丸太のような太い腕を振り下ろし、アスファルトで舗装された道路と、そこに倒れ込んだ少年の頭部を粉砕した。
こうして午の戦士・迂々真は、このバトルロワイアルにおける初戦を白星で飾ったのだった。
【迂々真@十二大戦】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:勝利する
1:まずは一勝。幸先がいい。
2:干支十二家以外からも参加者がいるのだな。
[備考]
本編開始直前からの参戦
本人はこのバトルロワイアルを十二大戦であると思っています。
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:勝利する
1:まずは一勝。幸先がいい。
2:干支十二家以外からも参加者がいるのだな。
[備考]
本編開始直前からの参戦
本人はこのバトルロワイアルを十二大戦であると思っています。
◆◆◆
「そんな……」
戦闘音を聞きつけた緑谷出久が現着したのは、迂々真がその場を立ち去った数分後のことであった。
粉々に砕け散ったアスファルトの中に倒れる大柄な人物。
襤褸のようなダークグリーンの衣服をまとい、そこから伸びた白い腕からは鋭く分厚い白銀の刃が生えている。しかしそれらは今、夥しい量の血で赤く染め上げられていた。
出血量、飛び散った脳漿。誰が見ても手の施しようがないと判断できる―――死体だった。
襤褸のようなダークグリーンの衣服をまとい、そこから伸びた白い腕からは鋭く分厚い白銀の刃が生えている。しかしそれらは今、夥しい量の血で赤く染め上げられていた。
出血量、飛び散った脳漿。誰が見ても手の施しようがないと判断できる―――死体だった。
ゲーム開始からまだ三十分と経っていないにも関わらず死者が出てしまった。
冬のインターンでエンデヴァーが言ったように、間に合わなかったせいで人の命が落ちたということだ。ヒーローとしてそれは大きな敗北に他ならない。
冬のインターンでエンデヴァーが言ったように、間に合わなかったせいで人の命が落ちたということだ。ヒーローとしてそれは大きな敗北に他ならない。
それ自体もショックであったが、彼を打ちのめす要因はもう一つ。
頭部を砕かれ屍を晒すその人物を緑谷出久は知っていた。
頭部を砕かれ屍を晒すその人物を緑谷出久は知っていた。
「鎌切くん……!」
鎌切尖。
クラスこそ違えど、出久と共にヒーローを志し研鑽を積む―――雄英高校の一年生だ。
クラスこそ違えど、出久と共にヒーローを志し研鑽を積む―――雄英高校の一年生だ。
「―――ッ!!」
悔悟に震えようとする喉を、焦燥に駆け出そうとする脚を。
理性で抑え込み、為すべきことを考える。
理性で抑え込み、為すべきことを考える。
(……まずは情報収集だ。
遺体の状況、周囲の痕跡。得られる情報をありったけ! 鎌切くんの死を無駄にはしない!)
遺体の状況、周囲の痕跡。得られる情報をありったけ! 鎌切くんの死を無駄にはしない!)
歯を食いしばり、黒鞭を伸ばす。
物のように扱うことを心の内で詫びながら、鎌切の遺体を少しずつずらした。
物のように扱うことを心の内で詫びながら、鎌切の遺体を少しずつずらした。
4代目の個性・危機感知が発動しない―――罠が仕掛けられていないことを確認し、遺体を検分する。
大きな外傷は二か所しかない。直接の死因となったであろう頭部の圧壊に加えて右足――脛のあたりが折れている。
鎌切尖の戦闘スタイルは高い機動力で相手を翻弄し、個性・刃鋭によって生やした刃で必殺の一撃を喰らわせるものだ。
周辺の建物に残っている足跡は鎌切のブーツと一致する。
更に、砕けたアスファルトの下の地面をよく見ると縦長の凹みが四か所並んでいる。
非常に大きかったため一瞬気づけなかったが、これは拳の痕だ。
何発も殴っていればこうも綺麗に痕は残らない。これらのことから鎌切の頭部は拳の一撃によって破壊されたのだろう。
鎌切尖の戦闘スタイルは高い機動力で相手を翻弄し、個性・刃鋭によって生やした刃で必殺の一撃を喰らわせるものだ。
周辺の建物に残っている足跡は鎌切のブーツと一致する。
更に、砕けたアスファルトの下の地面をよく見ると縦長の凹みが四か所並んでいる。
非常に大きかったため一瞬気づけなかったが、これは拳の痕だ。
何発も殴っていればこうも綺麗に痕は残らない。これらのことから鎌切の頭部は拳の一撃によって破壊されたのだろう。
下手人の人物像を想像する。
一瞬思い浮かんだのは『血狂いマスキュラ―』こと今筋強斗だ。
一瞬思い浮かんだのは『血狂いマスキュラ―』こと今筋強斗だ。
しかしそうなると一つ疑問が浮かぶ。
「この刃……こぼれてる。ボロボロだ」
「この刃……こぼれてる。ボロボロだ」
そう。鎌切の腕から伸びた刃は無惨にこぼれていた。
鎌切の個性・刃鋭で生み出された刃は鉄をもたやすく切り裂く。それは対抗戦でも目の当たりにした事実。
一方、マスキュラ―の防御能力は筋肉を増強することによる衝撃の中和こそが肝となる。
かつて出久の100%のスマッシュにすら耐えたマスキュラ―の肉体でも、まともに刃をその身に受ければ深手を負うかもしれないし、少なくとも出血は免れないはずだ。
しかし刃のこぼれて欠けた部分には血がついてない。
鎌切の個性・刃鋭で生み出された刃は鉄をもたやすく切り裂く。それは対抗戦でも目の当たりにした事実。
一方、マスキュラ―の防御能力は筋肉を増強することによる衝撃の中和こそが肝となる。
かつて出久の100%のスマッシュにすら耐えたマスキュラ―の肉体でも、まともに刃をその身に受ければ深手を負うかもしれないし、少なくとも出血は免れないはずだ。
しかし刃のこぼれて欠けた部分には血がついてない。
それだけならば硬質な武器と打ち合った結果刃こぼれしたと想像しただろう。
だが出久は刃に引っかかっている小さな“それ”を見逃さなかった。
だが出久は刃に引っかかっている小さな“それ”を見逃さなかった。
「これは……皮膚片か!」
この遺留物によって、出久の脳内の下手人像は大きく変わる。
(恐らく鎌切くんと戦った相手の“個性”は切島くんと似たようなものだ)
雄英高校一年A組、切島鋭児郎。
彼の個性・硬化は身体を硬化させるというシンプルなものだ。
最強の矛にも最強の盾にもなれる強力な個性だが、硬度以上の攻撃を受ければ破られてしまうこともある。
実際、インターン中に体から刃を出すヴィランと戦った際には切り傷をいくつも作っていたし、死穢八斎会での戦いでは敵の拳を受けて皮膚が大きく剥がれていた。
皮膚片が刃に付着していたということは、鎌切の刃は敵に届いたものの小さな傷を作るに留まったのだろう
彼の個性・硬化は身体を硬化させるというシンプルなものだ。
最強の矛にも最強の盾にもなれる強力な個性だが、硬度以上の攻撃を受ければ破られてしまうこともある。
実際、インターン中に体から刃を出すヴィランと戦った際には切り傷をいくつも作っていたし、死穢八斎会での戦いでは敵の拳を受けて皮膚が大きく剥がれていた。
皮膚片が刃に付着していたということは、鎌切の刃は敵に届いたものの小さな傷を作るに留まったのだろう
得られた情報を基に鎌切の最期を想像する。
何らかの事情で戦闘状態に陥った鎌切は、対抗戦で見せた身軽さで機動戦を展開し敵を翻弄した。
そうして隙ができた敵に刃を振るうも敵の個性で通じず、後の先を取られるような形で足を折られて機動力を奪われ、そして――――
そうして隙ができた敵に刃を振るうも敵の個性で通じず、後の先を取られるような形で足を折られて機動力を奪われ、そして――――
「……ッ!!」
ぎり、と奥歯が鳴る。
拳を握り締め、鎌切の亡骸を目に焼きつける。
拳を握り締め、鎌切の亡骸を目に焼きつける。
「ごめん。鎌切くん。今は時間が惜しい」
そう呟き、45%のOFAと「発勁」で空へ。更に黒鞭を使い、屋根の上を駆ける。
鎌切は直接戦闘を得意とするタイプのヒーロー。退却メインの戦法だったとはいえ、爆豪とも渡り合った強者である。
このバトルロワイアルは、そんな彼が三十分と経たずに命を落とす修羅場だ。
こうしている間にも戦う力を持たない参加者が蹂躙されているかもしれない。遺体を別の場所に安置する時間すら惜しかった。
このバトルロワイアルは、そんな彼が三十分と経たずに命を落とす修羅場だ。
こうしている間にも戦う力を持たない参加者が蹂躙されているかもしれない。遺体を別の場所に安置する時間すら惜しかった。
「もうこれ以上誰も死なせない。絶対に!」
それこそがヒーローの責任だ。
【緑谷出久@僕のヒーローアカデミア】
[状態]:健康
[装備]:ヒーローコスチューム
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:バトルロワイアル参加者全員の救出
1:もう誰も死なせない
2:鎌切を倒した敵を確保する。
[備考]
参戦時期はNo.327以降
[状態]:健康
[装備]:ヒーローコスチューム
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:バトルロワイアル参加者全員の救出
1:もう誰も死なせない
2:鎌切を倒した敵を確保する。
[備考]
参戦時期はNo.327以降
【鎌切尖@僕のヒーローアカデミア 死亡】