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  • 守るべき新たな絆

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

守るべき新たな絆

最終更新:2022年06月10日 23:59

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 異世界から勇者を召喚する術――略して異世界召喚術というものが存在する。
 異世界の人間を転移させる儀式で、それによって呼び出された者は皆、類稀なるスキルを授かるというのが常識だ。
 だがそんな常識を覆すような存在――周りから非才だと思われる者も極たまに現れる。

 直見真嗣という男もまたその一人だ。
 実際は血の繋がりもない孤児院の家族の想いに応じて彼女達を『守る』原初のスキルを習得しているのだが、人間としてはあまりにも例外的であるがゆえに常識の範囲内では測定出来ない。聖剣使いなどの上位スキルよりも希少で、人の身で届くには困難なスキル。

 そもそもマサツグは異世界転移してすぐに『守る』スキルを自分を対象――つまり自分を守るために無意識的に発動出来ていた。この時点で凄まじい才能を秘めていたのだろうが、彼が最も力を発揮するのは自分よりも誰かを――特にリュシア、エリン、シー達ルーナ孤児院ファミリーを『守る』ために戦う時だ。
 マサツグは名誉を求めない。ゴブリンの王を倒し、国を救った時ですら自分は目立たないことを選んだ。彼にとっては孤児院を守るための戦いでしかなく、国を救ったことなんてついでに過ぎないのだから。

 だが――そうまでして守った孤児院の家族も里親が見つかり、マサツグの元から巣立っていった。

『お願いです。リュシアを捨てないでください……』

 あの時はリュシア達のことを考えて里親の元へ行くように言ったら、急に泣き始めて。
 そんなことを――自分の親と同じことをしようとしていると気付いたマサツグは渋々と提案する。

『……わかった。1週間暮らして気に入らないなら戻ってきたらいい』

 するとリュシアはゴシゴシと目を擦って――それでもまだ涙を浮かべながら笑った。

『わかりました!1週間過ごして帰ってきます!』

 リュシアに続いて、エリンとシーも口を開く。

『こちとら1年間路頭に迷ってたんだぜ。1週間なんてすぐさ』
『遠距離恋愛プレイだと思って、お姉ちゃん頑張るね?』

 ――それがマサツグが見た三人の最後の姿。
 二人の娘と一匹の自称女神で自称姉のペットのような変人を失った。
 だがマサツグは悪く思っていない。寂しさを感じはするが――当たり前の結果だと受け止めた。自分がロクでもない家庭環境でひねくれてしまったからこそ、彼女達にはちゃんとした親の元でちゃんと育ってほしい。当然あるべき愛情を受けて、ひねくれずに普通の人生を手に入れてほしい。

 ママゴト自体は嫌いじゃなかった。ナオミ・マサツグは心から彼女達のことを家族だと思っている。

『ここがなくなったらみんなは離れ離れになっちゃうわ。でもねマー君だけに頼ってちゃだめだと思うの。孤児院に住むみんなで守らなきゃ。――私たちは家族でしょう』

 ふと、シーの言葉が脳裏を過る。
 四人で力を合わせて孤児院を守った時――あの時から家族という言葉を特に意識するようになった気がする。
 家族に恵まれなかった男が異世界で孤児院を経営して、家族を手に入れる。――なんとも本や漫画にありそうなストーリーだ。
 それでも――マサツグは『家族の帰る場所』だなんて暑苦しいヤツらだと思いながら悪い気がしなかった。

 だからだろうか――。

『いったい何者なのだ』

 息絶え絶えになりながら問い掛けてきたゴブリンの王にマサツグは「ただの孤児院の院長だ」と名乗った。

『ではワシはただの孤児院長に負けるというのか?』
『その通りだ。――だがもし俺が孤児院長でなかったらお前には勝てなかっただろう』

 あの時のマサツグは家族の暑苦しいほどの想いに――その熱に浮かれていた。

『俺のスキルは「家族を守る力」。孤児のガキ共を守ろうとする時、無限の力をもたらす。――お前が孤児院を狙うというなら、俺が負けることはない!』

 名誉でもなく、国を救うためでもなく、自分だけのためでもなく、家族のためにマサツグはゴブリンの王を討伐した。
 そうまでして守った孤児院や家族を失い――何も感じないはずがない。
 孤児院を閉鎖したマサツグは冒険者になったが、以前ほどの力も発揮出来なくなっていた。守るべき家族を失った彼には弱小モンスターの一匹すらも倒し切れない。

 そんな最悪の状態でマサツグはこの世界に召喚された。人生で二度目の異世界召喚だ。

「やれやれ。ゴブリンの王の次は魔王か……」

 マサツグはハ・デスの言葉を思い出す。冥界の魔王ハ・デス――あの異形はたしかにそう名乗っていた。
 禍々しい外見からして魔王という存在である信ぴょう性は高いだろう。元の世界の知識しかなければ馬鹿馬鹿しいと一蹴していたかもしれないが、マサツグは異世界に転移した者だ。
 そして元の世界へ還す条件として提示されたものが魔王を倒すこと。――まあマサツグの場合は凡夫と判断されてまた違う条件を与えられたのだが。
 そのくせこれまで魔王という存在がどんなものか知る機会はなかったが、ようやくこうして自分の前に姿を現したわけだ。

「面倒だな。他の誰かが魔王を倒すまで待つか……」

 しかしマサツグは魔王討伐という選択肢をあえて避ける。自分が英雄になるつもりなんて皆無だし、他の誰かが勝手に討ち取ってくれるだろう。
 この決闘にリュシア達ルーナ孤児院ファミリーが巻き込まれていたら話は別だが、名簿は白紙。そもそもあんな子供や自称女神のペット共を巻き込むはずもないだろう――と思う。
 マサツグは少々、異世界で目立ち過ぎた。知っている者は一部しかいないが、一度は世界を救っているのだ。だから自分が決闘をすることになってしまったのだと憶測する。

 だが魔王が何を望もうと、その通りに動く必要なんてない。勝手に決闘者だとか認定して拉致してきたやつの言いなりになるつもりなんて微塵もない。アレは明らかに信用出来ないタイプだし、今のマサツグの力量では優勝を狙うのも難しい。それに富にも名誉にも興味がない。もちろん願いにもだ。

 だから目立たないようにそこら辺に隠れて、決闘が終わるまで待つ。おそらく魔王を倒した時、この決闘は終わるだろう。
 マサツグに大それた正義感なんてない。こうして自分の身に危険が迫っているなら合理的に判断して、魔王の討伐を他人に任せる。なによりマサツグを動かすために重要な存在である家族の巣立ち――これがマサツグが他人に任せると決めた最も大きな原因だろう。

 今のマサツグには守るべきものがない。原動力を失った英雄は自分から動かない。

「あぁ……!きっとクウカは決闘の最中に屈強な魔物達から蹂躙されてしまうのですねっ!?」

 ――はずだった。

(なんだ今の声……)

 言葉の内容に反して何故だか嬉しそうにしている妙な女の声が聞こえた。
 蹂躙という言葉の響きは明らかに物騒なものなのに、どういうわけか危機感が欠如しているような謎のテンションだ。

「ぐふふ……。冥界の魔王に捕らわれたクウカはこのまま魔物の群れに襲われあられもない姿を晒されてしまいますぅ~!」

 ――はぁ……。
 声の方へ駆け付けたマサツグは、とんでもない光景を見てため息をついた。
 たしかに女が言う通り魔物の群れは存在した。わかりやすいくらいにゴブリンらしい姿をした魔物達だ。簡素な防具を装備し、棍棒を手にした彼らからは知性の欠片も感じられない。

 だが――そんなゴブリン達が誰も女を襲わない。それどころかあまりにも気持ち悪い表情の女にドン引きして冷や汗すら垂らしている。

(何をしてるんだ、こいつは……)

 こんな意味不明な決闘と呼ぶのも烏滸がましいような状況を見て、マサツグは呆れ返る。

 一応手助けに来てやったつもりだが――どうやらその必要もなかったらしい。まあ声を聞いた時点で嫌な予感はしていたが、ここまでの大馬鹿者が存在していたことには流石のマサツグでも驚きを隠せない。もしかしたらシー以上のバカだ。

「ふざけたことを言ってないで、さっさと下がれ……!」

 もうなにがなんだかわからないが、とりあえずゴブリンは倒しておくべきだろう。マサツグが支給された刀を振るうとゴブリン達は一瞬にして全滅した。
 ――彼らの名はゴブリン突撃部隊。攻撃力だけは高いが守備力は皆無の存在だ。まあこんなにも為す術なくやられてしまったのは、女の痴態にドン引きしまくっていたことも大きいのだろうが。

「あぁ……。魔物達を討伐して新たな乱入者が……!もももしや、このままクウカも縛られて従順な奴隷にされるのですね!?じゅる……」

 妄想爆裂少女は下品にヨダレを垂らしながら意味不明な言葉を並び立てる。昔のマサツグだったらこんな変態は放置してゴブリン討伐をせずに避けただろうが、なんだかんだ助けてしまったのは家族達と絆を育んだ結果、心境の変化でも訪れたからだろうか。

「……さっさと離れるか」

 とりあえずゴブリン達は倒した。こんな変態と関わっても頭が混乱するだけだと思い、マサツグは早々と立ち去ることを選択する。ゴブリンを前にこれだけ性癖をさらけ出せるなら今後も大丈夫だろう。

「ま、待ってください」
「どうした、変態」
「へ、変態!?こここ、公衆の面前でクウカの恥ずかしいところを晒しあげて男の子の有り余る熱はそのまま……ぐふふ……」
「一人で勝手にやってろ。俺は先に行く」

 再びヨダレを垂らして妄想を垂れ流すドM少女を無視して、マサツグは立ち去ろうとする。
 なんというか本当にシーと似た何かを感じる。それでいてこの謎のテンションはアルノンの方が近い。マサツグは自分が知る中で特に頭のネジが外れている二人を思い浮かべた。要するに目の前のこの女は間違いなく頭のイカれたやつだ……!

「ど、どこに行くんですか……」

 だが変態女はおずおずとマサツグの後ろをついてくる。
 ――はぁ。やれやれ……。
 本来なら一人でどこかに隠れて決闘をやり過ごすつもりだったが、想定外の事態に遭遇した。ただの変態女ならこのまま放置したら良いと思っていたが、わざわざ着いてくるということは状況が理解出来ている証拠でもある――とマサツグは考えた。この女の性癖が歪んでいることは間違いないが、決闘で命までは落とされたくないのだろう。

「こ、こんな状況で放置プレイをするなんて、流石の鬼畜ぶりです……。ですが、クウカも死にたくはないです……!」

 死にたくない。生き物ならば誰もが持つであろう、当たり前の考えだ。それはこのドM少女も同じで、激しいプレイや様々な責めは好きでも死ぬことは嫌だ。歪んだ性癖ばかり目立つ彼女だが、こんな決闘に巻き込まれて普通に不安も感じている。

「わかった……。一人増えるくらいならまあいいだろう」

 一人の方が気は楽だが、もう一人くらい増えたところで大差ない。それに彼女の若干不安そうな目を見ると――何故だか見捨てられなくなった。
 別にこの女はマサツグにとって家族でもなんでもない。だがこんな目をしている相手を見捨てるのは、まるで昔の自分の親のようで――。

「ではクウカも一緒に行っていいんですか……?」
「やれやれ。一人は静かで気楽なもんだが、そればかりだと味気ないからな」

 家族が居なくなった後、一人きりで孤児院を過ごしたことを思い出す。
 家族同然の孤児達と過ごしたあの騒がしい日常が、マサツグは不思議と嫌いじゃなかった。――彼女達がいなくなって、味気ないと思ってしまう程には。

 ――マサツグが物思いに耽っていると、男性の叫び声が聞こえてきた。

「おじさんやめちくり~!誰か助けて!!」
「ふざけんじゃねぇよオイ!誰が逃げていいっつったオラァ!」

 続いて男性の怒声が聞こえる。何事かと思えば、竹刀を持った男がランドセルを背負った歪な格好の気持ち悪い男を追っているではないか。
 マサツグは意味不明な現実に頭が追い付かなくなる。こればかりは彼が出会った女、クウカにも理解不能らしく困惑気味。だがその時、クウカの頭に天啓が――!

「も、もしや自分に似合わない服装で恥ずかしい思いをさせているのでしょうか?いつかクウカもドSさんに……じゅるり」

 ちなみにドSさんとは今の状況だとユウキではなくマサツグを指す。

「気持ち悪い妄想を垂れ流すな。俺にそんな趣味はない」

 歪な視線を感じ取ったマサツグはクウカの発言を一蹴して、男二人を見る。これはどう見ても厄介な状況だ。ランドセルの変質者を助ける義理はないが、あの竹刀の男が次は自分達に襲ってくる可能性も――

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

 マサツグが思考を張り巡らせているその時、竹刀の男が遂にランドセルの男へ武器を振り下ろす。鈍い音が響き渡り、ランドセルの変質者が崩れ落ちる。
 このままだとまずい――マサツグはこの場を去ろうとするが、クウカは逆にあのランドセルを助けたいと考えていた。

 それは同じ変質者としてのシンパシーーーなどではなく、クウカの根はどちらかと言えば善性のものであるからだ。だがモニカやユウキがいるならともかく、自分だけではあの竹刀男に勝てないことも承知している。だからクウカはその場を動かず――微動だにせず虐待を眺めるしかなかった。

 だがその虐待は眺めるなんていう言葉が相応しくないほど、すぐに終わりを告げた。顔面目掛けて何発も竹刀で叩き、ランドセルの変質者はあっという間にその命を落としたのだ。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!お兄ちゃん、お姉ちゃん、助けて!!」

 それが彼の最期の言葉だった。マサツグとクウカに必死に助けを求めながら、男はその命を散らせる。
 懸命に助けを求めた変質者の末路を見て、流石のマサツグも心にモヤが掛かる。心底どうでもいい人間だし、どう見てもロクでもない変態だが――だからといってここまで虐殺される必要はなかったはずだ。

「ひで……」

 竹刀の男はランドセル男の死体を感慨深そうに眺めて、彼の名を呟く。それはあまりにも歪な光景で、マサツグやクウカに竹刀の男の気持ちなんて微塵も理解出来ない。理解しようとも思えない。
 何故なら彼は自分の手で虐殺した男の死体を見て、悲しそうにしているのだ。意味不明だし、あまりにも常軌を逸している。

 そして竹刀の男はその手の力をグッと強めると、マサツグとクウカへ向かって襲い掛かる。

「ちっ――。よくわからんやつだ……!」

 間一髪――マサツグが支給された刀でなんとか受け切る。
 首輪による制限や元から力が弱まっていたこともあり万全とは言えないが、それでも「守る」スキルは発動した。

 だが竹刀の男はマサツグの足を引っ掛けると転倒させ、そのまま彼の胴へ竹刀を振り下ろす。

「ド、ドSさん!――狙うならクウカを!」

 ――だが咄嗟に割って入ったクウカが竹刀による嵐のような攻撃を背中で受け止め、マサツグは大した傷を負わずに済む。
 たとえドMのクウカでも何発も手練の攻撃を受ければ精神的、肉体的に苦しい。竹刀の男は何故だかクウカのことが無性に苛立ち、苛烈に攻め立てる。

「……っ!何をしているんだ……!」
「ク、クウカたちヴァイスフリューゲル ランドソル支部のリーダーは……困ってる人を見捨てませんから……。それにさっきの人みたいにドSさんまで死んじゃうのは嫌です……」

 クウカは善性が強い少女だ。命を落とす可能性があると知っていながら、アクダイカンという魔物と戦ったこともある。それは彼女がヴァイスフリューゲル ランドソル支部のメンバーで、リーダーであるモニカが主な原因なのだが……。

 ヴァイスフリューゲル ランドソル支部――それはマサツグにとって馴染みのない言葉だ。だがクウカの想いはしっかりと伝わった。

 マサツグはクウカを――守りたいと思った。

 バ キ ッ
 その瞬間――男の竹刀が真っ二つに叩き折られる。

「……あ?」

 いつの間にか立ち上がり、強固な意志を宿した瞳でこちらを見ているマサツグを男は睨む。――竹刀こそマサツグの手刀にへし折られたが、男の殺意は衰えていない。

 だが譲れない想いがあるのはマサツグも同じ。身を呈してまで自分を庇ったクウカを守りたいという気持ちが、マサツグに力を与える。

 ――両者、一歩も譲る気はなし。
 必然的に己が肉体で決着をつけるまで、この決闘は終わらないだろう。

「け、喧嘩はダメだよ~!変身!」

 ――決闘の場に相応しくない少女の声が聞こえるまで、マサツグと竹刀の男の二人はそう思っていた。
 だがピンクの杖を持った赤髪の少女という想定外の乱入者により、竹刀の男は流石に分が悪いことを察する。
 何故なら彼女が「お姉さん、大丈夫?治してあげるね~」と言って杖を使うとクウカの傷が徐々に回復していったからだ。回復能力を持つ存在――RPGなどでいうところの僧侶が敵に加勢したこの状況は竹刀の男にとってあまりよろしくない。
 日本刀などがあれば話は別だが、今は竹刀すら壊れてしまった。男は自分の不利を察すると即座にランドセル男の死体とデイパックを掴み、その場を離れた。

 〇

「さっきは危なかったね~」

 赤髪の少女――メグは竹刀の男が去った後、マサツグやクウカに自己紹介した。
 治癒能力については支給品による効果で、彼女自身は普通の日常を謳歌する少女だ。

「この杖で変身すると、僧侶さんになれるんだよ~!」

 メグが少し自慢げに見せてきた支給品の名前はメグ専用ロッド。何故かピンポイントにメグを名指ししている不思議な武器にマサツグは首を傾げる。なんというか主催の陰謀のようなものを感じる気がしてならない。

「私の友達にマヤちゃんっているんだけど……。もしマヤちゃんに会ったら、変身させてあげたいなぁ」
「メグ専用なのに他人が使えると思ってるのか……」
「はっ!たしかにこの武器には説明書に私専用って書いてあるね。マヤちゃんやチノちゃん専用もあるのかな?」
「せ、専用ですか。い、いつかクウカもマサツグさん専用に……ぐふふ……」
(こいつはガキの前で何を言ってるんだ……)

 メグの前でも相変わらず妄想爆裂中のクウカにはマサツグも呆れるしかない。ちなみに呼び方が「ドSさん」から「マサツグさん」に変わったのは三人で自己紹介した結果そうなった。そもそもドSさんだと誰のことかわからず、紛らわしいとマサツグが強く抗議したのも大きな理由だ。

「専用?マサツグさんはクウカさんの武器なのかな?」
「馬鹿め、どう見ても違うだろ。このバカの言うことは気にするな」

 メグが変な誤解を招かないように注意しておく。クウカの発言はメグにとって色々と危うい。
 そしてマサツグは頭の中で情報を整理する。

 チマメ隊にラビットハウスに、ヴァイスフリューゲル ランドソル支部。メグやクウカとの自己紹介で様々なグループ名が出てきた。
 とりあえず彼女達には帰る場所があるらしい。そしてマサツグは逆に大切な家族を最近失った身だ。
 だがシルビィやアルノンもいるから別に帰る場所がないわけじゃない。孤児たちが巣立ったことを嘆くわけでもない。彼女達がちゃんと親の愛を与えられているなら、それで良い。

 とりあえずクウカには借りが出来た。メグはその幼さが孤児院の家族を思い出させる。

「――やれやれ。厄介事に突っ込むつもりはなかったんだがな」

 皮肉な話だが――この決闘が再びマサツグに守るものを与えた。守りたいと、思ってしまった。


 〇

 竹刀の男はマサツグ達から離れた後、ランドセル男の分のデイパックを確認していた。その中でも一際光る日本刀――これはなかなか使える。竹刀なんかよりもよっぽど信頼出来る武器だ。

「よーし。武器は手に入ったな」

 日本刀さえあれば相手が多人数でも立ち回れる自信がある。何故なら彼はある世界では剣聖とも呼ばれる男――別名、虐待おじさん。
 自分の名前すら忘れてしまった哀れな男だが、それでも愛する「ひで」の名前は覚えている。だから彼は虐待という彼なりの愛のカタチでひでを愛している。
 それはこの決闘でもあまり変わらない。だが法律が意味を成さないこの決闘場だからこそ、虐待の究極系――虐殺によって更なる愛を示した。
 ひでを虐殺した時、幸福感と悲しさがごちゃごちゃに混ざった感情が虐待おじさんを襲った。だが悲しむのなんて今だけだ――何故なら虐待おじさんは自分が優勝することで、ひでをゾンビとして蘇らせるのだから。

 虐殺をした感想は――最高の一言に尽きる。虐待以上に素晴らしい、最も愛を体現したものが虐殺だ。
 だからひでを蘇らせる時は何度も虐殺出来るようにゾンビにする。ゾンビならば、何度殺しても生き返るから。

「ひで……。早くまた会いたいな」

 繰り返す。虐待おじさんは本心からひでを愛している。それこそ家族のように。
 ただ愛し方がほかの人々と大きく違い、常軌を逸しているだけだ。

【ひで@真夏の夜の淫夢 死亡】


【直見真嗣@異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件(漫画版)】
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:竈門炭治郎の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:クウカとメグを守ってやるか……
1:リュシア達まで巻き込まれていないか、気掛かりだ
[備考]
「守る」スキルは想いの力で変動しますが、制限によりバランスブレイカーになるような化け物染みた力は発揮出来ません
参戦時期はリュシア達が里親に行ってから。アルノンとも面識があります

【クウカ@プリンセスコネクトRe:Dive】
[状態]:ダメージ(小)、魔力消費(小)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:こ、困ってる人を助けます……
1:ぐふふ……。クウカ、マサツグさんのことが気になります
2:モニカさん達はいるのでしょうか?
[備考]
頑丈です。各種スキルも使えますが魔力を消費します。魔力は時間経過で回復していきます

【奈津恵@ご注文はうさぎですか?】
[状態]:魔力消費(小)
[装備]:メグ専用ロッド@きららファンタジア
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:みんなと家に帰りたい
1:チノちゃんやマヤちゃんもいるのかな?
2:マヤちゃんにこの杖、見せてあげたいなー
[備考]


【虐待おじさん@真夏の夜の淫夢】
[状態]:健康
[装備]:日本刀@現実
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~4
[思考・状況]基本方針:優勝してひでを何度も蘇るゾンビとして蘇生して虐殺しまくる
1:ひでのために全員容赦なく殺してやるよオラァ!
[備考]

『支給品紹介』
【メグ専用ロッド@きららファンタジア】
奈津恵に支給。メグが並行世界――きららファンタジアで手にした力を引き出す。本人の意思で並行世界の力を解放した姿に『変身』が可能で変身中は身体能力が向上する他、固有能力が使える。変身中はきららファンタジアの『そうりょ』のメグの衣装に服装が変わる
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