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1505■NPT再検討会議決裂
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1505■NPT再検討会議決裂
核不拡散条約(NPT)の加盟国(191カ国・地域)が、5年に一度、核軍縮の進み具合などを話し合う再検討会議が、2015年4月から5月にかけて、ニューヨークの国連本部で行われた。しかし、今会議の合意事項や今後の目標を定める最終文書を採択できず決裂した。採決の失敗は、前々回の05年以来である。
採択に失敗した直接の原因は、「中東非核地帯構想」をめぐる文言だった。タウス・フェルキ議長(アルジェリア)が取りまとめた最終文書には、同構想についての国際会議を16年3月までに開くことを国連事務総長に委ねること、またその会議には全中東諸国が招待されるとの文言が、盛り込まれていた。これに対して、NPT非加盟で(事実上の)核保有国であるイスラエルの立場を慮る米国と英国が反発し、採決そのものに反対した。
また、会議では、核兵器禁止条約を呼びかける声明が107カ国もの賛同国を得て存在感を示す一方、核保有国の側が軍縮効果をアピールするばかりで歩み寄りを見せずに終わった。
日本政府は、米国の「核の傘」に依存する立場から、核兵器禁止条約に消極的な立場を取った。一方、世界の政治指導者らに被爆地・広島、長崎の訪問を奨励する文言を最終文書に盛り込もうとしたが、被害者的立場を強調していると、中国が反発して採り上げられなかった。
★2015年
核不拡散条約(NPT)の加盟国(191カ国・地域)が、5年に一度、核軍縮の進み具合などを話し合う再検討会議が、2015年4月から5月にかけて、ニューヨークの国連本部で行われた。しかし、今会議の合意事項や今後の目標を定める最終文書を採択できず決裂した。採決の失敗は、前々回の05年以来である。
採択に失敗した直接の原因は、「中東非核地帯構想」をめぐる文言だった。タウス・フェルキ議長(アルジェリア)が取りまとめた最終文書には、同構想についての国際会議を16年3月までに開くことを国連事務総長に委ねること、またその会議には全中東諸国が招待されるとの文言が、盛り込まれていた。これに対して、NPT非加盟で(事実上の)核保有国であるイスラエルの立場を慮る米国と英国が反発し、採決そのものに反対した。
また、会議では、核兵器禁止条約を呼びかける声明が107カ国もの賛同国を得て存在感を示す一方、核保有国の側が軍縮効果をアピールするばかりで歩み寄りを見せずに終わった。
日本政府は、米国の「核の傘」に依存する立場から、核兵器禁止条約に消極的な立場を取った。一方、世界の政治指導者らに被爆地・広島、長崎の訪問を奨励する文言を最終文書に盛り込もうとしたが、被害者的立場を強調していると、中国が反発して採り上げられなかった。
★2015年