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m1806●トルコ、エルドアン大統領再選

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m1806●トルコ、エルドアン大統領再選
 トルコのエルドアン大統領が、18年6月の大統領選で再選され、前年に導入された「実権型大統制」下での初の大統領となった。得票率は52.59%と、当選に必要な過半数をわずかに上回る勝利であった。
 親イスラム政党「公正発展党」(AKP)が02年の総選挙で圧勝して以来、エルドアンは首相、大統領として国政の舵取りを担ってきたが、「実権型大統領」就任で権力基盤はさらに強固なものになった。しかし、批判勢力への弾圧と世俗主義勢力との対立で国内の分断は進んでおり、外交もまた困難が続いた。
 第一に、NATOの同盟国である米国との関係悪化であった。トルコ政府は、16年のクーデタ未遂の首謀者と見る在米のイスラム教指導者ギュレン師の身柄引き渡しを要求したが、米国は「十分な証拠がない」として応じなかった。逆に米国は、トルコがテロ組織支援の罪で長期拘束していた米国人牧師の釈放を求めたがトルコはこれを拒否。米政府がトルコの閣僚の資産凍結や関税の引き上げで圧力をかけたことが引き金となって、8月、トルコリラが急落した。輸入価格上昇で9月には20%以上のインフレとなり、トルコは経済危機に見舞われた。10月中旬に牧師は解放されたが、緊張関係は続いた。
 第二は、クルド人勢力の問題である。米国はISを掃討するためシリア国内の少数民族クルド人の武装勢力を支援するが、トルコは国内のクルド勢力との連携を危ぶんで米国の支援を非難した。トルコは一方でシリアの反体制派を支援しながら、アサド政権の後ろ盾となっているロシアに接近し、ロシアから最新鋭地対空ミサイルシステムの購入を決め、米国の反発を買った。
2024/10/08記
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