「はぁ~、酒でも飲みてぇなぁ。あと女」
愚痴をこぼしながら歩く男の名はカレーパンマン。
アンパンマンを倒すという一仕事を終えた彼は
この後に酒でも飲みながら女達とよろしく楽しむ予定を入れていた。
そこに突然、強制的にデュエルに参加させられたせいでお楽しみはお預けだ。
アンパンマンを倒すという一仕事を終えた彼は
この後に酒でも飲みながら女達とよろしく楽しむ予定を入れていた。
そこに突然、強制的にデュエルに参加させられたせいでお楽しみはお預けだ。
「さっさと終わらせて帰るとするか」
不満はあれど主催者達へ反抗する気は全く無い。
逆らえば先ほど首を吹っ飛ばされたリーゼントの男の様に無駄に命を落とすだけだ。
強者には常に媚びへつらい、甘い汁を吸って生きてきたカレーパンマンは
ハ・デスに挑むような蛮勇は行わない。
逆らえば先ほど首を吹っ飛ばされたリーゼントの男の様に無駄に命を落とすだけだ。
強者には常に媚びへつらい、甘い汁を吸って生きてきたカレーパンマンは
ハ・デスに挑むような蛮勇は行わない。
他の参加者を始末するべく、とぼとぼと歩いていた所で早速一人の参加者と遭遇した。
「ひっ!?」
目の前にはビクビクと小動物の様に怯えた少女がいた。
彼女の名前は越谷小鞠。
身長は140㎝未満で小学生の様にしか見えないが、これでも中学二年生である。
彼女の名前は越谷小鞠。
身長は140㎝未満で小学生の様にしか見えないが、これでも中学二年生である。
「ぎゃああああああああ!!カレーパンのお化けぇぇえええええ!!」
「おいおい、お化けは無いだろうお化けは」
「おいおい、お化けは無いだろうお化けは」
あわあわと震えて身動きが取れない小鞠をギョロっとした目つきで見下ろすカレーパンマン。
品定めするように小鞠の体をじっくり見渡し、一考した後……。
品定めするように小鞠の体をじっくり見渡し、一考した後……。
「ガキは守備範囲外だが、こんな状況だし贅沢は言えねえか」
そう呟くとカレーパンマンの両手が伸びる。
小鞠の小さな体はカレーパンマンの両手によってあっさり捕まえられた。
小鞠の小さな体はカレーパンマンの両手によってあっさり捕まえられた。
「ひぃいいい!!食べられるぅううう!!」
「別に俺はお前を食ったりは……いや『ソッチ』の意味でこれから食っちまうか。うへへへぇ~」
「いやぁああああああ!!はなしてぇぇぇぇぇ!!」
「ひひひひひ!!泣き叫ぶガキを力づくでブチ犯すのも悪くねえなぁ!」
「別に俺はお前を食ったりは……いや『ソッチ』の意味でこれから食っちまうか。うへへへぇ~」
「いやぁああああああ!!はなしてぇぇぇぇぇ!!」
「ひひひひひ!!泣き叫ぶガキを力づくでブチ犯すのも悪くねえなぁ!」
「おい、君」
カレーパンマンの背後から声が聞こえた。
「なんだぁ?俺の楽しみを邪魔しようとする奴は?」
振り返ると白衣を着た中年の男がそこに立っていた。
表情は暗く、酷く疲れたような顔をしていた。
表情は暗く、酷く疲れたような顔をしていた。
「はは~ん、お前も混ざりたくて声をかけてきたのか?
だったら俺が終わった後なら好きに使ってもいいぜぇ~」
「離してあげるんだ。婦女暴行は重罪だよ」
「……ちっ」
だったら俺が終わった後なら好きに使ってもいいぜぇ~」
「離してあげるんだ。婦女暴行は重罪だよ」
「……ちっ」
お楽しみに水を差してきた白衣の男の言葉に怒りを覚えたカレーパンマンは
白衣の男の顔面を軽く殴り付けて吹っ飛ばした。
白衣の男の顔面を軽く殴り付けて吹っ飛ばした。
「邪魔だ。消えろや」
♦
(どこにでもいるものだな病原菌は)
世の中には、ただ存在するだけで
他の人間の生活を脅かし、命すら奪う人間が存在する。
それは病原菌と何も変わらない。
他の人間の生活を脅かし、命すら奪う人間が存在する。
それは病原菌と何も変わらない。
「病巣は、執刀しなければ……」
白衣の男、堂島正の体は白マントを羽織った変身ヒーローのような姿へと変わっていく。
目の前にいる病原菌を排除するために。
目の前にいる病原菌を排除するために。
「な、なんじゃこりゃあっ!!!!」
「君のようなゴミを断罪するための処刑人だよ」
「君のようなゴミを断罪するための処刑人だよ」
堂島正、彼はヒーローとして悪を決して赦さない。
今まで数々の悪を殺害してきた。
それは今後も変わらない。
今まで数々の悪を殺害してきた。
それは今後も変わらない。
「何が断罪だぁ!ふざけんじゃねえ!カレーパーンチッ!!」
「フン!」
「フン!」
カレーパンマンは必殺技であるカレーパンチを放った。
堂島はそれを剣で難なく受け止めた。
堂島はそれを剣で難なく受け止めた。
「なにぃ!?俺のカレーパンチを止めただとぉ!」
「オオオッ!!」
「オオオッ!!」
両腕で剣を握りしめた堂島はカレーパンマンを両断せんと振り下ろす。
「ヤベェッ!」
素早く後方にジャンプしたことで、斬撃を回避し
カレーパンマンのいた地面が砕ける結果に終わる。
カレーパンマンのいた地面が砕ける結果に終わる。
(冴えないおっさんだと思ったら中々やるじゃねえか……)
堂島の想像以上の実力を目の当たりにして
まともに戦ってはタダでは済まないと悟ったカレーパンマンは……。
まともに戦ってはタダでは済まないと悟ったカレーパンマンは……。
「いやぁ、俺が悪かったよ。つい調子に乗り過ぎちゃってさぁ。
もう悪さはしないからさ。これからは俺と一緒にハ・デスの奴を」
もう悪さはしないからさ。これからは俺と一緒にハ・デスの奴を」
ザンッ
「うぎゃあああああ!!」
言葉を遮る様に、カレーパンマンの顔を斬りつける。
堂島は悪党の改心を一切信じていなかった。
堂島は悪党の改心を一切信じていなかった。
「貴様ら、病原菌が心を入れ替えるなどあり得る筈が無い」
「うぐぐ……来るな……来るなぁああああ!!」
「お前のようなゴミがなぜ生きてッ!」
「うぐぐ……来るな……来るなぁああああ!!」
「お前のようなゴミがなぜ生きてッ!」
あの災害で私の息子は死んだのに、なぜ病原菌共が生き延びている?
許せなかった。他者を害し続ける病原菌共の存在を。
許せなかった。他者を害し続ける病原菌共の存在を。
「……ああっ!?」
「?」
「?」
カレーパンマンが何かに驚いて指を差した。
堂島もそれに釣られて視線を向けるがそこには何もない。
堂島もそれに釣られて視線を向けるがそこには何もない。
ぴゅばっ!
カレーパンマンの騙し討ちだった。
堂島に向かって口からカレーを吐き出した。
堂島に向かって口からカレーを吐き出した。
「なにっ!?」
堂島はカレーを回避するもマントに付着。
すると焼き爛れる音と共にマントの一部が焦げ落ちた。
すると焼き爛れる音と共にマントの一部が焦げ落ちた。
「姑息な手をッ!」
堂島は怒りに震えながらカレーパンマンを睨みつけようとするも
カレーパンマンは既にどこかに逃げ出した後であった。
カレーパンマンは既にどこかに逃げ出した後であった。
♦
「いてぇ~!、いてぇぇよぉ~!」
堂島によって傷つけられた顔の傷を抑えながらカレーパンマンは逃げ出していた。
「ちくしょう!あの白衣野郎……次会ったら絶対ぶっ殺してやるからなぁ!」
顔の傷が疼く度に、憎しみを募らせていた。
全てはヒーロー気取りの男に復讐を果たすために。
全てはヒーロー気取りの男に復讐を果たすために。
【カレーパンマン@リアルアンパンマンMSV】
[状態]:顔に切り傷
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:優勝を目指す。
1:白衣の男から一旦逃げる。
2:機を見て白衣の男に復讐を果たす。
[備考]
※第一話終了後からの参戦です。
[状態]:顔に切り傷
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:優勝を目指す。
1:白衣の男から一旦逃げる。
2:機を見て白衣の男に復讐を果たす。
[備考]
※第一話終了後からの参戦です。
♦
その後、小鞠を救出した堂島は互いに自己紹介や情報交換をしたのち
二人は身の上話をしながら行動を共にするようになった。
二人は身の上話をしながら行動を共にするようになった。
「つまり堂島さんはヒーローなんですね。すごいです!」
「ははっ、そんな大層なものじゃないよ。この力で誰かの役に立ちたいと思って行動してるだけさ」
「謙遜しないでください。中々出来ることじゃないですよ。私は尊敬します!」
「ははっ、そんな大層なものじゃないよ。この力で誰かの役に立ちたいと思って行動してるだけさ」
「謙遜しないでください。中々出来ることじゃないですよ。私は尊敬します!」
最初は人ならざる姿になった堂島に警戒していた小鞠だったが
カレーパンマンの魔の手から助けられたのもあり、今ではすっかり懐いていた。
カレーパンマンの魔の手から助けられたのもあり、今ではすっかり懐いていた。
「小鞠くんも偉いよ。まだ小学生なのにとてもしっかりしている」
「小学生じゃ無いです!もう中学二年生です!」
「おっと、これは失礼をした」
「小学生じゃ無いです!もう中学二年生です!」
「おっと、これは失礼をした」
堂島が軽く頭を下げると、その動作が可笑しかったのか小鞠がくすりと笑う。
それに釣られて堂島もふふっと笑みがこぼれた。
それに釣られて堂島もふふっと笑みがこぼれた。
笑い合う堂島と小鞠はまるで本当の親子の様に仲睦まじかった。
これが日常アニメなら平穏な世界で楽しく過ごせただろう。
これが日常アニメなら平穏な世界で楽しく過ごせただろう。
「小鞠くん……」
「はい!」
「はい!」
ここが殺し合いの場で無ければ――
「……すまない」
「え?」
「え?」
堂島の放った斬撃が小鞠の意識を一瞬にして刈り取った。
苦痛も恐怖も感じる間も無く、ほんの一瞬にして命の灯は消し去った。
苦痛も恐怖も感じる間も無く、ほんの一瞬にして命の灯は消し去った。
【越谷小鞠@のんのんびより 死亡】
堂島は斬り捨てた小鞠の死体をただただ呆然として見下ろしていた。
殺したくて殺したのではない。
こうするしか手が無かったのだ。
殺したくて殺したのではない。
こうするしか手が無かったのだ。
『生き残れるのはただ一人、だから邪魔になったあの子を殺したんでしょう?』
堂島の背後から囁く女性がいた。
霧島槙尾、死してなお、彼女は堂島の傍で囁き続ける。
霧島槙尾、死してなお、彼女は堂島の傍で囁き続ける。
「……違う」
『誰かのためなんて嘘っぱち、自分さえ助かればそれでいい』
「違う!」
『素直に認めてしまえばいいでしょう。他者を犠牲にしてでも生き残りたいと』
「違ぁぁぁぁああうッッ!!私は……私はぁぁ!!」
『酷いよ……堂島さん』
先ほど斬り捨てた筈の少女が目の前に立っていた。
涙を流しながら血まみれの状態で見つめてくる。
涙を流しながら血まみれの状態で見つめてくる。
『堂島さんはヒーローだから信じてたのに……結局、嘘だったんですね』
「違う!!ただ一人しか生き残れないこの場で、君のような戦う術を持たない民間人が生き残れる筈が無いんだ!!
現に君は、私が助けなければカレーパンの怪物に辱めを受け、殺されていたのだぞ!!
そうだ!!だから私は君がこれ以上苦しまない様にこの生き地獄から解放したんだ!救ってあげたんだ!
感謝さえされど、不満を言われる筋合いなんて無いんだッッ!!!」
現に君は、私が助けなければカレーパンの怪物に辱めを受け、殺されていたのだぞ!!
そうだ!!だから私は君がこれ以上苦しまない様にこの生き地獄から解放したんだ!救ってあげたんだ!
感謝さえされど、不満を言われる筋合いなんて無いんだッッ!!!」
『なにそれ?私のためとか言ってるけど結局、自分の殺人を正当化したくて言い訳にしてるだけじゃん』
『アーハッハッハッハッハッハ!!そうよ。彼は我が身のためなら民間人の虐殺すら許容するような人間なのよ』
『そんな男がヒーロー?ばっかみたい。さっさと死んじゃえば?』
「黙れ!!私はまだ死ぬ訳にはいかないんだ!!我が身可愛さなどでは無い!!使命があるんだ!!
巨悪を討つために!!私が真祖の遺灰物(クレメイン)を手に入れるために!!」
巨悪を討つために!!私が真祖の遺灰物(クレメイン)を手に入れるために!!」
『出来なかったでしょう。ユーベンと戦い、力の殆どを消耗させた日ノ元にすら貴方は手も足も出なかった』
「まだチャンスはあった!!日ノ元とドミノが潰し合い、生き残った方を仕留めれば私にも可能性は残されていた。
大罪人であるハ・デスには報いを与えさせる!!私のチャンスを奪った罪、民間人達をこの殺し合いに巻き込んだ罪。
ハ・デスには責任として真祖の遺灰物(クレメイン)を用意させてから断罪する!!」
大罪人であるハ・デスには報いを与えさせる!!私のチャンスを奪った罪、民間人達をこの殺し合いに巻き込んだ罪。
ハ・デスには責任として真祖の遺灰物(クレメイン)を用意させてから断罪する!!」
この世の中を良くしたい、変えたいと思うなら
その感情に訴えかけるしかない。
正義と恐怖、その2つを象徴する存在が今の世の中には必要なんだ。
その感情に訴えかけるしかない。
正義と恐怖、その2つを象徴する存在が今の世の中には必要なんだ。
その理想を叶えられるのは日ノ元のようなゴミでも
人を見下すだけのドミノのようなクズでも無い。
人を見下すだけのドミノのようなクズでも無い。
「私にしかなれないんだ!!だから私がなってやるんだよ!!ヒーローにッッ!!!!」
真っ白な空間にブラウン管の古いTVがぽつんと置いてあった。
TVの電源が入り、映像が映し出される。
放送されているのは休日の朝に流れてそうな特撮番組であり
銀色のヒーローが悪の怪人と戦っている場面だった。
TVの電源が入り、映像が映し出される。
放送されているのは休日の朝に流れてそうな特撮番組であり
銀色のヒーローが悪の怪人と戦っている場面だった。
『必殺!ヴィクティブレード!!カレーパン怪人はたまらず逃げ出したぞ!』
『ヴィクティマンのおかげで怪人に捕まっていた少女は助け出された!』
『この先も数々の強敵が待ち受けているだろう。だがヴィクティマンの心は決して諦めない!』
『行け!僕らのヒーロー、ヴィクティマン!冥界の魔王ハ・デスの野望を打ち砕け!』
【堂島正@血と灰の女王】
[状態]:精神的な疲労(大)
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ランダム支給品2~6
[思考・状況]基本方針:デュエルで生き残る。
1:民間人には苦しみを与えない様に死なせる。
2:ハ・デスには願いを叶えさせた上で断罪する。
[備考]
※参戦時期は116話、日ノ元士郎との戦いに敗れた後からの参戦です。
[状態]:精神的な疲労(大)
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ランダム支給品2~6
[思考・状況]基本方針:デュエルで生き残る。
1:民間人には苦しみを与えない様に死なせる。
2:ハ・デスには願いを叶えさせた上で断罪する。
[備考]
※参戦時期は116話、日ノ元士郎との戦いに敗れた後からの参戦です。