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  • 決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • ■滅の刃(前編)

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

■滅の刃(前編)

最終更新:2023年06月23日 00:42

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仮面ライダーキバ。
嘗て士が通りすがった世界で、幼きファンガイアの王と絆を深め手にした力。
失われたキバのカードを取り戻せたのはこれが二度目。
以前と違うのは、それを喜べる状況ではないこと。

キバのカードは紅渡の死と引き換えに、士の元へ現れたようなものだ。
共にいた時間は前に会ったワタルよりもずっと短い。
だがその短い時間の中でも、士と渡の間に確かな信頼関係が築かれたのも事実。
本当だったら、この先も背中を預け合い戦う筈だった仲間。
渡をこうも早く失ってしまったのは士と言えども、悲しみを抱かずにはいられない。

されど喪失の痛みをストレートに顔へ出さないのは、彼が元来捻くれ屋な性質だからか。
それとも、10を超えるライダー世界の旅で精神的に落ち着きを見せたからか。
両方正解だが一番の理由は違う。
渡はどう足掻いても死ぬ己に絶望し、自暴自棄で侍の相手を一人引き受けたのではない。
出会った仲間達を死なせたくないから、彼らならゲームを終わらせられるから。
門矢士はきっと檀黎斗攻略の鍵になる戦士だからと、そう信じたのだ。

悲しみはある、しかし後を託されたのに何時までも悲観はしていられない。
ならば士がやるべきは今までの戦いと変わらない。
檀黎斗のゲームを破壊する。
渡やまだ見ぬ多くの者の音楽を、身勝手な遊戯で失わせるものか。

(ぶっ壊すのは得意、だからな)

ふんぞり返っているだろう神へ皮肉気な笑みを、心優しきファンガイアの王へは力強い笑みを。
キングオブバンパイアが描かれたカードを見つめ、改めて殺し合いという世界の破壊を誓う。

「渡のカードですか…?」

士の手元を覗き込む少女。
同じく渡と出会い、彼に生かされ、後を託された閃刀姫。
レイが浮かべるのは憂いを帯びた表情。
士と違って仲間の死による悲しみは直球で顔に出すらしい。

「ああ、ディケイドってのはこういう形で他のライダーの力を手に入れるらしいからな。俺も詳しい原理は知らんが」
「自分の力なんですから、そこはもっとちゃんと知っておきましょうよ」

何でもないようにさらりと言うが、それで良いのかとレイは呆れる。
もしここに渡がいたら、困ったように視線を泳がせたのか。
或いは自分達の様子を微笑ましく見守ったのかもしれない。
現実には叶わぬ光景だ。
侍の相手を一人で引き受けた渡がどうなったかなど、レイも士も分からない筈がなかった。

嫌なものだとため息を零す。
身近な者の死は渡が初めてではない。
年頃の少女なら当たり前のように享受する青春を犠牲にし、兵士として戦場に投入される。
閃刀姫とはそういう存在なのだから。
敵が死んだ、味方が死んだ、無関係の一般人が死んだ。
死者の出ない戦争などありえない、閃刀姫として常に最前線で剣を振るい続けたレイは嫌と言う程知っている。

それでも誰かが死ぬというのはいつまでたっても慣れやしない。
腑抜けたことをと自国や列強国の者達は吐き捨てるかもしれないけど、レイは慣れなくて良いと思う。
慣れてしまえば、きっと自分は敵国の彼女の手を引き逃げようとは思わなかった。
腕の中で息絶えた彼女を前にしても、涙の一滴すら流さない。
今だってそう。
出会ってほんの数時間かそこらの自分達の為に命を懸けた青年。
彼の覚悟に何も感じない、機械同然の冷血な者にはなるなんて真っ平御免。
だからレイは死を慣れたいとは思わない。
慣れてしまえばそれはあの子が大好きと言ってくれた自分ではない。
渡が助けたいと思ってくれた自分ではないのだから。

「士」

名前を呼ぶと、傍らの彼はチラと視線を寄越す。
出会った当初から変わらない、自信家だけど不思議と嫌いにはなれない目。

「壊しましょう、このふざけた世界を全部」
「当たり前だ。何たって世界の破壊者とそのお供がいるんだからな」
「お供ってなんですかお供って!普通そこは相棒とかそんな感じじゃないんですか!」

ぷりぷり怒るレイを適当にあしらい、タブレット端末を取り出す。
放送直後の戦闘ですっかり忘れていたが、参加者名簿が見れる筈。
信頼できる仲間、警戒すべき敵、その両方。
そういった者達もいるかいないかを手っ取り早く確認出来る。
異論はないのかレイも怒りを引っ込め、自分のタブレット端末を起動。
アプリを開き画面に並んだ名前にざっと目を通す。

「え…」

知っている者は、いた。
知り合いが巻き込まれた不安、警戒すべき相手もいる事への危惧。
名前が目に飛び込み、レイが抱いたのはそのどちらでもない。
何故その名が記載されているのか。
あり得る筈の無い人物の参加に、呆然と彼女の名を口にする。

「ロゼ……?」

少なくとも参加者の中で、レイ以上に知っている者はいないだろう閃姫刀。
あの日間に合わなかった、取り零したどんな宝よりも得難い唯一無二の少女。
取り戻す為なら自分の命すらも惜しくない、それ程に大切に想っていたロゼが、参加者として登録されている。
偶然同じ名前などではない。
レイ同様、ご丁寧に閃刀姫と記されている以上、自分の知るロゼ以外には有り得なかった。

「どうして……」

死んだ筈のロゼの名がある。
それ自体は士と同じように蘇生させられたからだろう。
しかし何故、何故よりにもよって殺し合いでなのか。
仮に自分が列強国を潰した直後、ロゼが生き返ったのなら涙を流して喜ぶに決まってる。
けれど殺し合いの為にロゼを生き返らせたというなら、喜び以上に怒りが強い。
ゲームの為にロゼの命を弄ぶ、ハッキリ言ってやってる事は列強国と変わらない。

「…っ」

タブレット端末を握る手に力が籠る。
列強国もゲームの主催者も、どうしてロゼを放って置いてくれない。
何故あの子が普通の女の子として幸せになるのを良しとしない。
元よりゲームを止めるつもりであったが、その意思はより確固たるものへ変わった。
列強国を潰した時と同じだ。
士に宣言した通り、黎斗の始めたゲームを徹底的に破壊してやる。

「訳アリみたいだな」

仇を見るかのような顔付きとなったレイに、何かあったと察するのは安易。
憤怒を顔に出したのを少しだけ反省、士に軽く事情を話す。
大切な女の子が蘇生させられ、参加者として巻き込まれたと。
ロゼとの出会いから別れに至るまでの経緯は流石に長すぎるので、大幅に省略して。

「大体分かった。が、そんな単純な話でもないだろう」
「どういうことです?」

主催者の手でロゼが蘇生させられた、それ以外に何があるのか。
二度も死から蘇ったとさっき説明したのは士の方だろうに。

「死んだ筈のロゼって奴の名前が名簿に載ってる理由、考えられる可能性は三つある」
「主催者が生き返らせた以外にもあるんですか?」
「ああ、まずそれが一つ目だな」

人差し指を立てて言う士に首を傾げる。
単に生き返ったで済む話ではないらしい。

「二つ目、参加してるロゼは死ぬより前の時間のロゼ。お前から見れば過去のロゼってことだ」
「過去の…?それは…あれですか?所謂タイムマシン的な…」
「ま、信じられない気持ちも分かるがな。ただライダーの中には一つの時間に留まらない奴もいる」

デンライナーやタイムマジーンなど、過去と未来を行き来するマシンを所有する仮面ライダー。
主催者が彼らの存在を把握し、尚且つ時間移動の能力を我が物としている可能性は十分考えられる。
ゲームに参加しているロゼはまだ生きていた頃の時間から連れ去られた。
だからここにいるのは、再びジークのコアとして利用される未来を知らないロゼなのかもしれない。

「そして三つ目、そもそも参加してるのはお前が知るロゼじゃない。別の世界出身のロゼかもしれない」

光写真館を拠点とし旅を続けた経験から、士はパラレルワールドというものには馴染み深い。
例えば仮面ライダーブレイド。
士が通りすがった世界でブレイドに変身したのは剣立カズマという青年。
彼は最初こそ出世欲に憑りつかれていたが、士がチーフを務めた社員食堂での経験を経て人々を守る仮面ライダーに再起を果たした。
しかしカズマとは反対に士を世界の破壊者として敵視し、排除を目論んだ剣崎一真も仮面ライダーブレイドだ。
世界の数だけ同じ名前や容姿、或いは似た名前や経歴を持つ者が存在する。
それは何も仮面ライダーと関係者に限った話ではない。
参加者のロゼは名前こそレイの知る閃刀姫でも、他はレイの全く知らない人物なのかもしれないと士は言うのだ。

「実際のところどれが正解かは知らないが、どうする?いざ再会してもそれがお前の知るロゼじゃなかったら」

別世界のロゼなら、レイという閃刀姫自体を知らないかもしれない。
過去から連れて来られてるとしても、もし列強国の閃刀姫だった頃であればマズい。
争いとは無縁の幸福な時間を過ごしたのではない、そんなロゼだったら。

「決まってるじゃないですか。たとえ私の知るロゼじゃなくても、あの子を守りたい想いに変わりはありませんよ」

列強国の閃刀姫で手強い敵。
だけどそれだけではない少女なのをレイは知っている。
ジークのコアとして利用され、民間人を殺したのに強い罪悪感を抱いていた。
頑固だけど心根では優しさを失わない、身も心も列強国の兵士になってはいなかったから。
そんなロゼだから助けたいと思った、手を引いて共に生きたいと思った、
参加者のロゼが自分の知らないロゼでも、根っこの部分は同じだと信じたい。
だからもし列強国に帰還する為だ何だと道を誤ろうとする気なら、力づくで止めるまで。
反対に自分の知るロゼだったらその時は、思いっきり抱きしめてあげたい。

迷いも誤魔化しも無い返答に、ふっと軽く笑う。
どうやら余計な心配だったらしい。

「うじうじ悩むようなら尻でも蹴り上げなきゃならなかったが、必要なかったな」
「言っておきますけど、それセクハラですからね?間違ってもロゼにそんないやらしいこと言わないでください」

肯定代わりに肩を竦める士をジト目で睨む。
本当に分かってるのかと言いたげな視線をスルーし、士がデイパックから出したのは二輪車。
ドライバー同様、持ち主に支給された専用マシンへ跨る。

「とりあえずロゼと並行して協力できそうな奴を探すぞ。ノーヘルだが文句は言うなよ」
「はい、運転はお任せします」

後ろに跨ったレイの腕が自分の腰に回されたのを確認し、マシンディケイダーを発進させる。
火照った肌を冷やす夜風にレイが目を細める一方で、士には疑問があった。
名簿を確認した時からどうにもおかしいと感じ、運転中も答えは出ない。

まず不審に思ったのはどう考えても本名ではない名前が複数あったことだろう。
これに関しては改造人間の類と考えれば一応納得はいく。
仮面ライダー1号を生み出したショッカーの時代から、怪人の名前は何かと見たまんまのが多い。
野獣先輩だの肉体派おじゃる丸も、怪人の一種なら謎のネーミングも分からんでもない。
虐待おじさんに関しては怪人というよりただの不審者だし、マサツグ様など何故様を付ける意味があるかは知らないが。

疑問点がこれしかないなら士だっていつまでも頭を悩ませなかった。

(何で俺しかいない?)

名簿に載っていた名前で知っているのは、既に出会ったレイと渡を除けば一つ。
地下帝国バダンとの戦いの際に出会った青年、駆紋戒斗のみ。
旅の仲間である小野寺ユウスケや光夏実、何かと関りの多い常磐ソウゴと仲間達。
名簿を見る前に参加しているだろうと予想した者達は一人もいない。
ユウスケ達だけではない。
殺し合いと言うからには他者の殺害へ積極的な者も複数参加しているのが自然。
だというのにスウォルツや加古川飛流、大ショッカーの幹部すらどこにも名前は無かった。
もっと言うと、志葉丈瑠やキャプテン・マーベラスなど仮面ライダーではないが士と縁のある戦士達も不参加。
何故黎斗は彼らを参加させず、ディケイドやジオウの関係者として士だけを参加者に登録したのだろうか。

可能性として一つ、思い浮かぶものがある。
最初の放送で黎斗は士達を、予選を通過したプレイヤーと言ったのは記憶に新しい。
つまり中には予選で落ちた者、参加者名簿に登録されなかったプレイヤーも存在する。
健全なスポーツ大会なら予選敗退者は無念のままに帰るか、観客として試合を楽しむ側になるだろう。
しかし黎斗が始めたのは殺し合い、本選への参加を認めなかった者達を大人しく生きて帰すとは想像できない。

ユウスケ達が参加していないのは、最初から選ばれなかったのではなく予選で落とされたからでは?
予選を突破できなかった者達は用済みとして始末されているなら。
士の仲間達は既に殺されてしまったとしたら。
下手をすればコソ泥らしく殺し合いに侵入すると楽観的に考えていた海東ですら、既にこの世にはいないとも否定し切れなかった。

「……」

死んだと断言できる根拠はない。
同じく否定出来るだけの証拠もない。
それでも、最悪の可能性は士の胸中に影を落とす。

悪い考えを振り払い、後ろに乗せた少女へ動揺を気取られないよう。
マシンディケイダーの速さを一段階上げた。

◆◆◆


「誰もいないねぇ」
「うん…」

肩を落として言うココアに戒は短く返すしかない。

二人のスタート地点であるE-5の市街地エリア。
街と言うからには他の参加者が現れる可能性が高く、ひょっとしたらチノ達が訪れるかもしれない。
そう考え暫くはここに留まり、隅々まで探索してはみたものの収穫はゼロ。
心なしか表情の変わらないあんこですら、やれやれとでも言いたげな雰囲気を発していた。

「ごめんココアちゃん、無駄に時間を取らせたみたいだ…」
「謝らなくても大丈夫!チノちゃん達はここにいないってことが分かっただけでも良かったもん!」

気を遣っている、のではなく本心の笑顔で言う。
そう分かっても時間が有限なのは本当のこと。
やはり申し訳ないと戒は内心で己を責める。

らしくない判断ミスをした。
もっと早くに街へ留まるのに見切りを付け、別のエリアの探索へと出発するべきだったろうに。
今のココアはただでさえ放送で一人友人を失っている。
なら余計にチノ達との合流を急ぎたい筈だ。

戦闘技能のみならず知略面でも優秀な櫻井戒にはあるまじき失敗。
それを犯したのは、現状が立ち塞がる敵の殲滅という単純なものではない。
吹けば飛び散り折れば砕ける、一人の少女を守らねばならないプレッシャー故か。
安全面を考えれば街に留まるのも悪くは無い手だ。
しかしチノ達が無事でいる保障が全く無いなら、積極的に動き探索範囲を広げねばなるまい。
同時に戒とココアも危険渦巻く他エリアへ自ら飛び込まねばならず、必然的に戦闘へ発展の可能性は爆発的に上昇する。
そのような血生臭い場面からココアを少しでも引き離したくて、無意識の内に判断を誤ったのか。

馬鹿なことをと戒は己を責める。
持ち直したとはいえ、マヤの一件がココアにとって大きな傷となったのは明らかだろうに。
慎重と消極的を履き違え、事態を手遅れにしココアを更に苦しめたらどうする気だ。
戦闘の危険があるなら、そういう時こそ自分が力を振るう場面ではないのか。

一度自罰的になると止まらず、己への罵倒ばかりが胸中を占める。
だが今回はそれも長く続かない。
渋い顔は引き締まり、傍らのココアに警戒を促した。

「ココアちゃん、誰かが近くにいるみたいだ」
「えっ!?そ、そうなの?もしかしてチノちゃん達かな?」
「それは分からない。用心しておいて」

襲われても即座に対処出来るよう剣を取り出す。
戒の様子にココアも強張る手で、自分専用ソードを掴む。
戦える力があるとは言っても、実際はNPCすら相手にしていない。
初の戦闘になるかもしれず、緊張で汗がタラリと落ちる。

やがて警戒する二人の前に、数人の参加者が姿を現わした。

「あっ!苺香さん誰かいます!おーい!」
「ま、待ってくださいシャミ子さん…!もしかしたら危ない人達かも…」
「はう!?そ、そうでした!わ、私に任せてください!まぞくのニューパワーでよいやさー!と相手してみせますよ!」
「きゃあああああ!?シャミ子さん!小鳩さんを落としちゃってますよ!?」
「へっ?…あー!ご、ごめんなさい!あ、あれ?何か白目剥いて……」

姦しいやら何やら、二人と一匹しかいなかった街が途端に騒がしくなる。
緊張感皆無、真面目に身構える方が馬鹿らしくなる光景。

「何だか楽しそうな人たちだね!」
「はは…そうだね…」

木組みの街での日常を思わせるドタバタに、ココアも笑顔を隠せない。
戒もまた、これは大丈夫だろうと苦笑いするしかなかった。

○


「んあ……?痛ぇ……」

目が覚めると見えたのは知らない天井。
リドゥ内の自宅でなければ、帰宅部の部室にしてある車両でもない。
上体を起こし辺りを確認、畳の敷いた一室のようだ。
民家、というよりは部屋の狭さからしてアパートだろう。

「あー……何でこうなってんだ?」

小鳩が最後に覚えているのは、やたらと鼻につく台詞を連発した怪人との戦闘。
散々好き放題やってくれた礼をたっぷり籠めて殴り飛ばしてやった。
そこから先は記憶が曖昧だ。
意識が朦朧とする中で聞こえたのは自分を心配する美少女たちの声。
もしや彼女達がここまで運び、布団を敷いて寝かせてくれたのか。
女子に看病してもらったのは嬉しい半面、手間を掛けさせたのは男として不甲斐ない。

(つーかあのキザ野郎にボコられたにしちゃ、あんまり痛くねぇな)

ラヴリカの攻撃で決して軽くない傷を負った筈だが、どういう訳か痛みがある程度引いている。
というか思っていたよりも傷は少ない。
単に手当てしただけでは短時間でここまで治らない。
ささらや二胡のカタルシスエフェクトのように、回復能力をあの二人は持っていたのだろうか。
何故か後頭部に鈍痛がある理由までは分からないが。

「…って、シャミちゃんとマイマイはどこに――」

部屋まで運んでくれただろう二人の姿は見えない。
まさかとは思うが自分を置いて出発した?
そのような薄情な連中では無い筈だ、女子を見る目にはこれでも自信がある。
もしや自分が呑気にグースカ寝ている間、何か厄介事に巻き込まれたのでは。
嫌な予感に急かされ、いても経ってもいられず毛布を蹴飛ばして立ち上がろうとし、

「失礼しまー…あ!目が覚めたんだね!」

開いた襖に動きが止まる。
正確に言うと襖を開けて部屋に入って来た少女に、動きを止めざるを得なかった。

「良かったぁ…。シャミ子ちゃん達も心配してたんだよ?」
「お、おお!心配かけちまってごめんね?ところで君は?」

ほわほわした雰囲気の見知らぬ美少女。
異性との新たな出会いに疲れや警戒は何処へやら。
楯節学園随一の女好きの顔を見せる。

「ココアさーん?どうかしたんで…小鳩さん!」

何を騒いでいるのかと顔を覗かせたのは、小鳩も見覚えのある角の少女。
後ろからはこれまた既に知っている少女が続いた。
何故かウエイトレスの制服ではなく、もこもこした装飾の服だが。

「良かったです…目を覚ましてくれて…」

胸を撫で下ろす苺香の隣ではシャミ子も安堵に顔を綻ばせる。
服装は小鳩が見たドスケベコスチューム(危機管理フォーム)と違うも、これはこれで悪くない。
眼福だとしっかり目に焼き付けておく。

(何だよこの美味し過ぎる状況…!来ちまったのか?とうとう俺の時代が来ちまったのか!?)

狭い一室に自分を心配してくれる美少女が三人。
カビ臭く感じた年季の入った部屋が、あっという間に花園へ変わってしまったようだ。
殺し合いに巻き込まれている上に、元いたリドゥではリグレット達の拠点攻略という帰宅部最後の戦いの真っ最中。
それらを忘れたつもりでは無い。
しかし現実で青春時代を失った男として、ハーレムのような光景にはテンションが爆上がりするというもの。
逸る気持ちをどうにか落ち着け、スマイルと共に口を開く。

「皆心配してくれてありがとな!そっちも無事で良かったよ、可愛い子の肌に傷が付いたら後悔してもしk「目が覚めたのかい?」」

女子のハートを射止める台詞は強制中断。
物静かながら男らしさも感じるハスキーボイス。
声の主へ真っ先に反応したのはまだ小鳩が名前を聞いていない少女。

「戒さん!うん、もうすっかり元気みたい!」
「それなら良かった。優子ちゃん、部屋を使わせてくれてありがとう」
「いえいえ!これくらいは当然ですよ!…私の家があったのにはびっくらこきましたけど」
「あはは…。あ、小鳩さんも起きましたし、今お茶を淹れて来ますね」
「苺香ちゃんもありがとう。でも、疲れてるなら無理しなくても大丈夫だよ?」
「だ、大丈夫です!」

現れたのは長身で顔も良い、俗に言うイケメンな青年。
少女達の意識をあっという間に掻っ攫い、小鳩そっちのけでキャイキャイ盛り上がっている様子。
まるで少女漫画や乙女ゲームのキャラクターがそのまんま、現実に飛び出して来たかのような男。
暫し固まった小鳩はようやっと現実を理解、率直な思いが口を突いて出た。

「ざっけんなよクソがあああああああああああ!!!全然俺の時代来てねえよ!むしろ通り過ぎちまってるわこんなん!」
「ひゃあ!?ど、どうしたの…?」

頭を抱えて絶叫する。
何が悲しくて他の男が美少女に囲まれてる光景を、指を咥えて眺めなきゃならない。
青年がハーレム作品の主人公なら自分は差し詰めサブキャラ。
しょうもない嫉妬を燃やす三枚目の友人ポジと言った所だ。

「誰が友人ポジだ!こちとらテメェとお友だちになった覚えなんぞねえぞゴラァ!」
「え?えっと…ごめん」
「どうしちゃったの…?はっ!もしかしてシャミ子ちゃんが落とした時に頭を打っちゃったから…」
「わー!ココアさんしーっ!」
「あ、あの皆さん落ち着いて…」

理不尽に怒鳴られ、訳が分からないが取り敢えず謝る青年。
後ろでは何やら都合の悪い事を口走られたのか、慌て出す角の少女。
一気に騒がしくなり収拾がつかなくなりかけた時、

(小鳩さんと戒さんが喧嘩になってる…止めたいのに良い言葉が何も思い浮かばない…私は……)

「本当にどうしようもないですね…」

ボソリと、低く吐き捨てるような声色。
蔑むように黒く淀んだ瞳。
主にスティーレの客と店長を歓喜させる苺香の天然ドSムーブ。
これは自らの不甲斐なさを責めた発言だが周りにはそう受け取られなかった。

「ぐふっ」

自分に向けての罵倒と勘違いした小鳩は一撃で轟沈。
ドSを喜ぶ性癖は無かったようで、ストレートな言葉に彼のハートはヒビが入る。
仰向けに倒れそのまま動かなくなった。

「苺香さん…私よりもまぞくっぽいです…!」
「はぅっ!ご、ごめんなさい!やっぱりこの目のせいで……」


○


ショックを受けた小鳩と落ち込む苺香を宥め数分後。
二人がどうにか復活し、ここで初めて戒とココアが小鳩に自己紹介。
アパートの一室で寝かせるまでの経緯を話す。

街を訪れたシャミ子達とは互いに敵意が無い事を確認。
ラヴリカと名乗ったNPCを撃退するも、重症により倒れた小鳩をどこかで休ませようと手頃な場所に全員で向かった。
その場所と言うのがここ、シャミ子達吉田家が住まうばんだ荘。
一体何がどうして多魔市にある我が家が殺し合いの会場に建っているのか。
生還できても帰る家が無くなっているという、洒落にならない事態になるのでは。
このままでは家なきまぞくになってしまうと頭を抱えるシャミ子を、戒は冷静に落ち着かせる。
恐らくだが主催者がゲームの為に再現しただけに過ぎない、本物のばんだ荘は元の場所にある筈。
なので心配はいらないとの説明を取り敢えず信じ、今は小鳩の方が優先と布団を敷き寝かせた。
幸いシャミ子のお陰で傷はほぼ治っており、後は目が覚めるのを待つだけ。

「そうかぁ…道理でキザ野郎が付けやがった傷が見当たらねぇわけだ。サンキュ二人とも」
「小鳩さんには助けてもらいましたし、これくらいはどーんと来いですよ!」

得意気に胸を張ると双丘がぶるんと揺れ動く。
大胆にも谷間を出した格好を目の保養とばかりに眺め、カップに口を付ける。
足りない分のカップは吉田家の台所から借り、苺香が全員分淹れてくれたハーブティーだ。
香りも良く、優しい口当たりは熱くなっていた頭を落ち着かせる。

「シャロちゃんが淹れてくれたのと同じくらい美味しい!」
「うん、ありがとうね苺香ちゃん」
「は、はい。喜んでもらえて何よりです」

スティーレでアルバイトに勤めている為、基本的な淹れ方くらいは分かる。
まさか殺し合いにおいて自分の経験が役立つとは思わなかった。
戦いは小鳩に、傷の治療はシャミ子に任せ何も出来ないと思っていたけど、こういった形で喜んで貰えたなら自分も嬉しくなる。

一息つき、小鳩も交え改めて互いの情報を整理した。
シャミ子とココアは家族や友人が巻き込まれており、彼女達を見付けたい。
遭遇した参加者はそれぞれ今アパート内にいる5人だけ。
但し、小鳩だけはシャミ子達の前に現れる前、別の参加者と会っている。

「つってもココアちゃんの友達じゃねぇぞ。一応名前教えてもらっても良いか?」
「うん。えっと…」

チノ、リゼ、メグ。
巻き込まれた三人の名を告げ、最後にもう一人。
明るい雰囲気は鳴りを潜め、もういない少女の名を口にする。

「マヤちゃん…条河麻耶ちゃんも大事な友達で…でも……」
「ココアちゃん、言い辛いなら…」
「だ、大丈夫…!あのね、黎斗っておじさんの放送で…こ、殺された女の子、なの…」

檀黎斗の放送で死亡した少女は二人。
首輪を爆破された少女はアユミという名前の為違う。
ということはもう一人の方、金髪の男に殺される映像を流された少女。
まさか彼女がココアの友人だったとは。
衝撃の事実にシャミ子と苺香も掛ける言葉が見付からず、揃って悲痛な顔となる。
よりにもよって友達の惨殺場面を、まるで見世物のように扱われたのだ。
彼女がどれだけショックを受けたか。

「そっか…。あークソ!やっぱあのクソパツ金気に入らねぇ!」

小鳩も苛立たし気に頭を掻き、マヤを殺した男への怒りを吐き捨てる。
自分が絶対的強者だと信じて疑わない、こちらを虫けらかそれ以下にしか思っていないスカした態度。
思い出しただけでも、あの顔にモーニングスターを叩き込んでやりたい衝動に駆られる。
命中しても全く効果が無いのが分かっているだけに、余計腹立たしい。

「君はあの男と会っているのかい?」

口振りと態度からして、戒は小鳩が金髪の男を知っているのではと気付いた。
少女三人も驚きを隠せない様子。
そういえば小鳩は探し人の名は口にしたけれど、シャミ子達の前に降って来る前に何があったかは話していない。

「そうなの…?小鳩さんはマヤちゃんを、殺したあの人と…?」
「…まぁ、な」

隠す理由も無い、というか小鳩は基本的に隠し事を好まない。
茉莉絵を殺すか否かを決める時、現実での彼女がどうなっているかを真っ先に伝えたのは小鳩だ。
都合の悪い事実だろうと、誤魔化し隠し嘘を吐くのは気に入らないしフェアじゃない。
ココアにあの憎たらしい神様…ポセイドンの件を伝えるのは少しばかり気が重いが、隠すつもりは無い。
放送の直後に何があったかを全員に説明した。

「…それ程の力を持っているのか」
「ああ。牛尾のおっさんが時間稼ぎしてくれなかったら、俺もあっこでゲームオーバー確定だったぜ」
「だから私達の目の前に降って来たんですね…」

自ら神を名乗るのも納得がいく出鱈目な強さ。
もし牛尾が時間を稼いでくれなかったら、まず助からなかったろうと今でも思う。
そして思い出せば出す程、ポセイドンはやはり気に入らない。
マヤも牛尾もモブを蹴散らすように殺した神を名乗る化け物。
今すぐ攻略法は見つからなくても、大逆転を決めぶっ殺してやると改めて決意を固める。

「そうか……」

説明を聞き終えた戒は、自分の顔が険しくなっていると分かった。
話を聞いただけでもポセイドンは相当な強さだ。
更に言えばポセイドンすら一参加者でしかなく、主催者達は一体どれ程の力を持つのだろうか。

(今の僕でどこまでやれる…?)

黒円卓の聖槍が奪われており、挙句の果てには聖遺物を破壊されずとも死に至るよう肉体へ細工済み。
本当にそんな真似が可能なのか俄かには信じ難いが、それを言ったら自分が櫻井戒として参加していること自体が有り得ない。
主催者にはエイヴィヒカイトをも知り尽くした者がいるとでも言うのか。
まさか本当に聖餐杯が黎斗に協力しているとでも?
尤もその場合、黒円卓の関係者が自分一人である理由が謎。
殺し合いを円滑に進めたいならベイくらいは参加させそうなものだが。

「ココアさん、大丈夫ですか…?」
「うん……」

主催者に関してや自分の状態も気になるが、一旦後回し。
今気に掛けるべきはココアだろう。
心配する苺香へ返す言葉にも元気がない。

マヤを殺したポセイドンへの怒りは勿論ある。
ポセイドンからチノ達を守りたい気持ちだってそう。
けれど小鳩の話を聞いただけでも、ココアではどう足掻いたって太刀打ち出来ない強さだと分かった。

(私じゃ無理なのかな…)

最初に戒と出会った時、戦いは自分に任せてほしいと言われたのを思い出す。
あの時は戒一人が大変な思いをするのが嫌で、それにチノのお姉ちゃんとして戦う道を諦めたくなかった。
しかしポセイドンのような強者が相手では、自分にやれる事は無いのではないか。
大人しく戦い慣れているらしい戒に任せる方が、現実的で正しい。
抱いた決意に綻びが生じ、ネガティブな考えばかりが脳内を占めてしまう。

「ん…?」

俯いたココアの膝の上に、ポスンと柔らかな重み。
黒い無表情のうさぎがスリスリと身を寄せるのが見えた。

「あんこ?」

恥ずかしがり屋な甘兎庵の看板うさぎが自分から飛びつくなんて珍しい。
しかもこんな風に懐いてくれるとは、普段の置物のような大人しさとは正反対。
シャミ子と苺香に撫でられた時も動じなかったのに、どうしてだろう。
不思議に思うも、あっと理由が分かった気がした。

「もしかして、励ましてくれてる?」

返事は無い、ただ相変わらず身を寄せるだけ。
それでもココアにはあんこが肯定したように感じる。
まるでデイパックの中からあんこを見付けた時のように、不思議と気持ちが和らぐ。
アニマルセラピー第二弾だね、そう呟きあんこを撫でてあげた。
あんこのお陰か後ろ向きな考えも徐々に薄れ、これでは駄目だと自分に喝を入れる。

「戒さん!」

突然大きな声で名前を呼ばれ、少々驚く。
こちらを見つめるココアの目は真剣そのもの。
なら聞かないという選択肢はどこにも存在しない。
目を合わせ、頷き続きを促す。

「小鳩さんの話を聞いて思ったんだ。そんなに強い人に私じゃ勝てないかもって。戒さんの言う通り私は戦うべきじゃないのかもって…」

ココアが得意なパン作りなんて、この場では何の役に立つかも分からない。
戒の言う通り戦いは彼に任せ、自分は守られてるだけの方が良いのかもしれない。
数時間前の発言を撤回する内容。
ここまでなら誰もがそう受け取るだろうけど、戒には違うと分かった。
ココアの目はあの時と同じ、もしかするとそれ以上の決意が宿っている。
何よりこの数時間で戒は知ったのだ、ココアはそう簡単に折れる少女ではないと。

「でも!私やっぱり諦めたくないから、だから戒さん!私に戦い方を教えてください!チノちゃん達を守れるように、戒さんと一緒に頑張れるくらい強くなりたいの!」

勢い良く頭を下げ、部屋には沈黙が広がる。
懇願された戒はもとより、シャミ子達も口を挟む場面では無いと空気を読む。

ココアの言葉を真正面から受け止め、戒は静かに考え込む。
本音を言うなら、やはりココアには争いの世界へ足を踏み入れて欲しくない。
螢のように自分達の側へは関わらず、平穏な日常を生きて欲しい。
決意に水を差すと理解しても、頼みを断るのが正しいのかもしれない。

(だとすれば、僕がこれからやるのは間違っているのだろうか…)

だけど、戒はもうココアという少女の原動力を知ってしまった。
妹を守りたい想いは、戒自身が痛い程分かる。
マヤが死に、名簿にもう一人自分の名前がある事に不安を抱き、それでも再起してみせた。
自分とは違う日常に住まう者ながら、心の強さを間近で見て来た戒にはもう、ココアの頼みを突っ撥ねる真似は出来そうも無い。

「分かったよ、ココアちゃん。色々至らないかもしれないけどよろしくね」
「!!うん!よろしくお願いします!戒師匠!」

心の底から嬉しそうな姿に、思わずこちらも顔が綻ぶ。
ベアトリスのように良い師匠になれるかは分からないが、してあげられる事は全部するつもりだ。
元々ココアが戦うと決めた時から、可能な限り鍛えた方が良いと考えていたのだから。

「あ、あの!私も鍛えてもらって良いですか!?」

と、ここまで様子を見守っていた面々も話に加わる。
少々食い気味に頭を下げるのは苺香だ。
クリスタルの効果で戦う為の力を手に入れたものの、すぐに使いこなせる訳ではない。
家族やスティーレの従業員は参加していないが、シャミ子やココアの友人達を守りたい思いならある。
便乗する形となってしまい少し恥ずかしいけれど、強くなりたい気持ちはココアと一緒だ。

「それなら皆で一緒に強くなりましょう!まぞくにだって王道の修行パートは欠かせません!」
「おいおい、それなら俺を忘れてもらっちゃあ困るわな。手取り足取り丁寧に教えるぜ?」

拳を固め興奮した様子で乗り出すシャミ子に、修行という名の女子との触れ合いを見逃さない小鳩。
暗い空気を吹き飛ばす賑やかさにココアも嬉しくなる。
きっと戒も笑ってくれてるんだろうなと思い隣を見ると、





剣を振るう彼が見えた。





「えっ」

何が起きたのだろうか。
ココアが気が付いた時には状況が一変しており、思考が追い付かない。

目の前に戒がいる。
最初に会った時よりもずっとムスッとしている、恐い顔。
手にはキラキラ綺麗な剣。
どうしてそれを振るっているんだろう。

疑問はすぐに解消された。
戒の目の前にもう一人、知らない男の人がいるから。
刀を持ち、ピアスとも違う変な札を耳から下げた、まるで侍のような人。
足元にはガラスが沢山散らばってる。
ああそっか、窓から入って来たんだ。
納得と同時にようやく理解が追い付き、

「――っ!!!」

戒と侍が揃って外に飛び出すのを、黙って見送るしか出来なかった。

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