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決闘バトルロイヤル @ ウィキ

kaleidoscope

最終更新:2025年05月25日 00:21

zombi2baisoku

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「クウカ――すまない」

 クウカ達が上空に飛んでいる時――マサツグさんはそうクウカに謝ってきました。
 その声は今までのマサツグさんからは想像が付かないくらい弱くて、儚くて、今にも消えてしまいそうで――すごく……心が痛みます。
 でも……そんなマサツグさんになんて言葉を掛ければいいのか、クウカにはなかなかわからなくて。

 それでも――クウカはマサツグさんを失いたくないのです。

 だから必然的にマサツグさんを抱き締める力が、ギュッと強くなって……

「クウカ……お前は、こんな俺でも見捨てないんだな……」

 マサツグさんがどうしてそんな言葉を呟いたのか……クウカにはわかりません。
 もしかしたらマサツグさんは……過去に誰かに見捨てられたのかもしれませんが、クウカには何もわかりません。

 でも。
 それでも――

 クウカは、マサツグさんのことが――。

「クウカは、マサツグさんを見捨てないですぅ。だってマサツグさんはクウカにとって――」

 まだ一緒に過ごした時間は短いですが。
 マサツグさんはクウカやメグちゃんを、本気で守ってくれようとしてくれました。
 そんなマサツグさんの姿を見て。

 クウカは――。

 クウカは――。

「鬼畜なドSさんですから……。ぐふふ……」

 本音を口に出すのが恥ずかしくて――つい誤魔化してしまいました。

 マサツグさんは、クウカにとって大切な仲間で――
 たった数時間しかまだ行動してないですが、クウカはマサツグさんのことが――大切な存在になっていました。

 だから……なんとかしてマサツグさんを元気付けたくて。
 でも……その方法が思い浮かばなくて。
 それにメグちゃんを見捨てるようなことをしたクウカの心は、実は罪悪感でいっぱいで……。

 ――どうして私は、こんな大事な時に役に立てないのでしょう……

「鬼畜なドS……か……」

 マサツグさんは空虚な声でそう呟いた後――

「そういえば、お前と出会ったばかりの頃もそう呼ばれてたな」

 そんな言葉を、発しました。

「た、たしかにクウカはマサツグさんを最初は鬼畜なドSさんと呼びましたね」

 そんな恥ずかしいことを思い出して、思わず苦笑してしまいます。
 いつもなら勝手に「ぐふふ……」という声も出ちゃいそうですが……そうならなかったのは、きっとマサツグさんが哀しい表情(かお)をしているのが簡単に想像出来る状況だからです……。

 ――マサツグさんの気持ちを考えるだけで……クウカの心はズキズキしてしまうのです。

「……懐かしいな」

 マサツグさんが、ポツリと呟きます。
 その声は本当に小さかったですが……クウカはしっかりと聞きました。

「そうですね……。あの時はまだ、メグちゃんがあんなことになるなんて思わなかったですぅ……」

「そうだな……。俺は結局、メグの心を守れなかった――」

 悔しさと哀しさが込められたマサツグさんの声。
 そんな声を聞いて、咄嗟にクウカは口を開きます。

「それは……マサツグさんだけの責任じゃないです……。あそこから逃げたのは、クウカですぅ……」

「……それは俺を助けるためだろう。クウカ、お前は何も悪くない。悪いのは――弱い俺自身だ」

「そ、そんなことありません!マサツグさんは鬼畜なドSさんみたいな態度ですが本当は優しくて、モニカさんみたいな心の強さもあって……」

「ふっ……。誰も守れなければ、そんなものに意味はない」

 自分自身を嘲笑うようなマサツグさんの言葉。
 た、たしかに……メグちゃんは守れませんでした。実力は……相手の方が上でした……。
 あの後、メグちゃんがどうなったのか……わかりません。

 でも――

「そ、そんなこと言わないでほしいです。マサツグさんの優しさは無駄なんかじゃありせん」

「クウカ……お前は相変わらず、お人好しだな……」

「クウカは別にお人好しじゃないです。……マサツグさんを助けるためにああするしかなかったですが……それでもメグちゃんを見捨てるようなことをしてしまいましたから……」


「メグを見捨てたのは、俺の責任だろう……」

 クウカの言葉が、マサツグさんを責めてしまったみたいです……。声がさっきまでより更に弱々しくなっていて。

 だから、クウカは――

「ち……違いますっ!」

「……何が違うんだ?俺が強ければお前もメグも守れたはずだ」

「マサツグさん。……一人で、背負い込まないでください。あの場にはクウカも居ました。クウカだってヴァイスフリューゲルの一員で……色々と戦ってきたつもりです」

 だから――

「だから――クウカだって戦えます!マサツグさんだけで背負い込まないで、クウカのことも頼ってくださいっ!」

「ふ……。そうか。クウカ、お前はそうやって俺の心まで守ってくれようとしてるんだな」

 マサツグさんの声が……少しだけ、さっきより調子を取り戻したような気がしました。
 それがクウカには嬉しいです。メグちゃんを救えなかった罪悪感が……少しだけ洗い流された気もします。

――しかしながら、メグちゃんを見捨てた罪悪感は完全には消えません。
 メグちゃんも私達の仲間ですから。

 でも今は――

「はい。クウカにとってマサツグさんも、メグちゃんも大切ですから……」

「大切、か……。それならメグも……助けなくてはな。今はあいつが無事で居ることを願うしか出来ないが――」

「はい!私達で助けましょう、メグちゃんを――」

 メグちゃんはきっとまだ生きてると信じて、クウカが精一杯返事をするとマサツグ様は「フッ……」と微笑んで。
 そのままクウカを……抱き寄せました。

「ま、マサツグさん!?そんな大胆なことをされれるとクウカは、クウカは――」

「落ち着け、馬鹿。もうすぐ、地面だ」

「――えっ!?」

 こんな空高くから落下したら――クウカ、切羽詰まってなにも考えていませんでした!

「――このまま落下したら、お互いに死ぬだろうな。だから俺が〝守る〟それだけのことだ……」

 そして――地面に激突する瞬間、ふわりと下から風が吹いて何の衝撃もなく地面に立てました。

「……やれやれ。クウカも、メグも、エリンも――俺が守るしかなさそうだな」

 いつもの調子でそんなことを呟くマサツグさんに――クウカは少しだけホッとしたのでした


 ○

 俺が地面に着地した後、クウカは支給品の応急処置セットを使って俺の左目を眼帯で覆い隠した。
 それ以外にも、俺が怪我した箇所へ丁寧に包帯を巻いたり、ガーゼを貼ったりしてくる。そうしてるうちに包帯は無くなって、クウカも怪我をしてるというのにクウカの分はなくなった。

「今は、これくらいしか出来ませんけど……」
「……お前も怪我をしてるというのに、何をしてるんだ?」

「……クウカよりマサツグさんの方が酷い怪我ですし、クウカは頑丈ですから。これくらい大丈夫です。それにクウカはドMですから、ぐふふ……」

 ……やれやれ。クウカは気丈に振る舞ってるが、これは明らかに強がりだ。まったく、本当にお人好しなバカだ。
 だがクウカが包帯を巻いた結果、左目や全身の痛みは多少マシになった。……そこは感謝してやらんこともない。

 だが――

「まったく……お前は本当にド変態だな」

 きっとクウカは、こいつが強がってることを見抜かれるのを嫌う。こんなお人好しな奴だ、当然だろう。
 だから俺は……あえてこいつの強がりを言及しない。

 ……本当ならばあんな化け物と遭遇して怯えても仕方ないのに。
 メグを見捨てるような行為の罪悪感に押し潰されても仕方ないのに。
 こいつは――どうしてここまでお人好しなんだ?

 善意は受け取っておく。拒絶はしない。
 それに何故か正直――俺はクウカを守りたいという気持ちが、さっきよりも強くなっていた。
 こいつが命懸けで俺を助けてくれた命の恩人だから――というのもあるだろう。俺はただの孤児院長だ、正義感なんてものは微塵もない。

 だがまあ――こいつがあまりにもお人好し過ぎて、メンタルまでケアしようとする姿勢も大きいのかもしれない。
 俺は守ると言ったメグも、クウカも守れず情けない醜態を晒したというのに――こいつは何も嫌な顔をせず、むしろ心配してくる。
 やれやれ……。コイツは本当にお人好しなバカだ。大馬鹿だ。
 だがそんなコイツだから、さっきよりも強く〝守ってやる〟という気持ちが強くなったのかもしれない。

『マサツグさん。……一人で、背負い込まないでください。あの場にはクウカも居ました。クウカだってヴァイスフリューゲルの一員で……色々と戦ってきたつもりです。
だから――クウカだって戦えます!マサツグさんだけで背負い込まないで、クウカのことも頼ってくださいっ!』

 ……この一言を聞いた時、何故か重い肩の荷が降りた気がした。
 俺は正直、クウカはあまり戦力として期待してない。頑丈さはたしかにすごいが、それくらいの奴だ。
 だがこいつは自分のことも頼れと言ってきた。まったく……まともな戦力になるか怪しいのに、口だけは達者だ――と言いたいところだが、コイツの命懸けの行動が無ければ俺は死んでた。
 そんな奴が頼れ――と言ってきたんだ。不本意だが、多少は頼ってやってもいいかもしれん。

 ――本当にそれが俺の本心か?

「フッ……」

 まあ――本心じゃないことは正直、自覚してる。
 本当は、嬉しいだとか――そんな俺らしからぬ感情もあるんだろうな。女に頼るなんて不甲斐ないが――思えば俺はリュシア、エリン、シーと共闘したことがある。
 その時も不思議と――嫌な気はしなかった。
 俺が守るべき孤児たちなのに。
 アイツらと共にルーナ孤児院ファミリーとして戦うことに、心地良さすら感じていた。

 だからあの時、俺は――あんな途轍もない力を発揮出来たのかもしれん。我ながら迷走した考えだけどな……。

 ――そして今の俺は、あの時と同じ心境だ。
『ルーナフリューゲル』として、クウカやメグ、エリンとこのふざけた殺し合いを潰してやりたい。
 ……こんなところで死ぬなんてお断りする。クウカやメグやエリンを失うのも……嫌だと感じている。
 だからこそ、俺はラスボスを倒してこの殺し合いを脱出するんだ。クウカやメグやエリンと共に、な。
 まあエリンと再会した時――どんなふうに声を掛けるか迷うが……。
 ……フッ。やはりなんだかんだエリンのやつに多少は悔いがあるんだろうな。リュシアや、シーもだ。
 俺なんかより里親の元に向かう方があいつらのためだろうから、ただの俺のワガママだがな。まったく――あいつらに会う前は。異世界に召喚されて孤児院長になるまでは、こんな感情なかったというのに。

 とりあえずエリンに再会したら――必ず無事に脱出させてやる。あいつがこんな悪趣味な殺し合いで死ぬなんて、気が済まん。

 しかしクウカやメグは流れで偶然、出会っただけなのに――ここまで入れ込むとはな。俺らしくもない。


『そんなことないですよ。ご主人様は、お優しいですから』

 ――そんなリュシアの声が聞こえた気がした。
 ……やれやれ。俺が優しいだと?そんなわけがないだろう。
 俺は涙を流して懇願するお前を――……。

『御機嫌ようプレイヤー諸君――』

 俺のくだらない感傷を遮るように、やけに不快な声が聞こえてきた。

「マサツグさん、この声は……」
「黎斗とかいう自称神の、ふんぞり返ってる奴の声だな……」

 やれやれ。本当に他人を煽るのが好きな自称神だ。こいつの声を聞くだけでもイラつくが……この放送は貴重な情報源だ。聞き逃すわけにもいかない。
 とりあえず禁止エリアを発表すると聞いて、タブレットのメモ帳アプリを開き――自称神が発表していく禁止エリアをメモする。ここに入ったら問答無用で死亡だ。万が一のためにメモするしかないだろう。

 ――が、結局地図に印が付いてるからただの徒労だった。
 ふん。神からの慈悲だとか喚いてるが、本当に慈悲があるなら最初からこんなクソゲーを開くな……!それかさっさと脱出させろ。シー以上に身勝手な自称神だな。

『続いては君達が最も気になるだろう情報…そう、脱落者達の発表だァ!
まずは神である私が最初に行った放送すら聞けず、ゲームオーバーとなった負け犬ども!こいつらから教えてやろう。』

 いちいち煽らなければ気が済まないのか、こいつは。
 そもそもボーちゃんってなんだ?名前からしてふざけてるが、これも誰かを煽るためか?
 一応、名簿を改めて確認してみたが――

(なん……だと……!?)

 たしかにボーちゃんという名前があった。ボー、ならともかく〝ちゃん〟まで名前に含めるってどんな親だ。まあ……親は俺も大概だから、あまり他人のことも言えないが。

 他にも苗字だけの〝遠野〟やら名前だけの〝ひで〟やらよくわからん異物が混ざる。よくわからん。
 いや……ひでは異世界人ならばあり得なくないか。ひで、ではなくヒデなら――

『エリン』

 ――――!?
 待て。こいつ、今なんて言った?

「マサツグさん……」

 クウカが俺を憐れむように見てくる。……こいつとメグとは出会った時の自己紹介で軽くエリン達のことも教えてたな。
 つまり今の言葉は聞き間違いじゃない……ということか……?

「クウカ。あの自称神は、さっきなんて言ったんだ?」

 聞き間違いかもしれない。
 ……そうであれば、良いが。

「エリンちゃんの名前を……呼びました……」


「――――」

 言葉が出てこなかった。
 死んだ?エリンが?
 あのやかましいガキが……死んだと言ったのか?

 だが――妙な納得はあった。

「やはり、な……」

 エリンは正直、そこまで強くない。この過酷な殺し合いで生き抜くのが厳しいなど――わかっていた。わかっていた、はずだが……。
 それなのに心の何処かで、エリンなら大丈夫だと考えていた。……甘い考えだ。

「俺などでは……守れなかったか……」

 胸がチクチクと、妙に痛い。
 身体から一気に力が抜けたような虚脱感。
 ルーナ孤児院ファミリーはこの瞬間――本当に終わってしまった。

 もう連れ戻せない。
 もう家族として一緒に生活出来ない。
 もうあいつの笑顔を――――。

「クウカ……。俺は一番守りたい参加者を……エリンを失った。ならば俺は、これから――」

『 そんなに悔しいかァ?

 CRの戦友が!
 みかづき荘の魔法少女が!
 決闘(デュエル)で繋がった友(ライバル)が!
 新世界へ渡った筈の命が!
 ヴァイスフリューゲルのメンバーが!
 ザルバ(友)である魔戒騎士が!
 ラビットハウスで共に過ごした友人が!

 彼ら彼女らの死が!』


 ――――。
 聞きたくもないノイズが俺の耳を劈く。
 ヴァイスフリューゲル。
 クウカの友人も――更に死んだということか。
 たしかニノンという名前を、自己紹介の時に聞いた気がするが……。

 クウカの顔を見たら、今にも泣きそうな情けない顔になっている。
 ――まあ、きっと俺もみっともない表情になってるのだろうな。

 やれやれ。
 やれやれ……。

 エリンとはもう会えなくなるとはな。
 孤児院を終了すると。
 あいつらに里親が出来た時点で、会えなくても良いとは……仕方ないとは思っていた。

 だがそれは――俺なんかより里親の元で暮らした方があいつらのためだと思ったからだ。
 それなのに……神を自称するこの忌々しい男はエリンを殺し合いに巻き込んだ。結果的に、エリンは死んだ……。
 クウカの友人も――更に死んだ。

 守るはずだったものが――崩れ去っていく。
 クウカを守る気持ちが高まっていたのが、嘘のように。

 神を自称する悪魔は、ほんの少しの時間で――俺達を地獄に叩き落とした。

「マサツグさん。クウカも大切な仲間のニノンさんを、殺されてしまいました……」

 クウカの瞳が、大きく揺れる。
 今にも泣きそうな目で、クウカは続けた。

「でも……クウカは屈しません。きっとニノンさんは、ニノンさんらしく平和のために命を散らしたので……」

「……正義感の強いやつだな、お前は」

「それは……ちょっと違います。クウカはヴァイスフリューゲルの一員なので……アユミさんやニノンさんの死を無駄にしたくないだけですぅ……」

 「死を無駄にしない、か――。
 ふん。そんなものはただの綺麗事だろう。これから何をしても、もうエリンは……帰ってこないからな……」

 死を無駄にしない。
 そんなのは、世迷言や綺麗事だ。
 生憎と俺はそんな綺麗事を吐いて、現実逃避する気はしない。

 ――エリンは、死んだ。
 それだけが、真実だからな……。

「たしかに綺麗事かもしれません。エリンちゃんもクウカの仲間も……みんなもう、帰ってきません。でも……ここでクウカがへし折れたら、それこそみんな〝無駄死〟になってしまいますから……」

「……そうだな。エリンはたしかに無駄死したのかもしれんな……」

「……マサツグさんは、それでいいんですか……?」

「俺はエリンを救えなかった。現実は変わらない。もう、どうしようもないだろう」

「たしかにエリンちゃんはそうだったかもしれません。……でも、マサツグさんには他にも待ってる子がいるんじゃないですか?」

『お願いです。リュシアを捨てないでください……』

 リュシアの泣き顔が――脳裏を過る。
 エリンは死んだが……俺にはまだリュシアとシーがいる。
 ……あいつらは里親の元で、幸せに暮らせてるだろうか?

「そうだな……。だがあいつらと再会出来たとして、俺にはエリンの死をなんて伝えれば良いのかわからない……」 

「エリンちゃんが死んだのは……不幸なことです。でもマサツグさんは悪くないと、クウカは――」

「そうか……」

 クウカが必死に立ち直らせようとしてるのは、わかる。こいつは本当にお人好しの馬鹿だ。
 たしかに俺は悪くない。それはわかってる。
 だがエリンを救えなかったことが……無性に虚しい……。

「マサツグさん。お願いです。クウカやメグちゃんのために――生きるのを諦めないでください」

 生きるのを諦める、か……。
 俺は別に自殺志願まではしてないのだが……そう見えるくらい今の俺は虚脱感に襲われてるのかもしれんな……。

「安心しろ、クウカ。別に俺は生きることを諦めてない」

 ……俺にはまだリュシア達がいる。クウカやメグもいる。……ただ虚しいだけで、死ぬ気はない。

「マサツグさん……。クウカはとりあえず、メグちゃんを助けたいです……」

「メグを助ける、か――」

 あれだけ強力な敵に遭遇しながら……仲間を更に失いながら……それでもクウカは前を向いている。
 またあんな化け物に襲われたら次こそ命はないだろうが、それでもこいつは――。

「クウカはメグちゃんを一度見捨ててしまいました……。しかしながら、メグちゃんの名前は放送で呼ばれてません」

「そうだな。たしかにメグは、まだ生きてる」

「はい。だからクウカはメグちゃんに謝って……そしてまた優しいメグちゃんに戻せるように頑張りたいですぅ……」

 やれやれ。こいつは本当に……。
 だが……こんな奴と一緒に居るから、俺はまだ……こいつを守りたいと思ってるのかもしれんな。
 エリンは死んでしまったが……今の俺を見たら、あいつは腑抜けた俺に不機嫌になるとは思う。

「やれやれ……」

 クウカは、まったくバカな女だ。
 が、だからこそ俺の感情を多少は和らげる。……理由は謎だがな。

「わかった。今度こそメグを救って――あの自称神を倒すぞ、クウカ」

「……!はい、マサツグさん!」

「それにしても――メグの居場所はわからない。俺達のように何らかの手段で逃げたとは思うが……虱潰しに探すしかないようだな」

 そんなことを口にした俺を、クウカは何故か嬉しそうに眺めてくる。
 このお人好しのバカ女め。……が、悪い気は不思議としなかった

『しかし、貴殿が持つには不釣り合いなようですな。この程度も避けられぬとはたかが知れる。風魔の小童の方がまだマシな動きが出来た事でしょう』

 化け物染みた男の言葉が脳裏を過る。
 俺達はあれだけ大人数居たのに、敗北した。
 ――だが、もう二度と不釣り合いとは言わせない。俺がリュシアやエリン、シーやクウカと紡いだこの想いを――もう二度と、あんな薄気味悪い化け物に否定させはしない。

「マサツグさん……ありがとうございます」

「別に礼を言われる筋合いなどない。俺は……俺のやりたいようにやるだけだ。ただ俺が守りたいからお前達を守るんだ」


 ○


 マサツグは見上げた朝焼けの空に、一つのことを誓う。
 紡いだこの絆は、もう離さないと。
 涙も、笑顔も――すべてを守る強さで。
 今、二人なら回りだす――新しい未来


【C-7/一日目/朝】
【直見真嗣@異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件(漫画版)】
[状態]:ダメージ(大、包帯、ガーゼなどにより処置済み)、疲労(大)、左目失明(眼帯により処置済み)、クウカを守りたいという想い
[装備]:竈門炭治郎の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:ラスボスを倒す。殺し合いを脱出するには、これしか手段がないようだな
1:クウカ、メグとその友人を守る。
2:もう一度メグを探して取り戻す
3:もう失うことは御免だな。
4:エリン……
[備考]
※「守る」スキルは想いの力で変動しますが、制限によりバランスブレイカーになるような化け物染みた力は発揮出来ません
※参戦時期はリュシア達が里親に行ってから。アルノンとも面識があります

【クウカ@プリンセスコネクトRe:Dive】
[状態]:ダメージ(小)、疲労(大)、魔力消費(中)
[装備]:ガーディアン・エルマの短剣@遊戯王OCG、フライングランチャー@遊☆戯☆王ZEXAL
[道具]:基本支給品、応急処置セット@現実
[思考・状況]基本方針:こ、困ってる人を助けます……
1:メグちゃんに謝った後、連れ戻します
2:モニカさん達と合流したいです
3:クウカ、マサツグさんのことが気になりますが……今はそれどころじゃないですね
4:マサツグさんの心の支えになりたいです
[備考]
※頑丈です。各種スキルも使えますが魔力を消費します。魔力は時間経過で回復していきます
※応急処置セットの包帯は使い切りました

『支給品解説』

【応急処置セット@現実】
クウカに支給。包帯、眼帯、ガーゼ、軟膏、熱ピタ、ピンセット、ハサミ、痛み止め、湿布など応急処置に必要なものが色々と入ってる。

084:醒めない悪夢 投下順 086:教えろ!野獣先輩が学ぶデュエル教室
時系列順
070:Break&Peace 直見真嗣 094:LAST TRAIN -新しい朝-
クウカ
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