AKIBA'S TRIP
【あきばず とりっぷ】
| ジャンル |
脱衣アクションアドベンチャー |
アクワイア:https://www.acquire.co.jp/ |
| 対応機種 |
PSP |
| 発売・開発元 |
発売・開発:アクワイア |
| 発売日 |
2011年5月19日 |
| 定価 |
5,670円(税込) |
| レーティング |
CERO:C(15才以上対象) |
| 備考 |
リアル秋葉原再現 / 服を脱がせて倒す「脱衣アクション」 / シリーズ第1作 |
| ポイント |
実在店舗が多数登場する2011年当時の秋葉原を忠実に再現 日光に弱い敵の服を剥ぎ取るという奇天烈かつ革新的なゲーム性 PSPのスペック限界による頻繁なロードとバグの多さが課題 |
| 判定 |
賛否両論
|
''AKIBA'S TRIPシリーズ'' 1 / PLUS /
2
/ AKIBA'S BEAT |
概要
アクワイアが2011年にPSP向けに解き放った脱衣アクションアドベンチャー。実在する店舗や街並みが忠実に再現された秋葉原を舞台に、人間の血を吸い日光に弱い吸血鬼「カゲシ」との戦いを描く。敵の衣服を戦闘で引っぺがし、日光に晒して消滅させるという斬新極まりないゲームシステムで大きな話題を呼んだ。
特徴
- 2011年当時の秋葉原をリアルに再現した街並みと実在店舗のコラボ
- 電気街口から中央通り、ジャンク通りに至るまで、当時の秋葉原のロケーションを高い精度で再現。
- ソフマップ、ラジオ会館、メイドカフェなど、実在する多数の店舗や企業とタイアップしており、街を歩くだけでリアルなアキバ体験を味わえる。
- 日光に晒して倒す画期的な「脱衣アクション(ストリップアクション)」
- 敵であるカゲシは高い再生能力を持つが、日光が弱点という設定。
- 頭、上半身、下半身の部位ごとにダメージを与えて衣服の耐久値を減らし、タイミングよくボタンを押して服を脱がせることで相手を浄化・撃滅するユニークな戦闘システムを採用。
- サブカルチャー感あふれるストーリーと豊富なカスタマイズ
- オタク知識が豊富な仲間たちと共に街の異変に立ち向かうコメディとシリアスが混ざり合ったシナリオ。
- 剥ぎ取った服はそのまま主人公の衣装として着用可能であり、女装やコスプレ、珍妙な装備まで自由度の高いコーディネートを楽しめる。
評価点
- 脱衣システムとゲーム性の絶妙な融合
- 一見するとバカゲーやイロモノに見えるコンセプトながら、部位破壊や連続脱衣などのアクション性がしっかり構築されている。
- 敵の攻撃をかわしながら服を破り、一気に複数人の服を剥ぎ取る爽快感がプレイヤーから高く評価された。
- 秋葉原という街への愛と圧倒的な再現度
- 実在する店舗の看板や街頭ビジョン、路地裏の雰囲気に至るまで細かく作り込まれており、バーチャル聖地巡礼ゲームとして抜群の完成度を誇る。
- 街を行き交うNPCのグラフィックや歩き方にもアキバ特有の属性(ヲタ芸を打つ人、コスプレイヤー、メイドなど)が反映されており、世界観の構築が見事。
- 洗練されたBGMとサブカル愛に満ちた演出
- アキバ文化を感じさせるポップなBGMや、作中に登場する架空のチラシ、実在雑誌のタイアップなど、細部までサブカルチャーへの愛が詰め込まれている。
論争点
- 「バカゲー」か「エロゲー」かという作品トーンへの受け止め方
- 「服を脱がせる」というコンセプトから過度なエロ要素を期待した層からは、CERO:C基準に収まる露出度や健全さに肩透かしを喰らったという声が上がった。
- 一方で、純粋なバカゲー・アクションゲームとして楽しんだ層からは大絶賛され、購入前の期待値と作品の本質とのギャップによりネット上で議論が巻き起こった。
- 周回プレイ前提のマルチエンディング構造に対する好みの分かれ
- 選択肢やヒロインの好感度によってルートが分岐するマルチエンディングを採用しているが、2周目以降の展開の重なりに対して「繰り返しプレイが作業に感じる」という意見と「引き継ぎ要素で無双できるため快適」という意見で評価が分かれた。
- 妹・ナナ
- 主人公の妹であるナナは、現代的なリアルさを追求した結果、反抗的で粗野な言動が目立つリアルな女子中学生として描かれている。
- この生々しい描写に対し「今どきの生身の妹らしくてリアリティがある」と評価する声が存在する一方で、「さすがに口が悪すぎて可愛げがない」「見ていて不快になる」といった拒絶反応を示すプレイヤーも多く、キャラクター性への好き嫌いが極端に分かれる要因となった。
問題点
- PSPのハードスペック限界による頻繁かつ長いロード時間
- エリアを移動するたびにロードが発生し、その時間も長めであるため、街を散策するテンポが著しく害される。
- 特に戦闘発生時やイベント切り替え時のロードがストレス要因として強く批判された。
- 処理落ちとフリーズ・バグの多さ
- 画面内に多数のNPCや敵が表示されると顕著な処理落ち(フレームレート低下)が発生する。
- 壁に埋まる、進行不可になるといった細かなバグも散見され、初期バージョンにおけるデッドロック現象などが不満点として挙げられた。
- カメラワークの劣悪さと狭い路地での戦闘難易度
- 視点操作の自由度が低く、壁際や狭い路地で戦闘を行うとカメラがキャラクターにめり込み、状況が一切把握できなくなる。
- 乱戦になりやすいゲームデザインでありながら、カメラが原因で理不尽な攻撃を受けるケースが頻発した。
- {グラフィック性能
- 実在する秋葉原の街並みを再現することにリソースが割かれている反面、登場キャラクターのグラフィックや3Dモデルのクオリティは当時のPSP作品としても見劣りする出来にとどまっている。
- フェイシャルアニメーションやモーションの硬さ、テクスチャの荒さが目立ち、せっかくの魅力的なキャラクターデザインやコスチュームが画面上で活ききっていないという失望の声が多く上がった。
- お色気要素における表現
- 服を脱がせるという画期的な脱衣アクションを最大の売りにしながらも、過度な性的表現を避けるための規制や演出面での物足りなさが指摘されている。
- 衣服を剥ぎ取られたキャラクターが青ざめた肌のグラフィックに変形して消滅していく演出は、バカゲーとしてのシュールさこそあるものの、お色気要素としてのフェチシズムや色っぽさを著しく削いでおり、お色気目的で購入した層からはイマイチという不満が残る結果となった。
総評
- 「秋葉原の再現」と「脱衣アクション」という強烈なインパクトを持つアイデアを見事に形にした意欲作。
- ロードの長さやカメラワーク、バグといったPSP特有のハード性能に起因する粗さは目立つものの、それを補って余りある個性的で爽快なアクション性と独自の魅力で多くのファンを獲得した。
- 後にシリーズ化やアニメ化を果たすこととなる、2010年代のPSPスマッシュヒット作を代表する一作である。
最終更新:2026年08月29日 13:03