「────シャミ子?」
心優しきまぞくと、その眷属の魔法少女。
願ってやまなかった再開。しかし、安堵の表情は何処にもない。
願ってやまなかった再開。しかし、安堵の表情は何処にもない。
なぜなら、シャミ子がF-4から虚ろな目で、ふらふらと歩いてきた場所はF-3。
『禁止エリア』だったからだ。
『今から第二回放送を始める。その前に言っておくが、この放送は重要だから後からタブレットで何度でも再生出来るようにしよう──』
エリアから聞こえる自称神の声すら、今はもうどうだっていい。
エリアから聞こえる自称神の声すら、今はもうどうだっていい。
「シャミ、え、」……なんで、そこにいるの。
その疑問は、皮肉なことにすぐ解消されていく。
その疑問は、皮肉なことにすぐ解消されていく。
「……も、も。 あのね。」シャミ子は既に枯れたような表情で、僅かに貌を動かした。
『氷室幻徳、琴岡みかげ……』
『氷室幻徳、琴岡みかげ……』
───吉田良子。
……あ、と言う事すら、その資格すら私には無いように思えた。
それでも、F-3の対岸に続く河を渡らないといけない。
私はただひたすらに、目の前のシャミ子に向かって懇願するしかない。
それでも、F-3の対岸に続く河を渡らないといけない。
私はただひたすらに、目の前のシャミ子に向かって懇願するしかない。
「……シャミ子、お願いだから戻って……!!」
だけど、その願いは虚しく。
だけど、その願いは虚しく。
「……もう、いいんです。 何もかも。」
──首輪の、爆発までのカウントが始まった。
5.
「おかーさんも、良子も、死んじゃった。
……良子、最後に「逃げて」って言ってたんですよ。」
「おかーさんも、良子も、死んじゃった。
……良子、最後に「逃げて」って言ってたんですよ。」
……リボルギャリーはもう間に合わない。
私は必死に、シャミ子のいる場所に手を伸ばそうとした。
私は必死に、シャミ子のいる場所に手を伸ばそうとした。
4.
「桃。私はもう、だめです。
もう、生きていたくないんです」
「桃。私はもう、だめです。
もう、生きていたくないんです」
目の前のシャミ子は、会いたくてやまなかったこの子はどうしようもない言葉を謂う。
でも、これでも、救えなかったら。
でも、これでも、救えなかったら。
3.
「しゃみ、やだ、やめて……!!やめてよ……ぉ!!」
「おかーさん。良子。今そっちにいくからね……」
「しゃみ、やだ、やめて……!!やめてよ……ぉ!!」
「おかーさん。良子。今そっちにいくからね……」
私のせいだ。私がもっと早く、貴方を見つけられていれば。
そんな声が、浮かんでは消えていく。
2.
「いやだ、いや……わたしを、ひとりに、」
そんな声が、浮かんでは消えていく。
2.
「いやだ、いや……わたしを、ひとりに、」
「………もも。」
その瞬間、シャミ子は、私に▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎っていた。
その瞬間、シャミ子は、私に▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎っていた。
なんで。
なんで、あなたは、私に向けてわらってるの?
1.
「桃。眷属である貴方に、まぞくが命じます」
「桃。眷属である貴方に、まぞくが命じます」
だから。
もし、願いが叶うなら。
もし、願いが叶うなら。
「────ぜんぶ、なかったことにして」
それを言い終えると、吉田優子の頭部は爆ぜた。
川岸を乗り越え、必死に掌を伸ばそうとしていた少女は、何も理解できなかったかのようにただ突っ立っていることしかできなかった。
川岸を乗り越え、必死に掌を伸ばそうとしていた少女は、何も理解できなかったかのようにただ突っ立っていることしかできなかった。
【吉田優子@まちカドまぞく 死亡】
♢
「……シャミ、子?」
目の前にあるのは、頭部が爆裂した少女の遺体。
願って止まなかったもののそれに、体温はない。
目の前にあるのは、頭部が爆裂した少女の遺体。
願って止まなかったもののそれに、体温はない。
そこにあるのは、脳漿が飛び散り、骨が出ているほどの肉塊。
桃もまた、彼女から飛び散った血飛沫を浴びていた。
桃もまた、彼女から飛び散った血飛沫を浴びていた。
「…………はは。」
永夢さん。
永夢さん。
なんで、こうなっちゃうのかな。
ピッ、と桃もまた、首輪の警告を受ける。
だけど、そのエリアからもう抜け出そうとする意思は皆無だった。
だけど、そのエリアからもう抜け出そうとする意思は皆無だった。
シャミ子。私、一人になっちゃった。
もう、いいよね。貴方の隣で眠っても。
もう、いいよね。貴方の隣で眠っても。
静かに、その時が来るのを待とうかとも思った。だが、違和感が残る。
もし、本当に千代田桃が幸福だったなら。
その『違和感』に気づかず、死の時を待っていた方が遙かに幸せであっただろう。
その『違和感』に気づかず、死の時を待っていた方が遙かに幸せであっただろう。
「……魔力。」桃は、遺されたシャミ子の躰に違和感を抱く。
体温が失われてもなお、『魔力』が残留しているからだ。
「……そうか」
コア。吉田優子の生命は、千代田桜のコアによって維持されていた。
リンボもまた、気づいていただろう。吉田優子に存在する、『霊核』の存在を。
つまり、逆もしかり。生命が停止されたら、コアもまた露出する。
だが、それもあと数分で──
「……シャミ子。」
もし、あなたと一緒に業を背負えるなら。
体温が失われてもなお、『魔力』が残留しているからだ。
「……そうか」
コア。吉田優子の生命は、千代田桜のコアによって維持されていた。
リンボもまた、気づいていただろう。吉田優子に存在する、『霊核』の存在を。
つまり、逆もしかり。生命が停止されたら、コアもまた露出する。
だが、それもあと数分で──
「……シャミ子。」
もし、あなたと一緒に業を背負えるなら。
『───ぜんぶ、なかったことにして』
私の躰から、見届けてくれる?
私の躰から、見届けてくれる?
千代田桃は、それを呑み干した。
遺体から引き摺り出した、──千代田桜と融合している、吉田優子の『コア』を。
◆
『それと、……この首輪についてですが』
吉田清子と鹿目まどかの遺体を、清子を包んでいた布で覆い被せた時。
宝生永夢は言っていた。
『それと、……この首輪についてですが』
吉田清子と鹿目まどかの遺体を、清子を包んでいた布で覆い被せた時。
宝生永夢は言っていた。
『僕達、エグゼイドやゲンム……僕の世界の「仮面ライダー」達は、バグスターウイルスを使って変身しています。恐らく、この首輪もバグスターのプログラム……「レベル0」のような力で、参加者の力を抑制している可能性が、高いです。』
『え、じゃあそれって……』
『…今から言うことは緊急時の際の、最終手段です。このガシャットを使って……』
『…今から言うことは緊急時の際の、最終手段です。このガシャットを使って……』
『……ひょっとしたら、首輪を解除できるかもしれません』
5.
首輪のカウントダウンが始まる。
首輪のカウントダウンが始まる。
『ぜんぶ、なかったことにして』
少なくとも、ここで死ぬわけにはいかない。
少なくとも、ここで死ぬわけにはいかない。
4.
デイバッグの中から、それを見つける。
ガシャコンキースラッシャー。桐生戦兎に支給されていた物だ。
桃はマキシマムガシャットの説明書を読んだまどかから教えられ、その存在は知っていた。
デイバッグの中から、それを見つける。
ガシャコンキースラッシャー。桐生戦兎に支給されていた物だ。
桃はマキシマムガシャットの説明書を読んだまどかから教えられ、その存在は知っていた。
3.
『マキシマムガシャット‼︎キメワザ‼︎』
上手くいかなかったら、死ぬだけだ。
桃は、濁り切った目でキースラッシャーのトリガーを押した。
『マキシマムガシャット‼︎キメワザ‼︎』
上手くいかなかったら、死ぬだけだ。
桃は、濁り切った目でキースラッシャーのトリガーを押した。
2.
『マキシマムマイティクリティカルフィニッシュ‼︎』
キースラッシャーの刃が、マゼンタ色に光る。
そして桃は、光刃を首輪に充てた。
『マキシマムマイティクリティカルフィニッシュ‼︎』
キースラッシャーの刃が、マゼンタ色に光る。
そして桃は、光刃を首輪に充てた。
致死量の、「ゲーマーM」……原初のバグスターウイルスが首輪を貫通してエーテル体へと流し込まれる。
1──────────────―