断崖絶壁の肌色広がる荒野に風が吹く。
だがそれはあまりにも風というのは荒々しい。
衝撃が砂煙を舞わせ、疾風が荒ぶ大音が鳴り響く。
だがそれはあまりにも風というのは荒々しい。
衝撃が砂煙を舞わせ、疾風が荒ぶ大音が鳴り響く。
この場所にいるのは、二人。
白いパーカーを身に纏った、肌の色とその動きから東洋の拳法家とも見て取れるその男。
猛禽類の如き瞳孔で、笑みを浮かべて見据える先。
男の交戦相手であろう、一人の女性の姿。
薔薇の意匠が施された金色のヘアバンドで纏めた長い黒髪を揺らめかせ。
何の変哲も無い担当を両手に構え。
真紅で染められた殺意の眼光を以て男を見据える。
白いパーカーを身に纏った、肌の色とその動きから東洋の拳法家とも見て取れるその男。
猛禽類の如き瞳孔で、笑みを浮かべて見据える先。
男の交戦相手であろう、一人の女性の姿。
薔薇の意匠が施された金色のヘアバンドで纏めた長い黒髪を揺らめかせ。
何の変哲も無い担当を両手に構え。
真紅で染められた殺意の眼光を以て男を見据える。
幾度目の交錯か。
交わす言葉無く、静寂を裂いて拳と凶器が鍔迫り合う。
女性は淡々と、着々と、動きを最適化させながら男へと迫る。
対して男もまた最小限の動きを以て女性の舞いの如き軽やかな攻めを器用に捌いている。
交わす言葉無く、静寂を裂いて拳と凶器が鍔迫り合う。
女性は淡々と、着々と、動きを最適化させながら男へと迫る。
対して男もまた最小限の動きを以て女性の舞いの如き軽やかな攻めを器用に捌いている。
「手慣れているな。殺す技という点であるならば、その腕前は俺以上か。」
「貴方のような野蛮な東洋人に褒められた所で何も嬉しくはないのですが。」
「貴方のような野蛮な東洋人に褒められた所で何も嬉しくはないのですが。」
ふと、男が女に対して皮肉交じりの称賛の言葉を告げる。
皮肉といえど、男は女の実力を正しく評価していたのは事実だ。
皮肉といえど、男は女の実力を正しく評価していたのは事実だ。
「それを踏まえて言えば、雑の一言だ。いや、技術を得る必要もない程に強いのか? いや、技術自体はあるが、それをするよりも単純な方が強いだけか。」
その生涯を強さだけに奉じて来た男としても、目の前の女性の強さの方向性もまた完成されたもの。
基本を極めれば強いのは武術の世界でも同じこと。単純故に極まった強さの本質。
最も、その言葉を聞いた所で女の方は不愉快の表情のままであったが。
基本を極めれば強いのは武術の世界でも同じこと。単純故に極まった強さの本質。
最も、その言葉を聞いた所で女の方は不愉快の表情のままであったが。
「無駄話に付き合うつもりはないです。なのでさっさと死んで下さい。」
「これでも150は超えている。御老体の話ぐらい聞いてくれても損はないぞ?」
「減らず口を!」
「これでも150は超えている。御老体の話ぐらい聞いてくれても損はないぞ?」
「減らず口を!」
数本のナイフが男へ向けて投擲される。
常人ならば避けるのは難しいが、男はまるで蚊を箸で掴むかのごとく容易く捕まえ、投げ返す。
しかし男の視界には既に女の姿は居ない。
常人ならば避けるのは難しいが、男はまるで蚊を箸で掴むかのごとく容易く捕まえ、投げ返す。
しかし男の視界には既に女の姿は居ない。
「あと指摘させていただきますが、別に技術は習得してはいますが、突き詰めると腕っぷしぐらいしか能のない女ですので。」
「俺に気づかれずに背後を取るか。」
「俺に気づかれずに背後を取るか。」
既に男の背後に女はいた。
何にせよ先のナイフ投げは牽制であることは予見できた。
次に考えるのは「何処から不意打ちしてくるか?」という点であるが。
認識させず背後を取る点においてはさしも男も流石だと唸る。
何にせよ先のナイフ投げは牽制であることは予見できた。
次に考えるのは「何処から不意打ちしてくるか?」という点であるが。
認識させず背後を取る点においてはさしも男も流石だと唸る。
「――だが。」
それはそれ、年の功。
上段からのナイフを首を横に振り回避。
死角を突いたであろう足払い目的の蹴りを、震脚を以て阻止。
上段からのナイフを首を横に振り回避。
死角を突いたであろう足払い目的の蹴りを、震脚を以て阻止。
「……っ!?」
女の咄嗟の対応も素早い。足を踏み込む動作を見て即座に跳躍。
「故に惜しい。」
そして、男はそんな女の後退の隙すら与えない。
静かに放たれた掌底は見事に女の身体を後方の岩山へと叩きつける。
静かに放たれた掌底は見事に女の身体を後方の岩山へと叩きつける。
「天下無双にも届きかねんというのに。余りにも勿体ないぞ、女。」
「――ガ、ァッ!」
「――ガ、ァッ!」
血反吐を吐く女を尻目に、男はただ呆れの籠もった言葉を投げかける。
それがまるで才能の無駄遣いだと言わんばかりに。
それがまるで才能の無駄遣いだと言わんばかりに。
「貴方のような、強さだけを求めているような御方にはわからないでしょう……!」
そんな男に、女は反論する。
この程度の痛み、まだ慣れたものだと立ち上がり。
この程度の痛み、まだ慣れたものだと立ち上がり。
「私は暗殺(これ)しか能がない女です。……ですが、それで大切な人が守れるなら、この身がどうなっても構わない。」
「……なるほどな。」
「……なるほどな。」
それは、女にとっての新たな信念。
唯一の血の繋がった家族の為、今の家族の為。
そして何より大切な人たちの他愛の無い平穏を守るため。
どれだけこの手が汚れようと、例え自らの命が散ることになろうとも。
女の瞳を見て、男は何か思いついたように薄ら笑い、こう告げた。
唯一の血の繋がった家族の為、今の家族の為。
そして何より大切な人たちの他愛の無い平穏を守るため。
どれだけこの手が汚れようと、例え自らの命が散ることになろうとも。
女の瞳を見て、男は何か思いついたように薄ら笑い、こう告げた。
「気に入った。――良い提案をしよう。今から俺はお前の大切な人とやらを探し出して、一人ずつ殺すことにする。」
「―――!?」
「……なに、まだ貴様の知り合いとやらがこの舞台にいるかは分からん。だから虱潰しというやつだ。」
「―――!?」
「……なに、まだ貴様の知り合いとやらがこの舞台にいるかは分からん。だから虱潰しというやつだ。」
女は絶句する。この男の言った事が、余りにも突出しすぎる。
それらがいるかどうか分からない、と男が付け加えたにしても。
明確に自分の身内に狙いをつけるという、男の性格の悪さが伺えるような、そんな言葉を。
それらがいるかどうか分からない、と男が付け加えたにしても。
明確に自分の身内に狙いをつけるという、男の性格の悪さが伺えるような、そんな言葉を。
「そうすれば、お前は俺を憎むだろう?」
付け加えるように呟いた発言は、一種の経験則とも言うべきか。
女の動揺を見抜いたような口ぶりは、正しくその心を寸前で刃を止めたような感覚に女は襲われていた。
女の動揺を見抜いたような口ぶりは、正しくその心を寸前で刃を止めたような感覚に女は襲われていた。
「さらばだ。次会う時は、更に強くなってくれることを期待するぞ。」
「待っ―――!」
「待っ―――!」
女が反応するには時既に遅く、跳躍した男の姿は山岳の彼方へと姿を晦ました。
「……。」
焦燥、不安、そして怒り。女の中に渦巻いているのは正しくその3つ。
自分だけが呼ばれたのなら良かった、でももし仮に弟や家族が呼ばれているとするならば。
あの男は間違いなく手を出す、そして自分を揺れ動かす為に殺す。
自分だけが呼ばれたのなら良かった、でももし仮に弟や家族が呼ばれているとするならば。
あの男は間違いなく手を出す、そして自分を揺れ動かす為に殺す。
「……させるわけないでしょう。」
させない。大切な人たちを、大切な家族を、あんな下衆に殺されてたまるかと。
「……あの男は私が必ず殺す。例え私がどうなっても。」
殺す。身内に手を出すと高慢にも宣言したというのなら。
この『いばら姫』の大切な人を殺そうと言うのなら。
その首、文字通りねじ切って殺してやる、と。
殺し屋『いばら姫』こと、ヨル・フォージャーは誓うのである。
この『いばら姫』の大切な人を殺そうと言うのなら。
その首、文字通りねじ切って殺してやる、と。
殺し屋『いばら姫』こと、ヨル・フォージャーは誓うのである。
【ヨル・フォージャー@SPY×FAMILY】
[状態]:負傷(小)、男への怒り
[装備]:ナイフ複数セット(残り8/10)@現実
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2
[思考]
基本:この殺し合いから早急に脱出する。
1:あの男は必ず殺す。絶対に殺す
2:ロイドさん、アーニャさん、ユーリ。どうかご無事で……
[備考]
※参戦時期はMISSION56以降
[状態]:負傷(小)、男への怒り
[装備]:ナイフ複数セット(残り8/10)@現実
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2
[思考]
基本:この殺し合いから早急に脱出する。
1:あの男は必ず殺す。絶対に殺す
2:ロイドさん、アーニャさん、ユーリ。どうかご無事で……
[備考]
※参戦時期はMISSION56以降
○ ○ ○
「あの女、見どころはある。もしムイが生きていたなら、あのような強者になりえていただろうな。」
『不老』の否定者ファン。
先程ヨル・フォージャーと戦闘を繰り広げていた拳法家は、彼女への期待と見定めを込めた言葉を呟く。
先程ヨル・フォージャーと戦闘を繰り広げていた拳法家は、彼女への期待と見定めを込めた言葉を呟く。
「……それと、若返った身体の腕鳴らしにはちょうどいい。」
元々ファンという男は老人であった。が、ある古代遺物を利用して若返ることに成功した。
『不老』は文字通り老いを否定する能力であるが、それが彼に発言したのは老いてある程経った年月。
だが、一度若返ってしまえばただのメリットである。
老いる事無く武を研鑽し、より高みへと向かうことが出来る。
『不老』は文字通り老いを否定する能力であるが、それが彼に発言したのは老いてある程経った年月。
だが、一度若返ってしまえばただのメリットである。
老いる事無く武を研鑽し、より高みへと向かうことが出来る。
「ハ・デスとやら、貴様の用意した決闘の舞台。大いに楽しませてもらうぞ?」
戦闘狂は歩む視線の先には、己の最強を示すことしか考えていない。
決闘の舞台? 殺し合い? だからどうした?
全ては天下無双へ、最強へ至るためだけの、男にとっての登竜門の一つでしかないのだから。
決闘の舞台? 殺し合い? だからどうした?
全ては天下無双へ、最強へ至るためだけの、男にとっての登竜門の一つでしかないのだから。
【ファン@アンデッドアンラック】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:己が天下無双の証明。
1:あの凶手の女の今後には期待。
2:女の関係者を見つけ出して殺す。
[備考]
※参戦時期は最低でも若返った後
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:己が天下無双の証明。
1:あの凶手の女の今後には期待。
2:女の関係者を見つけ出して殺す。
[備考]
※参戦時期は最低でも若返った後