大地を突き破って太陽が現れたかのようだった。
聖剣と逆転必殺の銃、二つから放たれる光は全員の視界を焼き無色の世界へ閉じ込めた。
余波を受け吹き飛ばされたとは辛うじて理解し、そこから思考も現実を認識し始める。
滓かな耳鳴りにも似た音が聞こえ、瞳は徐々に元の景色を映し出す。
尤も、見える全てが先程までと同じとは限らない。
聖剣と逆転必殺の銃、二つから放たれる光は全員の視界を焼き無色の世界へ閉じ込めた。
余波を受け吹き飛ばされたとは辛うじて理解し、そこから思考も現実を認識し始める。
滓かな耳鳴りにも似た音が聞こえ、瞳は徐々に元の景色を映し出す。
尤も、見える全てが先程までと同じとは限らない。
「ニノンは……」
真っ先に存在を確かめたい者の名を口にし。声が酷く乾いてるのにモニカ自身も気付けたかどうか。
即座にではなく、少しの時間を置かねば戻らない自分の目が恨めしい。
即座にではなく、少しの時間を置かねば戻らない自分の目が恨めしい。
逸る心に逆らわず視線をあっちこっちへ向ける。
金色の鎧はもう見当たらない、彼女の声も聞こえて来ない。
己の心臓の音だけがいやに五月蠅い。
金色の鎧はもう見当たらない、彼女の声も聞こえて来ない。
己の心臓の音だけがいやに五月蠅い。
そんな筈はないという否定、そうなると分かっていたという現実的な断言。
自分の内から発せられた言葉すら今は酷く耳障りで、だけど黙れと返す余裕もない。
仲間の姿を探して、
探して、
探して、
探し――
自分の内から発せられた言葉すら今は酷く耳障りで、だけど黙れと返す余裕もない。
仲間の姿を探して、
探して、
探して、
探し――
「あ……」
見付けた。
見付けてしまった。
白い肌から流れた血すらも聖剣に焼き斬られ、倒れ伏す仲間を。
初めて出会った時から何一つ変わらない快活さは完全に消え失せ、壊れた玩具のように転がる少女を。
さっきまで命だった肉塊が息を吹き返す気配は無く、どうしようもないくらいに彼女は終わっていた。
初めて出会った時から何一つ変わらない快活さは完全に消え失せ、壊れた玩具のように転がる少女を。
さっきまで命だった肉塊が息を吹き返す気配は無く、どうしようもないくらいに彼女は終わっていた。
「ニノン……」
容赦なく突き付けて来る現実に、これは嘘だと目を逸らす事は許されない。
また一人、ヴァイスフリューゲルの仲間はモニカの元から去った。
この先、クウカとユキを見付け共にランドソルで待つユウキの元へ帰れても。
彼を先輩と呼び熱い眼差しを向ける少女は、そこにいない。
彼をショーグンと呼び共に天下統一を目指す少女は、そこにいない。
また一人、ヴァイスフリューゲルの仲間はモニカの元から去った。
この先、クウカとユキを見付け共にランドソルで待つユウキの元へ帰れても。
彼を先輩と呼び熱い眼差しを向ける少女は、そこにいない。
彼をショーグンと呼び共に天下統一を目指す少女は、そこにいない。
よたよたと病人同然の歩みで、物言わぬ仲間へ近付く。
今更行ってどうなるというのか、もう何をやっても手遅れなのに。
答えも出せないまま、握り返しはしない彼女の手に自分のを伸ばし、
今更行ってどうなるというのか、もう何をやっても手遅れなのに。
答えも出せないまま、握り返しはしない彼女の手に自分のを伸ばし、
「ハァ…ハァ…!この…生ゴミがぁっ……!!」
ボキリと、ニノンの腕がへし折られるのを見た。
声も出せずに立ち尽くすモニカに気付いていないのか。
或いは気付いた上で無視し、より許せない者への暴力を優先したのか。
紺色の装甲を変わらず身に纏い、ミーム汚染の化け物が屍相手に幾度も足を振り下ろす。
或いは気付いた上で無視し、より許せない者への暴力を優先したのか。
紺色の装甲を変わらず身に纏い、ミーム汚染の化け物が屍相手に幾度も足を振り下ろす。
「無駄に頑丈なだけのゴキブリが…!薄っぺらい偽善を吐き散らすしか能の無い蛆虫め…!お前がさっさと死んでいれば…!」
息を切らし、抵抗する筈も無い死体を足蹴にしてもマサツグ様の怒りは治まらない。
十聖刃に選ばれし者のみが纏う甲冑、ハオウソードローブは身体能力の増強のみならず装着者に絶大な守りを齎す。
至近距離でリベンジシューターの直撃を受けても変身解除せずにいられるのは、全てクロスセイバーの突出した防御力の恩恵。
しかし青く輝く甲冑を以てしても、完全には防ぎ切れなかった。
十聖刃に選ばれし者のみが纏う甲冑、ハオウソードローブは身体能力の増強のみならず装着者に絶大な守りを齎す。
至近距離でリベンジシューターの直撃を受けても変身解除せずにいられるのは、全てクロスセイバーの突出した防御力の恩恵。
しかし青く輝く甲冑を以てしても、完全には防ぎ切れなかった。
銃を手に取った時、ニノンの命は風前の灯火。
終わる手前まで追い詰められたが故、リベンジシューターの威力は爆発的に上昇。
クロスセイバーの機能に制限を課せられたのも影響した。
死には至らない、だが甲冑で隠れた生身の体を苛む痛みは軽症に非ず。
終わる手前まで追い詰められたが故、リベンジシューターの威力は爆発的に上昇。
クロスセイバーの機能に制限を課せられたのも影響した。
死には至らない、だが甲冑で隠れた生身の体を苛む痛みは軽症に非ず。
気に入らない、偽善者の羽虫らしく無力感を味わい絶望し死ぬべき少女が。
自分にこんな痛みを与え、やり遂げた顔で死んでいる。
許せない、既に死んでいるから今更何をやった所で無意味なのも腹が立つ。
自分にこんな痛みを与え、やり遂げた顔で死んでいる。
許せない、既に死んでいるから今更何をやった所で無意味なのも腹が立つ。
無念とは程遠い、どこか誇らし気な笑みの死体は見ているだけで脳が掻きむしられる。
苛立ちに身を委ね顔面目掛けて足を振り下ろす。
苛立ちに身を委ね顔面目掛けて足を振り下ろす。
「や、めろ…!」
これ以上仲間の尊厳を壊させはしない、怒りを籠めた声はマサツグ様を止める効果があった。
代わりに怒りのぶつけ所が物言わぬ少女から、まだ息のある者へ向かう。
煌びやかな甲冑を台無しにする、酷く粘着いた負の感情が叩きつけられる。
嘗て虐げられた彼の恨みの大きさは、モニカには到底計り知れない。
代わりに怒りのぶつけ所が物言わぬ少女から、まだ息のある者へ向かう。
煌びやかな甲冑を台無しにする、酷く粘着いた負の感情が叩きつけられる。
嘗て虐げられた彼の恨みの大きさは、モニカには到底計り知れない。
「だとしても…私の仲間を傷付ける貴公にだけは負けられん…!」
「死体相手に仲間だなんだと、お前らの頭のおかしさにはもうウンザリだ」
「死体相手に仲間だなんだと、お前らの頭のおかしさにはもうウンザリだ」
仲間、マサツグ様が下らないと吐き捨てるソレをこの期に及んでもモニカは口にする。
一向に己の無力さと無能さ、偽善者としての本性を認めず諦めが悪い。
マサツグ様が手に入らなかったモノを見せ付けているようで、殺したくて仕方ない。
ニノンの隣に首を並べれば、少しは苛立ちも解消される筈だ。
一向に己の無力さと無能さ、偽善者としての本性を認めず諦めが悪い。
マサツグ様が手に入らなかったモノを見せ付けているようで、殺したくて仕方ない。
ニノンの隣に首を並べれば、少しは苛立ちも解消される筈だ。
「待て……!」
満身創痍のモニカの前に立ち、悪しき聖剣の使い手を阻む者が現れた。
この場で最も弱く、頼り甲斐という言葉の似合わない、だけど折れない勇気を持ち合わせた少年。
生意気にも剣を構え自分に歯向かう雑魚へ、マサツグ様の不快感が膨れ上がる。
この場で最も弱く、頼り甲斐という言葉の似合わない、だけど折れない勇気を持ち合わせた少年。
生意気にも剣を構え自分に歯向かう雑魚へ、マサツグ様の不快感が膨れ上がる。
「相手なら、ぼ、僕がする…!」
「なっ!?何を言うんだマナブ!貴公の気遣いは有難い、だが…!」
「なっ!?何を言うんだマナブ!貴公の気遣いは有難い、だが…!」
無茶だとかそういうレベルじゃない、自殺行為以外の何物でもない。
一人で勝てる相手ならこのような状況に陥っていないと、學にも分かるだろうに。
正論を背にぶつけられ、それでも學は素直に頷かなかった。
一人で勝てる相手ならこのような状況に陥っていないと、學にも分かるだろうに。
正論を背にぶつけられ、それでも學は素直に頷かなかった。
「駄目だよ、モニカちゃん…だってモニカちゃんには……」
十数歩先で横たわったまま、身動ぎ一つしない仲間。
人が死ぬ瞬間なら放送で見た、でも目の前で命が尽きた者を見るのはこれが初めて。
恐怖はある、映画やドラマとは別種のグロテスクさは正直に言ってキツい。
けれど、それ以上に自分の中から何かが欠けた感触に、悲しみが止まらない。
ついさっき知り合ったばかりで、彼女のことはほとんど何も知らないのに。
人が死ぬ瞬間なら放送で見た、でも目の前で命が尽きた者を見るのはこれが初めて。
恐怖はある、映画やドラマとは別種のグロテスクさは正直に言ってキツい。
けれど、それ以上に自分の中から何かが欠けた感触に、悲しみが止まらない。
ついさっき知り合ったばかりで、彼女のことはほとんど何も知らないのに。
「モニカちゃんには、ニノンちゃんのことを悲しむ時間が必要だから…!」
自分でさえこうならば、きっとモニカは圧し潰されそうな程の悲しみを味わっている。
アユミの死をむざむざと見せ付けられた時の、あらゆる感情がない交ぜになった叫びはこの先きっと忘れられない。
本当だったら今回も友の喪失を強く嘆いていただろう。
感情を無理やりに飲み込まず、ストレートに吐き出せた筈。
アユミの死をむざむざと見せ付けられた時の、あらゆる感情がない交ぜになった叫びはこの先きっと忘れられない。
本当だったら今回も友の喪失を強く嘆いていただろう。
感情を無理やりに飲み込まず、ストレートに吐き出せた筈。
「悲しい時に悲しいって言えないのは、怒りたいのに我慢しなきゃいけないのは、本当に辛いことだと思うから……」
自分に女装を教えてくれて、新しい世界に連れ出したあの人。
ゆきが何も告げずに去って行った時、当たり前だけど悲しんだ。
でももし、ゆきとの突然の別れに心を沈ませる事も出来ず、感情を抑え付けなきゃいけない状況が自分に降りかかったとしたら。
果たして自分はどうなってしまうのか、想像もできない。
ゆきが何も告げずに去って行った時、当たり前だけど悲しんだ。
でももし、ゆきとの突然の別れに心を沈ませる事も出来ず、感情を抑え付けなきゃいけない状況が自分に降りかかったとしたら。
果たして自分はどうなってしまうのか、想像もできない。
自分とゆきの場合と、モニカ達では状況が全く違う。
離れ離れとはいえ二度と会えない訳ではない自分と、死別を一緒くたにはできないと分かっている。
離れ離れとはいえ二度と会えない訳ではない自分と、死別を一緒くたにはできないと分かっている。
「それでも、僕はモニカちゃんに悲しむ時間を我慢してまで背負い込んで欲しくはないんだ…!」
緋々色金があったって自分にやれる事など、たかが知れてる。
それでも、相手を倒せなくても時間を稼ぐくらいならやれるかもしれない。
もう一度ゆきに会うまで死ぬ気は無い、けどこの小さくて可愛い、頑張り過ぎてる女の子の助けにだってなりたかった。
それでも、相手を倒せなくても時間を稼ぐくらいならやれるかもしれない。
もう一度ゆきに会うまで死ぬ気は無い、けどこの小さくて可愛い、頑張り過ぎてる女の子の助けにだってなりたかった。
「…………そうか。ああ、分かったよマナブ。貴公は本当に優しいんだな」
自分自身の恐怖と戦い、慣れない剣を手に自分を支えようとする少年。
彼の気持ちは分かった、友の言葉をゆっくりと噛み締め、
彼の気持ちは分かった、友の言葉をゆっくりと噛み締め、
「…だからこそ、貴公一人には押し付けたくない。マナブ、一緒に戦わせてくれ」
隣に立ち、敵を見据える彼女の瞳に迷いは存在しなかった。
出会ってから過ごした時は短くても、學という友が出来たことを素直に嬉しく思う。
本来は戦場に身を置く者ではないにも関わらず、自分の助けになろうとする彼を誰にも弱いなどと言わせない。
そうだ、そんな優しさと勇気を持つ少年だからこそ死なせたくない。
もうこれ以上、自分の友は一人も奪わせない。
本来は戦場に身を置く者ではないにも関わらず、自分の助けになろうとする彼を誰にも弱いなどと言わせない。
そうだ、そんな優しさと勇気を持つ少年だからこそ死なせたくない。
もうこれ以上、自分の友は一人も奪わせない。
「けど、そうだな…この件が片付いたらその時は、マナブの言葉に甘えるとしよう」
「そっか…うん、分かった」
「そっか…うん、分かった」
やっぱりこういうところ強いなぁ、そう声には出さずに笑う。
少しだけ、恐怖が和らいだ気がした。
少しだけ、恐怖が和らいだ気がした。
「気持ち悪い…気持ち悪いんだよ羽虫ども。温室育ちの愚図どもが友情(笑)をいつまで続ける気だ?」
偽りでは無い真の友情も、マサツグ様は決して認めない。
目に入れたくもない三文芝居に鳥肌が立ち、余りの嫌悪感に失笑すら浮かばなかった。
本当に憎らしくて、ウザったくて、眩しい。
ナオミ・マサツグが手に入れられなかったモノを見せ付ける連中が、許せない。
目に入れたくもない三文芝居に鳥肌が立ち、余りの嫌悪感に失笑すら浮かばなかった。
本当に憎らしくて、ウザったくて、眩しい。
ナオミ・マサツグが手に入れられなかったモノを見せ付ける連中が、許せない。
「そこに転がる偽善者と同じだろ。お前ら雑魚が何をやっても無駄。雑魚は雑魚らしく惨めに死ぬしかないんだよ」
好き勝手に蹂躙する力を得て、自分を崇め持ち上げる少女達が周りにいて、虐げた連中への苛烈な復讐もやれて。
なのに心の奥底が常に満たされない感覚から目を逸らし、嫉妬というありふれた衝動が身を突き動かす。
自分にないものを持つ連中を否定するべく、すらすらと嘲りの言葉を口にする。
なのに心の奥底が常に満たされない感覚から目を逸らし、嫉妬というありふれた衝動が身を突き動かす。
自分にないものを持つ連中を否定するべく、すらすらと嘲りの言葉を口にする。
「違う。そんな最期は俺が認めない」
執拗な罵声は、鋭くも友を思う言葉に切り捨てられた。
○
「マコトさん……」
「チッ、ヒーロー気取りのゴミが…今何て言った?雑魚の癖に態度だけだは一人前のつもりか?」
「チッ、ヒーロー気取りのゴミが…今何て言った?雑魚の癖に態度だけだは一人前のつもりか?」
挑発には動じず、視線は剣士から横たわる少女へ移る。
彼女が動く気配は無い、息を吹き返すような奇跡は起きない。
命を最大限に輝かせた果てに、逃れられない終わりを迎えた。
彼女が動く気配は無い、息を吹き返すような奇跡は起きない。
命を最大限に輝かせた果てに、逃れられない終わりを迎えた。
マコトはニノンという少女を詳しくは知らない。
もっと生きていれば言葉を交わし、互いへの理解を深める機会もあっただろう。
そんな瞬間は永遠にやって来ない。
目の前の死から目を背けるには、現実を知り過ぎてしまった。
もっと生きていれば言葉を交わし、互いへの理解を深める機会もあっただろう。
そんな瞬間は永遠にやって来ない。
目の前の死から目を背けるには、現実を知り過ぎてしまった。
悔しさはある、短い時間でもニノンは肩を並べて戦った仲間だ。
彼女の死を変えられなかった自分への苛立ちも、無力感も無いとは言えない。
彼女の死を変えられなかった自分への苛立ちも、無力感も無いとは言えない。
とはいえそれらの感情で己を縛り付け、戦いから逃げ出すつもりだけは絶対になかった。
ピクリとも動かないニノンの顔を見れば察しは付く。
未練はあったかもしれない、けど自分の選択に後悔はしていない。
命を燃やし強敵に一矢報いた少女の最期を目にしておきながら、どうして弱気になどなれようか。
ピクリとも動かないニノンの顔を見れば察しは付く。
未練はあったかもしれない、けど自分の選択に後悔はしていない。
命を燃やし強敵に一矢報いた少女の最期を目にしておきながら、どうして弱気になどなれようか。
(お前の生き様…確かに見届けさせてもらった……)
いつの間にか足元に転がる眼魂を手に取った。
ニノンをネクロムへ変えた変身ツールは破壊されたが、奇跡的にこれは無事。
偶然で片付けるのは簡単、しかしマコトにはそれだけとは思えない。
ニノンをネクロムへ変えた変身ツールは破壊されたが、奇跡的にこれは無事。
偶然で片付けるのは簡単、しかしマコトにはそれだけとは思えない。
「今度は俺達の番だ。お前に恥じない戦いで、この男を倒す!」
眼魂を握る手に力が籠り、俄然戦意が燃え上がる。
己が罪を受け入れ、許し難い大罪を打ち壊す眼魂は手元に無い。
主催者が設けた制限の影響も有り、もう一度生み出す事はほぼ不可能。
率直に言って、今のマコトの戦力だけで勝つのは現実的でなかった。
己が罪を受け入れ、許し難い大罪を打ち壊す眼魂は手元に無い。
主催者が設けた制限の影響も有り、もう一度生み出す事はほぼ不可能。
率直に言って、今のマコトの戦力だけで勝つのは現実的でなかった。
だが忘れるなかれ、此度の戦場は檀黎斗の手で創造された舞台。
単純な力だけで全てが決まる場所に非ず。
知恵と工夫、そして精神の強さ。
圧倒的に不利な状況を覆すチャンスを、全ての参加者に与えられている。
単純な力だけで全てが決まる場所に非ず。
知恵と工夫、そして精神の強さ。
圧倒的に不利な状況を覆すチャンスを、全ての参加者に与えられている。
ある程度のお膳立てをされたファンガイアの若き王のように、簡単には手に入らない。
決闘者達のように、デュエルモンスターズで繋がった可能性を引き寄せられはしない。
誰にでも都合の良い覚醒が起きる程、殺し合いは甘くない。
決闘者達のように、デュエルモンスターズで繋がった可能性を引き寄せられはしない。
誰にでも都合の良い覚醒が起きる程、殺し合いは甘くない。
しかし、しかしだ。
そんな絶体絶命の危機を変えられるからこそ、深海マコトは仮面ライダーなのである。
そんな絶体絶命の危機を変えられるからこそ、深海マコトは仮面ライダーなのである。
「…っ!」
スペクターゴースト眼魂が光を発し、ニノンが遺した眼魂と共鳴する。
血の繋がりは無くとも心で繋がった父、深海大悟が手を貸すかのように。
何を馬鹿なと、事情を知らぬ者は鼻で笑うかもしれない。
尤も、次に起こった光景を見て尚もそう言ってられる人間はいないだろう。
血の繋がりは無くとも心で繋がった父、深海大悟が手を貸すかのように。
何を馬鹿なと、事情を知らぬ者は鼻で笑うかもしれない。
尤も、次に起こった光景を見て尚もそう言ってられる人間はいないだろう。
黎斗の手による心意システムの影響は勿論あるが、そもそも眼魂とは所有者の心に共鳴し奇跡染みた現象を引き起こす、目に見えない魂を形にしたモノ。
仲間達の強い想いを受けたタケルがムゲンゴースト眼魂を生み出したように。
自身の罪を認め、受け入れたマコトがシンスペクター眼魂を生み出したように。
そして、状況は違えど友情を引き金に進化を遂げたアランとニノンのように。
仲間達の強い想いを受けたタケルがムゲンゴースト眼魂を生み出したように。
自身の罪を認め、受け入れたマコトがシンスペクター眼魂を生み出したように。
そして、状況は違えど友情を引き金に進化を遂げたアランとニノンのように。
なればこそ、この結果は必然とも言える。
戦友の形見はマコトの手の中で、全く別の形へと姿を変えた。
戦友の形見はマコトの手の中で、全く別の形へと姿を変えた。
「これは……」
ソレが何なのかも、ソレの使い道もマコトは知っている。
どうして急に現れたのか、現実的な理由を告げるなら容易い。
ゲームを盛り上げる為に主催者が設定したシステムの影響、その説明で一応の話は落ち着く。
どうして急に現れたのか、現実的な理由を告げるなら容易い。
ゲームを盛り上げる為に主催者が設定したシステムの影響、その説明で一応の話は落ち着く。
けれどマコトはどこまでも黎斗の掌で踊らされる理由を一蹴し、もっと信じられる理由を選ぶ。
ここにはいない二人の友、逝ってしまった戦友。
彼らが力を貸してくれる、まだやれることはあると背中を押してくれる。
そう信じてくれたから。
だったら、
ここにはいない二人の友、逝ってしまった戦友。
彼らが力を貸してくれる、まだやれることはあると背中を押してくれる。
そう信じてくれたから。
だったら、
「アラン…タケル…俺に、力を貸してくれ……!」
友の期待に応えない理由はどこにもない。
『グレイトフル!』
巨大な目玉のようにも見える機械を腹部に押し付ける。
ベルトが巻き付き瞬時に装着、ゴーストドライバーとはまた別の力がマコトのものとなった。
本当の戦いの始まりを告げる音声が、『アイコンドライバーG』から流れ出す。
ベルトが巻き付き瞬時に装着、ゴーストドライバーとはまた別の力がマコトのものとなった。
本当の戦いの始まりを告げる音声が、『アイコンドライバーG』から流れ出す。
『ガッチリミロー!コッチニキナー!ガッチリミロー!コッチニキナー!』
「変身…!!」
『ゼンカイガン!ケンゴウハッケンキョショウニオウサマサムライボウスニスナイパー!』
『ダ~イ~ヘ~ン~ゲ~~~!』
周囲一帯に響く声は、新たな戦士の降臨の証。
青い衣服を纏った青年の姿から一変、全身を覆うのは光沢を放つ黒のスーツ。
眩い黄金のラインが走る鎧の各所へ描かれたのは、英雄達を象徴する意匠。
青い衣服を纏った青年の姿から一変、全身を覆うのは光沢を放つ黒のスーツ。
眩い黄金のラインが走る鎧の各所へ描かれたのは、英雄達を象徴する意匠。
この姿を知る者はさぞや驚くことだろう。
鎧と同じ色の瞳が浮かぶ頭部は、青鬼を模した戦士のもの。
本来の変身者、天空寺タケルの変身時には有り得ない特徴だ。
正史では実現しなかったが、神の箱庭においては現実の存在としてここに立つ。
鎧と同じ色の瞳が浮かぶ頭部は、青鬼を模した戦士のもの。
本来の変身者、天空寺タケルの変身時には有り得ない特徴だ。
正史では実現しなかったが、神の箱庭においては現実の存在としてここに立つ。
仮面ライダースペクター・グレイトフル魂。
現代の人間達と絆を交わし、強さを認めた15人の偉人達。
彼らの魂を一つに集結させた、仮面ライダーゴーストの強化形態。
変身者がマコトであること、スペクターゴースト眼魂との共鳴等の理由により、殺し合いではスペクターの新たな姿として変身を果たした。
現代の人間達と絆を交わし、強さを認めた15人の偉人達。
彼らの魂を一つに集結させた、仮面ライダーゴーストの強化形態。
変身者がマコトであること、スペクターゴースト眼魂との共鳴等の理由により、殺し合いではスペクターの新たな姿として変身を果たした。
「マコト、その姿は……」
「俺の二人の友と、モニカ…お前の友であるニノンが授けてくれた力だ」
「……っ」
「俺の二人の友と、モニカ…お前の友であるニノンが授けてくれた力だ」
「……っ」
ニノンの名を出され込み上げるものがあった。
ネクロムとはまた違う金色の戦士を目に焼き付ける最中、空気を壊す罵声が飛ぶ。
ネクロムとはまた違う金色の戦士を目に焼き付ける最中、空気を壊す罵声が飛ぶ。
「うんざりだ…もううんざりなんだよ偽善者どもが…!何が友だ馬鹿馬鹿しい!俺を倒せもしないで無様に死んだゴミが、一体何の役に立った?寝言も大概にしろ!」
群れなければ何も出来ない雑魚の一匹が死に、偽善者達もいい加減現実を直視する。
無力感に震え、今になってようやく自分達が誰に楯突いたのかを理解し絶望する。
無力感に震え、今になってようやく自分達が誰に楯突いたのかを理解し絶望する。
マサツグ様の思い描く羽虫どもの姿はまるで現実のものにならず、そればかりか起きるのは望まない展開の連続。
自分を無視して気持ちの悪い友情ごっこへ興じるのが許せない。
自分の方が強さで勝るというのに、こんなにも不愉快にさせられるのはおかしいだろう。
自分を無視して気持ちの悪い友情ごっこへ興じるのが許せない。
自分の方が強さで勝るというのに、こんなにも不愉快にさせられるのはおかしいだろう。
「本気で寝言だと思ってるなら、お前には一生理解できねぇよ」
マコト達だけに良い恰好はさせまいと、役者が揃い出す。
「貴公は…セント、だったか?無事だったのだな」
「ニノンって子があいつの相手を引き受けてくれたおかげだ。…また、間に合わなかったけどな」
「ニノンって子があいつの相手を引き受けてくれたおかげだ。…また、間に合わなかったけどな」
クロスセイバーの斬撃とニノンが真っ向からぶつかり、攻撃の大半は彼女が一人で受け止めた。
余波で吹き飛ばされはしても、元来の打たれ強さもあってどうにか戦兎も死は免れ無事合流。
絋汰達の時と同じくビルドの力がありながら、またしても間に合わなかった。
決意を固めても取り零し続ける己がどしようもなく許せないが、自責の念に囚われては本当に何も守れなくなる。
目の前の敵へ集中しろと言い聞かせボトルを取り出すと、横から何かを投げ渡された。
余波で吹き飛ばされはしても、元来の打たれ強さもあってどうにか戦兎も死は免れ無事合流。
絋汰達の時と同じくビルドの力がありながら、またしても間に合わなかった。
決意を固めても取り零し続ける己がどしようもなく許せないが、自責の念に囚われては本当に何も守れなくなる。
目の前の敵へ集中しろと言い聞かせボトルを取り出すと、横から何かを投げ渡された。
「うおっ、と!お前これ…」
「俺に支給された物だ。渡すのが遅れて済まない」
「俺に支給された物だ。渡すのが遅れて済まない」
ビルドと言う名のライダー専用の道具はマコトには無用の代物。
もっと早くに渡せれば良かったのだが、マサツグ様の猛攻に手を焼きその隙が見付けられなかった。
遅れたが持ち主の元に戻り、礼を口にする戦兎の手で激しく上下に振られる。
内部の成分が活性化、通常のフルボトルとは違う形状の『蓋』に指を掛け装填。
もっと早くに渡せれば良かったのだが、マサツグ様の猛攻に手を焼きその隙が見付けられなかった。
遅れたが持ち主の元に戻り、礼を口にする戦兎の手で激しく上下に振られる。
内部の成分が活性化、通常のフルボトルとは違う形状の『蓋』に指を掛け装填。
『ラビットタンクスパークリング!』
レバー回転により炭酸飲料の泡の如く成分が弾け、別の形へ再構築。
ボトル、というより缶と呼ぶべきアイテムが発光。
充填済みの成分が行き渡りファクトリーが展開、準備は全て整った。
ボトル、というより缶と呼ぶべきアイテムが発光。
充填済みの成分が行き渡りファクトリーが展開、準備は全て整った。
『Are You Ready?』
「変身!」
『シュワッと弾ける!ラビットタンクスパークリング!イエイ!イエーイ!』
歯車モチーフのクレストに挟み込まれ、ビルドの姿が露わになる。
赤と青のハーフボディは変わらず、全身に行き渡る鋭角な装甲は弾けた泡を思わせる形状。
より鋭く天を突き上げるフェイスモジュールが、マサツグ様を睨む。
赤と青のハーフボディは変わらず、全身に行き渡る鋭角な装甲は弾けた泡を思わせる形状。
より鋭く天を突き上げるフェイスモジュールが、マサツグ様を睨む。
仮面ライダービルド・ラビットタンクスパークリングフォーム。
パンドラボックスの残留物資を元に、発泡増強剤を組み込んだ強化形態の一種。
桐生戦兎の存在意義を揺さぶられた戦いで、ブラッドスタークに初勝利を収めた姿でもある。
パンドラボックスの残留物資を元に、発泡増強剤を組み込んだ強化形態の一種。
桐生戦兎の存在意義を揺さぶられた戦いで、ブラッドスタークに初勝利を収めた姿でもある。
「随分馬鹿高いテンションが聞こえて来たが、懐かしいねぇソレ」
少女特有のソプラノボイスを台無しにする軽々しい口調。
仮面の下で顔を顰め横を見やれば案の定、環いろはの姿を偽る怪物がいた。
自分達が生存してるなら当然エボルトも無事。
緊迫した状況と分かって尚も軽薄な態度は引っ込めず、片手でボトルを弄る。
仮面の下で顔を顰め横を見やれば案の定、環いろはの姿を偽る怪物がいた。
自分達が生存してるなら当然エボルトも無事。
緊迫した状況と分かって尚も軽薄な態度は引っ込めず、片手でボトルを弄る。
「逃げなかったんだな。お前の事だから、てっきり一人で離れて行くと思った」
「信用ねぇなァ。俺がそんな薄情な奴に見えるか?今は万丈の代わりの相棒なんだ、仲良く敵を倒すに決まってんだろ?」
「信用ねぇなァ。俺がそんな薄情な奴に見えるか?今は万丈の代わりの相棒なんだ、仲良く敵を倒すに決まってんだろ?」
馴れ馴れしく肩に置いて来た手を振り払うと、仕方ねぇなと言わんばかりの仕草を見せた。
何度目になるか数えるのも馬鹿らしいが、つくづくやちよが見たら青筋を立てそうな光景だと思う。
何度目になるか数えるのも馬鹿らしいが、つくづくやちよが見たら青筋を立てそうな光景だと思う。
エボルトが優先するのは当然自分の命、だから最悪の場合は戦兎を切り捨てる選択肢だって存在する。
が、現段階でそれは早過ぎるし、利用価値の高い戦兎とこんな序盤で別れるのは流石に愚行と言う他ない。
加えて分かるのだ、勝負の流れは戦兎達…善側のライダーが掴みつつあると。
格下と見なしていた人間達への二度の敗北がこんな形で活き、つい苦笑いを浮かべる。
が、現段階でそれは早過ぎるし、利用価値の高い戦兎とこんな序盤で別れるのは流石に愚行と言う他ない。
加えて分かるのだ、勝負の流れは戦兎達…善側のライダーが掴みつつあると。
格下と見なしていた人間達への二度の敗北がこんな形で活き、つい苦笑いを浮かべる。
「蒸血」
――MIST MATCH――
――COBRA…C・COBRA…FIRE――
切り捨て時に非ずと判断を下し、やる事は今言った通り。
火花を散らし各部の排気口から蒸気を噴射、仮面ライダーとは別の姿に変身。
火花を散らし各部の排気口から蒸気を噴射、仮面ライダーとは別の姿に変身。
マサツグ様の殺気を受けるも戦士達は怯まない。
歯を打ち鳴らして不快感の絶頂を訴える敵へ、天才物理学者が開戦の合図を告げた。
歯を打ち鳴らして不快感の絶頂を訴える敵へ、天才物理学者が開戦の合図を告げた。
「さあ、実験を始めようか」
○
「カッコつけるな気色悪いうすら寒い気持ち悪い!死ねと言ってるのが分からないのか蛆虫どもがぁっ!!」
罵声を突き付ける様子からも最早、今まであった余裕は剥がれ落ちてるのが明白。
理解出来ない、したくもない雑魚どもを一刻も早く殺す。
身勝手な動機とは裏腹に、襲い来る剣は油断出来ない。
誰よりも早く前に出たスペクターへ迫る刃が、止まる気配は微塵も無し。
理解出来ない、したくもない雑魚どもを一刻も早く殺す。
身勝手な動機とは裏腹に、襲い来る剣は油断出来ない。
誰よりも早く前に出たスペクターへ迫る刃が、止まる気配は微塵も無し。
「そんな魂の籠らない剣で、俺を倒せると思うな!」
止まらないなら自らの手で止めてみせる。
翳した両手に収まる二本の剣、ガンガンセイバーとサングラスラッシャー。
三人のライダーの武器を生成可能なのはグレイトフル魂の強みだ。
双剣の交差により十聖刃の進撃は阻まれ、押し切るべく柄を握る手にマサツグ様は力を籠める。
翳した両手に収まる二本の剣、ガンガンセイバーとサングラスラッシャー。
三人のライダーの武器を生成可能なのはグレイトフル魂の強みだ。
双剣の交差により十聖刃の進撃は阻まれ、押し切るべく柄を握る手にマサツグ様は力を籠める。
スペクターの剣諸共叩き割らんと踏み込み、フッと煙のように障害が消えた。
力の押し付ける先を失いマサツグ様がよろけ、真横から揺らめく敵意を察知。
小癪にも不意を狙った一撃を防ぎ、反撃に出るも十聖刃の犠牲になったのは宙を漂う空気のみ。
どこへ行ったと探す余裕など与えない、背が総毛立つ感覚に従い後方へ剣を振り回す。
今度こそ取った、そんな確信を鼻で笑うかの如くまたしても空振りだ。
力の押し付ける先を失いマサツグ様がよろけ、真横から揺らめく敵意を察知。
小癪にも不意を狙った一撃を防ぎ、反撃に出るも十聖刃の犠牲になったのは宙を漂う空気のみ。
どこへ行ったと探す余裕など与えない、背が総毛立つ感覚に従い後方へ剣を振り回す。
今度こそ取った、そんな確信を鼻で笑うかの如くまたしても空振りだ。
「鬱陶しいゴキブリが…っ!?」
口汚い罵りすら最後まで言わせてもらえず、慌てて頭上へ聖剣を翳す。
途端に両腕へ圧し掛かる双剣の重みに、思わず苦し気に息を吐く。
得物の数に差があると言っても、ここまでの重量は予想外。
舌打ちを零し押し退けようとするも、敵はスペクター一人に非ず。
途端に両腕へ圧し掛かる双剣の重みに、思わず苦し気に息を吐く。
得物の数に差があると言っても、ここまでの重量は予想外。
舌打ちを零し押し退けようとするも、敵はスペクター一人に非ず。
「卑怯とは言ってくれるな。仲間を手に掛けた貴公に、容赦する理由も無い!」
スペクター相手に両手を使い、がら空きの胴体をモニカの聖剣が狙う。
こういう時に煩わしい抵抗を防ぐ「守る」スキルは発動されず、マサツグ様自身が動かざるを得ない。
手が無理なら足で退ければ良い、靴底を顔面に叩き込めば二度と外を歩けない醜面の完成だ。
暗い衝動に突き動かされた蹴りが放たれ、伸ばし掛けた脚に衝撃が来た。
誰だと聞く必要は無い、バイザーが捉えた赤青二色の戦士が答え。
こういう時に煩わしい抵抗を防ぐ「守る」スキルは発動されず、マサツグ様自身が動かざるを得ない。
手が無理なら足で退ければ良い、靴底を顔面に叩き込めば二度と外を歩けない醜面の完成だ。
暗い衝動に突き動かされた蹴りが放たれ、伸ばし掛けた脚に衝撃が来た。
誰だと聞く必要は無い、バイザーが捉えた赤青二色の戦士が答え。
「この…っ!」
ビルドへ怒りを向けるのは無理も無いが、直ぐに失敗と思い知らされる。
脚を蹴られ全身を支える軸が揺らげばどうなるか。
防御をすり抜け振り下ろされた双剣と、胴体を走る聖剣が紺色の甲冑から火花の雨を撒き散らす。
脚を蹴られ全身を支える軸が揺らげばどうなるか。
防御をすり抜け振り下ろされた双剣と、胴体を走る聖剣が紺色の甲冑から火花の雨を撒き散らす。
痛みをどうにか怒りで塗り潰し、振り回す剣は荒れ狂う波の如き勢い。
後退したスペクターとニノンに代わって、近距離での戦闘に挑むはビルド。
右手のドリルクラッシャーと、両腕のブレードを駆使し十聖刃を受け流す。
通常形態では到底不可能な光景を実現させたのは、右肩装甲から発生する小粒の泡。
弾ける度に運動速度を急激に引き上げるラビットバブルの効果で、斬撃の嵐に食らい付く。
後退したスペクターとニノンに代わって、近距離での戦闘に挑むはビルド。
右手のドリルクラッシャーと、両腕のブレードを駆使し十聖刃を受け流す。
通常形態では到底不可能な光景を実現させたのは、右肩装甲から発生する小粒の泡。
弾ける度に運動速度を急激に引き上げるラビットバブルの効果で、斬撃の嵐に食らい付く。
多少速さを増した程度で自分に勝てる筈が無い。
ビルドの抵抗を無意味と断じ、聖剣をドリルクラッシャーに叩きつけた。
剣戟になど発展しない、力は自分の方がずっと上。
ビルドの抵抗を無意味と断じ、聖剣をドリルクラッシャーに叩きつけた。
剣戟になど発展しない、力は自分の方がずっと上。
「なぁっ!?」
マサツグ様の自信は悉く否定され、自分の方が後方へ弾かれた。
ラビットタンクスパークリングフォームはビルドの強化形態であれど、スペックではやはりクロスセイバーには及ばない。
通常形態の約1.5倍の数値を誇るとはいえ、パワー一つ取っても敵が上なのは否定できない。
そんなスペックの不利を補うのが、ビルドの肩部装甲から発生される数種類の泡。
右肩のラビットバブルが運動能力の強化なら、左肩のインパクトバブルは攻撃性能の強化。
ドリルクラッシャーに纏わせたこの泡は十聖刃を叩きつけられた事で割れ、衝撃波を起こしたのだ。
クロスセイバーの甲冑相手に大きなダメージは無いが、複数の泡を一気に破裂し体勢を崩すくらいは出来る。
通常形態の約1.5倍の数値を誇るとはいえ、パワー一つ取っても敵が上なのは否定できない。
そんなスペックの不利を補うのが、ビルドの肩部装甲から発生される数種類の泡。
右肩のラビットバブルが運動能力の強化なら、左肩のインパクトバブルは攻撃性能の強化。
ドリルクラッシャーに纏わせたこの泡は十聖刃を叩きつけられた事で割れ、衝撃波を起こしたのだ。
クロスセイバーの甲冑相手に大きなダメージは無いが、複数の泡を一気に破裂し体勢を崩すくらいは出来る。
見えない存在に張り手をされたような感覚だ。
よろけて尻もちを付きそうになり、羽虫の前でみっともない姿を晒してたまるかと踏ん張る。
ギチリと歯が軋んだ直後にマサツグ様へ駆ける小さな影。
この場で最も下らない、だが戦況を狂わせた原因の虫けら。
學が振るう緋々色金をあっさり躱し、反対に苛立ちを乗せ十聖刃を突き出す。
よろけて尻もちを付きそうになり、羽虫の前でみっともない姿を晒してたまるかと踏ん張る。
ギチリと歯が軋んだ直後にマサツグ様へ駆ける小さな影。
この場で最も下らない、だが戦況を狂わせた原因の虫けら。
學が振るう緋々色金をあっさり躱し、反対に苛立ちを乗せ十聖刃を突き出す。
「うわぁっ!?」
「お前のようなゴミが俺に勝てると本気で思ったのか?嘆かわしい、如何にも低能な雑魚らしい勘違いだな」
「思って、ないよ…僕一人でなんて、無理に決まってる……だから皆で勝つんだ…!」
「お前のようなゴミが俺に勝てると本気で思ったのか?嘆かわしい、如何にも低能な雑魚らしい勘違いだな」
「思って、ないよ…僕一人でなんて、無理に決まってる……だから皆で勝つんだ…!」
戯言を永久に黙らせようにも學の仲間が黙っておらず、颯爽と駆け付けたモニカに手を引かれ後退。
そう何度も自分からは逃げられないと意識を向け、
そう何度も自分からは逃げられないと意識を向け、
『なァおい、射的は好きか?別に嫌いでもいいけどな』
――RIFLE MODE――
飄々とした言葉と、無骨な電子音声。
學も自分がマサツグ様を倒せるなんて思っちゃあいない、流行りのラノベ主人公染みた大活躍は現実的じゃない。
だから己に出来ること、ほんの少しでも気を逸らし敵の隙を作ってみせた。
二つの武器を手慣れた動作で組み合わせ、星狩りがトランスチームライフルの照準を向ける。
ブラッドスタークの装備の中では特に手に馴染む狙撃銃だが、マサツグ様を狙う銃口は一つのみではない。
學も自分がマサツグ様を倒せるなんて思っちゃあいない、流行りのラノベ主人公染みた大活躍は現実的じゃない。
だから己に出来ること、ほんの少しでも気を逸らし敵の隙を作ってみせた。
二つの武器を手慣れた動作で組み合わせ、星狩りがトランスチームライフルの照準を向ける。
ブラッドスタークの装備の中では特に手に馴染む狙撃銃だが、マサツグ様を狙う銃口は一つのみではない。
スペクターも自身の武器をガンモードへとチェンジ。
ガンガンセイバーとサングラスラッシャーの二丁銃、敵が眼魔一体程度ならともかくクロスセイバーでは心許ない。
故に数を増やし火力を高めるまで。
背後へ大量に出現するはスペクターとネクロムの武器、その長銃形態。
トリガーに指を掛けずとも、意思一つで無限に弾を放ち続ける。
ガンガンセイバーとサングラスラッシャーの二丁銃、敵が眼魔一体程度ならともかくクロスセイバーでは心許ない。
故に数を増やし火力を高めるまで。
背後へ大量に出現するはスペクターとネクロムの武器、その長銃形態。
トリガーに指を掛けずとも、意思一つで無限に弾を放ち続ける。
『ONE HUNDRED!FULL BULLET!』
マサツグ様を更に追い詰める音声はビルドの手元から。
多彩な武器を操るはスペクターだけの専売特許ではない、強化形態のビルドも各種ベストマッチウェポンを自在に取り出せる。
ガトリングフルボトルを利用し完成させた銃、ホークガトリンガーに銃弾を装填。
拳銃タイプの武器ながら、連射性能と破壊力は機関銃にも劣らない。
最大弾数100発の生成と装填を瞬時に行い、残る作業はビルド自身がトリガーを引くのみ。
照準センサーが捉えるは当然紺色の剣士だ。
多彩な武器を操るはスペクターだけの専売特許ではない、強化形態のビルドも各種ベストマッチウェポンを自在に取り出せる。
ガトリングフルボトルを利用し完成させた銃、ホークガトリンガーに銃弾を装填。
拳銃タイプの武器ながら、連射性能と破壊力は機関銃にも劣らない。
最大弾数100発の生成と装填を瞬時に行い、残る作業はビルド自身がトリガーを引くのみ。
照準センサーが捉えるは当然紺色の剣士だ。
「な、ぐ、そんなガラクタを持ち出した所で――」
大量の銃口に思わず怯んだ自分を誤魔化す為の言葉。
聞き飽きた罵声を知った事かと遮り、エネルギー弾が一斉に発射。
銃声は瞬く間に爆音と化し、マサツグ様が言いかけた内容も搔き消える。
聞き飽きた罵声を知った事かと遮り、エネルギー弾が一斉に発射。
銃声は瞬く間に爆音と化し、マサツグ様が言いかけた内容も搔き消える。
「ぐぅぅぅ…!?この、虫けらのふざけた豆鉄砲が…!」
集中砲火を受けて尚悪態を吐ける事実からも、クロスセイバーが如何に高性能かが窺える。
十聖刃で片っ端から斬り落とし、時には甲冑の防御力を活かし耐え凌ぐ。
仮に生身なら5秒と経たずにミンチ同然となる銃撃を受け、未だ五体満足を保っていた。
十聖刃で片っ端から斬り落とし、時には甲冑の防御力を活かし耐え凌ぐ。
仮に生身なら5秒と経たずにミンチ同然となる銃撃を受け、未だ五体満足を保っていた。
『マブシー!マブシー!』
『ダイカイガン!オメガシャイン!』
銃で倒せなくともほんの僅か、敵の動きを止めるだけでも次の攻撃へ繋げられる。
サングラスを模したユニットに眼魂を填め込み、刀身が輝き出す。
浮遊させた長銃からエネルギー弾を放ちながらスペクターが疾走、刃の間合いを即座に詰める。
サングラスを模したユニットに眼魂を填め込み、刀身が輝き出す。
浮遊させた長銃からエネルギー弾を放ちながらスペクターが疾走、刃の間合いを即座に詰める。
迎撃に出る十聖刃と激突を避けるべく、反対の手のガンガンセイバーで受け流す。
左腕に掛かる負荷を、歯を食い縛り耐え更に踏み込む。
防御も回避も間に合わせない、英雄と父の力を宿した剣が振り下ろされた。
左腕に掛かる負荷を、歯を食い縛り耐え更に踏み込む。
防御も回避も間に合わせない、英雄と父の力を宿した剣が振り下ろされた。
「がっ…ぐぅ…!なんだ…なんだこれは…羽虫風情が、どんなインチキを使った!?」
痛みに呻き後退を余儀なくされたマサツグ様には、今の全てが信じられない。
何故理想ばかりを追いかけ現実を見れない、口先だけの雑魚どもが勢いに乗っている。
何故自分が痛みに苦悶の声を上げ、羽虫どもの勝手を許してしまっているのか。
最初はこうじゃなかっただろうに、一体どこから狂い始めた。
何故理想ばかりを追いかけ現実を見れない、口先だけの雑魚どもが勢いに乗っている。
何故自分が痛みに苦悶の声を上げ、羽虫どもの勝手を許してしまっているのか。
最初はこうじゃなかっただろうに、一体どこから狂い始めた。
戦況を変えた複数の理由の内、一つはラビットタンクスパークリングフォームのビルド。
身体機能の上昇と特殊な泡の発生については既に説明した通り。
身体機能の上昇と特殊な泡の発生については既に説明した通り。
二つ目はグレイトフル魂のスペクター。
ビルド同様パワーやスピードの強化は行われたが、アイコンドライバーGが齎すのはそれだけに留まらない。
グレイトフル魂はタケル達が集めた英雄眼魂に宿る、15人の偉人の力を一つに集束させた形態。
ゲームでマコトが取り戻したフーディーニ魂を始め、英雄たちの固有能力を自在に組み合わせ操る事が可能だ。
二天一流の開祖がマサツグ様の剣を見切り、大盗賊が獣の如き速さを与え、千の太刀を集めんとした大巨漢がより強靭な剛力を発揮。
第六天魔王が火力を強化、西部開拓時代のアウトローが命中率を上昇。
タケルと心通わせた英雄達の魂が、此度はマコトに力を貸しクロスセイバーとも渡り合った。
ビルド同様パワーやスピードの強化は行われたが、アイコンドライバーGが齎すのはそれだけに留まらない。
グレイトフル魂はタケル達が集めた英雄眼魂に宿る、15人の偉人の力を一つに集束させた形態。
ゲームでマコトが取り戻したフーディーニ魂を始め、英雄たちの固有能力を自在に組み合わせ操る事が可能だ。
二天一流の開祖がマサツグ様の剣を見切り、大盗賊が獣の如き速さを与え、千の太刀を集めんとした大巨漢がより強靭な剛力を発揮。
第六天魔王が火力を強化、西部開拓時代のアウトローが命中率を上昇。
タケルと心通わせた英雄達の魂が、此度はマコトに力を貸しクロスセイバーとも渡り合った。
何よりも一番の理由は、マサツグ様の精神の不調。
黎斗がマサツグ様に細工したスキル、『聖剣の担い手』は常時発生する訳ではない。
聖剣を装備し、尚且つ強い感情が引き起こされる。
二つの条件をクリアする事により、マサツグ様は剣の技術が上がるのだ。
ニノンとの戦闘に始まり敵対者へ苛立ちと不快感は増幅し続け、それに比例し僅か数時間で達人を鼻で笑う程の力を得た。
黎斗がマサツグ様に細工したスキル、『聖剣の担い手』は常時発生する訳ではない。
聖剣を装備し、尚且つ強い感情が引き起こされる。
二つの条件をクリアする事により、マサツグ様は剣の技術が上がるのだ。
ニノンとの戦闘に始まり敵対者へ苛立ちと不快感は増幅し続け、それに比例し僅か数時間で達人を鼻で笑う程の力を得た。
逆に言うと、精神に不調が起きれば際限なしの成長にも歯止めが掛かる。
現在のマサツグ様が抱くのはモニカ達への怒りや嫉妬、そして焦りと恐怖だ。
憤怒で誤魔化して来たが忘れてはならない、マサツグ様は罠カードの効果でスキルを失ったまま。
彼が異世界で傲岸不遜な振る舞いを許され、ミヤモト達への苛烈な復讐が叶ったのは全て「守る」スキルがあってこそ。
リュシア達の安全と同じか、それ以上にマサツグ様自身の心の支えとなった力を失い。
時間が経てば経つほど徐々に精神は蝕まれている。
追い打ちを掛けるように今もマサツグ様を苛む、ニノンに撃たれた際のダメージが発端となる全身の痛み。
これもまた冷静さと余裕を奪うのに一役買った。
「守る」スキルの恩恵とミヤモトから奪った聖剣の影響で、痛みとほとんど無縁の生活を送って来た為に久しく忘れていた感覚。
ミヤモト達からの暴行を受けた時以上の、本物の殺し合いで負った傷がマサツグ様の絶対的な自信に「死」を予感させたのである。
現在のマサツグ様が抱くのはモニカ達への怒りや嫉妬、そして焦りと恐怖だ。
憤怒で誤魔化して来たが忘れてはならない、マサツグ様は罠カードの効果でスキルを失ったまま。
彼が異世界で傲岸不遜な振る舞いを許され、ミヤモト達への苛烈な復讐が叶ったのは全て「守る」スキルがあってこそ。
リュシア達の安全と同じか、それ以上にマサツグ様自身の心の支えとなった力を失い。
時間が経てば経つほど徐々に精神は蝕まれている。
追い打ちを掛けるように今もマサツグ様を苛む、ニノンに撃たれた際のダメージが発端となる全身の痛み。
これもまた冷静さと余裕を奪うのに一役買った。
「守る」スキルの恩恵とミヤモトから奪った聖剣の影響で、痛みとほとんど無縁の生活を送って来た為に久しく忘れていた感覚。
ミヤモト達からの暴行を受けた時以上の、本物の殺し合いで負った傷がマサツグ様の絶対的な自信に「死」を予感させたのである。
己の精神状態が原因で剣の技術も低下したと、マサツグ様には分からない。
故に彼は半ば錯乱気味となり、全てはマコト達が何か卑劣な手を使ったと決めつけた。
故に彼は半ば錯乱気味となり、全てはマコト達が何か卑劣な手を使ったと決めつけた。
「小賢しい真似に出てまで俺に勝ちたいのか、呆れ果てた卑劣な蛆虫どもめ…!」
弱くて見苦しい偽善者の集団に、自分が負けるなど有り得ないし認めない。
チマチマ攻撃を当てて調子付いている馬鹿どもに、現実を見せる時だ。
十聖刃をバックル…ソードライバーに納刀。
薄っぺらい正義(笑)諸共捻り潰してやった技を使い、全員に力の差を教えてやる。
チマチマ攻撃を当てて調子付いている馬鹿どもに、現実を見せる時だ。
十聖刃をバックル…ソードライバーに納刀。
薄っぺらい正義(笑)諸共捻り潰してやった技を使い、全員に力の差を教えてやる。
「――っ!!させるか…もう二度と、奪わせてなるものか…!」
ニノンの命を刈り取った、邪悪なる剣が再び放たれようとしている。
視界に飛び込む景色、五感全てが伝える脅威の前兆。
自らの魂を震わせる怖気に、モニカが選ぶのは背を向け逃げ出すことなんかじゃあない。
絶望的な力の差を理解して尚も前を向き、微塵も目を逸らさず立ち向かう。
視界に飛び込む景色、五感全てが伝える脅威の前兆。
自らの魂を震わせる怖気に、モニカが選ぶのは背を向け逃げ出すことなんかじゃあない。
絶望的な力の差を理解して尚も前を向き、微塵も目を逸らさず立ち向かう。
死ぬことが恐くないのではない。
もっと恐いのは何も守れないことだ、また失ってしまうことだ。
アユミが死に、ニノンが死に、次は一体誰だ。
この場で共に戦う者達か、未だ再会叶わぬヴァイスフリューゲルの二人か。
もっと恐いのは何も守れないことだ、また失ってしまうことだ。
アユミが死に、ニノンが死に、次は一体誰だ。
この場で共に戦う者達か、未だ再会叶わぬヴァイスフリューゲルの二人か。
全てを奪われ、自分は見ている事しか出来ないと言うのか。
「いいや違う!私の仲間は、誰一人として死なせない!」
モニカの叫びを嗤い、無に帰す光が放たれる。
剣士達と世を生きる人々の希望となった聖剣は、悪意に穢されまたもや刃を血で染めるだろう。
美しい筈なのにおぞましい輝きが、相対する者達へ絶望を与える。
死を予感させる夜空色が戦場を包み込む。
剣士達と世を生きる人々の希望となった聖剣は、悪意に穢されまたもや刃を血で染めるだろう。
美しい筈なのにおぞましい輝きが、相対する者達へ絶望を与える。
死を予感させる夜空色が戦場を包み込む。
柄を握る手が白ばむ程に力を籠め、モニカは意識を研ぎ澄ます。
冷えて行く頭とは正反対に、心の叫びは止まらない。
敵は強い?そりゃそうだろう、見れば分かるし散々この身で味わった。
自分の技では負けるだけ?そんなものとっくに理解出来てる。
冷えて行く頭とは正反対に、心の叫びは止まらない。
敵は強い?そりゃそうだろう、見れば分かるし散々この身で味わった。
自分の技では負けるだけ?そんなものとっくに理解出来てる。
(足りない…もっと……もっとだ……!)
悪しき光が戦場を支配するのなら、自分の輝きで塗り替えてみせる。
出来るか出来ないかを問うつもりはない、やる一択だ。
敵の脅威に仲間の心が蝕まれるなら、自分の光で晴らそう。
敵の怒りに仲間達を怯むなら、自分の光で支えよう。
敵の嗤いに仲間達の心が挫けるなら、自分の光で守ろう。
出来るか出来ないかを問うつもりはない、やる一択だ。
敵の脅威に仲間の心が蝕まれるなら、自分の光で晴らそう。
敵の怒りに仲間達を怯むなら、自分の光で支えよう。
敵の嗤いに仲間達の心が挫けるなら、自分の光で守ろう。
願う、誰よりも強く願う。
光になりたい、戦場を照らす光であらせて欲しい。
魂が焼き切れ血反吐を吐こうとも願うのを止められない。
声なき声で叫び続け、
光になりたい、戦場を照らす光であらせて欲しい。
魂が焼き切れ血反吐を吐こうとも願うのを止められない。
声なき声で叫び続け、
聖剣は、少女の渇望に応えた。
本来の使い手には遠く及ばず。
たとえ主催者が永劫破壊(エイヴィヒカイト)に手を加え、ゲームに活かしても。
誰もが黒円卓の魔人達の領域へ、簡単に到達するのは不可能。
モニカもその例に漏れず、本来の使い手とは雲泥の差がある。
『彼女』を知る火傷顔の上官が見たら、及第点すら与えられない有様にため息を吐く気も失せるだろう。
たとえ主催者が永劫破壊(エイヴィヒカイト)に手を加え、ゲームに活かしても。
誰もが黒円卓の魔人達の領域へ、簡単に到達するのは不可能。
モニカもその例に漏れず、本来の使い手とは雲泥の差がある。
『彼女』を知る火傷顔の上官が見たら、及第点すら与えられない有様にため息を吐く気も失せるだろう。
だがそれでも、この一瞬モニカは創世の剣士を超えた。
剣が、腕が、足が、全身が光と化す。
砕けぬ意思と譲れぬ決意を携えて、雷光が駆け抜ける。
視界を白一色に染め上げ、両の瞳を焼き潰す輝きが剣士の悪意を跳ね退けた。
剣が、腕が、足が、全身が光と化す。
砕けぬ意思と譲れぬ決意を携えて、雷光が駆け抜ける。
視界を白一色に染め上げ、両の瞳を焼き潰す輝きが剣士の悪意を跳ね退けた。
「我が奥義、受けてみよ!」
真一文字が胴体に書かれたと剣士は認識できない。
遅れてやって来た痛みに呻くことすら出来ず、裁きが下された。
遅れてやって来た痛みに呻くことすら出来ず、裁きが下された。
「旋風雷閃撃鎖斬!!!」
落雷など生温い、超高熱の光の柱が降り注ぐ。
甲冑がダメージを最小限に抑えるも、どこまで効果があるのかマサツグ様には分からない。
冷静な思考など許されず、頭部から爪先までを駆ける衝撃と激痛に絶叫を上げる。
生身であれば、半端な耐久力の装甲では到底耐えるのは不可能。
皮肉にも高性能な甲冑が却って苦痛を長続きさせた。
甲冑がダメージを最小限に抑えるも、どこまで効果があるのかマサツグ様には分からない。
冷静な思考など許されず、頭部から爪先までを駆ける衝撃と激痛に絶叫を上げる。
生身であれば、半端な耐久力の装甲では到底耐えるのは不可能。
皮肉にも高性能な甲冑が却って苦痛を長続きさせた。
「――――――っはぁ!はっ、はっ……」
一方のモニカもまた、自身の成果に喜んでいられる余裕は皆無。
ただでさえ体力が尽きる寸前だった所へ、聖遺物の力を引き出したのだ。
反動は容赦なく襲い、息を切らして倒れ込む始末。
戦闘以前に移動や会話すらままならない。
何処を見ても隙だらけ、殺してくれと我が身を差し出すのと同義。
ただでさえ体力が尽きる寸前だった所へ、聖遺物の力を引き出したのだ。
反動は容赦なく襲い、息を切らして倒れ込む始末。
戦闘以前に移動や会話すらままならない。
何処を見ても隙だらけ、殺してくれと我が身を差し出すのと同義。
「こ…の……偽善者、の…ゴミ虫が、あ……!」
身動きを完全に封じられても不思議は無い痺れを甲冑が軽減し、剣を振り被る。
勝敗は結局変えられなかった、これもまた一つの無情な結末。
勝敗は結局変えられなかった、これもまた一つの無情な結末。
――ICE STEAM!――
モニカだけならそうなった。
粘り付く低い電子音声へ咄嗟に剣を振るえたのは、痺れに襲われる身だというのに大したもの。
十聖刃共々右半身が凍り付き、直ぐに失敗と思い知らされたが。
本来のクロスセイバーなら即座に脱せる拘束も、雷撃のダメージが後を引き遅い。
粘り付く低い電子音声へ咄嗟に剣を振るえたのは、痺れに襲われる身だというのに大したもの。
十聖刃共々右半身が凍り付き、直ぐに失敗と思い知らされたが。
本来のクロスセイバーなら即座に脱せる拘束も、雷撃のダメージが後を引き遅い。
『油断大敵、ってな。死ぬ前の良い勉強になっただろ?』
「お、前……!!」
「お、前……!!」
肩に銃を担ぎ言う真紅の怪人を、罵る為の口も上手く回らない。
元より敵の罵詈雑言へ呑気に耳を傾ける物好きはいない。
勝利への道は仲間が照らしてくれた、なら自分達が何をすべきか考えるまでもない。
後は任せろと、男達が決着を付けに出る。
元より敵の罵詈雑言へ呑気に耳を傾ける物好きはいない。
勝利への道は仲間が照らしてくれた、なら自分達が何をすべきか考えるまでもない。
後は任せろと、男達が決着を付けに出る。
『ゼンダイカイガン!
剣豪!電動!アロー!リンゴ!カウボーイ!
巨匠!無双!怪盗!ダゼヨ!女王!
大王!武将!脱走!読書!僧侶!
全員集合!』
剣豪!電動!アロー!リンゴ!カウボーイ!
巨匠!無双!怪盗!ダゼヨ!女王!
大王!武将!脱走!読書!僧侶!
全員集合!』
『グレイトフル!オメガドライブ!』
ドライバーに名を告げられ、パーカーゴーストへ姿を変えた英雄達が次々に出現。
大天空寺地下のモノリスへ刻まれたのと同じ紋章へ集まる。
全ての英雄達は一つになり、金色の球体を形成。
光となった少女に負けじと輝く。
大天空寺地下のモノリスへ刻まれたのと同じ紋章へ集まる。
全ての英雄達は一つになり、金色の球体を形成。
光となった少女に負けじと輝く。
『Ready Go!』
『SPARKLING FINISH!』
ヒーローは一人ではない、発砲増強剤を最大レベルで活性化させたビルドが大量の泡を放出。
ディメンションバブルが空間を歪め、グラフ型の拘束具を作り出す。
ディメンションバブルが空間を歪め、グラフ型の拘束具を作り出す。
「な、あ、あぁあああああ…!!」
マサツグ様には自分が何を言いたいのかも分からず、意味の無い叫びが漏れるばかり。
視界の端で、蔑んだ非力な羽虫が偽善者の少女を担ぎ離れるのが見えた。
自分を助ける者はいない、いる筈が無い。
視界の端で、蔑んだ非力な羽虫が偽善者の少女を担ぎ離れるのが見えた。
自分を助ける者はいない、いる筈が無い。
「俺達の生き様、見せてやる!」
見下し嘲笑った事が大間違いだと、視界いっぱいに広がる光が訴えて来るようで目障りだ。
お前達に負ける筈がない、言い返してやりたいのに不可能。
どれだけ目を逸らし言い訳を重ねようと無駄。
力が無ければ何も出来ない、その言葉が己へ返って来る。
お前達に負ける筈がない、言い返してやりたいのに不可能。
どれだけ目を逸らし言い訳を重ねようと無駄。
力が無ければ何も出来ない、その言葉が己へ返って来る。
「お前らが…なんで…なんで……!!」
呟きに籠められたのは恨みか、現実逃避か、それとも羨望か。
球体と飛び蹴りが叩き込まれ、声も出せずに血を吐き出す。
伸ばした手が何かを掴む事は無い。
伸ばした手を誰かが掴む事も無い。
球体と飛び蹴りが叩き込まれ、声も出せずに血を吐き出す。
伸ばした手が何かを掴む事は無い。
伸ばした手を誰かが掴む事も無い。
全てを手に入れたと思い込み、その実本当に欲しかった物は手に入らず。
彼自身が拒んだ眩い絆から、遠く遠くへ離れて行った。
彼自身が拒んだ眩い絆から、遠く遠くへ離れて行った。
○
防御の体勢も取れずに、強化形態のライダー達の技が直撃。
周囲に立つ商店の壁をぶち抜き続け、しかし止まる様子は無く。
吹き飛ばされたマサツグ様の行方は知れず、戦兎達の視界から完全に消え去った。
周囲に立つ商店の壁をぶち抜き続け、しかし止まる様子は無く。
吹き飛ばされたマサツグ様の行方は知れず、戦兎達の視界から完全に消え去った。
「終わった、のか……?」
誰に向けるでもないマコトの言葉に、勝利への余韻は感じられない。
まさかゲーム開始からそう時間を置かず、あれ程の強敵とぶつかるとは予想外。
どうにか撃退には成功したとはいえ、犠牲になった少女を思えば素直に喜べない。
加えて敵がどうなったのかも不明だ。
直ぐに動けるダメージでないとは思うも、決して油断は出来ない。
追い掛け、せめてベルトだけでも奪わねば到底安堵に身を委ねられそうもなかった。
まさかゲーム開始からそう時間を置かず、あれ程の強敵とぶつかるとは予想外。
どうにか撃退には成功したとはいえ、犠牲になった少女を思えば素直に喜べない。
加えて敵がどうなったのかも不明だ。
直ぐに動けるダメージでないとは思うも、決して油断は出来ない。
追い掛け、せめてベルトだけでも奪わねば到底安堵に身を委ねられそうもなかった。
「僕達、勝ったんだ……」
「あ、おい!」
「あ、おい!」
但し他に優先すべきものが無ければだが。
戦いの終わりに一言では言い表せない思いがこみ上げ、學は崩れ落ちた。
慌てて戦兎が抱き起し、最悪の予感に冷汗が流れるも上下を繰り返す胸に杞憂と確信。
マサツグ様相手に恐怖を飲み込み立ち向かったが、元々一般人なのだ。
肉体的な疲労は当然、張り詰めた空気から解放され精神的にも限界が訪れたのだろう。
戦いの終わりに一言では言い表せない思いがこみ上げ、學は崩れ落ちた。
慌てて戦兎が抱き起し、最悪の予感に冷汗が流れるも上下を繰り返す胸に杞憂と確信。
マサツグ様相手に恐怖を飲み込み立ち向かったが、元々一般人なのだ。
肉体的な疲労は当然、張り詰めた空気から解放され精神的にも限界が訪れたのだろう。
「気絶した、か。…そっちの娘は大丈夫か?」
「ああ、こっちも意識を手放したようだ。だが、この傷は放って置けない」
「ああ、こっちも意識を手放したようだ。だが、この傷は放って置けない」
モニカも既に気を失っており、双眸は力なく閉じられている。
ただ學と違い傷の深さ故、こちらの方が顔色は悪い。
急いで処置しなければ危険、折角生き延びたのにこんな形で命を落とすのは誰も望んでいない。
マサツグ様は気掛かりだ、しかし仲間の安全を放棄してまで追いかける気は無かった。
ただ學と違い傷の深さ故、こちらの方が顔色は悪い。
急いで処置しなければ危険、折角生き延びたのにこんな形で命を落とすのは誰も望んでいない。
マサツグ様は気掛かりだ、しかし仲間の安全を放棄してまで追いかける気は無かった。
『なら、奴さんとの鬼ごっこは俺がやってやるよ』
とはいえマサツグ様の追跡を完全に諦めるには早い。
軽い調子で引き受け背を向けるのはブラッドスターク。
學の懐からスルリと預けたままのカードを抜き取り、自身のデイパックへ仕舞う。
自分達と違い、未だ変身を解かずにいるエボルトへ戦兎から声が掛かる。
軽い調子で引き受け背を向けるのはブラッドスターク。
學の懐からスルリと預けたままのカードを抜き取り、自身のデイパックへ仕舞う。
自分達と違い、未だ変身を解かずにいるエボルトへ戦兎から声が掛かる。
「待てエボルト、お前一人で行かせるのは…」
『心配しなくても、道草食わずに帰って来るさ。それにだ、アイツの支給品からそっちのお嬢ちゃんを治せる道具が手に入るかもしれないだろ?』
『心配しなくても、道草食わずに帰って来るさ。それにだ、アイツの支給品からそっちのお嬢ちゃんを治せる道具が手に入るかもしれないだろ?』
心配はしているが断じてエボルトの身を案じてだとかじゃない。
この男を一人で行動させ、何か余計な真似に出るのではという危惧だ。
ただモニカの治療を持ち出されれば、余り強くは否定出来なかった。
いっそ自分もエボルトと共にマサツグ様を追いかける手もあるが、そうなるとモニカ達をマコト一人に押し付けてしまう。
気を失っていないだけで、マコトの状態も万全とは言い難い。
対して自分とエボルトは参戦が最も遅かったのも影響してか、まだ体力的にも余裕はあった。
モニカ達の手当てとマサツグ様の追跡を、二手に分かれて行うのは悪手とは言い切れまい。
エボルトでなければの大前提が付くが。
この男を一人で行動させ、何か余計な真似に出るのではという危惧だ。
ただモニカの治療を持ち出されれば、余り強くは否定出来なかった。
いっそ自分もエボルトと共にマサツグ様を追いかける手もあるが、そうなるとモニカ達をマコト一人に押し付けてしまう。
気を失っていないだけで、マコトの状態も万全とは言い難い。
対して自分とエボルトは参戦が最も遅かったのも影響してか、まだ体力的にも余裕はあった。
モニカ達の手当てとマサツグ様の追跡を、二手に分かれて行うのは悪手とは言い切れまい。
エボルトでなければの大前提が付くが。
『んじゃ、そいつらの面倒は頼んだぜ。CIAO(チャオ)~♪』
「おい勝手に…!」
「おい勝手に…!」
反論を待たずに立ち去り、赤い背中は直ぐに見えなくなった。
思わず頭を掻き悪態が口を突きかけるも、マコトの手前止めておく。
言ってやりたい山程の文句を無理やり飲み込み、切り替えるしかない。
思わず頭を掻き悪態が口を突きかけるも、マコトの手前止めておく。
言ってやりたい山程の文句を無理やり飲み込み、切り替えるしかない。
「あの男、ではなく少女、か?事情はともかく、追いかけるなら俺は構わないが…」
「いや、アンタだってあんまり余裕無いだろ?今は二人を休ませるほうが大事だし、俺も手伝うよ」
「いや、アンタだってあんまり余裕無いだろ?今は二人を休ませるほうが大事だし、俺も手伝うよ」
特にモニカは重傷だ、のんびりもしていられない。
幸い彼らの現在地はオーエド町、活気溢れる商人の街。
商売根性逞しい住人達は不在でも、物資の補給には持って来いのエリアだ。
薬局や診療所なら傷の処置に必要な道具も集まる。
心情的理由を抜きにしてもエボルトの方で治療に使える道具が手に入るか不確かな以上、こっちでも可能な手当てはやっておきたい。
こうなってはやちよとの合流が遅れるのは避けられず、胸中で謝りながら學を背負う。
マコトも長々と議論を行う場面でないと理解しており、戦兎への礼を告げモニカを屋内へ運ぶ。
幸い彼らの現在地はオーエド町、活気溢れる商人の街。
商売根性逞しい住人達は不在でも、物資の補給には持って来いのエリアだ。
薬局や診療所なら傷の処置に必要な道具も集まる。
心情的理由を抜きにしてもエボルトの方で治療に使える道具が手に入るか不確かな以上、こっちでも可能な手当てはやっておきたい。
こうなってはやちよとの合流が遅れるのは避けられず、胸中で謝りながら學を背負う。
マコトも長々と議論を行う場面でないと理解しており、戦兎への礼を告げモニカを屋内へ運ぶ。
太陽が徐々に顔を出し、新しい朝が直にやって来る。
先の喧騒が幻のように静まり返ったオーエド町で、二人の戦士は新たな戦いに身を投じる。
敵を倒すのではない、残された仲間の命を救い意思を繋ぐ戦いを。
先の喧騒が幻のように静まり返ったオーエド町で、二人の戦士は新たな戦いに身を投じる。
敵を倒すのではない、残された仲間の命を救い意思を繋ぐ戦いを。
【ニノン・ジュベール@プリンセスコネクト!Re:Dive 死亡】
【D-1 オーエド町/一日目/早朝】
【桐生戦兎@仮面ライダービルド】
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)
[装備]:ビルドドライバー+フルボトル(ラビット、タンク)+ラビットタンクスパークリング@仮面ライダービルド、ドリルクラッシャー@仮面ライダービルド
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~1(確認済み、フルボトルは無い)
[思考・状況]
基本方針:檀黎斗を倒し殺し合いを終わらせる。
1:今は二人(モニカ、學)の手当てを優先。E-4での七海との合流は遅れちまうか…。
2:監視も兼ねてエボルトと共闘する。信用した訳じゃねぇからな。
3:大天空寺なら首輪も解除できそうだ。後はサンプルも必要だが…。
4:万丈達やエグゼイドを探す。エグゼイドは檀黎斗を知っているのかもしれない。
5:環いろはをこっちでも探してみる。
6:デュエリストにも接触しておきたい。
[備考]
※参戦時期は『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』以降。
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)
[装備]:ビルドドライバー+フルボトル(ラビット、タンク)+ラビットタンクスパークリング@仮面ライダービルド、ドリルクラッシャー@仮面ライダービルド
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~1(確認済み、フルボトルは無い)
[思考・状況]
基本方針:檀黎斗を倒し殺し合いを終わらせる。
1:今は二人(モニカ、學)の手当てを優先。E-4での七海との合流は遅れちまうか…。
2:監視も兼ねてエボルトと共闘する。信用した訳じゃねぇからな。
3:大天空寺なら首輪も解除できそうだ。後はサンプルも必要だが…。
4:万丈達やエグゼイドを探す。エグゼイドは檀黎斗を知っているのかもしれない。
5:環いろはをこっちでも探してみる。
6:デュエリストにも接触しておきたい。
[備考]
※参戦時期は『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』以降。
【深海マコト@仮面ライダーゴースト】
[状態]:ダメージ(大)、疲労(大)
[装備]:ゴーストドライバー&スペクターゴースト眼魂&フーディーニゴースト眼魂@仮面ライダーゴースト、アイコンドライバーG@仮面ライダーゴースト
[道具]:基本支給品、マシンフーディー@仮面ライダーゴースト、リベンジシューター(7/8)@大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]基本方針:ゲームマスター達は俺が倒す!!
1:助けに来た仮面ライダー(戦兎)と共にモニカと學の手当てをする。
2:ニノン…お前の生き様は忘れない……。
3:あの男(マサツグ様)は仮面ライダーなのか……?
[備考]
※参戦時期はゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター終了後
※シンスペクターゴーストアイコンを自分の意思で出すことは制限により不可能です。他の参加者に個別に支給されているか、何らかの条件によって出すことが可能になるかもしれません
※心意システム及び眼魂の特性により、友情ゴースト眼魂がアイコンドライバーGに変化しました。
[状態]:ダメージ(大)、疲労(大)
[装備]:ゴーストドライバー&スペクターゴースト眼魂&フーディーニゴースト眼魂@仮面ライダーゴースト、アイコンドライバーG@仮面ライダーゴースト
[道具]:基本支給品、マシンフーディー@仮面ライダーゴースト、リベンジシューター(7/8)@大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]基本方針:ゲームマスター達は俺が倒す!!
1:助けに来た仮面ライダー(戦兎)と共にモニカと學の手当てをする。
2:ニノン…お前の生き様は忘れない……。
3:あの男(マサツグ様)は仮面ライダーなのか……?
[備考]
※参戦時期はゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター終了後
※シンスペクターゴーストアイコンを自分の意思で出すことは制限により不可能です。他の参加者に個別に支給されているか、何らかの条件によって出すことが可能になるかもしれません
※心意システム及び眼魂の特性により、友情ゴースト眼魂がアイコンドライバーGに変化しました。
【土部學@女装男子のつくりかたシリーズ】
[状態]:ダメージ(中) 、疲労(極大)、精神的疲労(大)、緋々色金による擬似的なエイヴィヒカイト覚醒、気絶
[装備]:緋々色金@Dies irae
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]基本方針:モニカちゃんに一人で背負い込ませたくない。怖いけど一緒に戦う
0:……
1:僕達、勝った……?
2:ゆきさんは本名で参加させられた可能性もある……?
3:モニカちゃんの背負ってるもの、僕も少しだけ持ってあげますよ
[備考]
※参戦時期は女装男子のまなびかた終了後
※ 緋々色金に仕組まれた細工により、心意をトリガーに擬似的なエイヴィヒカイトに覚醒しました。身体能力が格段に上がり、素人の彼でも仮面ライダーと生身で戦えるくらいになりました。ただし効果はそれくらいです
[状態]:ダメージ(中) 、疲労(極大)、精神的疲労(大)、緋々色金による擬似的なエイヴィヒカイト覚醒、気絶
[装備]:緋々色金@Dies irae
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]基本方針:モニカちゃんに一人で背負い込ませたくない。怖いけど一緒に戦う
0:……
1:僕達、勝った……?
2:ゆきさんは本名で参加させられた可能性もある……?
3:モニカちゃんの背負ってるもの、僕も少しだけ持ってあげますよ
[備考]
※参戦時期は女装男子のまなびかた終了後
※ 緋々色金に仕組まれた細工により、心意をトリガーに擬似的なエイヴィヒカイトに覚醒しました。身体能力が格段に上がり、素人の彼でも仮面ライダーと生身で戦えるくらいになりました。ただし効果はそれくらいです
【モニカ@プリンセスコネクト!Re:Dive】
[状態]:ダメージ(極大)、脇腹から出血、疲労(極大)、みんなを照らしたいという渇望(極大)、悲しみ(大)、気絶
[装備]:戦雷の聖剣@Dies irae
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]基本方針:決闘を終わらせる
0:……
1:みんなと共に目の前の男を止める
2:ニノン……。
3:私はもう誰も失いたくない…… 。だから私が、皆を照らすのだ!
4:アユミ……私たちの勇姿、見ていてくれ……
[備考]
※参戦時期は少なくともイベントストーリー『ショーグン道中記 白翼のサムライ』以降。
[状態]:ダメージ(極大)、脇腹から出血、疲労(極大)、みんなを照らしたいという渇望(極大)、悲しみ(大)、気絶
[装備]:戦雷の聖剣@Dies irae
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]基本方針:決闘を終わらせる
0:……
1:みんなと共に目の前の男を止める
2:ニノン……。
3:私はもう誰も失いたくない…… 。だから私が、皆を照らすのだ!
4:アユミ……私たちの勇姿、見ていてくれ……
[備考]
※参戦時期は少なくともイベントストーリー『ショーグン道中記 白翼のサムライ』以降。
※メガウルオウダー@仮面ライダーゴースト、風双剣翠風&猿飛忍者伝ワンダーライドブック@仮面ライダーセイバーは破壊されました。