グツグツとマグマが流れる火山を見上げる和服の少女が一人。
関織子ことおっこは、唖然とした顔で見上げていた。
おっこは温泉旅館『春の屋』の若おかみだ。
両親と共に事故に会い、一人生き残った彼女は、父方の祖母に引き取られて暮らしている。
家の手伝いとして小学生ながらに若おかみとして働き、個性豊かなユーレイや鬼と共に、春の屋に泊まるお客様におもてなしをしてきた。
それはたしかに、ふつうの子供とは言い難い人生だろう。親戚に引き取られるのも、不思議な存在が見えるのも、家の手伝いをするのも、一つ一つはそう珍しくなくても、全部一人で当てはまるなんてことは早々ない。
でも、それだけだ。人とは違う人生を歩んでいても、超人的な生命力を持っていても、マンガのようなバトルなんてない。ただの給食が好きで機械音痴な小学生の女の子だ。
そんなおっこが突如として参加させられた、この命がけの決闘。
関織子ことおっこは、唖然とした顔で見上げていた。
おっこは温泉旅館『春の屋』の若おかみだ。
両親と共に事故に会い、一人生き残った彼女は、父方の祖母に引き取られて暮らしている。
家の手伝いとして小学生ながらに若おかみとして働き、個性豊かなユーレイや鬼と共に、春の屋に泊まるお客様におもてなしをしてきた。
それはたしかに、ふつうの子供とは言い難い人生だろう。親戚に引き取られるのも、不思議な存在が見えるのも、家の手伝いをするのも、一つ一つはそう珍しくなくても、全部一人で当てはまるなんてことは早々ない。
でも、それだけだ。人とは違う人生を歩んでいても、超人的な生命力を持っていても、マンガのようなバトルなんてない。ただの給食が好きで機械音痴な小学生の女の子だ。
そんなおっこが突如として参加させられた、この命がけの決闘。
「あの磯野っていう人が言っていた決闘って……殺し合いという意味……だよね」
自分で口に出して、思わず背すじに寒いものを感じてブルっと身が震える。
あの冥界の魔王と名乗ったハ・デスの言葉は、おっこには嘘だとは感じられなかった。
春の屋に住み着いているユーレイのウリ坊や美代、鬼の鈴鬼といった面々とひとつ屋根の下で暮らしているからだろう、人ではないと感覚で理解した。
そしておっこの頭に浮かぶのは、つい先ほどの惨劇。本田と呼ばれていた高校生ぐらいの人の首が、冗談のように爆破される光景だ。
あの冥界の魔王と名乗ったハ・デスの言葉は、おっこには嘘だとは感じられなかった。
春の屋に住み着いているユーレイのウリ坊や美代、鬼の鈴鬼といった面々とひとつ屋根の下で暮らしているからだろう、人ではないと感覚で理解した。
そしておっこの頭に浮かぶのは、つい先ほどの惨劇。本田と呼ばれていた高校生ぐらいの人の首が、冗談のように爆破される光景だ。
「おばあちゃん……エツ子さん……康さん」
気がつけばおっこは、自分の首に手を当てて呟いていた。
もし、彼らが同じように首輪をつけられていたら、そう思うと心臓が早くなる。彼らだけではない、真月のような同級生や花の湯の人、もしかしたらこれまでのお客様まで巻き込まれているのかもしれないのだ。とても冷静でなどいられない。
ギチギチと痛む心臓を服の上から抑えながら、おっこは駆け出した。
ここにはウリ坊たちはいない。ユーレイである彼らに首輪をつけられないだろうことだけは安心できるものだが、それは助けも得られないということだ。自分でなんとかしなくてはならない。
あてもなくおっこは下山をはじめる。もともとそんなに高くない山とはいえ、和装で山を行くのは無理がある。さすがのおっこも疲れてきたところで山小屋を見つけた。やっと着いた、と達成感と共にドアを開けようとした直前に、おっこは音に気づいた。
もし、彼らが同じように首輪をつけられていたら、そう思うと心臓が早くなる。彼らだけではない、真月のような同級生や花の湯の人、もしかしたらこれまでのお客様まで巻き込まれているのかもしれないのだ。とても冷静でなどいられない。
ギチギチと痛む心臓を服の上から抑えながら、おっこは駆け出した。
ここにはウリ坊たちはいない。ユーレイである彼らに首輪をつけられないだろうことだけは安心できるものだが、それは助けも得られないということだ。自分でなんとかしなくてはならない。
あてもなくおっこは下山をはじめる。もともとそんなに高くない山とはいえ、和装で山を行くのは無理がある。さすがのおっこも疲れてきたところで山小屋を見つけた。やっと着いた、と達成感と共にドアを開けようとした直前に、おっこは音に気づいた。
「この声……泣いてる?」
そっと耳をすませば、山小屋の中から少年のような泣き声が聞こえる。扉の窓から中を覗き込むと、赤い何かが見えた。人だ。赤いボディスーツに、赤い奇抜な髪型をした男の人だ。膝を抱えて、怯えた様子ですすり泣いている。
なぜだかおっこには、その姿がとても小さく見えた。外見だけならおっこより年上のはずなのに、まるで美代と同じぐらいの、小さな子供のように思えた。
コンコンとノックすると、すすり泣く声が止まった。
なぜだかおっこには、その姿がとても小さく見えた。外見だけならおっこより年上のはずなのに、まるで美代と同じぐらいの、小さな子供のように思えた。
コンコンとノックすると、すすり泣く声が止まった。
「入っていいですか?」
問いかけるおっこの言葉に、応えは返ってこない。
だが、1分、2分、3分と扉の前で立ち続けて、ふいに扉が開いた。
だが、1分、2分、3分と扉の前で立ち続けて、ふいに扉が開いた。
「悪ぃ、待たせて……もう平気だ」
そう言う少年の顔は、さっきまでの小ささをまるで感じさせないものだった。
「ほら、コーヒーだ。ミルクもあるぞ。」
「ありがとうございます。」
「ありがとうございます。」
山小屋の中におっこを招き入れた少年は、手際良くコーヒーを2つ入れると、カウンターに置いた。
少年はしばらくおっこと目を合わせずにどこか遠くを見ていた、オレンジの瞳は赤く充血していてまだ少しうるんでいる。それでもおっこには、何かさっきと違って見えた。
少年はしばらくおっこと目を合わせずにどこか遠くを見ていた、オレンジの瞳は赤く充血していてまだ少しうるんでいる。それでもおっこには、何かさっきと違って見えた。
「……ここまで歩いてきたのか?」
少年の最初の言葉はそれだった。コーヒーを飲み干しておっこに目を向けると、眩しいものを見る目で言う。おっこが肯定すると「すげぇな」と苦笑いした。
「俺はダメだった。自分が誘拐された、そう思ったら、腰が抜けてへたりこんじまった。情けねえ、乗り越えたはずなのに……」
心の傷をおっこは感じた。
心に傷を負った人は、ときどきひどく寂しい顔をする。おっこは激変する生活でさびしいなんて思う間もなかったけれど、傷痕はその人の人生を前に進むのを防いでしまうのだ。
おっこは傷を傷と思う間もなく春の屋での生活に馴染んだ。それはそれまでのおっこの人生にはないウリ坊という存在や若おかみという仕事が傷になったからだ。傷は傷でも、おっこを成長させる研磨のような傷。それがあるから、両親やそれまでの生活をなくしても笑顔を失わなかった。
この男の人も、今はそうなのだろうと思った。きっと何か傷があって、でもそれを乗り越えたのだ。それでも、傷はどこかに残っている。おっこが抉られなかった古傷を少年は抉られている、なんて言葉ではわからずとも、「辛い過去にちょっとくじけそうになった」と理解した。
心に傷を負った人は、ときどきひどく寂しい顔をする。おっこは激変する生活でさびしいなんて思う間もなかったけれど、傷痕はその人の人生を前に進むのを防いでしまうのだ。
おっこは傷を傷と思う間もなく春の屋での生活に馴染んだ。それはそれまでのおっこの人生にはないウリ坊という存在や若おかみという仕事が傷になったからだ。傷は傷でも、おっこを成長させる研磨のような傷。それがあるから、両親やそれまでの生活をなくしても笑顔を失わなかった。
この男の人も、今はそうなのだろうと思った。きっと何か傷があって、でもそれを乗り越えたのだ。それでも、傷はどこかに残っている。おっこが抉られなかった古傷を少年は抉られている、なんて言葉ではわからずとも、「辛い過去にちょっとくじけそうになった」と理解した。
「私は、不安だったんです。私のおばあちゃんや大切な人が、同じように巻き込まれちゃったんじゃないかって思ったら、いても立ってもいられなくて走っちゃって、だからその……いろいろ手伝ってください!」
おっこは何も考えず話していた。気がつけば口が動いて、伝えなきゃいけないと思ったことを話していた。
今、言わなければいけないと思った。
突然まくし立てたおっこに、少年はキョトンとしていた。やっちゃった、そう思ったおっこの前でまた少年は苦笑いして「強えなぁ」とつぶやいた。
今、言わなければいけないと思った。
突然まくし立てたおっこに、少年はキョトンとしていた。やっちゃった、そう思ったおっこの前でまた少年は苦笑いして「強えなぁ」とつぶやいた。
「俺は、自分が誘拐されたことしか考えてなかった。家族とか大切な人とかそんなこと、なにも……ああーっ! ダッセェ! しめっぽいのはらしくねえぜ!」
スイッチが入った、おっこはそう思った。
おっこの飲んでいたコーヒーを一息にあおると、少年はビシッと指を前に向ける。
自分のコーヒーを飲まれたことにも気づかずに、少年から目が離せない。
おっこの飲んでいたコーヒーを一息にあおると、少年はビシッと指を前に向ける。
自分のコーヒーを飲まれたことにも気づかずに、少年から目が離せない。
「ハ・デス! こいつは俺からの宣戦布告だ! お前がなんの目的でこんなことをしてるのかは知らねえ! だが必ずこの俺がお前をぶちのめす! 決闘だ!」
それは堂々たる宣戦布告だ。さっきまでの膝を抱えて泣いていた姿からは想像もできないほどに、燦然と輝くような生命力を感じさせる覇気がこもっている。見ているおっこまで心を熱くさせるような『熱』を感じて、おっこも思わず立ち上がる。そして「がんばりましょう!」と言ったところで。
「あ、そういえば名前なんでしたっけ」
少年はガクッと、指を差した姿勢のままコケた。
「今聞くのかよ! キマらねえなぁ」
「ご、ごめんなさい」
「俺は、穂村尊、いや、Soulburnerだ」
「そうるばーなー?」
「ああ、このカッコしてるからな。まあどっちで呼んでもかまわないぜ。君は?」
「関織子です。おっこって呼んでください!」
「わかった、おっこちゃん。じゃあ」
「ご、ごめんなさい」
「俺は、穂村尊、いや、Soulburnerだ」
「そうるばーなー?」
「ああ、このカッコしてるからな。まあどっちで呼んでもかまわないぜ。君は?」
「関織子です。おっこって呼んでください!」
「わかった、おっこちゃん。じゃあ」
ニッと笑ってSoulburnerは拳を突き出す。おっこは少し考えて、同じように拳を突き出した。
「一緒にこんなクソッタレなゲーム、ブッ壊してろうぜ!」
「はい!」
「はい!」
ガツンと拳と拳がぶつかる。
お互いの熱を、たしかに二人は感じた。
お互いの熱を、たしかに二人は感じた。
関織子は両親を交通事故で失い、春の屋のみんなと出会い、立ち止まることなく『おっこ』になった。
穂村尊はロスト事件で心に傷を負い、両親を交通事故で失い、それでも立ち上がり『Soulburner』になった。
この決闘場で二人が何者になるかは、まだ誰も知らない。
穂村尊はロスト事件で心に傷を負い、両親を交通事故で失い、それでも立ち上がり『Soulburner』になった。
この決闘場で二人が何者になるかは、まだ誰も知らない。
【関織子@若おかみは小学生!(原作)】
[状態]:疲労(極小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:決闘からの脱出
1:ソウルバーナーさんと協力する
2:おばあちゃんたちが巻き込まれていないか心配
[備考]
鈴鬼と出会った後からの参戦。
[状態]:疲労(極小)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:決闘からの脱出
1:ソウルバーナーさんと協力する
2:おばあちゃんたちが巻き込まれていないか心配
[備考]
鈴鬼と出会った後からの参戦。
【Soulburner(穂村尊)@遊☆戯☆王ヴレインズ】
[状態]:不屈の心
[装備]:デュエルディスクとデッキ(転生炎獣)
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2、
[思考・状況]基本方針:ハ・デスの打倒
1:おっこちゃんと協力する
[備考]
原作終了後からの参戦。
[状態]:不屈の心
[装備]:デュエルディスクとデッキ(転生炎獣)
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2、
[思考・状況]基本方針:ハ・デスの打倒
1:おっこちゃんと協力する
[備考]
原作終了後からの参戦。