記憶無き少女、彷徨う ◆bD004imcx.
記憶を無くした少女、ファルシータ。向かった先は娼館。火が見えるにも関わらず向かった理由は、単なる興味本位か、それとも人に会いたいが為か。
身体に疲労は残っているが、普通に歩く分には問題ないらしかった。
目的地に近づくにつれて、その全容が見えてくる。同時に、建物だった場所の状態が状態だけに、彼女の警戒心が強くなったのは言うまでもなかった。
身体に疲労は残っているが、普通に歩く分には問題ないらしかった。
目的地に近づくにつれて、その全容が見えてくる。同時に、建物だった場所の状態が状態だけに、彼女の警戒心が強くなったのは言うまでもなかった。
「……何よこれ」
目的地に着いた彼女は言葉を失った。確かに何かが建っていた形跡はあるものの、それはすでに焼け落ち、形を成していなかった。
何かを探そうとしても、そこにあるのはガレキの山。それが何かを確かめようとしても、炭化したそれらはすでに意味を持たないゴミにすぎない。
「一体、ここで何があったのよ。何が…どうなってるのよっ!」
動揺。そしてそれを表すかのような震える声。
今この場で何が行われているかを知っている者にとっては、そこで何かがあった事は察しがつくかもしれない。しかし、記憶の無い彼女にとっては、この光景は自身をを混乱させる要因の一つでしかない。
とりあえず彼女は探索を始めた。こういうことが起こった原因がまだ残っているかもしれないから。
具体的に何を探していいかは自分でも分からない。しかし、人間というものは、原因が分からないものに恐怖する。その恐怖を取り除く為に理解しようとする。
通常なら見向きもしなかったかもしれない。だが、彼女も恐怖を取り除こうとするが為に、普段ならしないような行為をしてしまったのかもしれない。
そして。彼女は見つけてしまった。
目的地に着いた彼女は言葉を失った。確かに何かが建っていた形跡はあるものの、それはすでに焼け落ち、形を成していなかった。
何かを探そうとしても、そこにあるのはガレキの山。それが何かを確かめようとしても、炭化したそれらはすでに意味を持たないゴミにすぎない。
「一体、ここで何があったのよ。何が…どうなってるのよっ!」
動揺。そしてそれを表すかのような震える声。
今この場で何が行われているかを知っている者にとっては、そこで何かがあった事は察しがつくかもしれない。しかし、記憶の無い彼女にとっては、この光景は自身をを混乱させる要因の一つでしかない。
とりあえず彼女は探索を始めた。こういうことが起こった原因がまだ残っているかもしれないから。
具体的に何を探していいかは自分でも分からない。しかし、人間というものは、原因が分からないものに恐怖する。その恐怖を取り除く為に理解しようとする。
通常なら見向きもしなかったかもしれない。だが、彼女も恐怖を取り除こうとするが為に、普段ならしないような行為をしてしまったのかもしれない。
そして。彼女は見つけてしまった。
最初は何かの人形だと思った。いや、そう思いたかった。けど、それは人形の言葉で表せる程簡易なつくりじゃなかった。
ヒトとしての原型はあったけど、あちこちが焼け、それからは肉の焦げた匂いがした。
首から上はなく、その切断面は焼けて血も止まっていたけど、その光景はとても見られたものじゃなかった。胃から嫌なものがこみ上げてくるのを感じ、私は無意識のうちに口に手を置いた。
「女の子…?」
体中黒ずんではいたものの、体つきから見ても多分そう。問題は、何故彼女がこういう状況になっているのか。
私が目覚めた時も、体に何かしらの暴行を受けた様子が見られた。もしかすると、近辺に変質者でもいるのかもしれない。相手を殺す事すら躊躇しないような人間が。
ヒトとしての原型はあったけど、あちこちが焼け、それからは肉の焦げた匂いがした。
首から上はなく、その切断面は焼けて血も止まっていたけど、その光景はとても見られたものじゃなかった。胃から嫌なものがこみ上げてくるのを感じ、私は無意識のうちに口に手を置いた。
「女の子…?」
体中黒ずんではいたものの、体つきから見ても多分そう。問題は、何故彼女がこういう状況になっているのか。
私が目覚めた時も、体に何かしらの暴行を受けた様子が見られた。もしかすると、近辺に変質者でもいるのかもしれない。相手を殺す事すら躊躇しないような人間が。
すでにほぼ全てがガレキと化していたので、特に得られた物は無かった。しいて言えば、建物を燃やし、人を殺す事すらなんとも思わないような人間がいるかもしれないと思った事くらい。
「もう用はないわね。…行かなくちゃ。」
言ってから彼女は気づいた。何故こんな事を言えるのか。普通は弔いの言葉でもかけるべきではないのか。
つい先程にも同じような事があったし、その時は別に気にかける事でもないと思っていたが。ふと彼女は考えた。もしかして、記憶を無くす前の自分の性格が関わっているのではないか。
「もしそうだとすると、…私は他者を利用し、価値の無い存在は切り捨てる。そういうタイプの人間かしら。随分と嫌な女ね。それに、彼女の事を言ってられないわ。記憶も無く彷徨うなんて、人形が彷徨うのと同じだもの。早く思い出さないと」
「もう用はないわね。…行かなくちゃ。」
言ってから彼女は気づいた。何故こんな事を言えるのか。普通は弔いの言葉でもかけるべきではないのか。
つい先程にも同じような事があったし、その時は別に気にかける事でもないと思っていたが。ふと彼女は考えた。もしかして、記憶を無くす前の自分の性格が関わっているのではないか。
「もしそうだとすると、…私は他者を利用し、価値の無い存在は切り捨てる。そういうタイプの人間かしら。随分と嫌な女ね。それに、彼女の事を言ってられないわ。記憶も無く彷徨うなんて、人形が彷徨うのと同じだもの。早く思い出さないと」
自分の独り言に自嘲気味に笑うと、彼女はその場を去っていった。名も知らない少女に哀悼の意を持ちながら。
【C-2 娼館跡地 昼】
【ファルシータ・フォーセット@シンフォニック=レイン】
【装備:包丁、デッキブラシ イリヤの服とコートFate/stay night[Realta Nua] 】
【所持品:リュックサック、救急箱、その他色々な日用品、ピオーヴァ音楽学院の制服(スカートがさけている)@シンフォニック=レイン 】
【状態:重度の記憶喪失、頭に包帯、体力疲労中、精神的疲労中、後頭部出血(処置済み)、頭痛あり】
【思考・行動】
基本:自分の記憶を取り戻したい パパとママを探したい
0:パパ……ママ……
1:東へ向かう。
2:自分のことを知っている人間から自分についての情報を得たい。
3:男性には極力近づかないようにする。
【ファルシータ・フォーセット@シンフォニック=レイン】
【装備:包丁、デッキブラシ イリヤの服とコートFate/stay night[Realta Nua] 】
【所持品:リュックサック、救急箱、その他色々な日用品、ピオーヴァ音楽学院の制服(スカートがさけている)@シンフォニック=レイン 】
【状態:重度の記憶喪失、頭に包帯、体力疲労中、精神的疲労中、後頭部出血(処置済み)、頭痛あり】
【思考・行動】
基本:自分の記憶を取り戻したい パパとママを探したい
0:パパ……ママ……
1:東へ向かう。
2:自分のことを知っている人間から自分についての情報を得たい。
3:男性には極力近づかないようにする。
【備考】
※ファルの登場時期は、ファルエンド後からです。
※頭を強く打った衝撃で目が覚める前の記憶を失ってます。
※断片的に気絶前のことを断片的に覚えている可能性もあります(例として“他者を利用する”など)
※当然バトルロワイアルに参加していること自体忘れてます。
※教会に倒れていたこととスカートが裂けてたことから、記憶を失う前は男性に乱暴されてたと思ってます。
※激しい運動をすると立ちくらみがする状態です。
※恋人がいるのと歌を思い出しました。
※少女を殺した相手=娼館を焼いた人間(それが男性だと思っている先入観有)だと思っています。少女=小牧愛佳だとは分かっていません。
※ファルの登場時期は、ファルエンド後からです。
※頭を強く打った衝撃で目が覚める前の記憶を失ってます。
※断片的に気絶前のことを断片的に覚えている可能性もあります(例として“他者を利用する”など)
※当然バトルロワイアルに参加していること自体忘れてます。
※教会に倒れていたこととスカートが裂けてたことから、記憶を失う前は男性に乱暴されてたと思ってます。
※激しい運動をすると立ちくらみがする状態です。
※恋人がいるのと歌を思い出しました。
※少女を殺した相手=娼館を焼いた人間(それが男性だと思っている先入観有)だと思っています。少女=小牧愛佳だとは分かっていません。
107:光の先には? | 投下順 | 109:往こう、苦難と逆境と熱血と不屈に彩られた王道を |
097:コンプレックス・イマージュ | 時系列順 | 109:往こう、苦難と逆境と熱血と不屈に彩られた王道を |
094:記憶の水底 | ファルシータ・フォーセット | 126:鬼哭街 |