間の少年だから。
自分達はあくまで鬼狩り、人斬りではない。
無理もない事だ、左腕に装着したデュエルディスクに刀が突き刺さっている。
腕を貫通はしていない、代わりにセットしたデッキが深々と貫かれていた。
相手プレイヤーの宣言を待たずに攻撃はルール違反だが、突き刺した女…しのぶは決闘者ではないし、決闘者が何なのか自体知らない。
わざわざ相手の攻撃を呑気に待ってやる、そのような己惚れが生き残れる程鬼との戦いは甘くないのだ。
敵が何かを仕掛ける前に潰す。極めて現実的な思考に従い、腕の装甲らしき物を破壊した。
心臓や頭を狙わなかったのは、相手が人間の少年だから。
自分達はあくまで鬼狩り、人斬りではない。
刀を引き抜くとデュエルディスクから火花が散り、煙が上がる。
デッキは丁度真ん中に穴が出来ており、これでは仮にデュエルディスクが無事でも正常に読み込めるかどうか。
何をされたかようやく理解が追い付いた羽蛾はワナワナと震え、みっともなく泣き叫んだ。
デッキは丁度真ん中に穴が出来ており、これでは仮にデュエルディスクが無事でも正常に読み込めるかどうか。
何をされたかようやく理解が追い付いた羽蛾はワナワナと震え、みっともなく泣き叫んだ。
「そ、そんなぁ~~~~!!!!ボクのカード…グレートモスが…女王さまぁあああああああああ!!!!」
「ああ、ごめんなさい。大切な物だったんですね」
「ああ、ごめんなさい。大切な物だったんですね」
謝罪の言葉とは裏腹に輝くようなスマイルだった。
後は適当に拘束でもしておこうかと考えた時、しのぶへ襲い掛かる影が複数現れた。
後は適当に拘束でもしておこうかと考えた時、しのぶへ襲い掛かる影が複数現れた。
「ひぃっ!ま、またですか!?」
状況に置いて行かれ気味だったひでりが言った通り、今度も虫だ。
転がって来る丸いゴキブリ達を、しのぶは次々と刺し殺していく。
鬼に比べれば大した事は無いが、如何せん数がやたらと多い。
必然的に対処に気を取られ、その隙に羽蛾は逃げ出した。
転がって来る丸いゴキブリ達を、しのぶは次々と刺し殺していく。
鬼に比べれば大した事は無いが、如何せん数がやたらと多い。
必然的に対処に気を取られ、その隙に羽蛾は逃げ出した。
「っ、逃がしは…」
「お、お姉さん!まだ来てますよー!」
「お、お姉さん!まだ来てますよー!」
ひでりの言葉に偽りは無く、次から次へと現れる。
羽蛾の追跡を優先してはひでりがどうなるか。
名前も知らないが、見捨てるような人でなしになったつもりは無い。
羽蛾の追跡を優先してはひでりがどうなるか。
名前も知らないが、見捨てるような人でなしになったつもりは無い。
「…仕方ありません。そこから動かないでください。直ぐに片付けますから」
「はっ、はい!」
「はっ、はい!」
背伸びして答えるひでりに微笑みを一つ返し、振り向き様に数匹纏めて突き殺した。
【胡蝶しのぶ@鬼滅の刃】
[状態]:健康
[装備]:由美江の日本刀@HELLSING
[道具]:基本支給品一式、メスキングのカード一式@龍が如く極、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止める。
1:まずはこの虫の群れを片付けますか。
[備考]
※参戦時期はあの世で童磨と言葉を交わした後。
[状態]:健康
[装備]:由美江の日本刀@HELLSING
[道具]:基本支給品一式、メスキングのカード一式@龍が如く極、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止める。
1:まずはこの虫の群れを片付けますか。
[備考]
※参戦時期はあの世で童磨と言葉を交わした後。
【神崎ひでり@ブレンド・S】
[状態]:精神疲労
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:死にたくない。デュエルとか意味分かんねーですよ。
1:とりあえずお姉さん(しのぶ)の言われた通りにする。
[備考]
※参戦時期は不明。
[状態]:精神疲労
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:死にたくない。デュエルとか意味分かんねーですよ。
1:とりあえずお姉さん(しのぶ)の言われた通りにする。
[備考]
※参戦時期は不明。
【由美江の日本刀@HELLSING】
イスカリオテ機関所属のシスター、高木由美子/由美江が使う長尺の日本刀。
吸血鬼や食屍鬼(グール)もばっさばっさと斬り殺せる。
イスカリオテ機関所属のシスター、高木由美子/由美江が使う長尺の日本刀。
吸血鬼や食屍鬼(グール)もばっさばっさと斬り殺せる。
【メスキングのカード一式@龍が如く極】
子ども達に大人気のカードゲーム、昆虫女王メスキングで使用するカードセット。
「お前をメスキングにしてやるぜ!by堂島の龍」
子ども達に大人気のカードゲーム、昆虫女王メスキングで使用するカードセット。
「お前をメスキングにしてやるぜ!by堂島の龍」
◆◆◆
しのぶ達からある程度離れ、羽蛾は絶望していた。
決闘者の魂でもあるデッキの損失には、流石の羽蛾も耐えられなかったらしい。
決闘者の魂でもあるデッキの損失には、流石の羽蛾も耐えられなかったらしい。
「ひょ…ひょ……」
力無く笑い左腕に視線を落とす。
何回見てもデッキとデュエルディスクの破損は変わらない。
一応試してはみたが、やはりというかうんともすんとも言わず、モンスターは召喚されなかった。
何回見てもデッキとデュエルディスクの破損は変わらない。
一応試してはみたが、やはりというかうんともすんとも言わず、モンスターは召喚されなかった。
全国大会優勝者の名声を遊戯への敗北で失い、今度はデッキを失ってしまった。
デッキの無い自分は最早、決闘者ですらない。
自業自得ではあるが、余りにも非情な現実に羽蛾の心は絶望一色へ染まっていく。
デッキの無い自分は最早、決闘者ですらない。
自業自得ではあるが、余りにも非情な現実に羽蛾の心は絶望一色へ染まっていく。
その瞬間を待っていたとばかりに、羽蛾の周りを飛び跳ねる存在が現れた。
「ひょ…?」
顔を上げると目の前には一匹の茶色いバッタが跳ね回っている。
普通よりも大きく、機械チックな体をしたバッタに羽蛾は乾いた笑いを漏らした。
普通よりも大きく、機械チックな体をしたバッタに羽蛾は乾いた笑いを漏らした。
「何だお前…慰めてくれるのか……?」
虫一匹に同情されるまで落ちぶれてしまったか。
益々惨めな気分になりかけ、はっと気づいたようにデイパックを漁る。
確かこのバッタはある物と組み合わせる事で力を発揮するはず。
最初に説明書を読んだ時はどれだけ待っても現れなかったバッタが、何故今出て来たのか。
理由はこの際何でも良い。
益々惨めな気分になりかけ、はっと気づいたようにデイパックを漁る。
確かこのバッタはある物と組み合わせる事で力を発揮するはず。
最初に説明書を読んだ時はどれだけ待っても現れなかったバッタが、何故今出て来たのか。
理由はこの際何でも良い。
やがて見つけた銀のベルトを巻くと、バッタは羽蛾の手の上に飛び乗った。
まるで早く自分を使えと言わんばかりに。
まるで早く自分を使えと言わんばかりに。
「変身……」
『HENSHIN』
『CHANGE PUNCH HOPPER』
バックルにセットされたバッタを起点に、羽蛾の全身がライダーアマーに覆われる。
茶色い装甲と白い複眼を持つ戦士への変身が完了すると、低く笑った。
茶色い装甲と白い複眼を持つ戦士への変身が完了すると、低く笑った。
「ひょっひょっ…成程なぁ」
この姿は全てを失いどん底にまで落ちたからこそ手に入れた力。
確かに今の自分に相応しい。
確かに今の自分に相応しい。
「遊戯ぃ…お前もボクと同じ所まで落としてやるよ……」
【インセクター羽蛾@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】
[状態]:健康、パンチホッパーに変身中
[装備]:ゼクトバックル+ホッパーゼクター(パンチ)@仮面ライダーカブト、デュエルディスク(故障)+羽蛾のデッキ(破損)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:優勝する。
1:遊戯にも地獄を見せてやらなきゃなぁ…。
[備考]
※参戦時期はドーマ編でアテムとの決闘に敗北後。
[状態]:健康、パンチホッパーに変身中
[装備]:ゼクトバックル+ホッパーゼクター(パンチ)@仮面ライダーカブト、デュエルディスク(故障)+羽蛾のデッキ(破損)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:優勝する。
1:遊戯にも地獄を見せてやらなきゃなぁ…。
[備考]
※参戦時期はドーマ編でアテムとの決闘に敗北後。
【ゼクトバックル@仮面ライダーカブト】
仮面ライダーパンチホッパーに変身する為のバックル。
上部のボタンを押すことでバックル部分が展開し、そこにホッパーゼクターをセットする構造となっている
仮面ライダーパンチホッパーに変身する為のバックル。
上部のボタンを押すことでバックル部分が展開し、そこにホッパーゼクターをセットする構造となっている
【ホッパーゼクター(パンチ)@仮面ライダーカブト】
マスクドライダーシステムの心臓部であるショウリョウバッタ型メカ。
尾部のイオンエンジンを噴射し、時速950kmの速さで跳びはねながら有資格者のもとに現れる。
また、脚部のスラスタースリットからタキオン粒子を噴射して、ジョウント移動を行う。
脚部はゼクターレバーともなっており、タイフーンを基点として持ち上げ、逆方向に向けることでタキオン粒子の噴出量を倍加させるチャージアップを行い、ライダージャンプを発動させる。
そしてジャンプ後にレバーを元の向きに戻すことで、必殺技につなげるのである。
マスクドライダーシステムの心臓部であるショウリョウバッタ型メカ。
尾部のイオンエンジンを噴射し、時速950kmの速さで跳びはねながら有資格者のもとに現れる。
また、脚部のスラスタースリットからタキオン粒子を噴射して、ジョウント移動を行う。
脚部はゼクターレバーともなっており、タイフーンを基点として持ち上げ、逆方向に向けることでタキオン粒子の噴出量を倍加させるチャージアップを行い、ライダージャンプを発動させる。
そしてジャンプ後にレバーを元の向きに戻すことで、必殺技につなげるのである。
【羽蛾のデッキ@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】
昆虫族で構築されたインセクトデッキ。
ドーマ編でデッキ強化を行った為、アニオリカードも複数ある。
昆虫族で構築されたインセクトデッキ。
ドーマ編でデッキ強化を行った為、アニオリカードも複数ある。
『NPC紹介』
【ゴキボール@遊戯王OCG】
通常モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1200/守1400
丸いゴキブリ。
ゴロゴロ転がって攻撃。
守備が意外と高いぞ。
【ゴキボール@遊戯王OCG】
通常モンスター
星4/地属性/昆虫族/攻1200/守1400
丸いゴキブリ。
ゴロゴロ転がって攻撃。
守備が意外と高いぞ。