ギャルゲ・ロワイアル2nd@ ウィキ

光の先には?

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光の先には? ◆UcWYhusQhw



「……とても綺麗な街ですね」

朝という時間を過ぎ太陽が上り始めた頃、紫色の長髪をした少女、神宮司奏は西洋風の街を歩いていた。
彼女が歩く場所は見ると市場がある広場のような所だろうか。
本来あるべきはずの喝采は面影もなく今はただひっそりと太陽の光を浴びてるだけ。
何か食べ物が売っていそうな屋台、色取り取りの綺麗な花がある花屋さんなどが所狭しと並んでる。
しかし、そこにいるべき人はいない。
これこそ今のこの異常を語っているようだ。

(りの達を探す為、街中に出ましたけど人一人っ子居ませんね)

奏は九郎と合流する為に電車に乗ることも考えた。
なぜなら独りで行動するのも奏のような力がない人間が危険だと思ったから。
だけど少なくとも第二回放送にも慌てなくても合流できる。
そう思い奏は多少のリスクを負うことを覚悟してりの達を探す事にした、少しでも早く会いたいから。
でも今の所誰も見つからずただ歩き回ってるだけだ。
しかし誰かが居たのは確かである事を確認する事ができた、なぜなら

(放置されてた腕……血……きっと戦闘が……)

歩き回っている時、人の腕と血痕を見つけたのだから。
幸い男の腕の様だったからそれがりのではない事が理解できたと同時にそう思った自分に嫌悪感を抱いてしまう。

(りの……どうか無事でいて)

願うのはただ、りのの無事のみ。
あんなか弱いがが生き残る事ができるのかとりのは不安で不安でしかたがない。
奏の頭の中がその不安に埋め尽くされてく時、突然無機質な音が鳴る。

――ピッピッピッ、

「……え?」

何処かで聞いた音。
それはあの時の事。
主催者の2人が広い会場で首輪を爆発させようとした時の事。
あの少女から鳴り響いたもの。
そしてそれは今度は奏の首輪から鳴っているのだ。

(え……? どうして? なんで? 私?……え?)

奏は理解できない。
余りにも突然に襲い掛かる死への誘い。
奏は自分が何をしたか理解できないままただパニックに陥っていく。
その時だった。

――貴方は禁止エリアに進入しました。後30秒後に爆破します。それまでに禁止エリアから退避してください、カウントダウン開始。30……29……28……

また無機質な声が響く。
ここで奏はやっと理解する、禁止エリアに進入した事に。
きっと考えている間に知らずの内に侵入してまったんだろう。
その後のかなの対応は早かった。

「急がなきゃ……!」

直ぐに回れ右。
そして凄まじいスピードで猛ダッシュ。

――ピッピッピッ、

無機質な音が響く。
奏は走る。

目の前に映る家がどんどん変わっていく。
彼女は生きる為に精一杯。

走る。
走る、ただ生きるために。

そして。

――ピッピッピッ………………

止まった、無機質な音が。
死へと誘うあの忌々しい音が。
奏は禁止エリアから脱出する事ができたのだ。
それを理解した瞬間

「ハッ……ハッ……ハァ――――! 良かった……」

盛大に息をついた。
それはまさしく生への安堵。
自らの失態とはいえ少しでも死への階段に登っていたのだから。
奏は生きている事を実感しただ良かったとただそう思う事ができた。

(……気をつけないと……こっちが禁止エリアなら今同じ場所にある大聖堂に行って見ましょうか)

奏は自分のミスを戒め次に行く所を決める。
次に向かうと決めたのは大聖堂。
地図に載るぐらいなのだから何かあるはずと奏が推測したからだ。
そう指針を決めたの事で奏は歩き出す。
正直、未ださっきの死への恐怖は残っている。
だがここでとどまってる訳にはいかないから。
そう思い奏は歩き出す、りのたちを探す為。

(……それにしても……何故あそこが禁止エリアに指定されたのかしら?)

奏は道すがら先程踏んでしまった禁止エリアについて思慮をめぐらす。
指定された場所は二箇所。
そして今回ふんだのは街中の禁止エリア。
何故指定されたのだろうかと。

(考えられるのは二つ、まず一つ目はそこに人がいなかったからかしら)

一つは単純に人が居なかったから。
まず真っ先に人が居る所を指定しても仕方ないと。
主催者にとっては殺し合いをしてほしいのだから、わざわざ沢山集まっている所にすると散ってしまって意味がない。
だから関係ない何処でもいいエリアにした。
そう奏は考えた。

(二つ目は……ズバリそこに隠したい何かがあった)

二つ目はそこに何か隠したいものがあったから。
突飛な案だが考えられるものである。
主催者2人、その2人が参加者に見られたくなくて隠したいもの。それは何かは理解できないがそれがそのエリアにあるとする。
ならどうすれば簡単に隠すことが出来るだろうか?
簡単だ。
禁止エリアに指定すればいい。
こうすれば、参加者は2度とそこにいけなくなる、それを見ることも出来なくなる。

(でも……机上の空論ね……とりあえず頭の隅にでも置いておきましょう)

とりあえず今考えても机上の空論。
そう奏は考えて大聖堂を向かう事を急ぎ始める。

そして20分ぐらい経った頃だろうか。
奏はついにそれを見つけた。

「……なんで半壊してる? ここで戦闘でも?」

ただし半壊の状態で。
恐らくは言葉を絶するほどの建築物だったのだろう。
まだ残っているかなり複雑なステンドグラスからそれは推測できる。
だが今はその一部には大きな穴が開き絶妙なバランスを崩してしまってる。
奏はこれが完璧だったらきっと息を呑んで感動してだろうと思った。
そう思うととても残念で仕方がない。
しょうがないとそう区切りをつけて大聖堂の中に入る。

「……中もひどい、よっぽど激しい戦闘が……」

中もひどいものだった。
壁に穴はあき、椅子は吹き飛び、オルガンも倒れている。
本来なら厳かであっただろう大聖堂のイメージは全く残っていない。
本来禁忌であるはず血ですら流れている。
それを見て奏は溜め息をつく。

「……ここも戦闘が……こんなにも殺し合いに乗っている人が多いのかしら……あら?」

そこで奏に目に付いたものが一つ。
牧師が本来なら説教する場所であろう教壇。
それは今は倒れているのだがそこの床に扉が隠されていた。
奏は不審に思いそれに近づく。

「何でこんなところに扉が?……隠しておいたのかしら」

奏が調べてみよう扉を開けた瞬間の事。

「……え? きゃ!?」

突然扉の先から飛び出す光の奔流。
その光は奏を包みやがて収束していく。
光が収まった瞬間にはもう奏はそこにいなくただ先程と変わらない静かな大聖堂しか残っていない。

奏を包んだもの。
それはくずかごノートに書かれていたヒント。

『今にも政略結婚が行われようとしたその時、秘密の抜け穴を通って王子様は大聖堂からお姫様を連れ出すことに成功したのでした』

そう大聖堂の秘密の抜け穴。
それを奏は見つけたのだ。
最も本人は気付いてないのだが。

果たして。

奏が辿り着く先は希望か。
それとも絶望か。

まだそれは誰も分からない。




【F-3 大聖堂/1日目 午前】


【神宮司奏@極上生徒会】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式。スラッグ弾30、ダーク@Fate/stay night[Realta Nua]、
      SPAS12ゲージ(6/6)@あやかしびと -幻妖異聞録-、不明支給品×1(確認済み)
【状態】:健康。爪にひび割れ
【思考・行動】
0:きゃあ!?
1:自分にしか出来ない事をしてみる。
2:蘭堂りのを探す。
3:できれば、九郎たちと合流したい。
4:藤野静留を探す。
5:大十字九郎に恩を返す。
【備考】
加藤虎太郎とエレン(外見のみ)を殺し合いに乗ったと判断。
浅間サクヤ・大十字九郎と情報を交換しました。
※第二回放送の頃に、駅【F-7】に戻ってくる予定。
ウィンフィールドの身体的特徴を把握しました。
※主催陣営は何かしらの「組織」。裏に誰かがいるのではと考えています。
※禁止エリアには何か隠されてかもと考えてます


【大聖堂の抜け穴】
教壇の裏に隠されています。
扉をあけると参加者をランダムでどこかの施設に送ります。
何処に行くかは後継の書き手様しだいです。



106:これより先怪人領域-another-/ランチタイムの時間だよ 投下順 108:記憶無き少女、彷徨う
106:これより先怪人領域-another-/ランチタイムの時間だよ 時系列順 111:大馬鹿者達の出会い
086:1/6の夢旅人 神宮司奏 114:トーニャの不思議なダンジョン及びあやかし懺悔室

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