黒江という魔法少女は、魔法少女としても只の人間としても、余りにも普遍で普通過ぎた。
魔法少女、たった一度の願い事を退化に、魔女と戦う使命を課せられた運命の奴隷。
魔女は強い。歴戦の勇士か才能あるものでなければ楽に倒せず、そうでないものが難難辛苦を背負い戦って。
魔女を殺してグリーフシードをかき集める。それの繰り返し。
正義の味方ごっこや一匹狼など実力がなければやる余裕など無いのだ。
魔法少女、たった一度の願い事を退化に、魔女と戦う使命を課せられた運命の奴隷。
魔女は強い。歴戦の勇士か才能あるものでなければ楽に倒せず、そうでないものが難難辛苦を背負い戦って。
魔女を殺してグリーフシードをかき集める。それの繰り返し。
正義の味方ごっこや一匹狼など実力がなければやる余裕など無いのだ。
黒江という少女は、『普通』過ぎた。
ある日出会った弱い自分よりも余っ程弱かった白いあの子。
猫を助けるために結界に突っ込んだか弱いあの子。
そして嘘をついて見捨てた自分に、最後まで感謝した自分に手を降っていたあの子。
ある日出会った弱い自分よりも余っ程弱かった白いあの子。
猫を助けるために結界に突っ込んだか弱いあの子。
そして嘘をついて見捨てた自分に、最後まで感謝した自分に手を降っていたあの子。
黒江という人間は、余りにも『普通』だった。
こんな愚かな彼女に手を伸ばす希望の光は在った。
だが、よだかの取りである彼女にその輝きは余りにも眩しかった。
光は時に悪影響をもたらす。それが抽象的であり、概念的であり。
一度澱んだ心の照らされる光は拷問にも等しいものだと。
彼女は魔法少女になったその理由すらも、魔法少女として生きていく内に忘れ去った。
誰にもなれず、何処にもたどり着けない。
それが良かったのだろう、それが彼女にとっての唯一の救いなのだろう。
こんな愚かな彼女に手を伸ばす希望の光は在った。
だが、よだかの取りである彼女にその輝きは余りにも眩しかった。
光は時に悪影響をもたらす。それが抽象的であり、概念的であり。
一度澱んだ心の照らされる光は拷問にも等しいものだと。
彼女は魔法少女になったその理由すらも、魔法少女として生きていく内に忘れ去った。
誰にもなれず、何処にもたどり着けない。
それが良かったのだろう、それが彼女にとっての唯一の救いなのだろう。
魔法少女の使命、と言う名の呪い。
何れ魔女となり、刈り取られる為だけの肥料。
終末の運命を前に、彼女の心はただ安らかに死を選ぶ。絶望と言う名の希望(きゅうさい)の太陽へと呑み込まれる。
何れ魔女となり、刈り取られる為だけの肥料。
終末の運命を前に、彼女の心はただ安らかに死を選ぶ。絶望と言う名の希望(きゅうさい)の太陽へと呑み込まれる。
燃え続ける、燃え続ける。希望(し)と言う炎に呑まれたよだかの鳥は、いつまでもいつまでも燃え続ける。
――今でもまだ燃えています。
燃え続けているということは、つまりは死ねなかったようです。
燃え続けているということは、つまりは死ねなかったようです。
○ ○ ○
「全く、いきなり身投げだなんて驚いたよ。命が勿体ないじゃないか。」
「あ、れ……?」
「あ、れ……?」
夜空に照らされる白い砂浜の上で倒れ伏す少女、黒江を上から覗き込む白を基調とした服装の男が、物珍しい目線で黒江を見下ろしている。
一体自分に何が起こったのか、という混乱のまま黒江は男の顔を見ているだけの状態。
一体自分に何が起こったのか、という混乱のまま黒江は男の顔を見ているだけの状態。
黒江は少しだけ思い出す、自分が魔法少女でなくなった、つまり死ぬことが出来たと思っていたら。
何故か生きているしハ・デスとかいう魔女みたいなのにいきなり殺し合えと言われて。
どうして生きているんだと錯乱状態のまま、前も見ずに崖から崩れ落ちて。
これでもう楽に慣れるならいいやと目を閉じて。
何故か生きているしハ・デスとかいう魔女みたいなのにいきなり殺し合えと言われて。
どうして生きているんだと錯乱状態のまま、前も見ずに崖から崩れ落ちて。
これでもう楽に慣れるならいいやと目を閉じて。
「あ、あの……。」
「失礼。まあ貴女に何があったのかは今は問いませんよ。」
「失礼。まあ貴女に何があったのかは今は問いませんよ。」
物腰柔らく、男は黒江へと語り掛ける。
上品な振る舞いに、見るからに良印象な雰囲気を醸し出す男に対し、黒江の混乱もほんの少し収まった。
上品な振る舞いに、見るからに良印象な雰囲気を醸し出す男に対し、黒江の混乱もほんの少し収まった。
「ええと、すごく失礼な事を聞くようですけれど……乗っていません、よね?」
「乗っていない……? ああ、この殺し合いの事かね? どうして私がこんなくだらない催しに乗らなければならないのやら。」
「乗っていない……? ああ、この殺し合いの事かね? どうして私がこんなくだらない催しに乗らなければならないのやら。」
黒江の心を見透かすかのように、男はあっけからんと、さも当然のように答えた。
「……私、わからなくなったんです。死ねたと思ってたら、何故か生きていて。」
「ふむふむ。つまり辛いことあったということだね。可哀想に。その言い方だと自分の人生に苦しんでいたとかかな?」
「そんな生易しいものじゃないですよ。ただ、何処にも行けなかっただけ。誰にもなれなかっただけ。」
「ふむふむ。つまり辛いことあったということだね。可哀想に。その言い方だと自分の人生に苦しんでいたとかかな?」
「そんな生易しいものじゃないですよ。ただ、何処にも行けなかっただけ。誰にもなれなかっただけ。」
黒江の絶望とは、正しく誰にもなれなかった己の虚無そのもの。
満たされる器など無く。最初からひび割れたガラスの板。グラスではなくただの板。
何を注ぎ込まれても、ただ汚れるだけだった。
満たされる器など無く。最初からひび割れたガラスの板。グラスではなくただの板。
何を注ぎ込まれても、ただ汚れるだけだった。
「だから、死にたかったんです。」
「……。」
「……。」
沈痛な黒江の独白に、思わず男もほんのり表情が暗くなる。
見ず知らずの他人が、こんな話をされて、行き場のない感情をどう扱えば良いのか。
だが、男の次の言葉は、黒江の想像を遥かに上回る意外なものだった。
見ず知らずの他人が、こんな話をされて、行き場のない感情をどう扱えば良いのか。
だが、男の次の言葉は、黒江の想像を遥かに上回る意外なものだった。
「……じゃあ何も考えなければ良い。」
「何も考えなければいい? どういうことです?」
「簡単な話だよ。私はこんな殺し合いに巻き込まれるのなんてまっぴら御免だ。何事も平和が一番、だと良いんだけど今回みたいに人生は前途多難と言うわけで。……苦しいことも、悲しいことも、辛いことも、そんな事考えないで生きていけば良い。まあ、私のような楽観的になれと言うのは、些か無茶な返答なんだけど。」
「……私には、無理そうです。そんな生き方は。」
「そうだね。人間そう簡単には変われないからね。でも、変えることは出来る。……行く宛がないなら、私と一緒に来るかい?」
「何も考えなければいい? どういうことです?」
「簡単な話だよ。私はこんな殺し合いに巻き込まれるのなんてまっぴら御免だ。何事も平和が一番、だと良いんだけど今回みたいに人生は前途多難と言うわけで。……苦しいことも、悲しいことも、辛いことも、そんな事考えないで生きていけば良い。まあ、私のような楽観的になれと言うのは、些か無茶な返答なんだけど。」
「……私には、無理そうです。そんな生き方は。」
「そうだね。人間そう簡単には変われないからね。でも、変えることは出来る。……行く宛がないなら、私と一緒に来るかい?」
何も考えなければ良い。単純で複雑な答えを提示された。
だが、魔法少女という複雑な世界で生きていた黒江にとってはそれは難しい内容でもある。
それを見透かしてか男から出た提案、自分と一緒に来るかどうか。
だが、魔法少女という複雑な世界で生きていた黒江にとってはそれは難しい内容でもある。
それを見透かしてか男から出た提案、自分と一緒に来るかどうか。
「ん? 大丈夫かどうかは心配ないよ。私の周りは物騒でね、これでも最低限の身の守りぐらいは出来るのさ。」
「……聞いてもないのに答えられても。でも、貴方の言う通り行く宛なんて無いんです……。」
「それは了承と受け取っても良いのかね?」
「……勝手にして下さい。」
「……聞いてもないのに答えられても。でも、貴方の言う通り行く宛なんて無いんです……。」
「それは了承と受け取っても良いのかね?」
「……勝手にして下さい。」
詰まる所。黒江は多少男に絆されてしまったわけだ。
高貴な服装で、それで丁寧な立ち振る舞いと言動。
死にたいと思っていた自分を心の底で自嘲しながらも、別に悪くないかと割り切って。
もしかしたら、あの子にまた会えるんじゃないかなと、別にどっちでも良い感情も拾い上げて。
高貴な服装で、それで丁寧な立ち振る舞いと言動。
死にたいと思っていた自分を心の底で自嘲しながらも、別に悪くないかと割り切って。
もしかしたら、あの子にまた会えるんじゃないかなと、別にどっちでも良い感情も拾い上げて。
「……そういえば、お名前の方、聞いてもいいですか? 私は黒江っていうんですけど。」
「ああ、それが君の名前なんだね。今後とも宜しく、黒江くん。――で、私の名前だけれど………」
「ああ、それが君の名前なんだね。今後とも宜しく、黒江くん。――で、私の名前だけれど………」
「私の名前はフェルディナント。ナビスという組織の議長をやっているものだ。」
【黒江@マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ(アニメ版)】
[状態]:健康、困惑(小)
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:私、これからどうしよう……。
1:なんだろう、このフェルディナントさんって人。悪いようには見えないけれど……。
2:成り行きでフェルディナントさんについていく事になっちゃったけど……。
3:いろはさん、私は……。
[備考]
※参戦時期は死亡後。
[状態]:健康、困惑(小)
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:私、これからどうしよう……。
1:なんだろう、このフェルディナントさんって人。悪いようには見えないけれど……。
2:成り行きでフェルディナントさんについていく事になっちゃったけど……。
3:いろはさん、私は……。
[備考]
※参戦時期は死亡後。
【フェルディナント@グランブルーファンタジー】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:???
1:???
[備考]
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:???
1:???
[備考]