「あれ……?私、生きてる?」
決闘会場のどこかの夜の森の中、銀色の瞳に毛先が紅い黒髪のショートヘア、そして真紅のマントが特徴的な少女、
ルビー・ローズは自らの現状に戸惑いの声をあげていた。
決闘会場のどこかの夜の森の中、銀色の瞳に毛先が紅い黒髪のショートヘア、そして真紅のマントが特徴的な少女、
ルビー・ローズは自らの現状に戸惑いの声をあげていた。
彼女はこのデュエルに参加させられる前、アトラスとマントルの市民をヴァキュオに逃がすため、仲間たちと共に避難中継地にて市民の避難誘導を行っていたところ、
突如として強襲してきたシンダー・フォール及びニオポリタンと交戦し、シンダーの手によって自分を救出しようとした仲間、ブレイク・ベラドンナと共に奈落の底に落ちて行ったはずなのだ。
突如として強襲してきたシンダー・フォール及びニオポリタンと交戦し、シンダーの手によって自分を救出しようとした仲間、ブレイク・ベラドンナと共に奈落の底に落ちて行ったはずなのだ。
避難中継地に向かう前、中継地を創造した創造の杖の精、アンブロシウスはルビーにこう警告した。
『決して落ちてはならない』
『決して落ちてはならない』
あの警告は『落ちたら死ぬ』という意味だと思っていた。実際通路の下は底の見えない深い闇しかなかった。
普通に考えれば人間は一定以上の高さから転落すれば地面に激突した瞬間にその衝撃で死ぬ。ましてやルビーは直前の戦いで自分の身を守るオーラを失っている状態なのだ。
だからシンダーによってブレイクと共に奈落の底に落ちて行った時、彼女は死を覚悟した。
普通に考えれば人間は一定以上の高さから転落すれば地面に激突した瞬間にその衝撃で死ぬ。ましてやルビーは直前の戦いで自分の身を守るオーラを失っている状態なのだ。
だからシンダーによってブレイクと共に奈落の底に落ちて行った時、彼女は死を覚悟した。
だが現に彼女……ルビー・ローズは生きている。いや、『生きているだけマシ』というのが彼女の置かれている正しい現状だった。
突如として放り込まれた決闘という名の殺し合い、目の前で奪われた本田という男性の命、そして自らを冥界の魔王と名乗ったハ・デスという謎の存在。
突如として放り込まれた決闘という名の殺し合い、目の前で奪われた本田という男性の命、そして自らを冥界の魔王と名乗ったハ・デスという謎の存在。
「これが……アンブロシウスの言っていた『決して落ちてはならない』という言葉の意味だったの……?」
実際ルビー自身もレリックの凄まじい性能を二度も目の当たりにしてきた。
一度目は知識のレリックによって常人では決して知りえることの出来ないオズピンとセイラムの過去を目の当たりにした時。
二度目は創造のレリックの力によってアトラスとマントルの市民を避難させるための異次元空間を創造してもらった時だ。
どちらも条件や制約はあれど通常のアイテムでは決して実現しえない超常的な力を発揮していた。
一度目は知識のレリックによって常人では決して知りえることの出来ないオズピンとセイラムの過去を目の当たりにした時。
二度目は創造のレリックの力によってアトラスとマントルの市民を避難させるための異次元空間を創造してもらった時だ。
どちらも条件や制約はあれど通常のアイテムでは決して実現しえない超常的な力を発揮していた。
であればそのレリックの力をもってすれば人間を全く異なる異世界に飛ばすことも造作もないことであろう。
例えそれが異世界からの来訪者に殺し合いを強制するような危険な異世界であったとしても。
例えそれが異世界からの来訪者に殺し合いを強制するような危険な異世界であったとしても。
「ワイスはどうなったの!?ペニーは!?……ううん、今ここで考えていても何も解決しない。私がこうして殺し合いに参加させられているということはブレイクやヤンも参加しているかもしれない。まずは2人と合流しないと!」
そう、殺し合いに参加する前……避難中継地にて一緒にシンダー、ニオと戦っていたチームメイトのワイス・シュニーと友人のペニー・ポレンディーナの安否が気がかりであったが
まずは自分より前に落ちたチームメイトのブレイク・ベラドンナと同じくチームメイトであり異母姉のヤン・シャオロンと合流し、殺し合いに優勝して元の世界に帰還、ワイスとペニーの救援に向かう……とここまで考えてルビーは自分の考えの過ちに気づき、
すぐさま自らの考えを訂正する。
まずは自分より前に落ちたチームメイトのブレイク・ベラドンナと同じくチームメイトであり異母姉のヤン・シャオロンと合流し、殺し合いに優勝して元の世界に帰還、ワイスとペニーの救援に向かう……とここまで考えてルビーは自分の考えの過ちに気づき、
すぐさま自らの考えを訂正する。
「あ~~、ダメダメ!!これじゃアイアンウッド将軍と一緒じゃん!何考えているの私!!」
ルビーはこの殺し合いに呼ばれる前、セイラムの脅威から人々を救うという名目で手段を選ばなくなっていったアイアンウッドの暴走を思い出す。
彼は元々自分の考えが絶対という一面もあったのだがセイラムの脅威を目の当たりにしてからは手段すら選ばなくなっていき、
セイラムから逃げるためマントルの人々を見捨ててレリックの力でアトラスをセイラムの手の届かない大気圏上空まで飛ばそうとする、
そのレリックを手に入れるために女神ウィンターに選ばれたペニーにウイルスを仕込んで無理やり封印を解放させようとする、
失敗したと分かればペニーが戻らなければマントルに爆弾を落として人々を虐殺すると脅すなど自分が守ろうとする人々のためにそれ以外を切り捨てようとし、
それを実現するためには非人道的な策すら躊躇せず実行する彼の暴走と自分の今の考えが全く同じであることにルビーは気づく。
セイラムから逃げるためマントルの人々を見捨ててレリックの力でアトラスをセイラムの手の届かない大気圏上空まで飛ばそうとする、
そのレリックを手に入れるために女神ウィンターに選ばれたペニーにウイルスを仕込んで無理やり封印を解放させようとする、
失敗したと分かればペニーが戻らなければマントルに爆弾を落として人々を虐殺すると脅すなど自分が守ろうとする人々のためにそれ以外を切り捨てようとし、
それを実現するためには非人道的な策すら躊躇せず実行する彼の暴走と自分の今の考えが全く同じであることにルビーは気づく。
仮にこの殺し合いに優勝し、ブレイクとヤンを救い出し、元の世界に帰還してワイスとペニーを助けたとしてもそのために自分以外の参加者の血で自らの手を汚したとして
それでワイスもブレイクもヤンも、そしてペニーもそれを喜ぶのであろうか?
それでワイスもブレイクもヤンも、そしてペニーもそれを喜ぶのであろうか?
そんなことに手を汚したが最後、自分たちが散々否定したアイアンウッドと何も変わらなくなってしまう。
それに気づいたルビーは優勝するという考えを捨て、主催者を倒し殺し合いを止めるという考えにシフトする。
それに気づいたルビーは優勝するという考えを捨て、主催者を倒し殺し合いを止めるという考えにシフトする。
「とにかくまずはブレイク、ヤンを探さないと。あの二人なら私と同じ考えで動いているはず。一刻も早く合流したいけどその前に……」
ルビーははやる気持ちを抑え、支給品を確認する。
彼女は奈落の底に落ちる直前、ニオの攻撃によって自らの愛用武器、クレセント・ローズを失っていた。
オズピンに鍛えてもらってある程度改善したとはいえ、素手での戦いが得意ではない彼女にとって武器の確保は急務とも言えることだった。
オズピンに鍛えてもらってある程度改善したとはいえ、素手での戦いが得意ではない彼女にとって武器の確保は急務とも言えることだった。
最初に発見したのは自らの愛用武器と同じ武器種の大鎌であった。
「何、これ……」
その大鎌は太くて長い木の枝に大鎌の刃を付けただけの簡素なものであった。説明書には『墓場の大鎌』と書いてあった。おそらくこれがこの武器の名前なのであろう。
「もっとしっかりとした武器が欲しかったけど……贅沢は言ってられないよね。」
勿論実戦で使えなければ話にならないため試しにふるってみると意外と丈夫に作られているらしく、木を切り倒すくらいなら難なくこなすことが出来た。
勿論クレセント・ローズと異なり変形機能や銃弾を発射する機能などは備わっていないものの、重量もそこまで重いわけではなく、
『変形機能や銃弾を発射する機能がないクレセント・ローズ』と思えばそこまで使い勝手は悪くなかった。
『変形機能や銃弾を発射する機能がないクレセント・ローズ』と思えばそこまで使い勝手は悪くなかった。
「ねえ、あなた人間?」
「っ!?」
「っ!?」
だが大鎌の使い勝手を確かめるのに夢中で気配に気づかなかったのであろう。
不意に背後から声を掛けられルビーは驚いて後ろを振り返る。
不意に背後から声を掛けられルビーは驚いて後ろを振り返る。
そこにいたのは幼い少女であった。外見年齢は小学生くらい。
真紅の瞳に薄い黄色の髪で頭にナイトキャップのような帽子をかぶり、
服装は真紅を基調としたものを着ているが何よりルビーの目を引いたのは少女の背中に生えた奇妙な翼であった。
というより翼と言うよりは一対の枝に結晶のようなものがぶら下がっているだけのものが直に背中から生えているという事実が
彼女が人ならざるものであることを物語っている。
真紅の瞳に薄い黄色の髪で頭にナイトキャップのような帽子をかぶり、
服装は真紅を基調としたものを着ているが何よりルビーの目を引いたのは少女の背中に生えた奇妙な翼であった。
というより翼と言うよりは一対の枝に結晶のようなものがぶら下がっているだけのものが直に背中から生えているという事実が
彼女が人ならざるものであることを物語っている。
(……あの子、ファウナス?いや、でもさっきの発言……)
ルビーは最初、彼女をファウナスと思ったのだが実在の動物には有り得ない特徴を持ったファウナスは少なくともルビーの知りうる限りでは存在しないことと
先ほどの発言から彼女がファウナスではなく人外の存在なのではという思いを強くする。
先ほどの発言から彼女がファウナスではなく人外の存在なのではという思いを強くする。
ルビーは意を決して言葉を発する。
「……人に名前を聞くときはまず自分から名乗るのが礼儀じゃないの?」
「そういうものなの?知らなかったわ。だって495年も地下に閉じ込められていたし人間は加工された食糧でしか見たことなかったんだもの。」
「そういうものなの?知らなかったわ。だって495年も地下に閉じ込められていたし人間は加工された食糧でしか見たことなかったんだもの。」
今の発言でルビーは確信する。やはり彼女は人間じゃない。
ルビーが元居た世界にも1000年以上の年月を生きたオズマやセイラムといった存在はいるが前者は転生を繰り返しているだけで一つの肉体で生き続けているわけでは無いし
後者は神の呪いによって死なない不死の肉体を手に入れた言わば『例外』と言える存在であって普通の人間はそこまで長い年月を生き続けることは出来ない。
ルビーが元居た世界にも1000年以上の年月を生きたオズマやセイラムといった存在はいるが前者は転生を繰り返しているだけで一つの肉体で生き続けているわけでは無いし
後者は神の呪いによって死なない不死の肉体を手に入れた言わば『例外』と言える存在であって普通の人間はそこまで長い年月を生き続けることは出来ない。
「じゃあ、改めて名乗らせてもらうわ。私の名はフランドール・スカーレット、吸血鬼よ。あなたの名前は?」
「私の名前はルビー・ローズ、人間よ。」
「私の名前はルビー・ローズ、人間よ。」
お互いの自己紹介が終わり、暫しの沈黙が流れた後―――突如フランドールが右手を挙げたかと思うと彼女の背後から紫色の魔法陣のようなものが現れ、
そこから紫色の光弾のようなものがルビーに向けて発射される。
そこから紫色の光弾のようなものがルビーに向けて発射される。
「!!」
ルビーは間一髪のところでその場から跳躍して自身に放たれた光弾を回避すると手に持っていた大鎌を構えて臨戦態勢をとる。
「アハハハハ、人間のくせに今の攻撃を避けるなんてやるじゃない!」
「くっ……一体どういうつもり!?」
「くっ……一体どういうつもり!?」
臨戦態勢を取りつつも、ルビーは心の中で困惑していた。吸血鬼とはいえ目の前の少女はまだ幼い子供だ。
それにずっと地下にいて生きた人間とは会っていないと言っていた。
そんな子供がこんな殺し合いの場に呼ばれたからといっていきなり出会った人間を殺しにかかるのだろうか?
それにずっと地下にいて生きた人間とは会っていないと言っていた。
そんな子供がこんな殺し合いの場に呼ばれたからといっていきなり出会った人間を殺しにかかるのだろうか?
「どういうつもりって?決まってるじゃない!あの磯野って奴が言ってたでしょ?『最後の一人まで生き残ったらどんな願いでも叶える』って!だから私は優勝して願いを叶えてもらうのよ!」
「だからってこんなことして……そうまでして叶えたい願いって何なの!?」
「だからってこんなことして……そうまでして叶えたい願いって何なの!?」
ルビーの問いにフランも何か思うところがあったのか先ほどまでのテンションが嘘のように押し黙り暫し沈黙した後、
意を決したように重々しく口を開く。
意を決したように重々しく口を開く。
「……外に出て自由になりたいのよ。」
「え?」
「え?」
その口から発せられた言葉は先ほどまで高いテンションで笑っていた少女から発せられたとは思えないほど小さく、
か細い声だった。あまりにか細い声だったのでルビーも思わず聞き返す。
か細い声だった。あまりにか細い声だったのでルビーも思わず聞き返す。
「だ・か・ら!!さっきも言ったでしょう!!レミリアお姉様に地下に閉じ込められているからこの殺し合いに優勝して外に自由に遊びに行けるようになりたいのよ!!」
「えっ……お姉さんに閉じ込められているってそれってどういう……」
「えっ……お姉さんに閉じ込められているってそれってどういう……」
フランドールの目から溢れんばかりの大粒の涙が流れていた。その様子からルビーは地下の幽閉生活が彼女にとってどれだけつらかったのかを察する。
しかし、「姉に閉じ込められている」とは一体……、そう思っていた矢先だった。
しかし、「姉に閉じ込められている」とは一体……、そう思っていた矢先だった。
「!?危ない!!」
「え!?」
「え!?」
突如としてルビーは自らのセンブランス―――『加速』を発動してフランドールに急接近すると自らが持っていた大鎌を振りかぶり
その刃をフランドール―――ではなく彼女を背後から襲おうとしていた巨大な蟷螂の化け物の首めがけて振り抜き、その首を一太刀で跳ね飛ばす。
首から上を失った蟷螂の化け物はその場に崩れ落ち、暫く痙攣していたがやがて完全に生命活動を停止したのか一切動かなくなった。
その刃をフランドール―――ではなく彼女を背後から襲おうとしていた巨大な蟷螂の化け物の首めがけて振り抜き、その首を一太刀で跳ね飛ばす。
首から上を失った蟷螂の化け物はその場に崩れ落ち、暫く痙攣していたがやがて完全に生命活動を停止したのか一切動かなくなった。
「なんで……」
フランドールは動揺していた。
だがそれは自らの背後に忍び寄る脅威に気づかなかったからではない。
だがそれは自らの背後に忍び寄る脅威に気づかなかったからではない。
「なんで人間が妖怪である私を助けるのよぉ!!?」
フランドールの故郷である幻想郷においては妖怪は人間を襲い、人間は妖怪を恐れるというのが常識とされており、
フランも姉のレミリアからその話を散々聞かされてきた。
そういった関係が常識だという知識しかなかったフランにとって、
自らを妖怪だと明かした自分を目の前の人間が無償で助けたという事実が信じられなかったのだ。
フランも姉のレミリアからその話を散々聞かされてきた。
そういった関係が常識だという知識しかなかったフランにとって、
自らを妖怪だと明かした自分を目の前の人間が無償で助けたという事実が信じられなかったのだ。
「……だってそんなの簡単だよ。」
だがその問いに対するルビーの答えは実にシンプルだった。
ルビーはフランとの目線を合わせるために屈むと銀色の瞳でフランの真紅の瞳を見つめ、こう答える。
ルビーはフランとの目線を合わせるために屈むと銀色の瞳でフランの真紅の瞳を見つめ、こう答える。
「だってあなたが死んだらお姉さんが悲しむでしょ?」
「!?」
「!?」
フランは困惑した。この人間は何を言っているのだ?今会ったばかりの人間が自分と姉の一体何を知っているのだ?と。
一瞬、目の前の人間を殺そうかと思った。今なら目の前の人間は無防備だ。だが彼女の瞳を見ているとそんな気になれなかった。
代わりにフランは目の前の少女に一つ問いを投げかける。
一瞬、目の前の人間を殺そうかと思った。今なら目の前の人間は無防備だ。だが彼女の瞳を見ているとそんな気になれなかった。
代わりにフランは目の前の少女に一つ問いを投げかける。
「……何でそう思うの?」と。
「だって……」
ルビーは一呼吸置くと問いに対しこう答えた。
「私にだってお姉ちゃんがいるもん。」
「!!」
「!!」
そう、ルビー自身もチームメイトでもある異母姉のヤン・シャオロンがいるからこそ、目の前の少女の姉の気持ちが分かるような気がするのだ。
ルビーは姉であるヤンとの仲はとても良かった。だからといっていつもベッタリで不和がないかと言えばそんなことはなく、
ビーコンに入学したばかりの頃姉以外に友達はいらないという自分に対し姉は苦言を言ったこともあった。
それ以前にも素手での戦いは嫌だというのに無理やり素手での特訓に付き合わされたこともあった。
つい少し前だってアトラスとマントルの人々を助けるために意見が対立したこともあった。
ビーコンに入学したばかりの頃姉以外に友達はいらないという自分に対し姉は苦言を言ったこともあった。
それ以前にも素手での戦いは嫌だというのに無理やり素手での特訓に付き合わされたこともあった。
つい少し前だってアトラスとマントルの人々を助けるために意見が対立したこともあった。
でもそんなことがあってもヤンにとって妹であるルビーは一番大切な存在で最終的にはきちんと仲直りすることが出来た。
自身の姉だけでない。チームメイトのワイス・シュニーの実姉のウィンターと実弟のウィットリー、自身の故郷であるレムナントを創造した光と闇の兄弟神、
彼ら彼女らの関係は傍目で見ていただけなので1から10まで知っているわけでは無いが時に厳しく接し、
時に対立することはあっても最終的に彼ら彼女らはきちんと和解することが出来た。
彼ら彼女らの関係は傍目で見ていただけなので1から10まで知っているわけでは無いが時に厳しく接し、
時に対立することはあっても最終的に彼ら彼女らはきちんと和解することが出来た。
だからルビーはフランの姉のレミリアにもきっと何か考えがあって妹を閉じ込めているとそう感じたのだ。
だって実の妹が嫌いな姉なんていないとルビーはそう信じているから。
だって実の妹が嫌いな姉なんていないとルビーはそう信じているから。
「だからさ、お願い。優勝して外に出たいなんてそんなこと言わないで。そんなことのためにあなたの手を血で汚したらきっとあなたのお姉さんはとても悲しむと思う。
私も力になるから一緒に協力してこの殺し合いを止めて元の世界に帰ろう。ね?」
「……」
私も力になるから一緒に協力してこの殺し合いを止めて元の世界に帰ろう。ね?」
「……」
ルビーはフランの両肩に手を置き、フランの真紅の瞳をまっすぐ見つめる。
それに対し、フランは暫し沈黙した後、口を開いた。
それに対し、フランは暫し沈黙した後、口を開いた。
「……見逃してあげるわ。」
「え?」
「だから助けてくれたお礼にあなたのことは特別に見逃してあげると言ってんの。」
「え?」
「だから助けてくれたお礼にあなたのことは特別に見逃してあげると言ってんの。」
そう言ってフランは踵を返したかと思うと、ルビーに背を向けて歩き出す。
「あの、それってどういう……」
「勘違いしないで。あなたは私を助けた、私はあなたを見逃した。これで貸し借りは無しよ。
もし次に会ったときにあなたが私の邪魔をするようならば……その時は今度こそ私はあなたを殺すわ。」
「勘違いしないで。あなたは私を助けた、私はあなたを見逃した。これで貸し借りは無しよ。
もし次に会ったときにあなたが私の邪魔をするようならば……その時は今度こそ私はあなたを殺すわ。」
そう言うとフランはルビーがいる場所とは反対方向に進んでいき、夜の闇の中に消えようとする。
途中でフランがふと足を止めて振り返ったかと思うと
途中でフランがふと足を止めて振り返ったかと思うと
「じゃあね、あなたの甘い考えでこの殺し合いをどこまで生き残れるか分からないけど生きていたらまた会いましょう、ルビー・ローズ。」
そう言うとフランの姿は夜の闇の中に紛れ―――今度こそ完全に見えなくなってしまった。
「フラン……」
一瞬、彼女を追いかけようかと思った。だが彼女は『邪魔をするなら殺す』と言っていた。
無理に追いかけて彼女と殺し合いになるよりもまずはブレイク、ヤンと一刻も早く合流する方が先だと思ったからだ。それに、
無理に追いかけて彼女と殺し合いになるよりもまずはブレイク、ヤンと一刻も早く合流する方が先だと思ったからだ。それに、
(……あの子ならきっと分かってくれるよね……)
ルビーは彼女のことを信じてみたいと思ったのだ。ルビーがフランを説得している最中、その気になれば彼女はルビーを殺そうと思えばいつでも殺せた。
だがそれをしなかったということは彼女も根は悪い子じゃない、とルビーはそう感じたのだ。
だがそれをしなかったということは彼女も根は悪い子じゃない、とルビーはそう感じたのだ。
(……ブレイク、ヤン。無事でいてね……)
最後にブレイクとヤンの無事を祈るとルビーは支給された荷物をまとめ、その場を後にすることにした。
【ルビー・ローズ@RWBY】
[状態]:健康
[装備]:墓場の大鎌@ELDEN RING
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。
1:ブレイク、ヤンを探す。
2:フランドールを信じる。
[備考]
※Volume8終盤、次元の狭間に落下して以降からの参戦です。
[状態]:健康
[装備]:墓場の大鎌@ELDEN RING
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。
1:ブレイク、ヤンを探す。
2:フランドールを信じる。
[備考]
※Volume8終盤、次元の狭間に落下して以降からの参戦です。
『支給品紹介』
【墓場の大鎌@ELDEN RING】
ルビー・ローズに支給。同ゲームに登場する特定の雑魚敵を倒すと稀にドロップするレアドロップ装備品。
筋力値、技量値が必要な数値に達していなければ真価を発揮することは出来ないが、このロワではその制約は取り払われている。
【墓場の大鎌@ELDEN RING】
ルビー・ローズに支給。同ゲームに登場する特定の雑魚敵を倒すと稀にドロップするレアドロップ装備品。
筋力値、技量値が必要な数値に達していなければ真価を発揮することは出来ないが、このロワではその制約は取り払われている。
静寂に包まれた夜の森の中、フランドールは歩きながら一人思案していた。
(まさか私が人間に助けられるとはね)
古来より吸血鬼は(というより幻想郷の妖怪全般は)人間を襲い喰らうというのが人間の間での共通認識とされており、
それは幻想郷においても外の世界においても変わらない、とフランは姉のレミリアから何度も聞かされてきた。
それは幻想郷においても外の世界においても変わらない、とフランは姉のレミリアから何度も聞かされてきた。
勿論フランは生きている人間を直に襲ったことはないのだが吸血鬼の伝承は彼女の世界にも恐らく存在している以上、
そういった分野に興味がない、とかでもない限り吸血鬼の恐ろしさを彼女が知らなかったとは考えにくいのだ。
そういった分野に興味がない、とかでもない限り吸血鬼の恐ろしさを彼女が知らなかったとは考えにくいのだ。
それを彼女は助けた。あわよくば共倒れ、そうでなくても一方が倒れ、もう一方が消耗する絶好の機会をフイにしてまで、だ。
(そういえば彼女は姉がいるって言ってたわね。まさか彼女は私の姿を自分に重ねて……)
有り得ない、とフランは首を横に振る。フランドールが彼女―――ルビー・ローズとヤン・シャオロンの関係を知らないようにルビーがフランとレミリアの関係を知っているはずがないのだ。
ましてや自分を495年も地下に閉じ込め、外に出すことを許さない姉が彼女の言う通り自分の死を悲しむほど愛してるとはとても思えなかったのだ。
ましてや自分を495年も地下に閉じ込め、外に出すことを許さない姉が彼女の言う通り自分の死を悲しむほど愛してるとはとても思えなかったのだ。
(いや、でも彼女の言うことにも一理あるかも……)
そこでフランは一つの考えに至る。そもそも本当に姉が自分を嫌っているなら太陽の下にでも放り出しているはずなのだ。なのにそれをしなかった。
それはつまり、姉には何か考えがあって自分を地下に閉じ込めているのではないか、と。
それはつまり、姉には何か考えがあって自分を地下に閉じ込めているのではないか、と。
それもあり得ない、とフランはまたしても首を横に振る。太陽の問題なら日傘を差すなり太陽が出ていない夜に外出するなりいくらでも方法があるはずなのだ。
だから太陽の問題が姉が自分を外に出さない根拠としては弱い、とフランは一旦姉の問題を思考の隅に置き、これからの行動方針を定めることに思考をシフトする。
彼女の最終目的はこの殺し合いの優勝、それは今も変わらない。
あのハ・デスと名乗った怪物は様々な世界から参加者を集めてきたと言っていた。
恐らく彼女―――ルビー・ローズも自分の住んでる幻想郷とは異なる世界から連れてこられ、
この殺し合いに参加させられているのだろう。
あのハ・デスと名乗った怪物は様々な世界から参加者を集めてきたと言っていた。
恐らく彼女―――ルビー・ローズも自分の住んでる幻想郷とは異なる世界から連れてこられ、
この殺し合いに参加させられているのだろう。
それほどの力を持つ存在なら姉の同意関係なしに自身を紅魔館の地下から連れ出し、自由を約束することも容易いはずだ。
そんな存在に勝てるとは思えないのだがルビーは「殺し合いを止める」と言っていた。
恐らくこの会場にも彼女の他にも殺し合いを止めるために動いている参加者がいるはずだ。
そいつらは確実に徒党を組むはずでありそいつら相手に一人で戦いを挑むのは分が悪い、とフランは考えていた。
ならば狙うは殺し合いに乗っている参加者、とフランは考えた。
恐らくこの会場にも彼女の他にも殺し合いを止めるために動いている参加者がいるはずだ。
そいつらは確実に徒党を組むはずでありそいつら相手に一人で戦いを挑むのは分が悪い、とフランは考えていた。
ならば狙うは殺し合いに乗っている参加者、とフランは考えた。
あの磯野という男は「最後の一人まで生き残った者を」と言っていた。
つまりデュエルキングの席は一つしか用意されていないということだ。
ということは他の参加者を殺して優勝を目指す場合、最終的に自分以外の参加者を全て蹴落とさなくてはならない。
そんな条件では殺し合いに乗っている参加者同士協力しあえるわけがない。
ならば殺し合いに乗っている参加者は単独行動をとるはずなのだ。
つまりデュエルキングの席は一つしか用意されていないということだ。
ということは他の参加者を殺して優勝を目指す場合、最終的に自分以外の参加者を全て蹴落とさなくてはならない。
そんな条件では殺し合いに乗っている参加者同士協力しあえるわけがない。
ならば殺し合いに乗っている参加者は単独行動をとるはずなのだ。
フランは自分の力に自信を持っていた。幻想郷において吸血鬼は最強とまではいかなくてもヒエラルキーにおいては上位に位置する実力者である。
事実並の妖怪は吸血鬼の強さに畏怖の念を抱いており、その実力で幻想郷のパワーバランスの一角を担う種族にまでなっていた。
事実並の妖怪は吸血鬼の強さに畏怖の念を抱いており、その実力で幻想郷のパワーバランスの一角を担う種族にまでなっていた。
フランがルビーに最初に会ったときにいきなり後ろから襲い掛からずに声を掛けたのも
たかが人間ごとき正面から戦っても勝てるという自信があったからなのだ。
フランドール・スカーレットという吸血鬼はそれほどまでに自信家であった。
たかが人間ごとき正面から戦っても勝てるという自信があったからなのだ。
フランドール・スカーレットという吸血鬼はそれほどまでに自信家であった。
それに殺し合いに乗って他の参加者を殺すような参加者を殺しても「殺されそうになったから仕方なく殺した」とでも言えばルビーは幾分か納得してくれるはず、
とフランはそう考えていた。
とフランはそう考えていた。
それとルビーの他に殺し合いを止めるために動いている参加者と会うことがあればその時は善良な参加者のふりをして
「ルビー・ローズという参加者があなたを探している」と言えばその参加者はルビーの力になってくれるだろうし、
ルビーも自分のことを善良な吸血鬼として伝えてくれるだろうからいずれはルビーとその仲間たちは自分にとって強力な味方になってくれるだろうと、
フランはこうも考えていた。
「ルビー・ローズという参加者があなたを探している」と言えばその参加者はルビーの力になってくれるだろうし、
ルビーも自分のことを善良な吸血鬼として伝えてくれるだろうからいずれはルビーとその仲間たちは自分にとって強力な味方になってくれるだろうと、
フランはこうも考えていた。
幸いにして自分の支給品の中には吸血鬼にとって必需品の日傘がある。
これがあれば手がふさがるなどして多少動きに制限が出てしまうだろうが
日中に活動や戦闘を行う必要が出てきても天敵の太陽の光を遮ってくれる心強い装備品であった。
これがあれば手がふさがるなどして多少動きに制限が出てしまうだろうが
日中に活動や戦闘を行う必要が出てきても天敵の太陽の光を遮ってくれる心強い装備品であった。
この殺し合いに呼ばれた参加者のレベルがどれほどのものかは分からないが少なくとも1対1の戦いなら他の参加者に後れを取るつもりはないし
上手く立ち回れば優勝も狙えるという確固たる自信がフランにはあった。
上手く立ち回れば優勝も狙えるという確固たる自信がフランにはあった。
だがもし万が一ルビーたち対主催陣営が主催の打倒に成功し、願いが叶えられることもなく自身が元の世界に帰還するようなことがあれば、
(その時はお姉様と一度腰を据えて話し合う必要があるかもね)
【フランドール・スカーレット@東方Project 】
[状態]:健康
[装備]:日傘@現実
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考・状況]基本方針:優勝する。
1:ルビー・ローズは見逃す。
2:殺し合いに乗っている参加者は殺す。
3:対主催の参加者と出会ったらルビー・ローズのことを伝え、敵対しないように立ち回る。
4:願いが叶わなかった場合はレミリアと話し合う。
[備考]
※東方紅魔郷開始前からの参戦です。
[状態]:健康
[装備]:日傘@現実
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2(確認済み)
[思考・状況]基本方針:優勝する。
1:ルビー・ローズは見逃す。
2:殺し合いに乗っている参加者は殺す。
3:対主催の参加者と出会ったらルビー・ローズのことを伝え、敵対しないように立ち回る。
4:願いが叶わなかった場合はレミリアと話し合う。
[備考]
※東方紅魔郷開始前からの参戦です。
【NPC】
【カマキラー@遊戯王OCG】
レベル4 地属性 昆虫族 攻撃力1150 守備力1400
二本のカマで相手に襲いかかる、人型のカマキリモンスター。
レベル4 地属性 昆虫族 攻撃力1150 守備力1400
二本のカマで相手に襲いかかる、人型のカマキリモンスター。