ミネルバXは、ひとりで心細かった。
「どうすりゃいいの……」
機械獣ガールズ(実際は男だが)である彼女は普通の人間に負ける気はしなかった。
しなかったが、さすがにこんな場で優勝できる気も、する気も無かった。
別に自分のことを善人とは思ってないが。だとしても優勝ってことはつまり大量殺戮に手を染めるということで……いや、いくらなんでもそりゃまずいだろう、と思っていた。
デュエルとか、そこらへんのルールとかよくわからないし。
「お姉ちゃん……」
不安からか姉と慕うZちゃんの顔が浮かぶ。彼女も巻き込まれてやしないだろうか。
そうしていると、なにやら人の声がしたため、おそるおそる物陰を除くと。
「ゴ……ゴブリンが!」
そこにはゴブリンが居た。しかし、それだけではない。
「どうすりゃいいの……」
機械獣ガールズ(実際は男だが)である彼女は普通の人間に負ける気はしなかった。
しなかったが、さすがにこんな場で優勝できる気も、する気も無かった。
別に自分のことを善人とは思ってないが。だとしても優勝ってことはつまり大量殺戮に手を染めるということで……いや、いくらなんでもそりゃまずいだろう、と思っていた。
デュエルとか、そこらへんのルールとかよくわからないし。
「お姉ちゃん……」
不安からか姉と慕うZちゃんの顔が浮かぶ。彼女も巻き込まれてやしないだろうか。
そうしていると、なにやら人の声がしたため、おそるおそる物陰を除くと。
「ゴ……ゴブリンが!」
そこにはゴブリンが居た。しかし、それだけではない。
なんと、3人の男たちがゴブリンを犯していたのだ。ゴブリン、という空想上のモンスターが存在したことにも驚きだが、状況はそれどころではなく狂っていた。
屈強な土木矜持の作業員のような姿をした緑色のゴブリンたちは、ぐったりしながら3人の男たちにレイプされていた。顔や腕には殴られた痕が見え、異常に生々しい。悪夢の重ねがけのような光景であった。
「なんやお前」
男たちがミネルバの存在に気付いて、振り向いた。
「なっ……なにを……」
質問と言うよりうめき声に近い形で、ミネルバが後ずさりしながら声を出すと。
屈強な土木矜持の作業員のような姿をした緑色のゴブリンたちは、ぐったりしながら3人の男たちにレイプされていた。顔や腕には殴られた痕が見え、異常に生々しい。悪夢の重ねがけのような光景であった。
「なんやお前」
男たちがミネルバの存在に気付いて、振り向いた。
「なっ……なにを……」
質問と言うよりうめき声に近い形で、ミネルバが後ずさりしながら声を出すと。
「何って……」
「見ての通りレイプしとるやん」
「俺ら徒党を組んでるんだけどこいつらヤラれるのには弱くてさあ。なんかこの場のルールだとモンスター扱いみたいだけど、俺らにとっちゃ同じ穴だしな」
「見ての通りレイプしとるやん」
「俺ら徒党を組んでるんだけどこいつらヤラれるのには弱くてさあ。なんかこの場のルールだとモンスター扱いみたいだけど、俺らにとっちゃ同じ穴だしな」
ニヤニヤと笑っている。チンピラじみた人間の姿をしているのに、人間とは思えない。常人を遥かに超えた強さを持つミネルバと言えどさすがにこの野放図っぷりにはビビった!
「は、はは……じゃ、じゃあ私はこれで……」
かかわったら何をされるかわからない。あのモンスターたちは正直気の毒にすら思えるが、自分の身の安全の方が最優先だ。逃げた方がいい。
ミネルバはそぉっと距離を取り始めたが……しかし、スッと男の内一人が距離をタックルで詰めた。
「は、はは……じゃ、じゃあ私はこれで……」
かかわったら何をされるかわからない。あのモンスターたちは正直気の毒にすら思えるが、自分の身の安全の方が最優先だ。逃げた方がいい。
ミネルバはそぉっと距離を取り始めたが……しかし、スッと男の内一人が距離をタックルで詰めた。
「えっ」
手慣れた動きに、転がされて関節を固められる。あまりの手際の良さに、一瞬呆けてしまう。
「俺たちってタチ悪いよなあ」
「こんな殺し合いだってのに適応するくらいにはメンタルもフィジカルも鍛えられまくってるし」
「女好きだし…」
ぎくり、となる。自分を手近な女として犯そうと言うのか。かちかちと奥歯を震わせ、ミネルバXは慌てて弁解しようとした。
「ちょ、ちょっと。私は実はおと……」
「男もいけるしな」
ヌッと男どもはズボンを脱ぐと、ミネルバの後ろへ回りはじめた。こいつらは一目で自分を男だと見抜いていたのだ。それに、元々モンスターすらレイプするような異常性愛者どもだった。
こいつらは自分がなんなのか理解した上で、強姦しようとしているのだ。その事実に、ミネルバXは震え上がった。もはや彼我の戦力差など無関係の、純粋な貞操を狙う輩への本能的恐怖があった。
「や、やめてええええええ! 嫌っ! 嫌ぁっ!!!」
つんざくような悲鳴が辺り一帯を包む。
しかし、その時。
「俺たちってタチ悪いよなあ」
「こんな殺し合いだってのに適応するくらいにはメンタルもフィジカルも鍛えられまくってるし」
「女好きだし…」
ぎくり、となる。自分を手近な女として犯そうと言うのか。かちかちと奥歯を震わせ、ミネルバXは慌てて弁解しようとした。
「ちょ、ちょっと。私は実はおと……」
「男もいけるしな」
ヌッと男どもはズボンを脱ぐと、ミネルバの後ろへ回りはじめた。こいつらは一目で自分を男だと見抜いていたのだ。それに、元々モンスターすらレイプするような異常性愛者どもだった。
こいつらは自分がなんなのか理解した上で、強姦しようとしているのだ。その事実に、ミネルバXは震え上がった。もはや彼我の戦力差など無関係の、純粋な貞操を狙う輩への本能的恐怖があった。
「や、やめてええええええ! 嫌っ! 嫌ぁっ!!!」
つんざくような悲鳴が辺り一帯を包む。
しかし、その時。
「やあ、ムチャなことしてるね」
中年男性が空気をたたっきるかのように、平然と顔を出した。ごく普通の中年といった感じだが、目だけが異常なまでに真っすぐに澄み切っていた。
「た、たすけ……」
「しかし……同意のないムチャは好かんなあ」
ミネルバの助けを求める懇願を聞いているのかいないのか、ふーむと考え込んだ直後。
「なんやおっさ……」
「おーい! 鬼ごっこしようぜー!」
と言いながらムチャおじさんこと宝井は、レイパーの腹に向けていつの間にか持っていたバットで思いっきりフルスウィングをした。
「ぐぅっ」
ごいん、と言った音がする。しかし荒事慣れした強姦魔どもは、それだけでは倒れずキレて宝井を襲わんとする。
「てめぇーっごらーっ」
「舐めてんのかっブっ殺すぞっあーっ」
その恫喝する言葉を聞き流して、追撃をひょい、ひょいと避けながら、スッとミネルバを抱えて宝井は逃げていく。
「ホッホーイ! ウホホーイ!」
身体能力や戦闘の技巧が特別に優れているわけではない。にもかかわらず、異常に手慣れた動きでおじさんはレイパーたちをからかいながら振り切った。
するっとすぐそこに停車してあったキャンピング・カーにミネルバと一緒に入ると、直後アクセル全開で走って行ってしまう。
「しかし……同意のないムチャは好かんなあ」
ミネルバの助けを求める懇願を聞いているのかいないのか、ふーむと考え込んだ直後。
「なんやおっさ……」
「おーい! 鬼ごっこしようぜー!」
と言いながらムチャおじさんこと宝井は、レイパーの腹に向けていつの間にか持っていたバットで思いっきりフルスウィングをした。
「ぐぅっ」
ごいん、と言った音がする。しかし荒事慣れした強姦魔どもは、それだけでは倒れずキレて宝井を襲わんとする。
「てめぇーっごらーっ」
「舐めてんのかっブっ殺すぞっあーっ」
その恫喝する言葉を聞き流して、追撃をひょい、ひょいと避けながら、スッとミネルバを抱えて宝井は逃げていく。
「ホッホーイ! ウホホーイ!」
身体能力や戦闘の技巧が特別に優れているわけではない。にもかかわらず、異常に手慣れた動きでおじさんはレイパーたちをからかいながら振り切った。
するっとすぐそこに停車してあったキャンピング・カーにミネルバと一緒に入ると、直後アクセル全開で走って行ってしまう。
強姦魔たちはあと少しであの女顔の少年をレイプできたのにと惜しんだ。
「ちっ、なんだアイツ」
「あー冷めたわ。またゴブリンでもヤルかっ」
「せやなっ」
「待てい!」
なんだ、と3名が振り向くと、そこには更なるチン入者……いや、闖入者が居た。それは……忍者服を着た、切れ長の美丈夫であった。
「あー、なんじゃいなんじゃい次から次へとぞろぞろと。さっきのガキと言いおかしな格好してからに」
「ちっ、なんだアイツ」
「あー冷めたわ。またゴブリンでもヤルかっ」
「せやなっ」
「待てい!」
なんだ、と3名が振り向くと、そこには更なるチン入者……いや、闖入者が居た。それは……忍者服を着た、切れ長の美丈夫であった。
「あー、なんじゃいなんじゃい次から次へとぞろぞろと。さっきのガキと言いおかしな格好してからに」
「さっきから見てれば無理やり犯そうとするとは笑止千万。男でしか勃たないのは俺もそうだが……強引すぎる男はモテないのよ!」
オネェ口調混じりの忍者服の男はしゃしゃり出てきて、3人を止める。
「とりあえず、ここは落ち着いて俺と情報を交か――」
オネェ口調混じりの忍者服の男はしゃしゃり出てきて、3人を止める。
「とりあえず、ここは落ち着いて俺と情報を交か――」
「あ? なんだお前ホモか?」
露骨にバカにするような態度をとる。いきなり出てきた忍者のコスプレイヤーらしきホモの言葉など、この野蛮人たちには通じなかった。
「別にワシらは女もイケるんやで。男でしか無理なホモなんぞと違ってなっ」
せせら笑うような差別的ニュアンスとジェスチャーを込めた言葉に、びくりと忍者が震えだす。
露骨にバカにするような態度をとる。いきなり出てきた忍者のコスプレイヤーらしきホモの言葉など、この野蛮人たちには通じなかった。
「別にワシらは女もイケるんやで。男でしか無理なホモなんぞと違ってなっ」
せせら笑うような差別的ニュアンスとジェスチャーを込めた言葉に、びくりと忍者が震えだす。
「まあコスプレの兄ちゃん、そんなにイケるんやったら俺らの相手でも」
「ホモを……」
直後、強姦魔のうち一人の首がすぽーん、と飛んだ。
忍者――美女丸が刀を抜き放っていた。
「貴様らもホモをバカにするかぁっ」
「なっなんだぁっ」
「うぁぁぁっ」
「男で勃つのならそれはホモでいいじゃないか! 俺もお前たちもみんなみんなホモ・サピエンスじゃないのか!」
わけのわからない言葉を叫びながら、美女丸は残りのうち一人の身体を切り刻む。
「聞くに今の世は21世紀っ! えるじぃびいてぃとやらでホモにも理解があると思ったのにー!!!」
逃げようとした最後の男も睾丸を蹴り飛ばされ、悶絶したところを唐竹割りに斬られた。
ついでにNPCモンスター、穴埋めゴブリンたちもが切り刻まれていく。辺りは瞬く間に血の海と化した。
「ホモを……」
直後、強姦魔のうち一人の首がすぽーん、と飛んだ。
忍者――美女丸が刀を抜き放っていた。
「貴様らもホモをバカにするかぁっ」
「なっなんだぁっ」
「うぁぁぁっ」
「男で勃つのならそれはホモでいいじゃないか! 俺もお前たちもみんなみんなホモ・サピエンスじゃないのか!」
わけのわからない言葉を叫びながら、美女丸は残りのうち一人の身体を切り刻む。
「聞くに今の世は21世紀っ! えるじぃびいてぃとやらでホモにも理解があると思ったのにー!!!」
逃げようとした最後の男も睾丸を蹴り飛ばされ、悶絶したところを唐竹割りに斬られた。
ついでにNPCモンスター、穴埋めゴブリンたちもが切り刻まれていく。辺りは瞬く間に血の海と化した。
【我龍院清丸を犯した不良三人組@TOUGH外伝 龍を継ぐ男 死亡】
なにやら危ないことを叫びながら、美女丸は悶えつつ死体を更に粉みじんにして、ホモの権利向上を叫ぶのであった。
「俺は、俺は世間にホモを誇れる社会を望むぞぁーっ!!」
しばらく興奮のまま周囲を破壊し尽くしてはぁ、はぁと荒げた息が落ち着くと、美女丸はそうだ逃げていった彼らにも事情を聴かねばと先ほどのキャンピング・カーを追いかけていった。
血だまりのすぐ近くには死んだ者らの支給品もろもろ、しかも3人分が残されていたが、それらが果たして強姦と惨殺の重なった現場でどれほど損壊していないかは定かではない。
ゴブリンと強姦魔の汚物めいた残骸に満ちたその場からわざわざ支給品を回収する参加者が居れば、その内容も伺いしれるだろうが。
「俺は、俺は世間にホモを誇れる社会を望むぞぁーっ!!」
しばらく興奮のまま周囲を破壊し尽くしてはぁ、はぁと荒げた息が落ち着くと、美女丸はそうだ逃げていった彼らにも事情を聴かねばと先ほどのキャンピング・カーを追いかけていった。
血だまりのすぐ近くには死んだ者らの支給品もろもろ、しかも3人分が残されていたが、それらが果たして強姦と惨殺の重なった現場でどれほど損壊していないかは定かではない。
ゴブリンと強姦魔の汚物めいた残骸に満ちたその場からわざわざ支給品を回収する参加者が居れば、その内容も伺いしれるだろうが。
●
「た……宝井さん、でしたっけ? 助けてくれたのは感謝しますけど……ムチャが過ぎますよ!」
「そうかい。ムチャだろう?」
キャンピング・カーの中で。ミネルバXが落ち着いてきて話すと、なぜか宝井は自慢げな顔を見せた。むやみやたらに爽やかなまなざしなのが逆に恐ろしかった。
「なんであんな風に私を助けて……」
「おじさんはねぇ……ムチャがしたいだけなのだよ」
答えになってない言葉に、ミネルバはぽかん、とした。
キャンピング・カーの中で。ミネルバXが落ち着いてきて話すと、なぜか宝井は自慢げな顔を見せた。むやみやたらに爽やかなまなざしなのが逆に恐ろしかった。
「なんであんな風に私を助けて……」
「おじさんはねぇ……ムチャがしたいだけなのだよ」
答えになってない言葉に、ミネルバはぽかん、とした。
「はっはっは、ともかくだ。このような争いの場で女装コスプレしているそこそこムチャな少年よ。おじさんの支給品を全部あげようじゃないか。おっと、この全国指名手配(メジャーデビュー)の手配書だけは持っておこうかな」
「し……指名手配犯!?」
命がけで強姦魔たちから助けてもらったのにその救いの手が指名手配犯。一体どういうことかとミネルバは困惑する。
「ん? 脱獄と刑務所への出入りを繰り返しただけだよ。ちょっとムチャがしたくてねハッハッハ」
ヤバい。この人はこの人でヤバい。ミネルバの柔らかな肌にゾッ……と鳥肌が立った。しかし、自分を助けてくれた心強い人な事実にも間違いは無い。どうするべきか困っていると。
「おい宝井、話は済んだか?」
そう言ってきたのはキャンピングカーの運転席には身長がやや低いがどこか凄みを感じさせるトレンチコートの男。その傍には……更に、珍妙な恰好をした男が屹立していた。
「し……指名手配犯!?」
命がけで強姦魔たちから助けてもらったのにその救いの手が指名手配犯。一体どういうことかとミネルバは困惑する。
「ん? 脱獄と刑務所への出入りを繰り返しただけだよ。ちょっとムチャがしたくてねハッハッハ」
ヤバい。この人はこの人でヤバい。ミネルバの柔らかな肌にゾッ……と鳥肌が立った。しかし、自分を助けてくれた心強い人な事実にも間違いは無い。どうするべきか困っていると。
「おい宝井、話は済んだか?」
そう言ってきたのはキャンピングカーの運転席には身長がやや低いがどこか凄みを感じさせるトレンチコートの男。その傍には……更に、珍妙な恰好をした男が屹立していた。
片方の珍妙な恰好とは。
シャワーキャップをかぶりグラサンをかけオヤジシャツを身にまとい水色の短パンをはいている。さらに伝線した黒ストッキングと短パンで絶対領域を主張している変態振りである。
(変態だ……)
一目でわかる、女装しているだけの自分が及びもつかぬような変態であった。
シャワーキャップをかぶりグラサンをかけオヤジシャツを身にまとい水色の短パンをはいている。さらに伝線した黒ストッキングと短パンで絶対領域を主張している変態振りである。
(変態だ……)
一目でわかる、女装しているだけの自分が及びもつかぬような変態であった。
「わたしの名はチャハーン……」
変態の方が名乗り始めた。
「世間の罵声にたたかれへこむ……チャハーンがやらねばだれがやるの……チャハーンだ!」
「……はぁ」
またワケのわからん人が増えた。ミネルバは段々すり切れたような顔で返した。こっちのキャラまで崩壊しそうだった。
大体自分は小悪魔系で腹黒で生意気で百合っぽい(相手は憧れの女性で自分は男だからヘテロだけど)男の娘キャラじゃなかったのだろうか。
目の前に出てくるやつがおっさんとかむさい男の変態やら変人ばかりじゃないか。
責任者出てこい。と言いたかった。
変態の方が名乗り始めた。
「世間の罵声にたたかれへこむ……チャハーンがやらねばだれがやるの……チャハーンだ!」
「……はぁ」
またワケのわからん人が増えた。ミネルバは段々すり切れたような顔で返した。こっちのキャラまで崩壊しそうだった。
大体自分は小悪魔系で腹黒で生意気で百合っぽい(相手は憧れの女性で自分は男だからヘテロだけど)男の娘キャラじゃなかったのだろうか。
目の前に出てくるやつがおっさんとかむさい男の変態やら変人ばかりじゃないか。
責任者出てこい。と言いたかった。
「ん?」
運転していた渋い男がふと、キャンピング・カーを止める。
「どうしたね?」
「いや、血濡れの忍者が追いかけてきてだな」
「待って! 待ってくれ! 俺は……俺はただ平和的に情報を交換したくて!」
必死で言ってくるその声に全員が顔を見合わせると、とりあえずまあ、話だけなら聞くかとばかりに車を止めて降りた。
「で、あの……なんで血まみれなんですか?」
そう、ミネルバが聞いた瞬間。
「どうしたね?」
「いや、血濡れの忍者が追いかけてきてだな」
「待って! 待ってくれ! 俺は……俺はただ平和的に情報を交換したくて!」
必死で言ってくるその声に全員が顔を見合わせると、とりあえずまあ、話だけなら聞くかとばかりに車を止めて降りた。
「で、あの……なんで血まみれなんですか?」
そう、ミネルバが聞いた瞬間。
「ここの電柱、景観に悪い!」
チャハーンという中華炒めしのような名前をした変態は、何が嫌なのか急に道路の傍にあった電柱をチョップでへし折ると、振り回しはじめた。
「えっ!?」
ただ怪力というだけではなく、なにか物理的な挙動が不自然すぎる変な動きである。
そしておかしくなったのはチャハーンだけではなかった。
「あいつらが……あいつらがいけないのよ。ホモを差別するから……」
「な、なんか様子が」
ぞわぞわと美女丸の殺気が膨れ上がる。思い出し殺意だ。これまでなら相棒の忍者が忍法珍静剤を一発ブチこんでくれるから大人しくなれるのだが、生憎ここに相棒でありセックスフレンドの忍者小天狗は居ない。
チャハーンという中華炒めしのような名前をした変態は、何が嫌なのか急に道路の傍にあった電柱をチョップでへし折ると、振り回しはじめた。
「えっ!?」
ただ怪力というだけではなく、なにか物理的な挙動が不自然すぎる変な動きである。
そしておかしくなったのはチャハーンだけではなかった。
「あいつらが……あいつらがいけないのよ。ホモを差別するから……」
「な、なんか様子が」
ぞわぞわと美女丸の殺気が膨れ上がる。思い出し殺意だ。これまでなら相棒の忍者が忍法珍静剤を一発ブチこんでくれるから大人しくなれるのだが、生憎ここに相棒でありセックスフレンドの忍者小天狗は居ない。
つまり、美女丸のホモの激情を制御できる存在は……今、居ない!
ひっとミネルバが息を飲んだ直後、咄嗟にチャハーンが異次元からの使者のような動きで跳躍し、美女丸の前に立ちはだかった。
「いかんっ! チャハーンフラッシュ!」
グラサンを外してチャハーンの出したその閃光が、美女丸へと突き刺さる!
チャハーンフラッシュは3つの条件のうちひとつでもかすったものに相応のダメージを与える目から出る謎の怪閃光である。
その条件は
「いかんっ! チャハーンフラッシュ!」
グラサンを外してチャハーンの出したその閃光が、美女丸へと突き刺さる!
チャハーンフラッシュは3つの条件のうちひとつでもかすったものに相応のダメージを与える目から出る謎の怪閃光である。
その条件は
- 心が醜い者
- 嘘をつく者
- コレステロール値が高い者
このどれかが強くあてはまるほど、当たった者に強いダメージを与えるのだった。
美女丸は……えーと、あぁー、まあ、嘘をつく者とかには普通に該当するんじゃないかな。忍者だし。
美女丸は……えーと、あぁー、まあ、嘘をつく者とかには普通に該当するんじゃないかな。忍者だし。
「うぬっ忍法か!!」
美女丸はチャハーンフラッシュにより苦悶し、一端これはたまらんとばかりに逃げることにした。追いかけるのも速ければ逃走も速く、あっという間に見えなくなる。
暴れ尽くしたチャハーンの奇妙奇天烈な動きと怪閃光により、辺り一帯はズタボロになっていた。
当のチャハーンは一仕事終えたかのようにワンカップ酒を地面に横たわりながらまるで居間でテレビのチャンネルをザッピングでもしている休日のお父さんのようにリラックスして飲んでいる。
「なに……なんなの?」
「人生こんなこともある」
「ないよっ!!」
コートを着た小男の達観したようなハードボイルドな言葉をミネルバは反射的に否定した。
美女丸はチャハーンフラッシュにより苦悶し、一端これはたまらんとばかりに逃げることにした。追いかけるのも速ければ逃走も速く、あっという間に見えなくなる。
暴れ尽くしたチャハーンの奇妙奇天烈な動きと怪閃光により、辺り一帯はズタボロになっていた。
当のチャハーンは一仕事終えたかのようにワンカップ酒を地面に横たわりながらまるで居間でテレビのチャンネルをザッピングでもしている休日のお父さんのようにリラックスして飲んでいる。
「なに……なんなの?」
「人生こんなこともある」
「ないよっ!!」
コートを着た小男の達観したようなハードボイルドな言葉をミネルバは反射的に否定した。
とりあえず瓦礫の山で、皆は一体それまでどうしていたのかぽつぽつとしゃべりだす。
「えっと、私はさっき強姦魔たちに襲われてたところを宝井さんに助けてもらって……」
「うむ、君と会う前、我々はキャンピング・カーに乗るまでは電車ごっこをしてここいらを一周してたのだが……」
「一周!? 殺し合いの起こるような土地を!?」
「いやあ電車ごっこで飛行するとは中々のムチャっぷりだったよ」
「飛行!?」
「日本―北極間を小一時間で飛んだ時よりかはまだ客も入ったな。あの時は折角超音速エクスプレスを作ってやったのに誰も乗りやがらねえ」
電車ごっこで極地まで飛ぶと言い出していたこの男の言動と存在はもはやツッコむ気にもなれなかった。
「うむ、君と会う前、我々はキャンピング・カーに乗るまでは電車ごっこをしてここいらを一周してたのだが……」
「一周!? 殺し合いの起こるような土地を!?」
「いやあ電車ごっこで飛行するとは中々のムチャっぷりだったよ」
「飛行!?」
「日本―北極間を小一時間で飛んだ時よりかはまだ客も入ったな。あの時は折角超音速エクスプレスを作ってやったのに誰も乗りやがらねえ」
電車ごっこで極地まで飛ぶと言い出していたこの男の言動と存在はもはやツッコむ気にもなれなかった。
頭の痛くなってきたミネルバが額を抑えると、トレンチコートの男がポン、と肩を叩いてくる。
「まあまあデカいヤマってとこだな。魔王か……ふっ、邪神だのなんだのの相手も初めてじゃあない。いけるさ」
「あなたは……」
そういえばひとりだけ名前を聞いていなかった。
「宇賀神=ミハエル=恭介だ。私立探偵をしている。宇賀神でいい」
元刑事であり元力士であり元饅頭の皮職人であり元NINJAであり元砂金掘りで元FBIで元ICPOで元フランス外人部隊……
つまりは万の経歴を持つ男、宇賀神の探偵としての直感を越えた超人的な思考回路が言っていた。このロワにおける回答を七色の脳細胞がはじき出す。
「まあこの話が採用される確率は限りなく低いんだ。本来出典すら違う(※元は町痛のキャラ)のにクトゥルフ物フリーゲームのオマケストーリーにメタ発言全開で乱入した存在(おれたち)や、ギャグ漫画の狂人をうっかり採用したらロワがまともに成立するとは到底思えないからな」
「ごめんなさい何かとても今言っちゃいけないことを言った気がするんだけど」
「気にするな。男の度量と言うものはこういう時こそ試されるんだ」
「絶対ウソだ……」
「まあまあデカいヤマってとこだな。魔王か……ふっ、邪神だのなんだのの相手も初めてじゃあない。いけるさ」
「あなたは……」
そういえばひとりだけ名前を聞いていなかった。
「宇賀神=ミハエル=恭介だ。私立探偵をしている。宇賀神でいい」
元刑事であり元力士であり元饅頭の皮職人であり元NINJAであり元砂金掘りで元FBIで元ICPOで元フランス外人部隊……
つまりは万の経歴を持つ男、宇賀神の探偵としての直感を越えた超人的な思考回路が言っていた。このロワにおける回答を七色の脳細胞がはじき出す。
「まあこの話が採用される確率は限りなく低いんだ。本来出典すら違う(※元は町痛のキャラ)のにクトゥルフ物フリーゲームのオマケストーリーにメタ発言全開で乱入した存在(おれたち)や、ギャグ漫画の狂人をうっかり採用したらロワがまともに成立するとは到底思えないからな」
「ごめんなさい何かとても今言っちゃいけないことを言った気がするんだけど」
「気にするな。男の度量と言うものはこういう時こそ試されるんだ」
「絶対ウソだ……」
落ち着いた宇賀神は唯一正常な精神構造を持った男に見えたのだが、どうやら全くの気のせいだったようだ。ある意味一番手に負えない男な気さえしてきた。
この男は果たして対主催なのだろうか? かといって殺し合いに乗っているようにも見えない。
完全な狂人だ。
他のやつらも対主催だったとしてもやはり狂人だ。
この男は果たして対主催なのだろうか? かといって殺し合いに乗っているようにも見えない。
完全な狂人だ。
他のやつらも対主催だったとしてもやはり狂人だ。
「ともかく、俺たちは宝井のムチャに手を貸すつもりだ。やつのムチャが突破口になりそうなんでな」
「あの……じゃあ肝心の宝井さんとかはこの戦いに……」
おそるおそる聞いてみると。
「ははは、面白いことを言うね君は。誰かを殺して得た優勝なんてどれほど辛くても安易な道だよ。そんなつまらんムチャを私はしないさ」
どうやら当人なりの美学で生きているようだった。
「あの……じゃあ肝心の宝井さんとかはこの戦いに……」
おそるおそる聞いてみると。
「ははは、面白いことを言うね君は。誰かを殺して得た優勝なんてどれほど辛くても安易な道だよ。そんなつまらんムチャを私はしないさ」
どうやら当人なりの美学で生きているようだった。
指名手配犯・宝井清。
ムチャの連続で全国指名手配の犯罪者にまでなった男。
ムチャの連続で全国指名手配の犯罪者にまでなった男。
今ここに集った者たちは、しかしその宝井の神が相手だろうと刃向う狂ったムチャに賭ける気満々だった。
「さあ、また旅に出発だ! 俺の支給品のキャンピング・カーに乗るぞ!」
「キャンピング・カーでこの破壊された場所を走るのは……」
「安心しろ。俺は万の経歴を持つ男。当然ドライビングテクニックも超一流だ。瓦礫だらけの道も舗装された道路に等しい」
宇賀神の根拠になってない異常者の言葉にミネルバはツッコミを入れるのをやめた。
「さあ、また旅に出発だ! 俺の支給品のキャンピング・カーに乗るぞ!」
「キャンピング・カーでこの破壊された場所を走るのは……」
「安心しろ。俺は万の経歴を持つ男。当然ドライビングテクニックも超一流だ。瓦礫だらけの道も舗装された道路に等しい」
宇賀神の根拠になってない異常者の言葉にミネルバはツッコミを入れるのをやめた。
「……わー、すごーい」
瓦礫だらけの道を平然と奇矯な動きでするする通っていくキャンピング・カーの姿にミネルバはどっと疲れたように棒読みで褒める。
みんながみんな、各々の図太さでロワに適応していた。変態たちに巻き込まれたミネルバX以外。
(助けて、お姉ちゃん)
瓦礫だらけの道を平然と奇矯な動きでするする通っていくキャンピング・カーの姿にミネルバはどっと疲れたように棒読みで褒める。
みんながみんな、各々の図太さでロワに適応していた。変態たちに巻き込まれたミネルバX以外。
(助けて、お姉ちゃん)
【ムチャおじさん(宝井清)@+チック姉さん】
[状態]健康、ムチャ
[装備]全国指名手配(メジャーデビュー)の宝井清の手配書@+チック姉さん
[道具]なし(全国指名手配の手配書以外はミネルバXにあげた)
[思考・状況]
基本行動方針:ムチャがしたい。
1:ムチャがしたい。
2:ムチャがしよう。
3:ムチャをした。
[備考]
ムチャです。
[状態]健康、ムチャ
[装備]全国指名手配(メジャーデビュー)の宝井清の手配書@+チック姉さん
[道具]なし(全国指名手配の手配書以外はミネルバXにあげた)
[思考・状況]
基本行動方針:ムチャがしたい。
1:ムチャがしたい。
2:ムチャがしよう。
3:ムチャをした。
[備考]
ムチャです。
【チャハーン@クトゥルフの弔詞】
[状態]変態
[装備]
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2、ミニ五郎のワンカップ酒@現実
[思考・状況]
基本行動方針:チャハーンは正義の味方なので困っている人を助ける。
1:わーいドライブだぁ
[備考]
脳みそが空(比喩ではなく物理的)の状態なので脳や神経に作用する攻撃が効きません。
チャハーンエクスプレス(超音速飛行電車ごっこ)や能力の制限はお任せします。
[状態]変態
[装備]
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2、ミニ五郎のワンカップ酒@現実
[思考・状況]
基本行動方針:チャハーンは正義の味方なので困っている人を助ける。
1:わーいドライブだぁ
[備考]
脳みそが空(比喩ではなく物理的)の状態なので脳や神経に作用する攻撃が効きません。
チャハーンエクスプレス(超音速飛行電車ごっこ)や能力の制限はお任せします。
【宇賀神=ミハエル=恭介@クトゥルフの弔詞】
[状態]健康
[装備]
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~2、キャンピング・カー
[思考・状況]
基本行動方針:探偵としてこの事件を解決する。
1:わーいドライブだぁ
[備考]
[状態]健康
[装備]
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~2、キャンピング・カー
[思考・状況]
基本行動方針:探偵としてこの事件を解決する。
1:わーいドライブだぁ
[備考]
【ミネルバX@ロボットガールズZ】
[状態]健康、憔悴
[装備]
[道具]基本支給品×2、ランダム支給品0~4(ムチャおじさんの分含め)、金属バット
[思考・状況]
基本行動方針:この戦いから逃げたい。
1:変態の相手はもう嫌だあ!
2:凄く嫌だけどこの人たちが心強い仲間なことには違いない。
[備考]
[状態]健康、憔悴
[装備]
[道具]基本支給品×2、ランダム支給品0~4(ムチャおじさんの分含め)、金属バット
[思考・状況]
基本行動方針:この戦いから逃げたい。
1:変態の相手はもう嫌だあ!
2:凄く嫌だけどこの人たちが心強い仲間なことには違いない。
[備考]
【美女丸@伊賀淫花忍法帳】
[状態]健康、ホモ
[装備]忍者服、忍者刀
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本行動方針:この怪しげな決闘ろわいやる、いかに突き崩すか。
1:俺はホモだぁーっ!!!
2:参ったな、彼らに怪しまれてしまったぞ。
[備考]
ホモをバカにされると暴走し殺戮の限りをつくします。
[状態]健康、ホモ
[装備]忍者服、忍者刀
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本行動方針:この怪しげな決闘ろわいやる、いかに突き崩すか。
1:俺はホモだぁーっ!!!
2:参ったな、彼らに怪しまれてしまったぞ。
[備考]
ホモをバカにされると暴走し殺戮の限りをつくします。